検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

山岳・登山保険の選び方は?期間や補償内容の種類とおすすめ10選をご紹介!

悲惨な山岳登山遭難、あってはならないことが起きる山の事故、おまけに毎年増加しているとのこと。山岳登山保険は山に行く人のための保険と思っているでしょうが、実は遭難者の家族のための保険でもあります。本人、家族、救援協力者など1人のために大変なお金がかかります。
2020年8月27日
mmkk9944
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

山岳事故、遭難の実体

多いソロ登山者の遭難

登山人気が続いていることから、事故件数、死者行方不明者も前年度比較でも増加傾向にあります。遭難者、死者行方不明者共に年間の前年度比較で増加して最悪の状況です。登山者各人の自覚に負うところがおおきいのですが、登山モラルの向上に向けたさらなる対策は必要です。
(記事の中に保険料、保険金などの数字が記載してありますが、これは2018年11月10日時点の情報に基づいています)

山岳、登山保険の種類

山岳保険と言っても通常の生命保険や傷害保険とほぼ同じようなものですが、決定的に異なるのは遭難救助費用の保障があるということです。山で遭難すると大変な費用がかかり、レスキュー隊も出動します。大勢の人達に迷惑がかかります。それは山に行くほとんどの人が知っていることですが、山を安全に登るという意識がモラルがまだまだ不十分です。
誰でも遭難の危険性があります。莫大な費用が掛かる場合がありますから山岳保険には必ず入っていきましょう。保険の選び方も大事ですから、学習してみましょう。

保険の種類


保険の種類は掛け捨ての1日保険とか、掛け捨ての1泊2日保険とか保険期間の短い短期のもの、あるいは1年間に度々山に登る人は掛け捨ての長期の1年契約に入る人が多いです。この間の1ヶ月という期間のものもあります。また、ハイキング、トレッキングのような軽登山用とピッケル、アイゼン、ザイルなどを使用する山岳登山中の事故などように登山の内容によっても種類があります。

特殊保険

そして特殊保険という範疇に入るレスキュー費用保険や遭難ヘリに特化したココヘリ、富士山登山に限定した富士山保険などもあります。登山保険の選び方は数社比較すると特徴がよく分かります。そうした色々な保険が比較できるようにご紹介します。

山岳、登山保険の選び方

保険の選び方です。登山の行動様式に応じて入らなければならない保険の種類が決まってきます。1年に数度しか山に行かないのであれば掛け捨てのワンタイム、1日保険、1泊2日保険などがいいでしょう。1年の間に何度も行く人は1年間契約の保険が合理的です。

保険は数社の比較で

また保険金はさほど高いものではありませんが、その額によって、保障内容が異なります。遭難救助費用がすべてに山岳保険に付与されているわけではありません。大体保険金はどこの会社も2~3種類くらい設けています。保険は数社の比較が重要で比較していると選び方が分かってきます。おすすめは上位クラスです。

遭難救助費用

ピッケル、アイゼン、ザイル、ハンマーなどの登山用具を使用する登山、ロッククライミング、フリークライミングなどの山岳登攀行動中の事故は補償対象外となっている保険が多くあります。これはよく比較しながら選び方要注意です。
また、登山用ではない普通の生命保険、傷害保険などで遭難救助費用が補償内容に入っている場合があります。一度お持ちの保険契約書を確認してみてください。重複しないようにしましょう。

短期山岳、登山保険①

ドコモワンタイム保険

登山に限らずスポーツ、レジャー全般にわたるケガに対する補償をします。保険の種類が「おてがる」「おすすめ」「しっかり」の3種類で、おすすめの掛け捨て保険です。登山保険では必ず必要な救援者費用の出るのは「しっかり」だけです。
「しっかり」は保険料1日あたり807円です。

補償内容(「しっかり」コース)

保険金 807円/日
死亡・後遺症障害 807万円
入院日額(手術) 1,100円
賠償責任 3,000万円
携行品損害 15万円
救援者費用等 200万円

ドコモワンタイム保険
ドコモワンタイム保険

短期山岳、登山保険②

モンベルの野遊び保険

登山中のケガなどを補償する短期補償型の掛け捨て保険です。保険料は2種類、SA11(500円)とSB11(250円)です。選び方ですが、違いは補償内容とSB11には携行品損害保障がついていません。この保険はピッケル、アイゼンなど使用する本格的な登山中のケガは補償対象となっていません。1泊2日、3泊4日、6泊7日の3コースあります。比較表で確認してください。

補償内容

SA11 1泊2日のケース

保険料 500円
死亡保険金 506.5万円
後遺障害保険金 20.2~506.5万円
入院保障日額(180日限度) 7,500円
手術保険金(入院中) 75,000円
手術保険金(入院中以外) 37,500円
個人賠償責任補償 1億円
携行品損害補償 10万円
救援者費用等補償 300万円

