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空冷バイクおすすめ12選!美しい冷却フィンを刻むマシンの走りの魅力に迫る!

バイクのエンジンとしてかつて最適な冷却方式とされた空冷エンジン。排ガス規制や騒音規制などから少数派となりながら、いまだ根強い人気を誇る空冷エンジンを搭載したバイクのおすすめや、空冷エンジンの特長やメリットについて紹介します。
更新: 2021年3月10日
ironman17

やっぱりバイクは空冷エンジン

水冷化の波に押されて劣勢気味の空冷エンジンですが、それでも空冷の独特な乗り味や排気音、美しい冷却フィンを愛するライダーは根強く存在します。そしてバイクメーカーも渾身の空冷マシンを投入し続けています。そんな魅力あふれる空冷マシンのおすすめや、空冷エンジンの特長、その良さについてご紹介します。

おすすめの空冷バイク①


ホンダ CB1100

ホンダが単なるハイスペックな性能を追い求めるのではなく、ゆったりとしたライディングを楽しむことを目的に作り出したバイクがCB1100です。

往年のバイクを思わせるどこかクラシカルなスタイリングに、アップライトで前傾のきつくないポジションは、のんびりとしたツーリングを楽しめるバイクとして、リターンライダーだけでなく若いライダーのハートを掴むことにも成功しました。

CB1100のエンジンについて

空冷インライン4はホンダ伝統のエンジン形式ではありますが、このCB1100のエンジンは完全な新設計として登場しました。すでに信頼性の高さを獲得していた空冷単気筒エンジンをベースに、そのシリンダーを4つ並べるという発想から開発がスタートしました。

空冷エンジンの弱点である冷却の問題をクリアするため、薄くて緻密な冷却フィンを作り出したのも、空冷エンジンで長い歴史を持つホンダの技術力のなせる技と言えます。


主要諸元

エンジン:空冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒 1140cc
最高出力:90ps/7,500rpm
最大トルク:9.3kgf・m/5,500rpm

おすすめの空冷バイク②

ヤマハ XJR1300


ヤマハの空冷ミドルバイクの名車として名高いXJ400を元祖に持つネイキッドスポーツがXJR1300です。騒音規制に合わせたサイレンサーの変更や、排気ガス規制に合わせたFI化など、時代に合わせた変更を受けつつ、2000年の発売開始以来、現在まで製造され続けるロングセラーモデルとなりました。

XJR1300のエンジンについて

XJR1300の空冷4気筒エンジンは、バイク用の空冷エンジンとしては最大排気量を誇ります。一足先に登場したXJR1200と比較して、冷却効果を高めるためにメッキシリンダーを採用、鍛造ピストンへの変更などで、パワーとトルクをアップさせるなど着実な進化を遂げています。

2007年にはキャブレターからフューエルインジェクション化を果たし、厳しさを増す排ガス規制に対応しながら空冷の方式を守り続けています。

主要諸元

エンジン:空冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒 1250cc
最高出力:100ps/8,000rpm
最大トルク:11.0kgf・m/6,000rpm

おすすめの空冷バイク③

ドゥカティ モンスター797

かつてのドゥカティのネイキッドスポーツの名車であるモンスター900を思わせるスタイリンングを持ち、伝統の空冷L型2気筒エンジンを持つモデルとして復活を遂げたのがモンスター797です。モンスターシリーズ中最少排気量と軽量・コンパクトな車体で、気軽にスポーツライディングを楽しめるバイクに仕上がっています。

モンスター797のエンジンについて

空冷2バルブのデスモドロミックエンジンは、ユーロ4対応で75hp、68.9Nmと性能面ではやや抑えたものになっていますが、逆にビギナーでも乗りこなせる比較的扱いやすいエンジンとなっています。それでもドゥカティ伝統のデスモサウンドは健在で、ひとたびアクセルをひねれば空冷独特の迫力の排気音を奏でてくれます。

