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安くて美味い!イバラガニとは?旬の時期と美味しい食べ方をご紹介!

「イバラガニ」と聞いても、すぐにわかる人は少ないでしょう。ほとんど店に出回らず、食べるチャンスもなかなかありません。タラバガニに似ていて、値段が安いため、質の悪いカニだと思われがちのイバラガニは、実はとても美味しいのです。知らなきゃ損ですよ!
更新: 2021年2月8日
蛙屋

イバラガニとは?

あまり耳にしないイバラガニ。見かけることすら少ないカニのようです。

茨のようなトゲを持つカニ

カニといえば、毛ガニ、ズワイガニ、タラバガニがよく食べられるBIG3です。他にも美味しいカニはありますが、今回紹介するイバラガニもそのひとつ。大きなタラバガニとそっくりで、素人目には同じに見えるでしょう。タラバよりも殻に付いたトゲが多いのが特徴です。それが茨のようだという理由で、イバラガニなのです。


タラバより値段が安い?

イバラガニはタラバガニと同じくヤドカリの仲間です。だから足も8本(普通のカニは10本)

種類もかなりあります。高級なタラバガニよりもいくらか小ぶりで、タラバガニの代用品といった感じですが、漁獲量は極端に少なく、そのわりに値段が安いのが特徴。しかし、味はタラバガニと遜色はないという意見も多く、お得なカニといえるでしょうね。

よくわからない幻のカニ

タラバガニより生息域が深いので、最近までほとんど獲れませんでした。発見されたのも1892年といいますから、生態など詳しくはわかっていません。今も漁獲量は多くなく、幻のカニとも呼ばれています。ただし、タラバガニの仲間は、ほとんどカニミソがないのが特徴ですから、濃厚なカニミソは期待しないでください。


イバラガニとイバラガニモドキ

調べてみるとイバラガニモドキというのもいます。モドキとはどういうことなのでしょうか?

トゲの小さいイバラガニモドキ

イバラガニの近種にイバラガニモドキというカニがいます。モドキというぐらいですから、イバラガニによく似た偽物なのですが、どちらも「イバラガニ」として売られているのです。違いは特徴のトゲの鋭さで、イバラガニは針のようなトゲなのに対し、イバラガニモドキはせいぜい突起です。一応見分けられるように覚えておいてください。


モドキのほうがよく売られている

イバラガニモドキなんて偽物と思ってはいけません。売られているイバラガニの多くは、実はイバラガニモドキなのです。だから見分けられるといいのですが、なんと味はイバラガニモドキのほうが上だといいます。もちろん値段も安いのは同じ。食べ方や料理はどちらも変わりませんから、あまり気にしなくてもいいと思います。

タラバ、イバラ、モドキはごちゃごちゃ?

イバラガニモドキもタラバガニと見た目、生態が似ていることで、生息地によってはタラバガニとして売られていることがあります。つまり、タラバガニとイバラガニとイバラガニモドキは別種であるにもかかわらず、全部一緒にされている場合もあるのです。

どれも美味しいカニなので味の違いはないのですが、消費者としては難しいところですね。

イバラガニの生態と生息地

タラバガニに似たイバラガニとイバラガニモドキは、生態も近いと思われています。

イバラガニは赤い

イバラガニは胴体の大きさが20cm、足を広げると1mにもなり、堂々としたものです。生のタラバガニが褐色で、イバラガニは赤味が強いためにアカガニとも呼ばれます。トゲは敵に対しての防衛と考えられていますが、イバラガニの詳しい生態はまだまだ調査不足です。ただ、タラバガニと変わらないだろうと考えられています。

寿命は20年くらいある

タラバガニの生態から考え、イバラガニの寿命も20年くらいだと思われています。オスはほとんど退化した第5脚の付け根から精子の紐を取り出し、脱皮の終わったメスの生殖孔に渡して交配する生態で、脱皮を繰り返して成長し、甲長10cmになるのに5、6年を要し、売り物になる甲長20cmクラスになるのに15年ほどもかかります。

生息地は太平洋だけど

イバラガニもイバラガニモドキも、太平洋に広く生息しています。イバラガニが関東以南から東シナ海に生息しているのに、イバラガニモドキはベーリング海やオホーツク海を含む関西以北に生息するという違いがあります。

中国産、ロシア産も輸入されています。生息深度もイバラは500m前後に比べて、モドキは500~1,000mと幅が大きくなっています。

イバラガニの旬と味

美味しいイバラガニを食べるのであれば、旬を知らないとダメですよね。

イバラガニは冬が美味しい

イバラガニの旬は12月~3月。タラバガニと同じ頃が旬です。これはイバラガニの本種で、モドキではありません。ただし、旬といってもイバラガニ自体があまり売っていませんから、味わうのは簡単ではないでしょう。値段はタラバガニよりやや安いですから、この旬期に店頭で見つけたら是非購入して食べてみてください。

イバラガニモドキの旬は夏~秋

カニといえば冬が旬のイメージ。鍋で食べたい気分になる食材ですね。それらとは違い、イバラガニモドキが流通する旬は6月から8月の夏です。モドキもイバラガニで売っているので、夏もイバラガニの旬というわけです。オホーツク海産のイバラガニ(モドキ)が夏に出回り、産地が南であるほど旬が秋にずれ込むので注意しましょう。

料理してもタラバには負けません

安いからという特徴で、どことなく味が落ちるような気がするイバラガニ。しかし、食べた人はみんな「タラバガニと変わらない」と言います。甘く、足にみっしりと詰まった身は、味も見た目もタラバガニに引けは取りません。食べ方も料理法も一緒ですから、イバラガニはタラバガニとじゅうぶん勝負できるカニなのです。

イバラガニはなぜ安い

値段の安いのが特徴のイバラガニ。どんな原因があるのでしょうか?