モンベル山行保険


モンベル山行保険(運動等危険補償特約付国内旅行傷害保険)
モンベルの短期補償型のモンベル山行き保険は、ピッケル、アイゼン、ザイル、ハンマーなどを使用する本格的な登山に対して対応した保険です。一般的な宿泊を伴う高山の登山に適応した保険です。

補償内容

SD11 1泊2日のケース

保険料 2,000円
死亡保険金 261.6万円
後遺障害保険金(180日限度) 20,000/日
手術保険金(入院中) 20,000円
手術保険金(入院中以外) 10,000円
個人賠償責任補償 1億円
携行品損害補償 10万円
救援者費用等補償  300万円限度
遭難捜索費用補償 100万円限度

モンベル山岳保険
モンベル山岳保険

短期山岳、登山保険③

YAMAP登山保険

短期山岳保険(1ヶ月)ですが、ピッケル、アイゼンなどを使用する本格的な登山、登攀に対しても対応している掛け捨て保険です。他にスキーや旅行、日常の運動、行動にも対応しています。入会金不要で保険料500円から契約でき、スマホやPCから申し込み可能です。
レスキュー「しっかり」障害プラン(保険料500円)、「万が一でも安心」プラン(980円)、「万が一でも安心プランゴールド」(1,850円)の3コースあります。

補償内容

おすすめの万が一でも安心プランを紹介します。

保険料 980円
契約期間 1ヶ月
遭難・捜索救助費用保険 300万円上限(免責3万円)
障害死亡保険金 50万円
個人賠償責任保険 1,000万円限度(免責3万円)
入院保険 2,500円/日(1泊2日以上 30日限度】
通院保険 1,000円/日(100日限度)

YAMAP
YAMAP

短期山岳、登山保険④

ソフトバンクスポーツレジャー保険

ソフトバンクスポーツレジャー保険(ソフトバンクかんたん保険)
保険の補償に関しては損保ジャパン日本興亜が担当します。
比較的安い保険料で補償内容が充実、比較的大きな保障がついているおすすめの保険です。また、天災危険補償特約付きで、地震、噴火、津波などのケガも補償範囲です。
プランは1日プランと1ヶ月プランがあります。

補償内容

1日プランはちょこっと、安心、しっかりの3プラン(掛け捨て)があり、携行品損害保険はしっかりのコースしかありません選び方注意です。しっかりでご紹介します。

保険料 600円/日
傷害死亡・後遺障害 700万円
入院日額 8,000円
傷害手術保険入院時 傷害入院保険日額×10倍
傷害施術保険外来時 傷害入院保険日数×5倍
賠償保険 3,000万円
携行品損害 5万円)
救援者費用 200万円

ちょこっとしっかりコース(月額プラン)

月額プランはちょこっととしっかりコースがあります。スポーツ、レジャー中のケガ、日常生活の中のケガや事故の補償も対象です。
しっかりコースの料金を紹介します。

保険料 720円/日
傷害死亡・後遺障害 200万円
傷害入院保険金日額  200万円
傷害手術保険金 入院時 傷害入院保険金日額×10倍
傷害手術保険金 外来時 傷害入院保険金日額×5倍
救援者費用 200万円限度
携行品損害 10万円
個人賠償責任 1,000万円
入院保険金支払い限度 180日

ソフトバンクスポーツレジャー保険
ソフトバンクスポーツレジャー保険

短期山岳、登山保険⑤

やまきふワンタイム保険

日帰り(1日)から3泊4日までの掛け捨ての短期山岳保険です。自宅からハイキング、登山後帰宅するまでのケガや賠償責任補償に対応する保険です。但しピッケルやアイゼンを使用する登山中の傷害は対象外となりますので選び方要注意です。やまきふ共済会では富士山専用の短期山岳保険もあります。
やまきふとは社団法人山岳寄附基金のことです。

補償内容

保険料は3種類、日帰り(1日)660円、1泊2日990円、3泊4日1,600円

傷害死亡 50万円
行方不明 50万円
後遺障害 2万円~500万円
傷害入院 2,000円/日
傷害手術入院中 20,000円
傷害入院外来 10,000円
個人賠償責任 1億円
救援者費用 100万円

