PETZL(ペツル) TIKKINA ティキナ E91AB
PETZL(ペツル) e+LITE イーライト E02 P4
Black Diamond(ブラックダイヤモンド) リボルト BD81080
PRINCETONTEC(プリンストンテック) ボット BOT ヘッドライト
モンベル(mont‐bell) コンパクト ヘッドランプ
レッドレンザー SEO5
登山にはヘッドライトは必須のアイテムか?
テントで何日も泊まるような山行では、夜間の行動予定がなくても夜間に雨が降ってテントの外を点検したりと、ヘッドライトがないと困ることは容易に理解できます。御来光を拝みに登るときもヘッドライトがないと困りますね。
一方、近くの勝手知った山に日帰りで登る場合にヘッドライトを持っていく人はほとんどいないと思います。勝手知った山といっても、山では何が起きるかわかりません。二人以上のグループでの山行で自分が多少なりとも責任のある立場にある場合には、何らかのトラブルで山行の途中で日が暮れてしまうことも考えてヘッドライトを持っていくべきでしょう。
荷物にもなりますので、ヘッドライトはどんな山行にも必須とは言いにくいですが、自分が山行グループの責任のない立場の場合でも、出来れば軽くて簡単なものを持っていくことをおすすめします。
登山用ヘッドライトを選ぶときに考慮すべき機能
あなたはどのような登山用のヘッドライトがほしいのですか?それは、あなたがどの様なシチュエーションでヘッドランプを使うのか、によって違ってきますね。
夜間の行動がある程度想定されるような山行の場合、テント内で或いはテント外の近場での使用を考えている場合、日帰り登山で万一の時に備えて持っていく場合、などでヘッドライトに期待する機能は異なるでしょう。
ヘッドライトを選ぶときに考慮すべき機能はどんなことか考えてみます。主な5つの項目について見てみましょう。
明るさ
ライトですからどの位の明るさがあるのかは重要な項目です。明るさは照射距離にも関係しますし、電池の消耗にも影響します。
荒天時の夜に行動するなどの特別な場合には200ルーメン,300ルーメンといった明るさが望ましいですが、明るさに反比例して、照射時間は短くなり、ライトの重量は増える傾向にあります。
通常の山行では50ルーメンから150ルーメン程度の明るさがあれば十分でしょう。他の人がいるところでは明るすぎると逆に迷惑になります。
重さ
ヘッドライトは頭に取り付けて使うものですから、軽量であることは非常に重要な要素です。また、使用していない時もザックに入れて持ち運ぶわけですから、重量は少ない方が好ましいですね。
防水性
山行中に何かのトラブルがあり夜間行動している時に、雨に降られてヘッドランプが使えなくなったりしたら悲劇です。水中で何時間も使用できるほどの防水性は必要ありませんが、多少強い雨でも問題ない程度の防水性は必須条件です。防水性が高くて困ることはありませんが価格に影響しますので適度な防水性のものを選びましょう。
電源
ヘッドランプの光源がLED化して明るくて長寿命になりましたが、電源は単4アルカリ乾電池3本使用のものが多いです。ほかにも単3アルカリ乾電池1本、CR2032 リチウム電池 2 個、などなどいろいろな種類があります。またアルカリ乾電池の代わりに長寿命のリチュウム乾電池や充電式電池が使用できるタイプもあります。
電池の収納場所としては、ヘッドライト本体のケースに電池を入れる一体型タイプと、ヘッドライトと別の所(腰やザックの中など)に電池/バッテリーを置き、コードで結んだ分離型とがあります。多くが一体型ですが、分離型は明るさが200ルーメン.300ルーメンと出せるものが多いです。
分離型はトータル重量や容積が大きくなるため、運ぶ際には不利になります。特に高い照度を必要としない通常の山行にはおすすめしません。
各種の切替え装置
最新の登山用ヘッドライトには、色々な種類の切替えが可能なものがあります。機種によってその内容は違いますので自分の必要とする機能を持ったものを選んで購入することになります。
切替え機能の主なものとしては 1.明るさの切り替え 2.照射範囲(ワイド、ナロウなど)の切り替え 3.照射方向の切り替え 4.ランプ切り替え(複数のランプを備えている場合)などの種類があります。
登山用ヘッドライトの有名ブランドを紹介
登山用品の専門店には外国ブランドのヘッドライトが何種類も並んでいます。一方家電メーカーや照明器具メーカーも作業用、アウトドア用、非常時用などの用途向けにヘッドライトを製造しています。これらのヘッドライトを登山用に使うことも可能です。日帰りの登山で万一に備えて持っていくような場合は、軽くて小型、安価なものがあれば購入して持って行ってもよいでしょう。
登山用のヘッドランプは専門店でブランド品を選ぶのが安全
一方登山用品の店においてあるブランド品のヘッドライトには、山行で必要とされる機能が充実しています。ヘッドライトの使用が想定される山行の場合には、これらのブランド品のヘッドライトの中から自分に必要な機能を備えたものを選ぶのが安全です。
