検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

高尾山でハイキング!登山初心者も楽しめるおすすめコースや登り方をご紹介!

都心からほんの1時間、多彩なバリエーションを誇るハイキングコースをたどると、絶景とかわいらしい草花、珍しい草花にも会える高尾山。登山の初心者にも十分に楽しんでいただける高尾山の日帰りおすすめハイキングコースと登り方をご紹介します。
2020年8月27日
Stanton
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

まずは高尾山について

いまや世界的に有名になったミシュラン三ツ星の高尾山。都心から電車で1時間ほどで登山口に立つことができ、登山の初心者というより一般の観光客をはじめ、高尾山を越えてその先の小仏峠、さらに陣馬山までの縦走をめざすハードな登山者まで、コースに応じて、レベルに応じて、いろいろな登り方で時期を問わず日帰りで楽しめる非常に魅力的な山です。

多彩なハイキングコース

京王線高尾山口の駅を降りて右手に5分ほど行くと、ケーブルカーとリフト乗り場の清滝駅があります。
ここが山頂に通じる3つの登山道が始まる登山口。ここから山頂に向かってのびる登山道は登り方にそれぞれ特徴のある1号路、6号路、稲荷山コースの3つの登山道。さらに1号路の途中から分岐して頂上付近まで導く3号路と4号路、ケーブルカー高尾山駅近くで1号路とわかれるループコースの2号路、そして山頂を取り巻いて、3号路、4号路、6号路に接続する5号路と多彩なコースが用意されています。
どのコースも斜度や配置、沿道の植生や見どころ、トイレや休憩のための設備にそれぞれ特徴があり、登り方、楽しみ方は異なりますが、初心者でも日帰りで問題なく楽しめるコースになっています。

高尾山おすすめハイキングコース① 1号路

何はともあれ、まずは1号路のご紹介から。
1号路というだけあって、山頂へ向かうコースで一番の人気のコースが1号路です。さすがにハイヒールで登っている人は(あまり)いませんが、ほとんど終点まで「舗装」されていて、登山の初心者というよりも誰でも登り方を気にすることなく、ハイキング気分で登りやすいのがこのコースの特長です。
長さは3.8キロメートル、所要時間は100分です。

見どころ、設備も充実しています。

1号路は山頂へ向かう登山道のうち一番ポピュラーな登山道です。途中に展望台や休憩のための施設や茶店、さる園やたこ杉、そして薬王院などの見どころも充実しています。またトイレもそれらの施設にあるので安心です。

ふもとからケーブルカー駅周辺まで

ケーブルカーの清滝駅前から右に伸びているのが1号路です。登山道は最初から舗装されていて、利用する人の登り方もさまざまですが、少し傾斜がきつくなったところから折り返しをしながら登っていきます。
途中、少しだけ寄り道になりますが、金毘羅台という展望スポットがあります。時期にもよりますが、特に湿気の少ない季節には八王子から都心方面を鮮明に見渡すことができ、すばらしい眺望を楽しめます。
ケーブルカー駅周辺はビアマウントと展望台があり、ここからも市街地の展望が望めます。

さる園、たこ杉、男坂・女坂などを経て

さらに付近には十一丁目茶屋があり、ちょっとすいてきた小腹を満たすこともできます。その先には「さる園」や根っこのかたちがタコの足のような「たこ杉」が控えています。
しばらく行くと、登山道も108段の階段を登る「男坂」とゆるやかな坂道の「女坂」に分かれたあと、この2つの道が合流したところに権現茶屋があり、樹齢何百年もの杉並木を抜けて山門をくぐると高尾山薬王院です。

薬王院から頂上まで

高尾山薬王院は天狗信仰で有名で、境内には天狗の石像も建っています。時間によっては法螺貝を吹きながら僧侶のみなさんがならんで本堂にお勤めに向かいます。
山頂へは薬王院の境内を通り抜けていきます。山頂までは山道になり、舗装された道とは登り方もまた違ってきますが、もうすぐそこです。
頂上の手前には非常に立派なトイレも建っています。


高尾山おすすめハイキングコース② 2号路

2号路は霞台ループコースとよばれ、1号路の途中、ケーブルカーの高尾山駅近くから「さる園」を取り囲むように設けられた高尾山中腹を一周するコースになっています。全長は900メートルで所要時間は30分ほどです。
南側ルートと北側ルートに分かれ、南側ルートは浄心門のあたりで3号路に接続し、北側ルートも浄心門付近で4号路に接続します。南側ルートはカシなど常緑樹が多く、北側ルートはブナやカエデなどの落葉樹が多く見られます。利用者も多くないので、南側と北側で異なる植生を静かに楽しむことができます。

