カブトムシを食べる食文化
態々何で昆虫などというゲテモノを食べるのかとの疑問の最中、カブトムシまで食べると聞いて、疑問は膨らむばかりです。しかし何故に人はスナック感覚でカブトムシを食べたがるのでしょう。
国連では昆虫食を推奨中
何故か国連が昆虫食をプッシュしているようですが、それは人類が増えすぎたことで発生する食糧難に対処するためでした。世界の2,000種近い昆虫が食べられるとされ、安い値段なことも普及の後押しの理由です。そこには昆虫の王者カブトムシも、しれっと含まれるというのです。
伝統的にカブトムシ食べる国
それはそれは悠久の昔より、地球上の各原住民によって、美味しくいただかれていたのがカブトムシでした。他の地域のお肉や魚の代用が、カブトムシだったりしたのです。そのため今でも原始的な焼くだけのカブトムシ料理は、世界に存在していました。
日本では近年になってから
間違いなく昔から日本でかっこいい昆虫の第一位を維持したのはカブトムシです。食材として認識され出したのは、21世紀初頭になってからでした。今では食用を育成販売する業者も、料理で提供する飲食店も現れています。
カブトムシを食べる地域と民族
ラテンアメリカ
ヘヴィー級のカブトムシといえば、ラテンアメリカのアマゾン川流域で採取される、アクティオンゾウカブト。オスの体長は11センチにもなり、3本角なので日本のカブトムシとは外観も異なります。アマゾン流域のとある原住民は、アクティオンゾウカブトを好んで食べています。
カメルーン
その名だけでも惚れそうなケンタウルスオオカブト。これはアフリカ大陸内では最大級を誇るカブトムシの種類であり、特にカメルーンではポピュラーな昆虫です。オスは8センチになり、上下の大きな角が特徴です。採取できる地域では、食用としている人も珍しくないといいます。
東南アジア
和食に通じる食文化を有するラオス、タイ、ミャンマーといった東南アジア諸国では、先住民族の間ではカブトムシ料理が欠かせません。その食べ方は素揚げの塩味だったり、マトンカレー味だったりします。ちなみに日本に出回っている食用カブトムシには、東南アジア産が多いようです。
カブトムシ食べるなら食用
食用専用のカブトムシとは
人の肉体にもカブトムシにも無害で、味わいも増す腐葉土とエサで育て、食べるのに最適とした食用カブトムシがあります。そんな飼育の仕事も、日本と世界には急速に増えてきました。野生本来のカブトムシに比較して、養殖カブトムシは衛生的かつ安全性が高いものです。
食用カブトムシの通販
昆虫食に特化して取り扱うショップでは、食べられるタガメやコオロギなどと一緒に、カブトムシも販売しています。食べても安全性が保証されているカブトムシは、専門店が扱っているものが第一です。今では通販で簡単に入手できるようになっています。
野生のカブトムシは食べるの注意
ホイサッサとその辺に留まっているカブトムシを捕獲して、食べることはやめたほうが無難です。その理由は食用じゃない場合は寄生虫がいる可能性もあるし、何より野生のカブトムシが日頃から食べる樹液が影響し、不味いことが理由です。
カブトムシの栄養価
高たんぱくで高カロリー
そもそも世界の先住民族を始めとした人々が、カブトムシを食べるには理由がありました。それは食べ物が限られた地域で、貴重なたんぱく質として位置づけられていたことです。大豆を超える高カロリーなカブトムシは、元気の源にもなりうる食材です。
ビタミンが多い
サボることなく毎日ビタミン類摂取を続けることで、健全な体細胞やなめらかな皮膚を維持できます。昆虫は自然界の植物性の食事を摂ることで、体に常にビタミン類を蓄えています。だからカブトムシを食べることで、肉や魚よりもずっと多いビタミンを摂取できるのも事実です。
アミノ酸が多い
正常に消化器官をうごかし、全身に血流を送るためには、アミノ酸が必須な栄養素です。カブトムシはアミノ酸が多く含まれるため、1匹食べておけばその日の健康状態を維持するのに役立つことでしょう。
カブトムシ買うならこの販売店
食用昆虫の専門ショップTAKEO
煎餅のように気軽な感じでバリっと食べることも可能な、カブトムシからサソリやタランチュラまで、あらゆる昆虫食材を販売している専門店です。そのままでは食べづらくても、TAKEOではチョコ菓子やモナかなども販売されているので、虫食いのハードルを下げることができます。
実店舗と通販ショップ
知らずに見れば「昆虫食はこちら」の看板で驚きそうな販売店は、台東区に拠点を構えています。通販ショップではカブトムシの人気が上位とのことですが、実店舗では、コオロギパスタ揚げやバッタチョコなど味付きが人気だそう。台東区のお店も通販も、両方活用したくなります。
TAKEOで扱う珍しい食用昆虫
猛毒で食べられる筈がないと誰もが断言するタランチュラやキョクトウサソリは、TAKEOでは普通の干物のごとく販売しています。コオロギを原料としたパスタなど、ありえない商品が現実として販売されているのが、TAKEOの日常です。
TAKEOの食べるカブトムシ
TAKEOで扱われている食べるカブトムシは、新鮮なタイ産のものが販売されています。1袋あたりで6グラムは少ないように思われますが、実際には1袋に5~6匹ほどが入っているとのこと。カブトムシを自宅で食べる目的なら、TAKEOではこの商品です。
カブトムシのお値段