無名だから値段が上がらない?

漁獲量のとにかく少ないイバラガニ。数が少ないのなら、高価になっても不思議はありません。それでも値段が安いのは、美味しさを知られていないということに尽きると思います。それほど需要がないので、安売りされることになります。タラバガニも品によっては安売りされるので、安いイバラガニも思ったより目立たないのです。

不人気の理由はトゲだった!

イバラガニの人気が上がらない原因のひとつは、特徴的なトゲです。たくさんある鋭いトゲのせいで、見た目も悪く、食べるのがいささか大変なのですね。食べ方が悪いと、また料理にするのにも、怪我をしてしまう可能性があります。なので、イバラガニを狙った漁もあまりないのです。値段が安いのには、こうした理由もあるのでしょう。

イバラガニの食べ方①蒸す

イバラガニで一番おすすめの食べ方が蒸すこと。もっとも美味しい料理法です。

蒸すことで甘さがアップ

カニは茹でるのが一般的ですが、イバラガニは蒸すと特徴的な甘みが増して一段と美味しくなります。丸ごと蒸すには大きな蒸し器が必要ですが、小さくてもあらかじめ足を切り離しておき、小分けして蒸すといいでしょう。味付けなどもいらず、料理するのも簡単です。

イバラガニを蒸す方法と注意

・イバラガニを準備します。
 生ガ二を丸ごと蒸すのならカニにゴムやヒモをかけます。
 (カニが生きていると蒸す間に暴れ、足を切り離すことがあります)
 冷凍の場合は常温で1時間ほど解凍し、適度な大きさに切る。
 関節に料理バサミを入れると切れます。

・蒸し器に入れて約20分蒸す。
 カニが赤く蒸されていればOKです。

・蒸す加減はお好みで。多少レアでも美味しいですよ。
 

イバラガニの食べ方②焼く

焼きガニも美味しい食べ方ですね。料理も簡単です。

家でも食べられる焼きガニ

甘いイバラガニの身に、香ばしさをプラスした焼きガニ。シンプルでありながら、カニの特徴的なホロホロとした身を味わえる一品です。イバラガニを蒸すのとはまた違う楽しみですね。料理店の食べ方という印象が強いですが、家庭でも魚焼きグリルなどで作れちゃうんです。

イバラガニを焼く方法と注意

・イバラガニを準備します。
 ボイルされたものより、生のカニのほうがいいですよ。

・カニを解凍する。
 生ガニは流水解凍、ボイルは常温解凍で。

・足は殻の片側をハサミなどで切り落としておきます。
 鋭いトゲに気をつけてください。

・グリル、トースターなどにアルミを敷いて焼く。
 七輪やコンロの上に網を置いて焼いても可。

・ボイルなら約10分、生なら15分ほどで焼けます。

・そのままでも美味しいですが、レモン汁や醤油をたらしてもイケます。
 

イバラガニの食べ方③内子

好き嫌いが分かれるかもしれませんが、イバラガニの卵(内子・外子)も珍味です。

内子の醤油漬け

カニの粒状の卵は美味しいですよね。カニの腹部にあるいわゆるフンドシの中にあるのが内子、はみ出して外に出ているのが外子です。茹でたものならそのまま食べられます。生の卵なら醤油漬けにするのが簡単な料理です。

水道水で洗った卵の水気をよく取り、容器に入れて醤油に漬けるのです。時々かき回し、2日ほどしたら、醤油を切っていただくのです。

カニの卵はアレルギーの危険も

注意したいのはアレルギーです。カニの卵は珍味として重宝されるのですが、アレルギーを引き起こす可能性がある食材でもあります。普段から料理で食べるものではないので、アレルギーと知らずにいることも多いのですね。

初めて食べる人は少量に留めておくといいですね。それで何も起こらないようなら、普通に食べられるでしょう。

イバラガニの食べ方④その他

イバラガニはタラバガニと同じように食べられます。他にどんな料理に使えるでしょうか?

カニクリームコロッケ

カニ料理の定番ですね。スライスした玉ねぎを炒め、バター、小麦粉を足し、牛乳を少しずつ加えていきます。とろみが出てきたら顆粒コンソメとほぐしたイバラガニを投入し、煮詰めて固め、塩・コショウで味を整えます。それを30分冷蔵庫で冷やし、小麦粉、溶き卵、パン粉とつけて、180℃の油で揚げれば出来上がりです。

カニグラタン

甲羅の大きいイバラガニですから、この甲羅を皿にしてカニグラタンはいかがでしょうか。炒めた野菜と茹でたマカロニをホワイトソース(市販のもので可)に加えます。それにカニの身を混ぜ、カニの甲羅に詰めます。上にチーズ、パン粉を乗せ、200℃で予熱したオーブンに15~20分。ボイルは身が固くなるので、生で作るのがおすすめ。

どんな料理にも使えます

食べ方は他にもたくさんあります。例えば、炒飯やピラフにイバラガニの身を混ぜてみたり、パスタのソースに混ぜてみたりしても美味しく頂けます。また、好きな野菜と一緒に、カニ鍋にするのもいいでしょう。

身を出した足をフライや天ぷらにしても豪勢ですね。炊き込みご飯でもいいし、サラダに混ぜてもいい。いろいろなアイデアを試してみてください。

イバラガニのまとめ

安い美味いのイバラガニだった!

トゲトゲしさが特徴のイバラガニ。それに似たイバラガニモドキはどちらもイバラガニにされています。生態は変わらず、生息地もかぶっているこの2種は、タラバガニにも負けないカニでした。値段が安いのも嬉しいところです。

食べられる機会は多くはないでしょうが、旬の時期にはネットでも買えますから、一度味を比べてみるのもいいですね。