主要諸元

エンジン:空冷4ストローク デスモドロミック2バルブL型2気筒 803cc
最高出力:73ps/8,250rpm
最大トルク:6.8kgf・m/5,750rpm

おすすめの空冷バイク④

ヤマハ SCR950

クラシカルなスタイリングに、最新の性能を持つメカニズムを融合させたネオレトロシリーズのバイクがSCR950です。流行りのスクランブラースタイルのボディに搭載される空冷V型2気筒エンジンは、その強大なトルクを感じさせる加速とVツイン独特の排気音で、ライダーを魅惑の世界にいざなってくれます。

SCR950のエンジンについて

ブラック塗装された緻密なフィンは冷却効果も高く、バランサーレスとすることでライダーに独特の鼓動感を伝えてくれます。フューエルインジェクションによって噴射マップや点火時期は最適化され、分厚い低速トルクによって加速時のダッシュ力だけでなく、街乗りでの扱いやすさも実現しています。

主要諸元

エンジン:空冷4ストロークSOHC4バルブ60度V型2気筒 942cc
最高出力:54PS/5,500rpm
最大トルク:8.2kgf・m/3,000rpm

おすすめの空冷バイク⑤

ドゥカティ スクランブラーアイコン

かつてオンロードバイクにオフロード用のタイヤを履かせ、ダートトラックで速さを競ったスクランブラーを現代に復活させたバイクがドゥカティのスクランブラーアイコンです。

ワイドハンドルが生み出すアップライトなライディングフォームやアップマフラー、ブロックパターンのタイヤなど往年のスクランブルレーサーを彷彿とさせるスタイルで、高い人気を誇ります。

スクランブラーアイコンのエンジンについて

モンスター796に搭載されたデスモデュエエンジンをベースにしたL型2気筒エンジンは、カムシャフトの変更などによりスクランブラーとして最適化されたものです。

性能的には796に比較するとパワー・トルクともに引き下げられているものの、その加速感やLツインらしい独特の排気音は、ドゥカティの空冷ツインならではのものです。

主要諸元

エンジン:空冷4ストローク デスモドロミック2バルブL型2気筒 803cc
最高出力:73ps/8,250rpm
最大トルク:6.8kgf・m/5,750rpm

おすすめの空冷バイク⑥

ヤマハ SR400

ヤマハが空冷単気筒のスタイルにこだわり、基本設計を変えることなく1978年から製造され続けているロングセラーモデルがSR400です。

排ガス規制への対応の問題から何度も生産終了の危機に見舞われながら、フューエルインジェクション化やキャニスターの追加など、ヤマハ持ち前の技術力でそのつど対応しながら、現在に至るまでその火は消えることなく作られ続けています。

SR400のエンジンについて

SR400に搭載される空冷4気筒エンジンは、もともとはエンデューロモデルであるXT500に搭載されていたものでした。

発売された1978年当時でもすでに水冷エンジンや多気筒エンジンと比較して性能的には劣る存在でしたが、スペックにあらわれない操る楽しさという点で、発売当初より高い人気を集めました。美しい冷却フィンとビッグシングル独特の排気音は、いまだに多くのライダーから愛されています。

主要諸元

エンジン:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 399cc
最高出力:24ps/6,500rpm
最大トルク:2.9kgf・m/3,000rpm

おすすめの空冷バイク⑦

カワサキ W800

カワサキの往年の名車W1を、現代のテイストで復活させたのがW800です。

伝統のバーチカルツインエンジンは水冷化されることなく美しい冷却フィンを刻み、W1サウンドと呼ばれた独特の排気音と鼓動感も健在で、往年のファンだけでなく新たな若いファンも獲得しました。排ガス規制の問題で生産終了しましたが、新たに2019年モデルでの復活が発表されました。

W800のエンジンについて

先行モデルであったW650のエンジンをベースにボアアップされた空冷773ccのエンジンは、低速でのトルクを増すことで”ドコドコ”と野太い排気音を発しながら加速していきます。

バランサーの内蔵により、バーチカルツインの独特のテイストは残しつつ、往年のモデルと比較して不快な振動は軽減され、性能面では着実な進化を遂げています。美しい冷却フィンとそそり立つベベルギアが、エンジンの存在感を際立たせています。

主要諸元

エンジン:空冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒 773cc
最高出力:48ps/6,500rpm
最大トルク:6.3kgf・m/2,500rpm

