スズキの2018年新型&モデルチェンジ:はじめに
スズキの2018年を振り返ると、新型バイクの発表やフルモデルチェンジは少なかったといえます。しかし、スズキは「驚くような何かをしてくれるメーカー」としてバイクファンに人気があり、2018年も目が離せない年でした。他メーカーでは具現化できないバイクを生産する姿勢に2019年の話題も盛りだくさんです。
スズキのバイクの特徴
スズキ車はバイクの開発コンセプトが明確で、ユーザーの用途に合致したときの満足感が高いと評判です。逆にコンセプトをよく知らずに購入すると魅力が半減するケースもあります。「こんなバイク売れるはずがない」と思うようなスペックであっても評判が高いスズキ車は多いのです。
スズキ SV650X ABS(2018/1新型)
2018年話題の新型&モデルチェンジバイク:まとめ①
SV650X ABSは2018年1月に新型バイクとして発売が開始されました。スズキは新型として位置付けていますが、実質的には2016年8月に販売が開始されたSV650 ABSの追加モデルです。低すぎないセパレートハンドルとタックロールタイプのシートが施されたネオレトロなデザインに人気がありますね。
軽量でコンパクトな車体とシャープなハンドリングも高く評価されています。極低速が扱いやすい「ローRPMアシスト」やワンプッシュでエンジンを始動できる「スズキ イージーアシスト システム」など、味わい深いエンジンに追加された快適な機構の評価も上々です。
スズキ SV650X ABS:スペック
全長×全幅×全高:2,140×730×1,090mm
シート高:790mm
車両重量:197kg
最小回転半径:3.3m
エンジン:水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ
排気量:645cc
最高出力:56kW(76.1PS)8,500rpm
最大トルク:64N・m(6.5kgf・m)8,100rpm
燃費(WMTCモード値):26.6km/L
価格(税別):724,000円
スズキ GSX-R125 ABS(2018/1 新型)
2018年話題の新型&モデルチェンジバイク:まとめ②
GSX-R125 ABSは2018年1月に新型バイクとして販売が開始されました。スズキは新型として位置付けていますが、実質的には2017年10月に販売が開始されたGSX-S125の追加モデルです。GSX-Rの末弟に相応しいデザイン、空気抵抗を低減したフルカウル、セパレートハンドルによるレーシーなライディングポジションなど、GSX-R125 ABSはバイクを操る楽しさを追求したスーパースポーツバイクだと高く評価されています。切れ味のあるハンドリングはまさにGSX-R!
任意の回転数に達すると点滅と点灯でシフトタイミングを知らせる「RPMインジケーター」やワンプッシュでエンジンを指導できる「スズキ イージースタートシステム」も装備しています。
スズキ GSX-R125 ABS:スペック
全長×全幅×全高:2,000×700×1,070mm
シート高:785mm
車両重量:134kg
最小回転半径:2.6m
エンジン:水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ
排気量:124cc
最高出力:11 kW(15 PS)/10,000 rpm
最大トルク:11 N・m(1.1 kgf・m)/8,000 rpm
燃費(WMTCモード値):44.7km/L
価格(税別):358,000円
※2018年11月現在
スズキ スウィッシュ(2018/6 新型)
2018年話題の新型&モデルチェンジバイク:まとめ③
スウィッシュは2018年6月に新型バイクとして発売が開始されました。スペックや仕様を見るとスズキ車らしくないぼやけた印象を受けますが、通勤などの街乗りからツーリングまで活躍する汎用性の高さが魅力です。前後10インチの小径ホイールや3段階のプリロード調整できるリアサスペンションなどは、ライバル車であるホンダのPCXやヤマハのNMAXと一線を画す仕様だといえますね。
スズキのアドレスシリーズは燃料給油口がシート下にありますが、スウィッシュではフロントカウル内側にありますので、キャンプツーリングなどでリアシートに荷物を積載しても給油できます。また、丈夫なフック付きリアキャリアの使い勝手は良好です。
スズキ スウィッシュ:スペック
