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スポーツヘリテージバイクとは?人気ジャンルの魅力とおすすめ車種をご紹介!

トラディショナルなデザインを現代的なテイストで表現したスタイリングに、最新のテクノロジーのエンジンで走る歓びも味わえるスポーツヘリテージバイクが人気です。バイク界注目の新ジャンルであるスポーツヘリテージの魅力や、おすすめ車種についてご紹介します。
2020年8月27日
ironman17
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今スポーツヘリテージが熱い

クラシック調のレトロなスタイルに、スポーツバイクとしての最新のテクノロジーを融合させたバイク界の新ジャンルが「スポーツヘリテージ」です。ヨーロッパで火がつき、日本でも人気のジャンルとなりつつあるこの新しいカテゴリーの魅力や、国内外のメーカーが展開するスポーツヘリテージのおすすめバイクやスペック比較についてご紹介します。

スポーツヘリテージバイクとは

ヘリテージとは「遺産・伝統」を表す英語です。スポーツヘリテージとは、文字通り伝統的なクラシカルなスタイルに現代的な解釈を加え、そこに最新バイクとしてのテクノロジーを注入してスポーツテイストを持たせたものです。ネオレトロ調のバイクにカスタムを施す手法が一般的でしたが、大手メーカーが純正モデルとして発信し始めたことで人気が上昇し、スポーツバイクの新たなカテゴリーとして注目されています。

スポーツヘリテージの特徴と魅力

コンセプト

スポーツヘリテージの基本コンセプトは、比較的トラディショナルなスタイリングを踏襲しながらも、そのデザインに現代的な解釈を加えたものです。すなわちネオレトロなどに見られる単に懐古趣味的なクラシックスタイル礼賛とは一線を画し、そこに現代的なテイストを加味しつつ空力や安全性能を重視したデザインのスタイリングが基本となります。そこに現代のテクノロジーであるハイスペックなエンジンが加われば、すなわちそれがスポーツヘリテージバイクということになります。

エンジン

かつてはクラシックバイクをベースに施すカスタムジャンルの一つであったこともあり、エンジンはトラディショナルな空冷モデルが基本となります。ただし伝統的なスタイリングにスポーツライクなハイスペックのエンジンがコンセプトということもあり、水冷エンジンを搭載したスポーツトラディショナルモデルも存在します。ただしその場合も、レトロテイストを損なわないようにシリンダーに空冷調の冷却フィンを刻んだモデルなども多く見られます。

スタイリング

スポーツヘリテージがレトロ調のバイクをベースに行われていたカスタムジャンルの一つとして扱われていた時代から、スタイリングの基本はカフェレーサーやスクランブラー が基本となっています。細長いタンクにコンチハンドルやビキニカウルを装備したカフェレーサーや、トラディショナルなオンロードモデルにアップマフラーやブロックタイヤで武装したスクランブラー。これらを基本に現代的なテイストを味付けしたスタイリングがスポーツヘリテージのデザインの基本となります。 

おすすめスポーツヘリテージバイク①

ヤマハ XSR700

ヤマハのハイパーネイキッドモデルとして人気の高いMT07をベースに、トラディショナルなスタイリングに最新のテクノロジーを駆使した走行性能を持たせたスポーツヘリテージバイクがXSR700です。アルミを多用したクラシカルなディテールやMT-07と比較してアップライトなライディングポジションなどでヘリテージ感を強調しつつ、軽快なハンドリングやトルクフルな走りはそのままで、ライダーにバイクを操る歓びを提供してくれます。同じコンセプトでMT-09をベースとしたXSR900もラインナップされています。

基本スペック

エンジン:水冷4ストローク DOHC4バルブ 直列2気筒
排気量:688cc
最高出力:73PS(54kW) / 9,000rpm
最大トルク:6.9kgf・m (68N・m)/ 6,500rpm
全長×全高×全幅:2,075mm×1,130mm×820mm
シート高:835mm
車両重量:186kg
燃料タンク容量:13.0リットル
燃費:38.4km/L(60km/h) 2名乗車時
発売開始年:2018年
 

