目的があった方がツーリングも楽しい
バイクを操ることを楽しみ、ただひたすら遠くを目指すのも、ツーリングの醍醐味ではあります。でもそこに何かプラスアルファの目的や理由があれば、ツーリングはさらに楽しいものになります。あなたのバイクライフをさらに充実させるツーリングの目的や楽しみ方についてご紹介します。
おすすめのツーリングの目的①
SAグルメツアー
バイク用ETC車載器の普及や、高速道路のタンデム走行の解禁、そしてバイクの基本性能の向上によって、ツーリングに高速道路を利用するライダーが増えています。高速道路網の整備もすすみ、全国津々浦々に多くのサービスエリア・パーキングエリアが建設され、地元のグルメを扱う有名店も増えています。いまやサービスエリアは旅の途上に立ち寄るだけでなく、そこを訪れてグルメを味わう”目的地”ともなっているところも多くあります。そんな地元の名物グルメ満載のサービスエリアをめぐる旅も、ツーリングの目的としておすすめです。
おすすめのSAグルメ
ぐるぐるウィンナー
東名阪道の御在所SA上り線で味わえるのが、三重県のご当地B級グルメとして有名な”ぐるぐるウィンナー”です。パリパリな食感にジューシーな肉汁の味わいは、これを求めることを理由にわざわざ訪れる人がいるのも納得の味です。
”ぽるとがる”のメロンパン
サービスエリアグルメを全国区に押し上げた功労者とも言われているのが、東名海老名SA下り線にある”ポルトガル”のメロンパンです。外側はサクサクで中はフワフワの食感は、一度食べたらやみつきになること間違いありません。
ブラックソフトクリーム
関越道嵐山PAでは真っ黒なクリームがコーンの上に載ったブラックソフトクリームが味わえます。見た目のインパクトだけでなく濃縮エスプレッソの苦味で、ライディングの際の眠気覚ましにももってこいです。またここ嵐山PAは、真っ黒なカレールーのブラックカレーもおすすめです。
おすすめのツーリングの目的②
「最も」めぐり
南北に長く伸びる日本列島には、”最も〇〇な場所”というのが全国に存在します。そんなベスト・オブ・ザ・ベストの地を訪れることができるのも、バイクという乗り物の機動性の高さのおかげと言えます。最果ての地をめぐることを趣味としているライダーも多く、訪れた先で仲間と出会っていろいろと情報を収集したりするのも、最果てめぐりの楽しみ方のひとつとも言えます。またこれら最◯スポットは、風光明媚な絶景ポイントである場合も多く、景色を楽しんだり写真を撮るのも思い出に残ります。
おすすめの最果てポイント
日本全国の端っこめぐり
北の端である北海道の宗谷岬、東の果てになる納沙布岬、離島を含めない最南端である沖縄の荒崎や西の端である大嶺崎などがあります。また本州や四国、九州などその地方の東西南北の果てなどをめぐる旅も、バイクであれば容易に行えます。
さまざまなベストをめぐる旅
全国でもっとも最高地点を走る国道292号線の渋峠や、もっとも低い地点である国道2号線の関門海峡トンネル、もっとも直線区間の長い国道12号線など、面白い国道をめぐる旅も話のタネにもなっておもしろいでしょう。
おすすめのツーリングの目的③
日本の世界遺産めぐり
ユネスコが選ぶ世界の文化や自然の遺産が世界遺産です。世界にあるこれらの遺産をめぐるのも趣味としては素晴らしいのですが、時間的にも予算的にも難しい人のためにおすすめなのが、日本の世界遺産をめぐる旅です。日本の世界遺産は、全国に22ヶ所あり、地域的にも全国に満遍なく存在するので、これらをバイク仲間と巡ってみるのもツーリングコースとしては面白い旅になります。
おすすめの世界遺産コース
東北コース
奥州藤原家で有名な平泉、明治日本の産業革命遺産である釜石の橋野鉄鉱山、原始的なブナの原生林が残る自然遺産である白神山地をめぐるコースです。
近畿コース
古都である京都・奈良の文化財群や法隆寺の仏教建築物、紀伊山地の霊場、そして兵庫まで足をのばせば白鷺城として知られる姫路城の美しい姿に出会えます。
中国コース
広島県には原爆ドームと厳島神社の2つの世界遺産をめぐることができますし、島根に行けば石見銀山の遺跡を見ることができます。
おすすめのツーリングの目的④
霊場めぐり
もっとも有名な四国の八十八ヶ所巡りをはじめ、日本には多くの霊場めぐりコースが存在し、古来よりこれらをめぐる旅は趣味として確立してきました。ツーリングで寺社仏閣をめぐる人も多くいますが、これら霊場をめぐる旅は、普段は素通りするような小さなパワースポットを訪れる理由にもなっておすすめですし、霊場めぐりの仲間と情報交換ができたりもします。
おすすめの霊場めぐりコース
四国八十八か所
言わずと知れた霊場めぐりのご本家とも言えるのが四国八十八か所の霊場めぐりです。歩いて回るお遍路さんに比べれば速いとは言え、バイクの機動力をもってしてもかなりの移動距離があり時間もかかります。何度かに分けて回る旅もおすすめです。
小豆島八十八か所
瀬戸内海の浮かぶ小豆島の霊場めぐりです。ポイント数は多いものの、距離的には短く小排気量のバイクで回るのもおすすめです。
坂東三十三観音霊場
関東地方に点在する札所をめぐる旅です。全工程は1300キロ近くあります。いっきに回ることもできますし、都心から近いので日帰りで何度かに分けていくのもおすすめです。
おすすめのツーリングの目的⑤
スタンプラリー
