奄美大島について
奄美大島は東京から約1,250km離れ、鹿児島と沖縄本島のちょうど中間に位置する離島です。本州の自然と、沖縄の自然が混ざったような自然で、その独特の生態系から東洋のガラパゴスとも呼ばれています。海も山も非常に豊かで、自然を楽しむにはぴったりの島です。中でもおすすめなのが、青い海を楽しむダイビングです。今回は、初心者からベテランまで楽しめる、魅力溢れる奄美大島のダイビングについてご紹介します。(※この記事の情報は2018/10/2現在の物です。)
奄美大島へのアクセス
東京・大阪から直行便
羽田・成田空港からそれぞれ直行便が1日1便出ています。羽田空港からは直行便で約2時間、成田空港からは約2時間半かかります。どちらも午後のフライトなので、余裕を持って出発することができます。また、関西地方からは伊丹・関西空港から1日1便直行便が出ています。こちらは午前中のフライトなので、到着日の午後から効率よく遊ぶことができます。どちらの地方もバニラエアが就航しているので料金を抑えることができるのが良いですね。
鹿児島から飛行機で
東京、大阪から直行便で行く場合のネックは、1日に1便しかなく、時間を選べないことです。その点、鹿児島空港から飛行機で行く場合、各地から鹿児島空港への便、鹿児島空港から奄美空港への便が多いのがメリットです。早朝の便を利用すれば、到着日の午後も遊べ、時間を有効に活用できるのがいいですね。
鹿児島からフェリーで
鹿児島新港から、マルエーフェリーとマリックスラインの2社によりフェリーが毎日1便運行されています。18時出港で、翌朝5時に奄美大島の名瀬港に到着します。所要時間が約11時間と長いですが、2等船室の場合、料金は\9,260と飛行機より安いので、時間に余裕がある方は利用してみてはいかがでしょうか。船旅独特のノンビリした旅を楽しみたい方にはおすすめです。
奄美大島でのダイビング
ファンダイブツアー
ライセンスを保有する方は、奄美大島にある各ショップが開催するファンダイブツアーへ申し込みましょう。潜りたいエリアや、自分のダイビングスタイルに合わせてショップを選ぶといいでしょう。行きたいポイント、見てみたい生物がいる場合は、予約時に伝えておくのがおすすめです。また、宿泊先も、近くの提携している宿を紹介してくれるショップもあるので、問い合わせてみるのも良いでしょう。ツアー当日は送迎をしてくれるショップがほとんどなので、予約時に宿泊先も忘れずに伝えましょう。
体験ダイビングツアー
ライセンスを保有していない方は、各ショップの体験ダイビングツアーに申し込みましょう。多くのお店には半日コースと1日コースが用意されています。他にも観光をしたい方は半日コースを、奄美の海を存分に楽しみたい方は1日コースを選びましょう。各ショップによって、水中カメラがついてきたり、シュノーケリングとセットになっていたり、ランチが付いていたりと特色があるので、色々なお店を比べて自分に合ったお店を選びましょう。
奄美大島のダイビングシーズン
春のシーズン
この時期は水温が上がり始め、生き物たちの繁殖行動が盛んになる時期です。近年話題のアマミノホシゾラフグのミステリーサークルやクマノミ類、スズメダイ類、ニシキテグリの産卵も観察することができます。東風が強いため、内湾のポイントで潜る事の多い時期ですが、その分、じっくりと生き物の観察や、写真撮影ができます。水温は23度前後で、5mmウェットスーツにフードベストがあると安心です。
夏のシーズン
この時期は、春に生まれた可愛い稚魚や幼魚たちが多く、水中も賑やかになってきます。6月にはサンゴの産卵が行われ、運がよければ水中でその姿を見ることができるかもしれません。また、海が落ち着いてきて、外洋でのダイビングも多くなります。強い太陽光が降り注ぎ、まさに南国という雰囲気を味わえるベストシーズンです。水温は28℃前後で、5mmのウェットスーツで十分に潜れます。
秋のシーズン
