氷ノ山はどんな山
氷ノ山は、知らない人が読むとコオリノヤマと読んでしまいます。実際の読み方は、ヒョウノセンと読みます。その氷ノ山は、兵庫県養父市と鳥取県八頭郡若桜町との県境に位置する山です。標高は1,510mあり、兵庫県の最高峰であり、中国地方でも大山に次ぐ2番目の標高の山です。須賀ノ山とも呼ばれています。
瀞川平や那岐山などとともに氷ノ山後山那岐山国定公園に指定されています。日本二百名山やふるさと兵庫50山にも選定されている名山です。
氷ノ山の由来
兵庫県と鳥取県にまたがるこの地域は、昔より天照大神の信仰が盛んに行われている地域でした。氷ノ山の名前も天照大神に由来すると言われています。天照大神がこの地域で朝日に映える樹氷を見た時、ヒエの山と呼んだことが、山名の由来と言われています。この地域では山をヤマではなくセンと言うので、ヒエノセンとなり、それがヒョウノセンとなったというのが一般的です。
天照大神がこの地域を通った道は、伊勢道と呼ばれ、腰掛けたとされる さざれ石 も現存しています。
氷ノ山・兵庫県側登山口の車でのアクセス
兵庫県・鳥取県の二県にまたがる氷ノ山ですので、登山口は複数あります。兵庫県側の代表的な登山口の車でのアクセスルートを紹介します。氷ノ山国際スキー場登山口と大段ヶ平登山口の二つの登山口です。ルートマップと合わせて検証してください。
氷ノ山国際スキー場登山口・車でのアクセス
中国自動車道・山陽自動車道の吉川ジャンクションを利用し、北近畿豊岡自動車に入るため春日ジャンクションを目指します。北近畿豊岡自動車道に入ったら、八鹿氷ノ山ICで降ります。降りると国道9号線に接続しますので、右折します。進んで行くと氷ノ山国際スキー場の看板が出てきますので、それに従ってください。
氷ノ山国際スキー場に入ったら、セントラルロッジ速水を目指してください。ロッジのそばに登山口があります。スキー時期だとリフトが使えて便利です。駐車場は近辺にたくさんあります。
大段ヶ平登山口・車でのアクセス
国道9号線を使うのは、氷ノ山国際スキー場と同じです。国道9号線を進み間宮地区に入ると、関神社前の信号が現れますので、ここで県道87号線に入ってください。福定地区より福定親水公園に向かう林道がありますので、それを進んで行くと奈良尾キャンプ場を過ぎ、くねくねとした林道を進むと大段ヶ平の看板があります。駐車場もあり、そこに登山口があります。
氷ノ山・鳥取県側登山口の車でのアクセス
広大な氷ノ山ですので、鳥取県側にも複数の登山口があります。代表的な登山口の車でのアクセスルートを紹介します。わかさ氷ノ山スキー場登山口とわかさ氷ノ山キャンプ場登山口のアクセスルートです。ルートマップと合わせて検証してください。
わかさ氷ノ山スキー場登山口・車でのアクセス
中国自動車道の山崎ICを利用します。ICを降りたら国道29号線を鳥取市方面に進んでください。進んで行くと若桜町に入り、若桜駅周辺から県道482号線に入ります。県道をしばらく進むと、わかさ氷ノ山スキー場アルパインコースの看板が出て来ます。その看板に従ってください。わかさ氷ノ山スキー場の中には、複数の登山口があります。
ホームページよりスキー場のコース・ルートマップが配布されていますので参照してください。
わかさ氷ノ山キャンプ場登山口・車でのアクセス
わかさ氷ノ山キャンプ場にも、複数の登山口があります。車でのアクセスは、わかさ国際スキー場のアクセスとほぼ同じです。県道482号線を利用して、わかさ国際スキー場前を通り、少し進むとわかさ氷ノ山キャンプ場となります。ホームページよりPDFのコース・ルートマップが配布されていますので、参照してください。
氷ノ山・兵庫県側登山口の公共交通機関でのアクセス
公共交通機関でのアクセスは、JR山陰本線のJR八鹿駅を使用するのが一般的です。JR八鹿駅を下車後、駅前より全但バスが就航していますので、鉢伏行きに乗車し、福定で下車すれば氷ノ山国際スキー場のそばです。乗車時間は50分ほどです。冬場は就航本数は多いのですが、夏場は時刻表の確認が必要です。
氷ノ山・鳥取県側登山口の公共交通機関でのアクセス
