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春暖の候の意味や使い方は?使う時期や使い方を例文を使って詳しくご紹介!

手紙を贈るよりも、最近ではメールなどで気軽に連絡が取れる時代になりました。しかしビジネスシーンでは、日本独特の時候を使う文化は根付いています。「春暖の候」は、新入社員にとってはよく目につくのではないでしょうか?今回は、春暖の候の使い方についてまとめました。
2020年8月27日
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春暖の候の意味・使い方

春暖の候とは、いったいどのように使ったらよいのでしょうか?春暖の候というような挨拶とは、現代文ではどのような意味になるのか、このまとめでは詳しくご紹介していきたいと思います。日本の女性なら、やっぱり四季を感じさせる美しい手紙が書けるようになりたいですよね。今回は、春暖の候の意味や使い方・例文や季語・時候について詳しく徹底解説していきます。

春暖の候の意味とは

手紙でのあいさつの一文にも使われることの多い、「春暖の候」の意味についてみていきましょう。あわせて、春暖の候の正しい読み方や、その他の読み方についても解説していきます。

春暖の候の意味合い

早速ですが、「春暖の候」の持つ意味合いとは、漢字の春暖にあるように、「春の花が芽吹き、暖かい季節が来ましたが、いかがお過ごしですか?」という挨拶を含んだ意味合いになります。漢字の候というのが、まさに「この季節、いかがお過ごしでしょうか?」という意味になります。「○○の季節を感じる、今日この頃。」などとも訳せます。このまとめの後半でもお伝えしますが、「軽暖の候」など、候という言葉は季語としてよく使われるので覚えておくとよいと思います。春の花が芽吹き咲き始める暖かさを感じる季語、桜が咲き始めるときの時候の挨拶にぴったりなんです。

春暖の候の読み方

「春暖の候」の読み方は、「しゅんだんのこう」と読みます。候の読み方は、「そうろう」と誤読みしてしまうことがありますが、「しゅんだん」に合わせて音読みで「こう」と読むんですね。時候の挨拶というのは、漢語が始まりといわれているため、読み方は音読みが基本なんですよ。桃の節句が終わり、季節は早春から本格的な春に入る時期ですね。この時期は、暖かい日差しを浴びて草花が芽吹きだし、心も穏やかになる季節です。春暖の候の使い方は、そんな心温まる陽気のように始まる文章のようです。

春暖の候と同じ言葉

春暖の候は、少し硬いと感じている人は「春暖のみぎり」という使い方をしてみてもよいでしょう。みぎりと候は同じ意味合いをした言葉です。年齢や季語を使うビジネスシーンによって、使い方を分けるのも女性のたしなみといえると思います。相手や立場を思いやった、季語の使い方ができるとよりよいですね。

春暖の候と季語

春暖の候の季節は、春だということがわかりましたね。さて、春暖の候を使う時期にはほかにどんな季語があるのでしょうか?春暖の候についての使い方に間違いのないように、春暖の候を使う時期の季語についても理解しておきましょう。それでは、春暖の候の時期に使われる季語について、ご紹介していきたいともいます。春暖の候の読み方同様に、難しい感じには読み方を書いてあります。

春暖の候を使う時期


「春暖の候」をお手紙で伝える季節は、いつまで使ったらよいのでしょうか?春暖というのは早春の2月ではなく、かといって5月に入ると初夏の季語を使うのが一般的です。このことから、春暖の候は3月の中頃から始まり、4月末までに使うほうがよいですね。春は、3月から5月ですが、桜が咲き始めるのはだいたい4月初めですね。そのため、春暖の候以外にも「軽暖の候」や「早春の候」という季語を使った挨拶も状況に合わせて使うようにできればよりスマートです。

春暖の候の時期の季語

春暖の候を使う季語は、このほかにもたくさんあります。「仲春(ちゅうしゅん)の候」・「陽春(ようしゅん)の候」・「春色(しゅんしょく)の候」・「桜花(おうか)の候」・「春爛(しゅんらん)の候」・「春宵(しゅんよう)の候」・「麗春(れいしゅん)の候」・「春日(しゅんじつ)の候」・「春和(しゅんわ)の候」などがあります。春暖の候に近いには、陽春ですね。春色はタンポポの黄色や桜のピンク、スミレの紫など色とりどりの花を連想させます。桜花は、春の中でも桜の美しさを挨拶として伝えたい場合にぴったりですね。どの季語を使っこの他には、4月という意味の「卯月」・季節の変わり目で春に振る雨を指す季語の「菜種梅雨」・桜がいったん咲いた後に寒さがぶり返す「花冷え」などの季語を使えるとよいのではないでしょうか?ても、春の美しさや温かさ、優しさなどを相手に伝えることのできる季語となっています。