この時期は台風の接近が気になりますが、台風が来なければ夏と変らずベストシーズンです。特に、生き物の多さは1年で一番の時期です。共生ハゼやジョーフィッシュの姿が多く砂地でのダイビングが楽しいですし、外洋では大型回遊魚に遭遇しやすい時期でもあります。水温は23℃前後で、5mmウェットスーツにフードベストが望ましいでしょう。
冬のシーズン
この時期は北風が強く、肌寒い日が続きますが、島の南側の太平洋側のポイントに潜ることができます。透明度が高く、外洋ならではの大物やウミガメなどの遭遇率が高くなります。また、ザトウクジラの回遊シーズンのため、運がよければ水中で鳴き声が聞こえたり、移動中にザトウクジラの姿を見ることができるかもしれません。水温は20℃前後で、ドライスーツか2ピースのウェットスーツが望ましいです。
奄美大島のおすすめダイビングショップ①
ネイティブシー奄美
奄美大島の北部にあるダイビングショップです。奄美空港から車で20分とアクセスの良い場所にあります。目の前に有名な倉崎ビーチがあり、ビーチまでわずか2分で到着するため、到着日からダビングを楽しむにはもってこいのショップです。所有するダイビングボートは25人乗りで、女性も安心のトイレ付きです。揺れが少ない構造なので、船酔いが心配な方も安心して乗船することができるのではないでしょうか。
ネイティブシー奄美の基本情報
ツアー料金
2ビーチダイビング \10,000(タンク、ウェイト、ガイド代込み)
2ボートダイビング \14,000(タンク、ウェイト、ガイド代込み)
体験ダイビング \12,600(機材代込み、ランチ付き)
※レンタル、オプション等の詳しい料金はショップにお問い合わせ下さい。
住所
〒894-0412
鹿児島県大島郡龍郷町芦徳423
TEL: 0997-55-4600
奄美大島のおすすめダイビングショップ②
ネバーランド
奄美空港から車でわずか5分の場所にあるダイビングショップです。アクセスが良いため、到着日のダイビングも可能です。オリジナルポイントが多く、ゲストのレベルやニーズ、シーズンに合わせて様々なポイントでのダイビングが可能です。島のダイビングショップの中では珍しく、ドライスーツのレンタルも行っているので、北風が強い冬場のダイビングでも安心です。もちろんボートは屋根&トイレ付きのため、女性でも安心です。
ネバーランドの基本情報
ツアー料金
2ビーチダイビング \10,800
(タンク、ウェイト、ガイド、ランチ、ドリンク代込み)
2ボートダイビング \14,700
(タンク、ウェイト、ガイド、ランチ、ドリンク代込み)
体験ダイビング半日コース \12,000(機材代込み、送迎付き)
※レンタル、オプション等の詳しい料金はショップにお問い合わせ下さい。
住所
〒894-0621
鹿児島県奄美市笠利町用1742ー1
TEL:0997-56-1001
奄美大島のおすすめダイビングショップ③
マリンスポーツ奄美
島人がオーナーのお店です。ダイビングはもちろんのこと、奄美大島のいろいろなことを知っている島人なので、アフターダイビングのお食事や宿泊、他のツアーなどの情報を色々と教えて貰えるのが魅力です。島の中心地にあるため、空港からはやや距離がありますが、その分北部から南部まで、シーズンに合わせた一番のポイントで潜れるのがいいですね。自社ボートはなんと3台も所有し、ポイント、レベルに合わせて使い分けてもらえるので初心者の方でも安心です。
クジラと泳げるお店
マリンスポーツ奄美は、ザトウクジラと泳げるホエールスイムのツアーも行っています。奄美大島周辺には冬の時期、子育てのため、ザトウクジラが来遊します。世界中を探してもクジラと泳げるツアーを開催しているショップは多くありません。クジラと泳ぐためのルールは厳しく設定されているため、一定のダイビングスキルなどがないとツアーには参加できませんが、チャンスがあれば、ぜひ貴重な瞬間を体験してみて下さい。
マリンスポーツ奄美の基本情報
ツアー料金