全長×全幅×全高:1,830×690×1,095mm
シート高:760mm
車両重量:114kg
最小回転半径:2.0m
エンジン:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
排気量:124cc
最高出力:6.9 kW(9.4 PS)/7,000 rpm
最大トルク:10 N・m(1.0 kgf・m)/6,000 rpm
燃費(WMTCモード値):50.1km/L
価格(税別):295,000円
※2018年11月現在
スズキ GSX-S750 ABS(2018/2 マイナーチェンジ)
2018年話題の新型&モデルチェンジバイク:まとめ④
2018年モデル
グラススパークルブラック / トリトンブルーメタリック
GSX-S750 ABSは2018年2月にマイナーチェンジが施されています。ハンドルバーがアルミ製になり、よりスポーティな仕様になりました。GSX-S750 ABSはGSX-R750(海外モデル)のエンジンを公道で扱いやすいようにチューニングされているのが魅力です。「3モード トラクション・コントロール・システム」も搭載。スポーツライディング、街乗り、スリッピーな路面など、状況に応じて使い分けられる柔軟さも備えています。
ワンプッシュでエンジンを始動できる「スズキ イージースタート システム」や極低速が扱いやすい「ローRPMアシスト」も装備しており、ワインディングロードでの操る楽しさからストリートでの扱いやすさまでを高いレベルで両立しています。
スズキ GSX-S750 ABS:スペック
2018年モデル
グラススパークルブラック / キャンディダーリングレッド
全長×全幅×全高:2,125×785×1,055mm
シート高:820mm
車両重量:212kg
最小回転半径:3.0m
エンジン:水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ
排気量:749cc
最高出力:83kW(112PS)/10,500rpm
最大トルク:80N・m(8.2kgf・m)/9,000rpm
燃費(WMTCモード値):20.1km/L
価格(税別):898,000円
※2018年11月現在
スズキ アドレス110(2018/3 マイナーチェンジ)
2018年話題の新型&モデルチェンジバイク:まとめ⑤
アドレス110は2018年3月にこっそりとマイナーチェンジしています。平成28年度排出ガス規制に対応するためのマイナーチェンジですので、モデルチェンジというよりも小変更程度だと捉えていいですね。最高出力が若干下がり、最大トルクを発生させるエンジン回転数が若干高くなりましたが、体感できるほどの違いはありません。
新車価格が安いのでセカンドバイクにするユーザーは多いですね。14インチ大径ホイールの安定感、燃費の良さ、シャープなデザインに人気があります。リアキャリア兼グラブバーはトップケースを追加しやすい形状です。ステップボードの前後長が短いのが玉に瑕ですが、安定感と軽快さを両立したハンドリングに定評がります。
スズキ アドレス110:スペック
全長×全幅×全高:1,845×665×1,095mm
シート高:755mm
車両重量:99kg
最小回転半径:1.9m
エンジン:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
排気量:112cc
最高出力:6.5 kW(8.8 PS)/7,750 rpm
最大トルク:8.6 N・m(0.88 kgf・m)/6,250 rpm
燃費(WMTCモード値):48.9 km/L
価格(税別):198,000円
※2018年11月現在
スズキ Vストローム250 ABS(2018/10 マイナーチェンジ)
2018年話題の新型&モデルチェンジバイク:まとめ⑥
2019年モデル
パールネブラーブラック/ ソリッドダズリンクールイエロー
スズキのVストローム250は2018年10月にマイナーチェンジが施されました。マイナーチェンジといっても、不具合を解消するためにマフラーカバーのデザインを変更したのみで、他の仕様は2017年モデルと変わりありません。
従来モデルは右足を地面に着いたときにエキパイとマフラーの付け根あたりでパンツの裾を溶かしてしまう恐れがありました。2017年8月にユーザーの声を反映して無料の改善対策が実施されましたが、今回のマイナーチェンジはその一環だといえます。