春暖の候の使い方

春暖の春の美しさを挨拶に、たくさんの人に手紙を書きたくなってきたんではないでしょうか?ここからは、春暖の候の使い方についてまとめてみました。

春暖の候の使い方

春暖の候の使い方は、前述のとおり挨拶としての使い方が基本です。そして、この使い方は手紙の一番最初に使う言葉になります。「春暖の候、皆様いかがお過ごしいでしょうか?」や、「春暖の候、体調にお変わりはありませんでしょうか?」と使うのが基本なんですね。四季を感じさせる言葉と共に、相手の安否や健康について伺う内容の言葉を付け加えて書き出して使います。また、ビジネスでの手紙に春暖の候を使用する場合は、このようなお伺いは必要ありません。ビジネスでの使い方は、「春暖の候、時下ますますご隆盛のこととお喜び申しあげます。」などのように使いましょう。

春暖の候の例文①ビジネスでの手紙

ビジネスで書く手紙での春暖の候の例文と、解説をまとめてご紹介して行きましょう。

例文の書き出し

ビジネスでの手紙は、「拝啓、春暖の候、貴社(貴殿・御社)益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます。(お喜び申し上げます)」から書き始める文章がスタンダードですね。この例文の後に、この後に手紙で伝えたかった内容を書いていきます。「さて、○○。」のように、文章を切り分けて本文に入ると自然です。

結びの例文

本文のあとの結びの言葉には、4月にちなんで「それでは、年度末でお忙しいかと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。敬具」でしめるとまとまりのよい文章の手紙になりますね。ビジネスの相手が取引相手か、本社かによって文章の表現は選ぶようにしましょう。また、ビジネスの手紙では、結び言葉を省略する場合もあります。


相手によって変える例文

また、取引相手にあてる手紙には、「謹啓、春暖の候、貴社ますますご清栄(ご繁栄)のこととお慶び申し上げます。(お喜び申し上げます)【本文】社業が、更にご発展されますこと、心よりお祈り申し上げます。謹白」というのもよいでしょう。ビジネスにおいては、力関係が低い会社に対して低姿勢な内容にするのも良くありません。会社の中での力関係を把握して、書き出すとよいのではないでしょうか?

春暖の候の例文②親しい相手へ

春の陽気や暖かさに誘われて、親しい人にも手紙を出してみたくなりませんか?いつものメールとは違って、手紙を書くと相手により気持ちが伝わるものですよね。親しい相手に対して贈る手紙につかう春暖の候の例文をまとめました。

例文の書き出し

例文の書き出しは、「春暖の候、若葉の緑が目にも鮮やかなこの頃、いかがお過ごしですか?」など、「春たけなわ」・「春風が心地よいこの頃」・「春深く、木々の緑に心躍るこの頃は」・「春眠暁を覚えずと申しますが」・「木々も芽吹きはじめ、新緑の葉が茂る季節となりました」・「花吹雪が舞うこの頃」という初めの文章を使うようにします。例文のあとには、相手の体調を気遣う気持ちを伝えます。特に冬から暖かくなると同時に、寒暖の差が激しい季節でもあります。本文として手紙で耐えたかった内容を書いていきます。その後は結びの文章を書いていきましょう。
 

結びの例文

本文のあとに、結びの言葉を書いて終わります。季語と同じように関連した内容の結びの文章を使うとよいですね。例文としては、「花冷えの時節柄、体調を崩さぬようお気を付けください。敬具」や「○○様が、良き門出をお迎えになりますようお祈り申し上げます。敬具」などがよいと思います。「花冷え」というのは、桜が開花した後に急に寒さが戻り、霜が降りる季節のことを言います。寒暖の差が大きくなり、相手の体調を心配しているといった内容です。また、例文の「良き門出」は3月4月で卒業・入学や転職・引っ越しなどで環境が変わった親しい人に対して贈る良い結びの文章になります。