2ビーチダイビング \9,000
(タンク、ウェイト、ガイド、ランチ代込み)
2ボートダイビング \14,000
(タンク、ウェイト、ガイド、ランチ代込み)
ビーチ体験ダイビング半日コース \12,000(機材、水中カメラ込み)
ボート体験ダイビング半日コース \15,000(機材、水中カメラ込み)
※レンタル、オプション等の詳しい料金はショップにお問い合わせ下さい。
半日ホエールスイム \12,000(送迎あり)
1日ホエールスイム \20,000(送迎あり)
住所
〒894-0036
鹿児島県奄美市名瀬長浜町32-1
TEL/FAX:0997-53-1245
奄美大島のおすすめダイビングショップ④
ダイビングサービス ブルーゲイト
奄美空港から15分の場所にある、小さなダイビングショップです。お店の規模やボートは決して大きくはないですが、その分、アットホームな雰囲気が魅力のショップです。少人数制で一人一人のリクエストやニーズに応えてくれるので初心者でも安心して潜ることができますし、体験ダイバーの方にもおすすめです。
ダイビングサービス ブルーゲイトの基本情報
ツアー料金
1ビーチダイビング \5,000(保険、ウェイト、ドリンク代込み)
2ボートダイビング \13,000(保険、ウェイト、ドリンク代込み)
体験ダイビング半日コース \12,000(機材代、保険代ドリンク代込み)
※レンタル、オプション等の詳しい料金はショップにお問い合わせ下さい。
住所
〒894-0411
鹿児島県大島郡龍郷町赤尾木196-5
TEL:0997-55-4088
奄美大島のおすすめダイビングショップ⑤
番外編:ダイビング&ペンションRIKI
奄美大島の南端から船で15分の島、加計呂麻島にあるショップです。魅力的なポイントが豊富の奄美大島南部や加計呂麻島周辺のダイビングポイントを専門に潜るショップです。加計呂麻島周辺のポイントは、奄美大島のショップでは潜る機会が少ないので、ダイナミックな外洋のポイントを潜りたい方にはおすすめです。島に滞在しなくても、奄美大島の古仁屋港までボートで迎えにきてくれるので、島に渡る時間がない方にもうれしいですね。
ダイビング&ペンションRIKIの基本情報
ツアー料金
2ダイブ \13,000
体験ダイビングボートコース \16,000
体験ダイビングビーチコース \14,000
※レンタル、オプション等の詳しい料金はショップにお問い合わせ下さい。
住所
〒894-2144
鹿児島県大島郡瀬戸内町諸数527-1
TEL:0997-76-0069
奄美大島のおすすめダイビングポイント①
倉崎ビーチ
島の北部にあるビーチポイントで、初心者にもおすすめのポイントです。湾内に位置するため、穏やかで、台風が直撃する直前まで潜れるほどです。最大水深20mほどで、平均水深が浅いのでゆったりと潜ることができます。講習や体験ダイビングでもよく使用され、初心者でも安心して潜れるポイントです。生き物が多いので、カメラ派ダイバーにも人気で、初心者から上級者まで楽しめるのが魅力のポイントです。
生物が豊富なポイント!
ビーチポイントというと、初心者向きで少し地味なイメージがありますが、倉崎ビーチは生き物の種類がとにかく豊富で、珍しい種類も多く、ベテランダイバーまでじゅうぶんに楽しめるポイントです。特にハゼの種類が多く、100種類以上のハゼが観察されています。冬場になるとウミウシが増え、レアな種類も多く見ることができます。水深が浅いので、時間を気にせずゆっくり潜れるので、カメラ派ダイバーにも魅力的なポイントです。
奄美大島のおすすめダイビングポイント②
バベル
ボートで10分、最大深度25~30mの内湾の少々マニアックなポイントです。なだらかな斜面が続くポイントで、深場では各種ハゼを観察でき、ジョーフィッシュやフリソデエビ、ヤクシマカクレエビなど、マクロ派ダイバー、カメラ派ダイバーに魅力的な生物が各種そろっています。
ミステリーサークルが見られるポイント!