おすすめスポーツヘリテージバイク②

ヤマハ XJR1300C


ヤマハのネイキッドモデルとして高い人気を誇るXJR1300をベースに、スポーツヘリテージとして新たな解釈を与えられたバイクがXJR1300Cです。XJR譲りの中低速トルクの効いた加速感はそのままに、比較的アップライトなライディングポジションや、プロダクションレースのゼッケンプレート風のサイドカバー、短く切り詰められたシングル風のシートなどカフェレーサー風のテイストがライダーを魅了してくれます。トラディショナルなスタイルながらO2センサー付き三元触媒など環境基準もしっかりクリアしています。

基本スペック

エンジン:空冷4ストローク DOHC4バルブ 並列4気筒
排気量:1,251cc
最高出力:97.8PS(71.9kW) /8,000rpm
最大トルク:11.1kgf・m(108.4N・m)/6,000rpm
全長×全高×全幅:2,190mm×1,120mm×820mm
シート高:829mm
車両重量:240kg
燃料タンク容量:14.5リットル
燃費:非公表
発売開始年:2015年

おすすめスポーツヘリテージバイク③

カワサキ Z900RS

伝説の名車Z1・Z2を彷彿とさせるルックスに、DOHC水冷4気筒の最新テクノロジーを搭載したスポーツヘリテージモデルがZ900RSです。スタイリングは「火の玉タンク」など往年のトラディショナルなイメージを踏襲しつつ、タンクやシートは現代的な解釈で形状が変更されています。コンパクトな水冷エンジンは、Z1時代の空冷モデルとは比較にならないハイパワーで、サウンドチューンを受けた低い排気音と合わせライダーのハートを熱くくすぐります。

基本スペック

エンジン:水冷4ストローク DOHC4バルブ 並列4気筒
排気量:948cc
最高出力:111PS(82kW)/8,500rpm
最大トルク:10kgf・m(98N・m)/6,500rpm
全長×全高×全幅:2,100mm×1,150mm×865mm
シート高:800mm
車両重量:215kg
燃料タンク容量:17.0リットル
燃費:28.5km/L(60km/h)2名乗車時
発売開始年:2017年

おすすめスポーツヘリテージバイク④

ホンダ CB1100RS

ホンダのトラディショナルなネイキッドモデルとして人気の高いCB1100シリーズに、カフェレーサーテイストのカスタムを施したのがCB1100RSです。フロントを従来モデルと比較して1インチ小さい17インチとし、ローハンドルを装着することでさらに前傾姿勢を強めレーシーな雰囲気を出しています。硬めにセッティングされたサスペンションや、ホンダ伝統の空冷インラインフォーに現代の技術を凝縮したエンジンは、アグレッシブな特性でライダーにスポーツヘリテージとしての走る歓びを味わわせてくれます。

基本スペック

エンジン:空冷4ストローク DOHC4バルブ 並列4気筒
排気量:1,140cc
最高出力:90PS(66kW)/7,500rpm
最大トルク:9.3kgf・m(91N・m)/5,500rpm
全長×全高×全幅:2,180mm×1,100mm×800mm
シート高:785mm
車両重量:252kg
燃料タンク容量:16.0リットル
燃費:31.1 km/L(60km/h)2名乗車時
発売開始年:2017年

おすすめスポーツヘリテージバイク⑤

ヤマハ SCR950

アメリカンタイプのクルーザーにスポーティーな味付けを付加したボバータイプとして人気のヤマハのボルトをベースに、ワイヤースポークやトレールタイヤでスクランブラー的なイメージを持たせたのがSCR950です。空冷Vツインエンジンやツインショックはトラディショナルなスタイリングに貢献しつつ、軽量なアルミ鍛造ピストンや放熱性能の高いメッキシリンダーなど、最新のテクノロジーが凝縮されており、ライダーを魅惑の世界に誘ってくれます。