5つのブランドとその製品を紹介
ネットに登場する登山用ヘッドライトの有名ブランドは沢山の種類があります。その中から登場頻度の多いもの5つを選んで、どこの国のどんな会社のブランドなのかを簡単に紹介しましょう。そのあとで5つのブランドについて代表的な製品1,2点を具体的に紹介していきます。
登山用ヘッドライトの有名ブランド(1) ペツル
ブランド名はフランスのメーカーの社名から取られています。ペツル(PETZL)社は洞窟探検家であったFernand Petzlによって設立された会社で、洞窟内で壁を上下するためのロープを使った装置とヘッドライトを発明したことからスタートしました。
現在では諸外国にも支店を持っており、取り扱い製品は登山、クライミング、洞窟クライミング、高所作業、レスキュー作業などに関連した用具及びヘッドランプです。機能的で現代的なデザインが特長です。
登山用ヘッドライトの有名ブランド(2) ブラックダイヤモンド
ブランド名はアメリカのメーカーBlack Diamond Equipment社の一部をとっています。世界的に活躍したクライマーのイヴォン・シュイナード氏がクライミング用品を製造販売する会社を設立したのが始まりです。
ブラックダイヤモンド社は、シュイナード氏の会社を引き継いで1989年に設立されました。シュイナード氏の会社のシンボルであったダイヤモンドと鍛冶屋(ブラックスミス)のブラックを取ってブラックダイヤモンドを社名としました。
現在では、登山用のヘッドライトを含めて、クライミング、登山、スキー、アウトドア関係の用品など多種類を幅広く手掛けています。
登山用ヘッドライトの有名ブランド(3) プリンストンテック
ブランド名はアメリカのメーカーPRINCETON TEC社の社名から来ています。プリンストンテック社は1975年にダイビングショップから誕生しました。プリンストンテックのライトはダイビングライトから始まっていて防水性に関しては絶大な評価を得ています。
現在は、アウトドア向け、ダイビング用、産業用、消防やレスキューなど多くの種類に幅を広げましたが「ライト」が中心の会社です。プリンストンテックの多数のモデルがULマーク(アメリカの安全規格)を取得しています。
登山用ヘッドライトの有名ブランド(4) モンベル
ブランド名は日本大阪にあるメーカーのモンベル社(mont-bell Co.,Ltd. )から取っています。登山用品を中心にアウトドア用品全般を製造販売しています。アイガー北壁を登頂した日本の登山家の辰野 勇氏が山仲間とともに設立した会社です。モンベルはフランス語で美しい山という意味です。
2014年から山岳情報誌「岳人」の発行元にもなっています。
登山用ヘッドライトの有名ブランド(5) レッドレンザー
ブランド名はドイツのメーカーLedlenser社の社名から来ています。レッドレンザー社は、1993年ガレージの中で懐中電灯作りに取り組む若い兄弟によって設立されました。
ガレージから始まったレッドレンザー社はフラッシュライト、ヘッドライトのトップブランドとなり、今や世界中に広まっています。
レッドレンザーは現在でも「光を生み出す」ことを使命としていて、製造する製品はスポーツ関係、アウトドア関係、警察レスキュー関係、家庭用、などあらゆる分野でのフラッシュライトとヘッドライトが中心です。
おすすめの人気ヘッドライト(1)ペツルから
人気ブランド「ペツル」からどんな場面でも使用可能なティキナを紹介します。
ペツル ティキナ
PETZL(ペツル) TIKKINA ティキナ E91AB
コンパクトで85gと軽量。 明るさの切り替えが弱中強の3段階で可能;(弱)5ルーメン/照射220時間 (強)150ルーメン/照射60時間。値段もまずまずで照射可能時間が長く一般の山行におすすめです。アウトドア用としても適しています。
電源は 単4アルカリ電池3本で、リチャージャブルバッテリー『コア』(別売)も使用できます。
おすすめの人気ヘッドライト(2)ペツルから
人気ブランド「ペツル」から超軽量のイーライトを紹介します。
ペツル イーライト
PETZL(ペツル) e+LITE イーライト E02 P4
コンパクトで超軽量の26gでありながら明るさは最大で50ルーメンあり、防水性能も非常によい。保護ケースがついていて持ち運びにも便利です。赤色LEDを備えていて、緊急時にはシグナルとしてつかえます。ヘッドバンドの後ろ側にはホイッスルもついていて、エマージェンシーライトとして最適です。
電源はCR2032リチウム電池2個を使用しており、自然放電や液漏れがないため、すぐに使える状態で10年間保存出来ます。万一に備えて山行に携行するのにも最適なヘッドライトです。
おすすめの人気ヘッドライト(3)ブラックダイヤモンドから