2015年の「世界の新種トップ10」に選ばれたアマミホシゾラフグの産卵床である、ミステリーサークルが見られるポイントです。時期は3~6月で、水深が30mと深いためアドバンスダイバー以上のライセンスが必要になります。世界でも奄美大島でしか見られない貴重な生態なため、初心者の方もぜひステップアップして見に行きたいですね。
奄美大島のおすすめダイビングポイント③
大仏サンゴ
奄美大島の北部を代表するポイントです。世界尾最大級のコモンシコロサンゴの群生が圧巻です。名物のコモンシコロサンゴの形が、大仏様に似ていることから名付けられたポイントです。サンゴは魚たちの絶好の隠れ家になり、ハナダイの群れや、スズメダイの群れ、それを追いかけるハタなどが集まっています。ベストシーズンは夏で、冬場は行くことが少ないポイントです。穏やかなポイントのため、初心者の方でも安心して潜ることができます。
砂地が面白いポイント
ポイントの由来となっているサンゴばかりに注目が行きがちですが、実はその周りの砂地がとても面白く魅力的なポイントです。ヤシャハゼやヒレナガネジリンボウ、ヤノダテハゼなどの共生ハゼが沢山観察できます。また人気のガーデンイールことチンアナゴの群生も見事で、タイミングがいいと皆で餌を食べているシーンも見ることができます。また、冬の時期は多数のウミウシを見ることができるポイントでもあります。
奄美大島のおすすめダイビングポイント④
三ツ瀬
奄美大島の太平洋側にあるポイントで、外洋にポツンと岩の頭が飛び出しているポイントです。岩は水深50mからそびえ立ち、潮通しもよく、非常にダイナミックなポイントのです。北風が強い冬の時期によく潜るポイントです。時に強い流れが生じるため、初心者の方はガイドさんの言うことを守り、安全なダイビングを心がけましょう。
奄美大島を代表する大物ポイント
外洋に位置し、非常に潮通しが良いため、魚影が非常に濃く、大物遭遇率の高いポイントです。ロウニンアジやカンパチ、バラクーダはもちろん、時にマンタやイソマグロなどの超大物に出会えるのも魅力の1つです。何が現れるか分らないポイントなので、一瞬も気を抜けないですよ。
奄美大島のおすすめダイビングポイント⑤
奄美ホール
奄美大島の南側、加計呂麻島の近くにあり、大型ボートでしか行けない外洋のダイナミックなポイントです。外洋にポツンと岩場が顔を出し、その周辺を潜るため、潮通しがよく、透明度も抜群です。水深50m近くまで岩が落ち込み、時に激流が流れます。ハナダイやカスミチョウチョウウオ、大型回遊魚がうろうろし、非常に魚影の濃いポイントです。初心者の方には厳しいポイントなので、ぜひレベルアップしてからチャレンジして下さい。
絶景の水中洞窟のポイント
奄美ホールは魚影を楽しむのも良いですが、水中洞窟も魅力的なポイントです。水深10mから洞窟内に入れ、水深30m付近まで穴が広がっています。ダイナミックな地形と、透き通った青い海のコントラストはまさに絶景です。多くのファンがいるポイントで、定期的に遠征ツアーを開催しているショップもあります。遠征代が別料金になることもありますが、ぜひチェックしてみて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?奄美大島の海は透明度も高く潜っていて非常に気持ちの良い海です。奄美大島でのダイビングは、大物からマニアックな生物、ダイナミックな地形のポイントまでバラエティ豊かなポイントに溢れるのが魅力です。初心者の方からベテランの方まで楽しめる海ですので、ぜひ1度奄美大島の海でダイビングを楽しんでみて下さい。