やまきふワンタイム保険
やまきふワンタイム保険

長期山岳、登山保険⑥

モンベル野外活動保険


アウトドア全般に対応できるモンベル野外活動保険です。保険期間が1年間、3年間、5年間の長期3種類、保険料の種類も11のコースがあります。年間を通じて野外活動される方は必ず加入しておいて欲しいおすすめの掛け捨て保険です。保険の種類が多いですから各プランの比較と選び方は注意してください。ここでご紹介する安心プランには別途に特約がついています。地震、噴火、津波危険補償特約、入院保険金及び手術保険金支払い対象期間延長特約、通院保険金支払い対象期間延長特約、全プランに示談交渉特約など。

補償内容(安心プランA101)

保険期間 1年
保険料 43,960円(24時間補償)
死亡保険金 900万円
後遺障害保険金 36万円~900万円
入院保険日額 7,500円
手術保険金入院中 75,000円
手術保険金入院中以外 37,500円
通院補償日額 5,000円
傷害医療用保険 100万円限度
個人賠償責任補償 1億円
携行品損害補償 20万円
救援者費用補償 500万円

モンベル野外活動保険
モンベル野外活動保険

長期山岳、登山保険⑦

日本山岳救助機構(JIRO ジロー)

日本山岳救助機構は、保険会社又は共済組織ではありません。日本の山での遭難捜索や救助にかかった実費費用に限定して補填する制度で、あくまで山を愛する岳人の相互扶助によって成り立っています。おすすめの組織ですが保険業法や保険契約者保護機構は適用されませんので要注意です。会員制度規約において、山岳遭難救助費用の細則が決められています(カバレージ制度)。現在の会員数20148名。

jIROの主な規約

入会金 2,000円
年会費 2,999円
事後分担金 750円~1,500円(見込み)

捜索救助費用 330万円を限度とする実費
細目 有料救助隊員(レスキュー隊員)の日当、食費、宿泊費、交通費、保険料など。その他の救助隊員又は救助者(友人、同僚)の交通費、食費、宿泊費、消耗品費など。ヘリコプター代。親族などの駆け付け費(交通費、宿泊費)、謝礼、遺体搬送費(30万円まで)、など。
その他詳細についてはHPを参照ください。

日本山岳救助機構
日本山岳救助機構

長期山岳、登山保険⑧

日本山岳協会

日本で山岳遭難捜索保険を最初に普及させた老舗の組織で、会員数5万人を擁する国内最大の山岳共済です。
登山や各種アウトドアスポーツなどの野外活動中の遭難、救助に要した費用が支払われます。登山中のケガ、死亡も適用されます。この保険に加入している人は多くおすすめですが1日保険のような短期のものはありません。
日山協山岳協会の団体加入の保険で団体割引が適用されるので保険料が約40%ほど割引されます。登山コース、ハイキングコース、トレランコース、スポーツクライミングプランなどの種類があります。

補償内容(登山コース タイプ1Sの場合)

保険期間 1年
保険料 6,900円(掛け捨て)
傷害死亡、後遺障害 140万円
遭難捜索費用(レスキュー) 100万円
傷害入院保険日額 傷害入院保険金日額1,000園
傷害手術保険金(入院中) 傷害入院保険金の10倍
傷害手術保険金(入院中以外) 傷害入院保険金の5倍
傷害通院保険金日額 460円
個人賠償責任 1億円

ピッケル、アイゼン、ザイルなどの登山用具を使用する登山中の事故に(冬山を含む)対応しています。
注意)ハイキングコースは、ピッケル、アイゼン、ザイルなどの登山用具を使用する登山、ハイキング中の事故には対応していません。

日本山岳協会
日本山岳協会

長期山岳、登山保険⑨

木村総合保険事務所

あらゆる山岳登山の遭難、捜索救助費用(レスキュー費用)が補償される保険です。補償の内容で、遭難、救助の際の費用及び傷害治療費もカバーする掛け捨ての保険です。傷害医療費有、無しコース、就業中対象外プラン、職種級別A,Bプランなどがあります。比較的広範に対応できるおすすめの保険となっています。

保険の対象


対象は、積雪期登山、ロッククライミング、ボルダリング、本番ルート、バリエーションルート、沢登、など全般。スキー、バックカントリースキー、スノーボード、スノーシュー、などスノースポーツ全般。縦走登山、トレイルラン、ハイキング、トレッキング、一般登山全般などに対応しています。
傷害医療ありの場合は、クマやハチに襲われた、階段から落ちた、電車バスなど走行中のケガ、ゴルフ、釣り、サイクリングなどの補償が入っています。

補償内容

引受保険会社:AIG損害補償株式会社
コース:傷害医療有、就業中対象外プランの場合

保険期間 1年(1年、3年、5年の3コース)
保険料 11,530円
死亡保険 200万円
後遺障害 100万円限度
救援者費用(レスキュー費用含む) 500万円
遭難救助追加費用  30万円程度
個人賠償責任  1億円(保険料920円加算)