桜を使った注意

春に使う季語には、桜や桜花などがあります。春暖の暖かい陽気に合わせて、美しい日本ならではの桜の喜びを、遠く離れた人に対して手紙に使いたいという場合には、とても有効ですよね。しかし、桜の季語は、時期や手紙が届く時期、相手の住んでいる場所の開花時期に合わせて使うようにしましょう。季語は、相手が手紙を読んで心がほころぶような内容にするのが好まれます。桜はいっせいに開花して一気に散ってしまうことが多く、特に東北などの寒冷地と、沖縄や九州などの温暖地では開花時期が長くて一か月近くも違うっことがあるんです。そのため、相手の住んでいる地域の開花時期に合わせて季語を選ぶようにしたいですね。桜の季語を使うときには、「桜の花もほころんでまいりました」や「いつしか葉桜の季節になりました」・「そちらは桜の咲き始める季節になりましたか?」という例文を使ってみてくださいね。

春暖の候の例文③結びの挨拶

時候の挨拶と一緒に、文章の最後を締めくくるのは結びの文章です。結びの文章には手紙の冒頭とあまり負け離れすぎた内容は避けるようにします。結びの挨拶にもさまざまな例文があるので、ここでご紹介していきたいと思います。

結び例文

挨拶の際以後になる結びの文章には、相手を思いやる気持ちが必要です。相手の今の状況がわかっている場合は、相手の今の気持ちに寄り添った文章を選びましょう。一般的には、春に使うことのできる「 春色すでに十二分ですが」や「桜花爛漫の季節」・「健康にはぐれぐれもお気配りされてください。」・「春爛漫のこの頃、健やかなる日々をお過ごしください。」・「また会いできる日を心よりお待ちいたしております。」などが使われます。一方相手が引っ越しをしたり環境が変わって離れてしまった場合は、「花冷えの時節柄、お体をぐれもご自愛ください。」や「新たな環境の生活で、無理などなさらないでくださいませ。」・「新たな場所で、更なるご発展、ご活躍をお祈りしております。」といった例文が当てはまるのではないでしょうか?締めの文章には、「くれぐれもご自愛ください」や「お祈り申し上げます」といった文章を付け加えるのが、礼儀になっています。

軽暖の候の意味


春は、3月・4月・5月を指します。手紙を送る相手の住所によっては、3月でもまだ雪の積もった環境であったり、5月なのにもう夏のような暑さにいる場合もあります。今は手紙を送っても、国内であれば5日あれば相手に届くことができますが、寒暖の差が激しいこの季節は急な寒の戻りがある日もしばしばです。今自分が感じている季節ではなく、相手の今置かれているであろう環境に配慮した時候使うのがベターです。この場合の、春暖の候に変わる「軽暖の候」についてまとめていきたいと思います。

軽暖の候の意味とは

軽暖の候が指し示す意味合いは、漢字の通り「軽い(少しばかりの)暖かさ」という意味合いになります。「少しずつ暖かくなり、春が近づいてきた気がいたしますがいかがお過ごしでしょうか?」という内容になっています。軽暖の候は、少し暖かさを感じたころなので3月上旬から中旬に用使用される季語になります。もちろん、相手方がまだ雪の積もる地域や桜が散っているような環境には使用しません。

軽暖と春暖の違い

軽暖の候と、春暖の候を上手に言使い分けられるように出来たらとっても上品な手紙が書けるのではないでしょうか?ここでは、軽暖の候と春暖の候の違いについてまとめていきます。

軽暖の候を使うとき

軽暖の候とは、肌寒いくらいの春の芽吹きを体感できる程度の暖かさで使う言葉です。春暖は、4月の春の花が咲き始めてにぎやかになってくる暖かさなので、違いいはよくわかりますね。寒冷地では、3月までは雪が積もるようで雪どけが始まる4月に「軽暖の候」5月に「春暖の候」を使用します。温帯地では、3月には草花が芽吹き始めています。そのため、2月中旬からは3月は「軽暖の候」4月のはじめには「春暖の候」を使用するとよいのではないでしょうか?

春暖の候・時期には手紙を書こう

卒業や就職・転勤や引っ越しなどで遠く離れてしまった親しい人に手紙を書き始めるのは、春暖の時期がぴったりかもしれません。暖かくなって草花も芽吹きだし、桜の花が満開になったところでなんだか筆を取ってしまった。あなたのそんな気持ちが、相手はきっとうれしく思ってくれるはずです。手紙は気持ちを伝えるものなので、あまり固くならずに季語を楽しく使っていけるとよいのではないでしょうか?