もちろん、Vストローム250の低中速での扱いやすさ、軽快で手ごたえのあるハンドリングは従来モデルから継承されています。また、待望のABSモデルが追加されたことはうれしいニュースでした。
スズキ Vストローム250 ABS:スペック
全長×全幅×全高:2,150×880×1,295mm
シート高:800mm
車両重量:189kg
最小回転半径:2.7m
エンジン:水冷4ストローク直列2気筒SOHC2バルブ
排気量:248cc
最高出力:18 kW(24 PS)/8,000 rpm
最大トルク:22 N・m(2.2 kgf・m)/6,500 rpm
燃費(WMTCモード値):31.6 km/L
価格(税別):558,000円
※2018年11月現在
スズキ 新型カタナ(2019)
2018年話題の新型&モデルチェンジバイク:まとめ⑦
2018年10月にドイツ・ケルンで開催された「インターモト」で新型カタナが発表されました。2019年の春には欧州で販売される予定です。ライディングフィールに関しては未知数ですが、GSX-R1000のエンジンをベースにしたストリートチューンバイクになることは間違いありません。国内モデルの販売も期待したいですね。
GSX1100Sカタナは空冷エンジンならではの豪快なエンジンフィーリングと19インチフロントホイールの大人なハンドリングが特徴でした。新型カタナはデザイン先行なイメージがありますが、GSX-S1000に先代カタナの面影を投影した感がありますので、GSX-S1000との差別化についても注目したいですね。
スズキ 新型カタナ:スペック
全長×全幅×全高:2,125×830×1,110mm
シート高:825mm
車両重量:215kg
最小回転半径:不明
エンジン:水冷4ストローク直列4気筒
排気量:999cc
最高出力:110kW(150PS)/10,000rpm
最大トルク:108Nm(11.0kg・m)/9,500rpm
燃費(WMTCモード値):不明
価格(税別):不明
2018年に話題になったスズキのバイク
2018年話題の新型&モデルチェンジバイク:まとめ⑧
2018年にネット上で話題となったスズキのバイクも紹介します。スズキのバイクはフルモデルチェンジされることが少なく、新型として発表されることが多いのも特徴。現行国内販売モデルでフルモデルチェンジを受けているのはVストローム650/1000、GSX-R1000、ハヤブサの3モデルのみ。海外モデルを含めると長寿モデルのGSX-R750がありますが、フルモデルチェンジせずバイク名が変更されるケースが多いといえます。
スズキ アドレス125(2017/9 新型)
スズキのアドレス125は2017年9月に新型として発売されました。実質的にはアドレスV125のフルモデルチェンジだといえますが、12インチのフロントホイールを装着したため、アドレスV125とは別物キャラクターになっています。安定感の高さとエンジン回転数に応じて加速する走行性能に対する評価が高いですね。
スズキ 隼(2019年に新型登場か?)
ハヤブサは2018年に生産が終了しました。しかし、ハヤブサの復活を望む声は多く、フルモデルチェンジにも期待が膨らみます。ハヤブサはハイパワーエンジンと意外に扱いやすいキャラクターに人気がありました。
大幅なフルモデルチェンジとなればバイク名を変更して新型となり、ハヤブサは絶版となる可能性が高いですね。しかし、キープコンセプトでフルモデルチェンジされればハヤブサが復活する可能性が高くなります。ハヤブサと新型カタナ、カリスマ性が高いバイク2モデルをラインアップすると共倒れするリスクもあります。
GSX250Rをハイパワー化してペットネームに?いやいや、ラインナップが薄くなっている400ccクラスにGSX400Rハヤブサ?バイクファンを驚かせる新型に期待したいですね。
スズキの2018年新型&フルモデルチェンジ:まとめ
2018年のスズキは新型やモデルチェンジが少なかったのですが、新型カタナの発表でバイクファンに話題を提供しました。ラインナップが年々寂しくなりつつありますが、2020年の環境基準規制に向けて何らかの動きがあるのは確実です。オフロードバイクのラインナップがありませんのでRM-Z250のリーガルモデルが販売されれば…そんな声もありますよ。
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