先にご紹介した霊場めぐりも”御朱印”を集めるスタンプラリーですが、そのほかにも現代にはさまざまなスタンプラリーがあります。全国にあるスタンプポイントを求めて移動するのは、それだけで旅をする理由にもなりますし、スタンプがだんだん集まっていく楽しみを味わうこともできます。スタンプを全部集めることで景品がもらえたりする企画も多く、ツーリングに出かけるモチベーションも高まります。
おすすめのスタンプラリー
道の駅スタンプラリー
ライダーならツーリングで訪れる機会も多い全国の道の駅のスタンプを集めるラリーです。全国を9ブロックに分けて開催しており、制覇すると記念のステッカーももらえますので、ツーリング仲間と競いながら集めるのもおもしろいでしょう。
日本100名城
城を見て回るのを趣味とする人におすすめなのが、日本100名城のスタンプラリーです。日本城郭協会が選定する城で、現在は続100名城も選定されています。全国の城を訪れる理由にもなり、攻め落としていくような感覚も味わえます。
おすすめのツーリングの目的⑥
写真撮影
カメラを趣味とするライダーにおすすめなのが、写真撮影を目的としたツーリングです。全国にある美しい日本の景色を撮影したり、絶景を撮りに行くのもおもしろいでしょう。後で見返して旅の思い出に浸れるだけでなく、バイク雑誌などのツーリング写真コンテストに応募するといった楽しみ方もありあます。また最近ではインスタグラムに投稿したり、”〇〇萌え”などの写真撮影を理由に出かける旅もおすすめです。
おすすめ写真撮影スポット
絶景スポット
”天に続く道”と知られる北海道斜里町の国道334号線、美しい海峡にかかる一本道である山口県の”角島大橋”、雄大なパノラマが美しい阿蘇の”やまなみハイウェイ”など、ツーリング写真として絵になる絶景ポイントが全国には数多くあります。
工場萌え
巨大工場を見に行く趣味としてすでに市民権を得た感のある工場萌えも、ツーリングの撮影スポットとしておすすめです。特に三重県四日市の工場群や瀬戸内海の水島コンビナートの夜景は、巨大な工場とメカニカルなバイクが調和するおすすめ撮影ポイントです。
おすすめのツーリングの目的⑦
ライダーズミーティング
バイクメーカーや大手のショップが主催するライダーズミーティングに参加すれば、ツーリングを楽しむだけでなく、バイクという共通の趣味をもった仲間と知り合うよい機会となります。また特定の車種のオーナーズクラブが主催するライダーズミーティングでは、同じ車種に乗った仲間と情報交換をしたり、手に入りにくいパーツの即席販売コーナーがあったりするので、特に旧車などレアなバイクに乗っているライダーにはおすすめです。
おすすめライダーズミーティング
エンジョイライダーズミーティング
ライディングギアのメーカーであるRSタイチと、バイク用品のチェーン店を展開する2りんかんがコラボで毎年開催しているイベントです。モータージャーナリストのトークショーや、有名バイク用品メーカーのブースも多数出展されるほか、さまざまなイベントを楽しむことができます。
CBオーナーズミーティング
ホンダが主催するCBのオーナーズミーティングです。ドリームCB750フォア以来長い歴史を誇るCBシリーズのオーナーのためのミーティングで、文字通りCBと名のつくバイクに乗った多くのライダーが集まります。基本的にサーキットで開催され、愛車でのサーキット走行体験や、パーツ販売なども行われ、同じバイク、同じ趣味を持った仲間と交流できるまたとない機会となります。
サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー
世界を股に活躍するバイク冒険家の風間深志が主催するライダーのためのツーリングイベントです。日の出時刻に日本の東側の海岸線をスタートし、日没までに石川県の千里浜海岸に到着して日の入りを見るというラリーですが、決して速さを競うレースではありません。すべてのライダーが日本海に沈む夕日を眺めることを理由に集い交流を深める、ライダーのためのイベントです。
おすすめのツーリングの目的⑧
走破する旅
目的とする道を端から端まで走りきる、つまり走破するのもバイクツーリングの醍醐味のひとつです。特にいくつかの県にまたがる国道などを走破する旅は、地域によって移ろいゆく景色や、沿線の美味しいグルメ、観光や温泉などを織り交ぜながら内容の濃い旅を楽しむことも可能です。
おすすめの走破旅
国道走破旅
国のつくった道である国道を走破するツーリングです。特に国道番号が若いいわゆる一桁国道は、かつての五街道を基準にした道を中心としたいくつもの都府県にまたがる道で、それだけ走りがいのある道と言えます。これら多くの地域にまたがる国道を走りきるのもツーリングの目的としておすすめです。
険道・酷道走破
いわゆる3桁国道や、県の管理する県道の中には、走るのをためらうような「酷い道」や「険しい道」が存在します。そんな道をあえて走破する酷道・険道マニアという趣味があります。たしかに舗装状態が悪かったり、極端に細い道などもありますが、車では走りたくないそんな道も、バイクであればなんとか走ることができますし、走破した後には爽快な達成感を味わうこともできるのです。
目的をもってツーリングをさらに楽しく
ツーリングの目的につていご紹介してきました。走りを堪能するだけのツーリングもそれはそれで楽しいものですが、同じ趣味を持った仲間と何か目的をもって走る旅は、ツーリングをさらに充実したものにしてくれます。ご紹介したツーリングを参考に、あなたも充実したバイクライフを送ってみてください。