JR山陰本線鳥取駅でわかさ鉄道に乗換てください。わかさ鉄道の終点が若桜駅です。若桜駅より路線バスで氷太くんで下車してください。氷太くんとは、わかさ氷ノ山国際スキー場やわかさ氷ノ山キャンプ場を含む総合リゾートの天空のリゾート氷ノ山の中にある宿泊施設です。
氷ノ山登山・兵庫県側のコース・ルート
代表的な登山口は、氷ノ山国際スキー場と大段平登山となります。鳥取県側の登山口使用とコースタイムは大きく変わりません。氷ノ山国際スキー場の登山口は、冬場だとリフトが使用でき、登山時間の短縮となります。日帰りは可能なコースですが、キャンプ場や宿泊施設がありますので、宿泊してから登山する人も多数います。
東尾根コース
氷ノ山国際スキー場の中にあるセントラルロッジのそばにある登山口を使用します。登山口→東尾根避難小屋→神大ヒュッテ→山頂避難小屋→山頂の順路です。コースタイムは、行き2時間50分・帰り2時間ほどとなります。夏場は初心者でも行けますが、冬場は休憩と服装を注意しないといけません。
日帰りでも可能なコースですが、登山口付近にキャンプ場や宿泊施設もありますので、宿泊してから登り始める人も多いです。案内標は設置されていますが、山岳マップは携帯してください。
大段平コース
登山口は、大段平登山口を使用します。登山口→大段平→神大ヒュッテ→山頂の順路です。コースタイムは、行き2時間30分・帰り2時間ほどとなります。初心者でもなんとか行けるコースです。冬場は休憩と服装を管理して登山してください。日帰りは可能です。他の尾根が入り込んできますので、山岳マップは必携となります。
氷ノ山登山・鳥取県側のコース・ルート
天空のリゾート氷ノ山の中にある、わかさ氷ノ山国際スキー場とわかさ氷ノ山キャンプ場にある登山口を使用するコース・ルートが有名です。コースマップは、天空のリゾート氷ノ山のHPより取得可能です。念のため、きちんとした山岳マップも用意してください。
日帰り可能コースなのですが、リゾート内に宿泊施設・キャンプ場もあるため、宿泊の登山も可能です。
氷ノ越コース
氷ノ山キャンプ場登山口を使用するコースです。全長4,2kmほどとなります。登山口→氷ノ越避難小屋→仙谷分岐→山頂となります。踏破時間は、行き2時間30分・帰り1時間40分となります。日帰りは十分可能なコースです。
鳥取県側で一番簡単なコースといわれています。初心者向きですが、きちんとした服装・装備は必要です。冬は積雪がありますので初心者の踏破時間は2割増と考えたほうが良いでしょう。服装は汗冷えを考慮しましょう。
仙谷コース
氷ノ山国際スキー場のアルパインコースの登山口を使用します。仙谷コースと呼ばれています。全長は約3kmほどです。踏破時間は、行き2時間15分・帰り1時間45分となります。登山口→仙谷分岐→山頂となります。
踏破時間は短いですが、急な箇所が多いコースです。冬は初心者にはきついかもしれません。また、冬にリフトが動いていると、利用することも可能です。汗を考えた服装で登山してください。日帰りは可能です。
三ノ丸コース
樹氷スノーピアスキーコースの登山口を使用します。全長5,4kmほどです。コースタイムは、行き1時間50分・帰り2時間30分ほどです。山頂に続く尾根に出るまでは急斜面です。冬はリフトを使用できますが、汗冷え対策の服装が必要です。初心者には多少きついでしょう。
尾根上には休憩所・避難小屋・三ノ丸展望台・山頂と続きます。冬は、樹氷や木が雪に包まれたまま凍りつく、通称モンスターが多数見られことで有名です。
HPのコースマップのほかに、山岳マップも必要とするコースです。別コースとあわせれば、日帰りは可能です。
氷ノ山・登山コース・ルート以外の施設
氷ノ山には、登山コース以外に数多くのスキー場が開設されています。関西方面のスキーのメッカと言っても良いでしょう。氷ノ山後山那岐山国定公園にも指定されているため、四季を通して自然と親しめるように、鳥取県立氷ノ山自然ふれあい館響の森などような施設が点在し、観光マップなども配布されています。
氷ノ山登山に必要な天気情報
氷ノ山の天気を四季別に統計調査しました。山行計画を立案する時に、参考にしてください。初心者は、天気情報の積雪・降雨量・気温を合わせて考え、服装・装備や日帰り・宿泊の参考にすると良いでしょう。
氷ノ山の春の天気情報