人気ブランド「ブラックダイヤモンド」から高照度300ルーメンのリボルトを紹介します。
ブラックダイヤモンド リボルト
Black Diamond(ブラックダイヤモンド) リボルト BD81080
ブラックダイヤモンドのブランドには非常に多くの種類のヘッドライトがあり、登山関係者にもよく知られているブランドです。「リボルト」は値段も重さも若干高めの製品ですが、夜間荒天時の行動にも問題なく安心して使用できるスペックを備えています。夜間の行動が想定されているような山行にはおすすめの製品です。
300ルーメンと高照度で防水性も最高のIPX8
電源は単4電池3本ですが、高照度では300ルーメンで照射距離80mあり、防水性能も最高レベルのIPX8です。電池寿命は低照度で175時間と十分ですが重量は97gと若干重めです。
なお、専用の充電式単4電池3本が付属していますが、これを使用する場合は照度、電池寿命ともに若干低くなります。
おすすめの人気ヘッドライト(4)プリストンテックから
人気ブランド「プリストンテック」から樹脂製のかわいい感じのボットを紹介します。
PRINCETONTEC(プリンストンテック) ボット BOT
PRINCETONTEC(プリンストンテック) ボット BOT ヘッドライト
耐久性の高い樹脂製で重量65gのかわいい感じのヘッドランプです。大きなプッシュボタンがついていますので手袋をしていても操作ができます。防水性能もかなりありIPX4のレベルです。
電源は単4電池2本、明るさは15ルーメンで照射距離27m、電池寿命は4.5時間です。電池消耗を防ぐために連続点灯2.5時間で自動消灯機能が働きます。
山行中のテントの中、あるいはテントの外の近場で使用するのに適した機種です。アウトドア用としても人気の機種です。
おすすめの人気ヘッドライト(5)モンベルから
日本ブランドNO.1!の「モンベル」から電源が単3電池1個のコンパクトをを紹介します。
モンベル(mont‐bell) コンパクト
モンベル(mont‐bell) コンパクト ヘッドランプ
2,200円
単3電池1本で使用でき、69gの軽量コンパクトながら45ルーメンの照度があります。高輝度白色LEDと、電球色LEDを装備していて、ハイ、ロウ、電灯色の3モードが選べます。防水性はIPX6と非常に高いレベルです。
ダブルクリックで点灯する方式にしたり、電池ケースの蓋が脱落しない様にリーシュ紐でつなぐなど、細かい点まで配慮されています。
テント内外での使用がメインの機種と考えますが、45ルーメン*36m*27時間の能力がありますので夜間の歩行にも使えます。
おすすめの人気ヘッドライト(6)レッドレンザーから
ライトが専業の人気ブランド「レッドレンザ-」からどんな山行にも使える「SE05」を紹介します。
レッドレンザー SEO5
レッドレンザー SEO5
ライトが専業ともいえるレッドレンザーの製品。メインランプではハイ、ロウの切り替えができ、ハイでは照度180ルーメンで7時間の照射が可能。防水性能もIPX6と高く、荒天時の山行にも問題なく使用できます。
メインの他に赤色LEDが装備されていて使いやすい。電源は単4電池3本で、重量は105gと若干重い。どこのメーカーでも高い照度を得るためには軽さが犠牲になっているようです。
おすすめの人気登山用ヘッドライト商品を一覧で比較
これまでご紹介した製品の特長を一覧表で示します。あなたがアウトドアや山行時にヘッドライトを使用するシチュエーションに適した製品を選ぶ参考にしてください。
ブランド 製品名 |
価格 (円) |
max照度 (ルーメン) |
照射時間 (hr) |
重さ (g) |
耐水性 (IPX) (1から始まり8が最高) |
電源 |
ペツル ティキナ |
3132 | 150 | 60 | 85 | 4 | 単4電池 3本 |
ペツル イーライト |
3888 | 50 | 9-12 | 26 |
7 | R2032 2個 |
ブラックダイヤモンド リボルト |
7128 | 300 | (低照度で) 300 |
97 | 8 | 単4電池 3本 |
プリンストンテック ボット |
4543 | 15 | 4.5 | 65 | 4 | 単4電池 2本 |
モンベル コンパクト |
2200 | 45 | 27 | 77 | 6 | 単3電池 1本 |
レッドレンザー SEO5 |
4901 | 180 | 7 | 105 | 6 | 単4電池 3本 |
おわりに
ヘッドライトの有名ブランドの製品を作っている会社がどんな会社をお伝えしましたが、クライマー、登山家、洞窟探検家、ダイバーなどが始めた会社が多く、ヘッドライト開発は自分が必要とするものを自分で作り出したことからはじまったようですね。
有名ブランドの代表的な製品のヘッドライトを紹介しましたので、この中から用途に応じて選んでいただくことで安全な登山に結び付くことを願っています。
アイガー北壁日本人第二登を果たした登山家