売り切れ続出な人気を見せる、TAKEOのカブトムシ6グラム入りですが、1袋のお値段は1,300円程度です。1匹あたりでいうと250円ほどです。豚肉が100グラム200円もしないことを踏まえれば、どうやらカブトムシは高級食材の種類に含まれそうです。
店舗情報
所在地 東京都台東区松が谷1-6-10
営業時間13:00~18:00(不定休)
カブトムシ食べるならこのお店
珍獣屋
野毛山動物園もご近所な横浜市の桜木町に、珍獣屋という話題のゲテモノ系飲食店がお店を構えています。珍獣という名で分かる通り、ここではワニやらカメやらゴキブリやらウーパールーパーやら、世界中のあらゆる珍獣大集結中。未知の食感な料理をいただけるお店です。
珍獣屋の特徴的なメニュー
肉の部位だけを切り取って料理にするのが、本来あるべき肉料理です。しかし珍獣屋では、生前の形をいじらず提供し、そのまま食べるのが普通です。ウサギの姿焼き、ウーパールーパーの一本揚げ、ひよこの塩焼き等々。そこに今回の主役となるカブトムシの料理も登場してきます。
珍獣屋のカブトムシの食べ方
高温の油で揚げた「カブトムシの丸揚げ」は、唐揚げと言っても見た目は真っ黒で、角と足が生えたカブトムシそのまんまです。付け合せにレモンやシソの葉が付いているとはいえ、それは単なる気持ち悪さの誤魔化しに過ぎません。本体を食べるにはバンジージャンプ以上の勇気が要ります。
珍獣屋のカブトムシのお値段
ちなみに珍獣屋のカブトムシの丸揚げのお値段は、2018年現在1匹あたりで1,480円です。たった1匹ながら高級料理に匹敵するお値段ですが、人生に何度食べる機会があるか、というカブトムシ料理の価値を踏まえれば、ちょうどよい値段といえそうです。
カブトムシの気になる食感
珍獣屋で食べる
見るからに危険を察知してしまう、禁断の食感。それは桜木町にお出かけし、人で賑わう珍獣屋で提供されているカブトムシ料理を食べることで、如実に判明します。丸揚げの食べ方で登場する目の前の物体を、すぐに食べることができたらの話ですが。
角が取っ手にちょうどいい
カッコよさと強さの象徴として、天に突き出た立派な角。それがまさか、カブトムシを食べる時の取っ手に丁度良い感じになるとは、想像もできませんでした。取っ手(角)を掴んだらちょっとづつかじるより、一気にバリッと行ってしまう食べ方がよろしいです。
バリバリな食感がすごい
かぶりつけば外殻はバリバリとした印象は想像通りですが、よく揚げられているために、カブトムシ全体的にもバリバリな食感があります。食べると正体不明な中身がドロっと広がるような、食感の心配はありません。
カブトムシの気になる味
カブトムシの丸揚げはどんな味?
美味しいとは聞かれないのに、なぜか注文がまったく止まらぬ、珍獣屋のカブトムシの丸揚げ。成虫の素材そのままの味をじっくり噛みしめ食べる場合、これが一番好都合な食べ方です。
土臭い味
うねうねとした幼虫の頃か、らせっせと腐葉土を食べて成長するのがカブトムシです。そのためなのか、成虫の味は墨汁を含む土を食べてるみたいだと形容されています。食べる人が一様に不味すぎると表現する味ですが、笑顔で完食できてしまう人も多いのが昆虫食の楽しさです。
シソやレモン味で食べる
そんな土100%の味だからこそ、珍獣屋で食べるカブトムシには、シソの葉っぱやレモンなどが付け合わせられていました。香りの強い付け合せを用意する食べ方で、土臭いカブトムシに食べやすい爽やかさがプラスされるのです。それにしても不味いことには違いないですが。
カブトムシに合いそうな味は?
カレーで食べてみる
時間を惜しまず充分煮込みを利かせ切った辛口カレーは、どんな食材をも取り込む抱擁感が抜群です。ということは癖のあるカブトムシの丸揚げに濃厚煮込みカレーを乗せる食べ方なら、パリパリな食感のままに、かなり美味しく変貌できる可能性があります。
マヨネーズとケチャップを試す
にゅるっと世間を席巻中な、マヨラーとケチャラーですが、丸揚げのカブトムシもマヨネーズやケチャップ味で、美味しくアレンジしてみてください。カラシを添えてみたり、食べることに慣れた味にしてしまえば、特有な土臭いも気にならずにパリパリ感で納得できそうです。
カブトムシ食の注意点
生食はやめよう
如何に難なく食べられるカブトムシグルメといえども、生で食べるのは危険をはらみます。笑いを取る目的な人、命知らずなYouTuberにも、そうした無茶をする人が出現するかもしれません。お腹を壊すだけなので、半生状態もやめてください。
イタズラはやめよう
丹精込めてこしらえた料理の上に、揚げカブトムシがひょっこり居たらどうしますか。食べるカブトムシが出回っている今、そんなイタズラに遭遇した人もいるかもしれません。昆虫嫌いな人にとっては精神的にこたえるイタズラになりかねないでしょう。
食べ過ぎに注意
驚嘆するほど栄養を秘めたカブトムシは、不味いと行っても食べることは健康的です。しかしカロリーが予想以上に高い動物であるため、1日に何匹も食べ過ぎることは好ましくありません。仮に毎日食べる機会があるにしても、1匹や2匹くらいに抑えておくことが無難です。
カブトムシ食に興味が出ましたか
カブトムシ食にチャレンジ
じっと観賞し、丹念に育てる目的でしかなかったカブトムシ。いきなり食べる側にシフトすれば、今までなかった不味い食感と味で、刺激的体験となります。お手頃なお値段で食事や購入ができるので、お店や自宅でカブトムシの丸揚げにチャレンジして過ごすのも一興ですね。
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