3月~5月を春として統計調査しました。3月:一日当たりの降水量6,0 平均気温-2,9℃ 最深積雪14,8cm 4月:一日当たりの降水量4,8mm 平均気温3,4℃ 5月:一日当たりの降水量 5,6mm 平均気温8,5℃となります。
4月は中旬あたりまで、残雪があります。服装は注意ですね。
氷ノ山の夏の天気情報
6月~8月を夏として統計調査しました。6月:一日当たりの降水量6,6mm 平均気温12,4℃ 7月:一日当たりの降水量8,1mm 平均気温16,2℃ 8月:一日当たりの降水量5,1mm 平均気温16,7℃ となっています。
初心者には動きやすい気温ですね。
氷ノ山の秋の天気情報
9月~11月を秋として統計調査しました。9月:一日当たりの降水量8,3mm 平均気温12,7℃ 10月:一日当たりの降水量5,1mm 平均気温6,3℃ 11月:一日当たりの降水量0,5mm 平均気温0,5℃ となっています。
11月下旬より雪が降り始めます。冬用の服装が良いかもしれません。
氷ノ山の冬の天気情報
12月~2月を冬として統計調査しました。12月:一日当たりの降水量5,3mm 平均気温-4,7℃ 最深積雪52cm 1月:一日当たりの降水量6,4mm 平均気温-7,3℃ 最深積雪90cm 2月:一日当たりの降水量6,2mm 平均気温-10,3℃ 最深積雪225cm となります。
積雪量はすごいですね。スキーで移動したりしています。初心者は、移動や服装に注意です。
氷ノ山の四季別登山者数
四季別の登山パーティーごとの統計です。
春:3月~5月を春として統計調査しました。。3月 113組 4月 104組 5月 286組 となりました。
夏:6月~8月を夏として統計調査しました。6月 180組 7月 156組 8月 136組 となりました。 秋:9月から11月を秋として統計調査しました。9月 120組 10月 200組 11月 139組となります。
冬:12月~2月を冬として統計調査しました。12月 71組 1月 75組 2月 107組 となります。
冬は初心者にはきつく、経験者の服装・装備など指導が必要なようです。
氷ノ山登山の宿泊情報
氷ノ山は、登山やスキー場で賑わっています。その人達を収容するため、兵庫県側・鳥取県側ともに宿泊施設が多数あります。兵庫県側・鳥取県側の代表的宿泊施設を紹介します。
兵庫県側宿泊施設
氷ノ山の兵庫県側の宿泊施設は、氷ノ山国際スキー場の周辺に民宿やホテルが数多くあります。ほとんどの宿泊施設がネット予約が可能ですので、各宿泊予約サイトで検索してみてください。
鳥取県側宿泊施設・氷ノ山高原の宿氷太くん
わかさ氷ノ山スキー場の隣にあるホテルとスポーツ施設で構成されている若桜町立の宿泊施設です。
住所:〒680-0728 鳥取県八頭郡若桜町つく米635-13
電話:0658-82-1111 FAX:0658-82-1113
ホームページ:http://www.hyounosen.or.jp
氷ノ山の植物たち
氷ノ山は樹木は、ブナなどが多くありますが、きれいな花達は百花繚乱です。キバナサバノオ サンカヨオ ホンシャクナゲ 花ネコノメソウ 曙シュスラン クロイチゴ 岩菊 ウスユキソウなど、数えればきりがありません。この花達に会いに来る、氷ノ山リピーターの登山者は数多くいます
氷ノ山登山の注意点
氷ノ山には、複数の避難小屋があります。日帰りコースが主体の山なのに、これほど避難小屋があるのは、天候の急変が多い山ともいえます。山岳マップに避難小屋の記入や天候の急変に対応する服装も準備しておくべきでしょう。
また、天然記念物に指定されているツキノワグマも出没する可能性がありますので、熊鈴やスプレーの対策も必要です。
まとめ
氷ノ山は兵庫県と鳥取県の境界上にある、中国地方第二の高山です。冬の雪も豊富なので、その山麓にはスキー場が開設され、シーズンは賑わっています。当然、登山にも適している山で、初心者からベテランまで楽しめる山となっています。
登山コースも複数あり、日帰り登山が可能となっています。また、日帰り登山ではなく、余裕を持った登山をしたい人に対しても、周辺には宿泊施設も多くあります。また、初心者にむずかしい冬の登山でも、汗冷え対策と経験者同伴ができるなら、楽しい登山が可能な山です。