おすすめの空冷バイク⑧

モトグッツィ V7

イタリアで最も古いオートバイメーカであるモトグッツィは、空冷の90度Vツインエンジンを縦置きにし、シャフトを介して後輪に駆動力を伝えるスタイルを頑なに守り続けています。

発売以来50年の歴史を誇るモトグッツィの名車V7もこの縦置きVツインを搭載し、水冷の最新スペックを持つバイクとは一味違う乗り味と独特の排気音で、多くのライダーに愛され続けています。

V7のエンジンについて

50年以上にわたってその基本設計を変えることのない空冷Vツインエンジンは、性能面で比較するならば水冷の最新エンジンには敵いません。ですが縦置きエンジンにってクランクシャフトが進行方向と同一線上になることによるジャイロ効果は、抜群の直進安定性の良さを誇ります。

横に張り出したシリンダーは、旋回時に車体がグラッとくる独特の挙動を見せますが、そんなデメリットもモトグッツィならではの”味”としてファンを惹きつけてやみません。

主要諸元

エンジン:空冷4ストロークOHV2バルブ90° V型2気筒 744cc
最高出力:50ps /6,200rpm
最大トルク:60N・m /2,800rpm

おすすめの空冷バイク⑨

ハーレーダビッドソン XL1200CXロードスター

ハーレーダビッドソンと言えば、日本にも多くのファンがいるアメリカのバイクメーカーです。Vロッドやストリートなど一部に水冷のシリーズは存在するものの、同社が主力とするバイクに搭載されるエンジンは今も一貫して空冷OHVのVツインエンジンです。

特にXL1200CXロードスターは、コンチハンドルに今流行りのカフェレーサースタイルで、美しい冷却フィンを刻むエンジンすらもデザインのひとつとして、その存在を主張しています。

XL1200CXロードスターのエンジンについて

XL1200CXロードスターのエンジンは、最新のミルフォーキーエイトではなく、エヴォリューションエンジンが搭載されています。しかしスポーツ志向のセッティングが施され、他のスポーツスターシリーズと比較してもその性能は秀でています。

倒立フォークやダブルディスクで武装した足回りも相まって、スポーツライディングを楽しむことが可能なエンジンとなっています。

主要諸元

エンジン:空冷4ストローク エボリューションOHV V型2気筒 1202cc
最高出力:ー
最大トルク:96N・m/4,000rpm

おすすめの空冷バイク⑩

ヤマハ BOLT

ヤマハのアメリカンクルーザータイプのバイクがBOLTです。従来のアメリカンバイクの特長でもあるロング&ローのスタイルとは異なり、無駄なものを削ぎ落としたスリム&コンパクトなボディを持つ”ボバースタイル”を目指したモデルです。

クルーザーでありながら、都市を軽快に走り抜けるシティーコミューター的な位置付けで、ネイキッドバイクのようなスポーツライディングも楽しむことができます。

BOLTのエンジンについて

950ccと大排気量ながら、クランク軸やドライブ軸を専用設計とすることでマスの集中化を実現、水冷エンジンと比較してコンパクトなエンジンが、軽快な走りを支えています。2つのシリンダーから出た排気は2into1のエキゾーストで一つにまとめられ、それにつながるショートサイレンサーが、空冷Vツインの独特の排気音を奏でます。

主要諸元

エンジン:空冷4ストロークSOHC4バルブ60度V型2気筒 941cc
最高出力:54PS/5,500rpm
最大トルク:8.2kgf・m/3,000rpm

おすすめの空冷バイク⑪

カワサキ Z125PRO

カワサキのスーパーネイキッドであるZシリーズの中でも、最小排気量のバイクがこのZ125PROです。前後12インチの小さなボディに、ストリートファイターのスパルタンさを凝縮したような愛くるしいスタイリングが特長です。

フロントの倒立フォークやリヤのレイダウンサス、ペタル式の前後ディスクブレーキを装備するなど、ライバルであるホンダGROMと比較しても、性能面でのカワサキの本気度が伺えます。