基本スペック

エンジン:空冷4ストローク SOHC4バルブ 60度V型二気筒
排気量:942cc
最高出力:54PS(40kW)/5,500rpm
最大トルク:8.2kgf・m(80N・m)/3,000rpm
全長×全高×全幅:2,250mm×1,170mm×895mm
シート高:830mm
車両重量:252kg
燃料タンク容量:13.0リットル
燃費:31.0km/L(60km/h)2名乗車時
発売開始年:2017年

おすすめスポーツヘリテージバイク⑥

ドゥカティ スクランブラー アイコン


かつてバイクのジャンルの一つとして一斉を風靡したのがスクランブラーです。半世紀以上前からドゥカティの人気車種として存在したこのスクランブラーに、現代のテイストを注入したモデルがこのスクランブラーアイコンです。トラディショナルなスクランブラーのスタイリングはそのままに、伝統のL型ツインながらかつてのスクランブラーとは比較にならないほどのハイパワーエンジンを搭載し、ライダーにとって操る楽しさを味わえるバイクに仕上がっています。

基本スペック

エンジン:空冷4ストローク デスモドロミック2バルブ L型2気筒
排気量:803cc
最高出力:73ps(54kW)/8,250 rpm
最大トルク:6.8kgm(67N・m)/5,750 rpm
全長×全高×全幅:2,100mm×1,150mm×845mm
シート高:790mm
車両重量:186kg
燃料タンク容量:13.5リットル
燃費:非公表
発売開始年:2018年

おすすめスポーツヘリテージバイク⑦

BMW R nineT

2013年のミラノショーで発表されて以来、カスタムビルダーをはじめ全世界のライダーの人気をさらったのがBMWのR nineTです。トラディショナルなカフェレーサースタイルをまといながら、心臓には伝統のボクサーツインに最新スペックを注入された空油冷エンジンを搭載、軽い車体もあいまって他のBMWのモデルとは比較にならないほど軽快な走りをみせます。スポーツヘリテージが本来持っている、ライダーが走ることの楽しさを徹底的に追求したバイクと言えるでしょう。

基本スペック

エンジン:空油冷4ストローク DOHC4バルブ 水平対向2気筒
排気量:1,169cc
最高出力:110PS(81kW)/7,750rpm
最大トルク:116N・m/6,000rpm
全長×全高×全幅:2,105mm×1,060mm×870mm
シート高:805mm
車両重量:222kg
燃料タンク容量:18.0リットル
燃費:18.9km/L WMTCモード値 (クラス3)、1名乗車時
発売開始年:2014年

おすすめスポーツヘリテージバイク⑧

BMW R nineTスクランブラー

スポーツヘリテージバイクとしてライダーに人気のR nineTの派生モデルとして登場したのがスクランブラーです。R nineTと比較して正立式のフロントフォークや19インチ化されたキャストホイールのフロントタイヤ、アップマフラーなどのスクランブラースタイルで差別化を図っています。かつて人気を博したスクランブラーというレトロな外観に、最新ボクサーのスポーティな走りを与えられた魅力的なモデルに仕上がっています。

基本スペック

エンジン:空油冷4ストローク DOHC4バルブ 水平対向2気筒
排気量:1,169cc
最高出力:110PS(81kW)/7,750rpm
最大トルク:116N・m/6,000rpm
全長×全高×全幅:2,175mm×1,120mm×880mm
シート高:820mm
車両重量:222kg
燃料タンク容量:17.0リットル
燃費:18.9 WMTCモード値 (クラス3) 1名乗車時
発売開始年:2016年

おすすめスポーツヘリテージバイク⑨

トライアンフ ストリートツイン

トライアンフ伝統のトラディショナルモデルであるボンネビルに、現代風の解釈とハイスペックなエンジンを搭載したスポーツヘリテージバイクがこのストリートツインです。ボンネビルと比較して小型軽量なボディは、小柄なライダーでも取り回しが楽で、それでいてレトロ調のボンネビルの雰囲気を十分に味わうことができます。水冷化された新設計のエンジンは、かつての空冷モデルと比較してもかなりパワフルで、それでいて空冷風の冷却フィンが刻まれており、トラディショナルなスタイリングは失ってはいません。