木村総合保険事務所
木村総合保険事務所

長期山岳、登山保険⑩

レスキュー費用保険(日本費用補償少額短期保険)


国内での野外活動(海は除外)中に遭難事故に遭った場合、捜索、救助に要した費用に対して保険金を支払うおすすめの保険です。レスキュー保険は遭難時の捜索、救助費用のみの補償に特化した保険です。レスキュー保険は登山におけるほとんどの事故に対応しています。遭難の原因、季節、活動形態は特に限定していませんし滑落、転倒、転落、道迷い、疲労、持病悪化、落石、雪崩、落雷、悪天候、鉄砲水、などほとんどすべての事故に対して補償されます。単一保険ですから選び方に気を遣う必要がありません。

補償内容

保険期間 1年
保険料 4,000円
保険金額 300万円まで(※1)
捜索救助対応費用 5万円(定額)(※2)

捜索救助費用とは、警察などの公共機関で遭難の認定を受けた時、捜索救助活動に従事した人の人件費、日当等、対人費用以外の装備費、保険料、交通費、食費など、ヘリコプター運航に関する一切の費用などの事。
※1:他の保険のように死亡補償、後遺障害補償、入院通院補償、賠償責任補償などはありません)
※2:家族の駆け付け費用(交通費、宿泊代に充当)

レスキュー費用保険
レスキュー費用保険

特殊な保険

ココヘリ

山で遭難した時、遭難救助依頼を発信すれば確実にヘリコプターがあなたの居る場所の上空に到着して、救助隊に正確な場所を伝えます。ココヘリの会員になるとココヘリ会員証が渡されます。この会員証が発信する電波をココヘリのヒトココ親機がその電波をキャッチして、現場の距離と方位を正確に割り出し、あなたのもとへ正確迅速にあなたの頭上にヘリが到着します。実績としては発信機からの捜索要請から24時間以内の発見率は100%です。いざという時のために加入をおすすめします。

山岳保険だけでは不十分

もう1つココヘリが必要な理由があります。一般的に登山者は山岳保険に加入しますが、それだけでは不十分です。遭難時、捜索が長期化した時、あなたは失踪扱いになっています。失踪扱いになると死亡認定が下りるまで(7年間)ご家族が生命保険を受け取ることができません。さらに7年間も掛金を払い続けなければなりません。住宅ローンも死亡による継続弁済は認定が下りるまで(7年間)は適用されません。失踪は、会社では無断欠勤扱いとなります。無断欠勤で退職すると退職金が0になります。
失踪扱いにならないよう、確実に遭難者を発見することがココヘリの使命です。

ココヘリ入会方法

入会金 3,000円(税別)
年会費(年間) 3,650円(税別)
合計 6,650円(税別)
2年目以降 更新時3,650円のみ

1人1台 年間契約です。
捜索ヘリは1事案3回まで無料です。

ココヘリ
ココヘリ

富士山保険

富士山専用の山岳保険制度です。ふじさん共済。
富士山登山中のケガや第3者への賠償事故、遭難者の救援者費用などに充当する保険です。セットで保険料660円/日、地震や噴火によるケガにも対応しています。富士山に特化しているのは保険期間が富士山の登山可能期間があるからです。保険期間は7月1日から9月10日までです。

補償内容

保険期間 7月1日~9月19日
保険料 600円(1泊2日まで)
入会申し込み 登山途中でもOK
入会不可 会員数上限があるため入会できないことがあります。
傷害死亡 500,000
行方不明(31日超) 500,000円
後遺障害(1~14級) 20,000~600,000円
傷害入院日額 2,000円
傷害手術入院中 20,000円
傷害手術外来 10,000円
個人賠償責任 1億円(示談交渉含む)
救援者費用 199万円

やまきふ共済会
やまきふ共済会

まとめ

山岳事故件数が少しも減りません。逆に登山人口は中高年の方たちを中心に増加しています。人々が1度山に行って1日でも山の魅力を知ってしまうと、まずリピーターとなります。感動する機会がなかなかない昨今にあって、山の頂に立った時、心の底から感動します。このようになると、初心者クラスからあっという間に中級、上級へと登山レベルが上がっていきます。がしかし登山のモラルやエチケットのレベルが追従していません。

山岳事故は悲惨です

山岳保険加入率がいまだ50%くらいという数字がモラルの低さを表しています。山岳事故は死亡率が高いです。山には救急車も病院もありません。ソロ登山なら誰1人助けてくれる人もいません。山岳事故は悲惨で滑落すると人間の原形がありません。救助隊員(レスキュー)はそのような過酷な現場も見なくてはなりません。家族はもっと悲惨です。私だけは大丈夫ではなく、登山の入門証が保険と思ってください。