Z125PROのエンジンについて

Z125PROのエンジンは、先代モデルであるKSR110のものをベースにした空冷4サイクルSOHC2バルブの単気筒エンジンです。

軒並み水冷化を果たしたライバルたちと比較すると、性能面での劣勢は否めませんが、高回転までスムーズに吹け上がる扱いやすいエンジンは、前後12インチでホイールベースの短い車体のおかげもあって、数字上のスペック以上に俊敏な走りを楽しむことができます。

主要諸元

エンジン:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 124cc
最高出力:9.7ps/8,000rpm
最大トルク:0.98kgf・m/6,000rpm

おすすめの空冷バイク⑫

ヤマハ セロー250

”カモシカ”の意を持つ名前を与えられた、オフロードバイクのロングセラーモデルがセローです。その名の通り、持ち前の軽快さと走破性の高さで野山を自由に駆け巡ることを得意としています。排ガス規制によって一旦はラインナプから姿を消しましたが、ファンの人気に支えられて2018年に復活を遂げました。

セロー250のエンジンについて

他のオフロードバイクが水冷化していく中にあって、セローは30年以上にわたって空冷単気筒という形式を守り続けています。空冷エンジンの性能では年々厳しくなる排気ガス規制に対応するのは難しいと言われていますが、セローは蒸発したガソリンの放出を抑えるキャニスターやO2センサーを装備、見事にこの難題をクリアしました。

主要諸元

エンジン:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 249cc
最高出力:20ps/7,500rpm
最大トルク:2.1kgf・m/6,000rpm

空冷エンジンとは

エンジンの冷却方式

エンジンは”内燃機関”とも呼ばれるとおり、シリンダー内部で混合気を燃焼させることで動力を得ています。そのためエンジンが熱を持つことは避けられません。過度な温度上昇によるエンジンの損傷を防ぐためには、この加熱したエンジンを冷やす必要があります。おもなエンジンの冷却方式は、水冷式と空冷式に分けられます。

空冷エンジンの特長

空冷エンジンは文字通り風、すなわち走行風を利用してエンジンを冷却する方式です。エンジン本体にあたる風が多ければ多いほど冷却効率は上がることになるため、風があたるエンジンの表面積を増やす必要があります。

そこで考え出されたのが、エンジン表面に羽根状の冷却フィンをつけるという方法です。このエンジンに刻まれた緻密なフィンが、空冷エンジンの最大の特長と言えるでしょう。

水冷エンジンの特長

水冷エンジンは水を使ってエンジンを冷却する方式です。そのためシリンダーやシリンダーヘッドなどエンジン内部に水が流れる通路を持ち、その中を流れてエンジンの熱を吸収した水を冷やすためのラジエターを装着してるのが特長です。

また空冷エンジンにあるような冷却フィンを必要としないため、エンジン表面はすっきりとしています。

空冷エンジンのメリット

空冷エンジンは水冷エンジンのように冷却水の流れるウォータージャケットやラジエターなどのシステムを必要としないため、構造がシンプルで部品点数を少なくできます。そのためメンテナンスも比較的容易で、故障の際の修理費用も安くあがります。

またバイクのようにエンジンがむき出しの乗り物では、冷却フィンをはじめとしたエンジンの美しい造形が、デザイン性を高めてくれる重要な要素となります。

空冷エンジンの今後

空冷エンジンはオーバーヒートのリスクが高く、エンジンのパワーを取り出す効率にも限界があります。また排気をきれいにするシステムを構築しづらいことから、排気ガス規制への適合も困難になりつつあります。

ですが性能面だけでは推し量れない空冷エンジンの独特の”味”を愛するライダーは多く、バイクメーカーも最新の技術で空冷のデメリットを埋める努力を欠かしてはいません。そのためバイクというある意味特殊な乗り物に限っては、今後も空冷エンジンの火が消えることは無いでしょう。

空冷エンジンの火を消すな

空冷エンジンのおすすめバイクについてご紹介してきました。冷却効率やスペック、環境性能や騒音など、単純な性能で比較すれば水冷エンジンに分があるのは当然です。でも空冷エンジンには、数値では表せない部分でライダーの心に訴えかける”何か”が確実に存在します。

ある意味もっともバイクらしいエンジンとも言える空冷エンジンの火を消すことのないよう、これからも大切に守っていきたいものです。