基本スペック

エンジン:水冷4ストローク SOHC8バルブ 並列2気筒 270°クランク
排気量:900cc
最高出力:55 PS(40.5kW)/5,900rpm
最大トルク:80N・m/3,230rpm
全長×全高×全幅:-×1,114mm×785mm
シート高:750mm
車両重量:198kg
燃料タンク容量:12.0リットル
燃費:非公表
発売開始年:2016年


おすすめスポーツヘリテージバイク⑩

トライアンフ スクランブラー

かつてカワサキのWやヤマハのXSなど日本のバイクメーカーの多くが範とした人気の名車、トライアンフのTRを現代の解釈と最新のテクノロジーで蘇らせたのがトライアンフスクランブラー です。TRが醸し出していたノスタルジックな雰囲気をうまく再現しつつ、キャブレター風に見えるフューエルインジェクションや、270度クランクの不等間隔爆発が生み出すトルクフルな加速感など、現代の技術をうまく融合させており、往年のTRを知るライダーから若いライダーまでが納得できる作りとなっています。

基本スペック

エンジン:空冷4ストローク DOHC4バルブ 並列2気筒・270°クランク
排気量:865cc
最高出力:59ps/6,800rpm
最大トルク:非公表
全長×全高×全幅:2,213mm×1,202mm×860mm
シート高:825mm
車両重量:234kg
燃料タンク容量:16.0リットル
燃費:非公表
発売開始年:2017年

おすすめスポーツヘリテージバイク⑪

モトグッツィ V7Ⅲレーサー

ブレヴァ750をベースにかつての名車V7をイメージしたトラディショナルのスタイリングに、現代の技術を融合させたのがモトグッツィのV7Ⅲレーサーです。特徴的な真っ赤に塗られたフレームにはモトグッツィ伝統の横置こVツインエンジンが収まり、シングル風のシートやゼッケンプレートなどクラシックレーサーをイメージさせるデザインで人気のスポーツヘリテージモデルに仕上がっています。

基本スペック

エンジン:空冷4ストローク OHV2バルブ V型2気筒
排気量:744cc
最高出力:52PS(38kW)/6,200rpm
最大トルク:60N・m (-)/4,900rpm
全長×全高×全幅:2,185mm×1,100mm×740mm
シート高:770mm
車両重量:213kg
燃料タンク容量:21.0リットル
燃費:非公表
発売開始年:2016年

最新バイクをカスタムする方法も

現代のハイスペックなバイクをスポーツヘリテージ風にカスタムする方法もあります。特にカフェレーサー風のカスタムは比較的よく行われる手法です。ビキニカウルやロングタンクにシングル風の段付きシートなどの外装パーツが、カスタム用に数多く販売されています。これにセパレートハンドルやバックステップをつければ、トラディショナルなスタイリングにハイスペックなエンジンを搭載したスポーツヘリテージの出来上がりです。少しお金はかかりますが専門のカスタムショップでかっこよく作り上げてもらう方法もありますし、キットや手作りで自分好みに作り上げるのもより愛着が湧いてくるのでおすすめです。

人気のスポーツヘリテージに乗ってみよう

かつてカスタムの一つの手法と捉えれていたスポーツヘリテージですが、大手バイクメーカーが独自の解釈で作り上げたモデルを次々をラインナップするようになって、いつしかバイク界の新ジャンルとして定着しました。そして今やスポーツヘリテージは、ライダーの間でももっとも注目されている人気カテゴリーに成長しました。ライダーの心を踊らせるスポーティーな走りと、どこか懐かしさを感じさせつつ現代風のテイストも持ち合わせた魅力的なバイク、そんなスポーツヘリテージをあなたも自分の愛車に加えてみませんか。