高尾山おすすめハイキングコース③ 3号路

3号路はカツラ林コースとよばれ、1号路の浄心門から左に入ったところからスタートします。全長は2.4キロメートルで、所要時間は登り約60分、下り約50分です。
高尾山の南斜面を進み、山頂をとりまくループコースの5号路に接続しています。2号路の南側ルートと同様に、冬でも葉を落とさない常緑樹が多く茂っていて、眺望はききませんが、急な登りも少ないので歩きやすく、人出が多い時期でも喧騒をのがれてゆったりとした気分で山頂に向かいたい人におすすめのコースです。
コース名の由来のカツラ林は、紅葉の季節には葉が黄色に染まり、ほのかに甘い香りがします。
 

高尾山おすすめハイキングコース④ 4号路

4号路は3号路とは対称に、浄心門から右にのびる登山道で、吊り橋コースとよばれています。全長は1.5キロメートル、所要時間は登り約50分、下り約40分です。
その名のとおり途中に「みやま橋」という吊り橋があることから、人気のコースのひとつになっています。植生もやはり3号路とは対称的にブナやカエデの広葉樹が多く見られ、さわやかな鳥のさえずりをききながら、夏なら新緑、紅葉の時期には赤や黄色に染まった森を楽しむことができます。
途中で高尾山口駅方面から登るコースとはまったく別の登山口からやってくる「いろはの森コース」と交差します。それを過ぎると階段状の斜面があり、これを登りきったところで1号路と合流します。

高尾山おすすめハイキングコース⑤ 5号路

5号路は山頂ループコースで、山頂直下をぐるりと周遊するコースになっています。道は平坦で登り方を気にする必要もなく、全長は900メートル、30分ほどで1周することができます。
このコースは2号路を除く1、3、4、6号路と稲荷山コース、さらに小仏峠、陣馬山など奥高尾方面への道と接続しているので、それぞれのコースとの連絡道としても利用されています。
冬の時期にはめずらしい「シモバシラ」という植物が生む氷の華を観察できる場所もあります。

高尾山おすすめハイキングコース⑥ 6号路

6号路はふもとのケーブルカーとリフトの清滝駅の左をまっすぐ進んだところが登山口になります。このコースはびわ滝コースとよばれ、ふもとから山頂にのびる3つのコースのうちのひとつです。
1号路に比べるとハードなコースで、全長は3.3キロメートル、所要時間は登り90分、下りは約70分です。沢に沿って登るコースで、途中にはコースの名称にもなっていて修行道場でもある「びわ滝」や岩屋大師などがあります。
谷沿いを進むため、眺望や明るい日差しは望めませんが、沢のせせらぎを聞きながら沢の中の飛び石を越えていく登山道は涼しさを感じさせ、特に暑い時期には人気のコースですが冬場は凍結することがあるので、初心者は注意が必要です。

高尾山おすすめハイキングコース⑦ 稲荷山コース

高尾山口駅方面から頂上をめざすコースのうち一番ハードなコースが稲荷山コースです。全長3.1キロメートルの尾根道で、所要時間は登りが約90分、下りは約70分で、清滝駅の近くで沢を渡る橋が登山口です。
登りはじめからいきなり急な登り坂になり、旭稲荷の祠あたりまでがいちばんの急登で、その後、あずま屋のある稲荷山展望台まで、木の根や岩の多い急登が続きます。
展望台からは八王子市街や新宿方面の眺望があります。冬の晴れた日には遠くまで見渡すことができ、絶景を満喫することができます。あずま屋から山頂までは明るくて広いなだらかな尾根道が続き、とても気持ちのよい山歩きになりますが、山頂直下で5号路と交わったところから山頂に向かってのびる200段の階段はちょっとした試練です。
登山の初心者のみなさんにも満足感・達成感を与えるコースです。

まだあります、高尾山とっておきハイキングコース

ここまで高尾山口駅方面からの登山口を紹介してきましたが、中央自動車道やJR中央本線と並行してはしる旧甲州街道方面からのハイキングコースもあります。
JR高尾駅の北口から小仏へのバスを利用して登山口にアクセスします。ひとつは「蛇滝口」バス停下車の「蛇滝コース」、もうひとつが「日影」バス停下車の「いろはの森コース」です。どちらのコースも混雑している時期でも静かな日帰りハイキングが楽しめます。

高尾山とっておきハイキングコース① 蛇滝コース


JR高尾駅北口から小仏行きのバスを利用し、「蛇滝口」バス停で下車します。
この蛇滝コースを登ると2号路に接続します。全長は1.5キロメートルで、所要時間は登り約60分、下りは約40分です。
6号路の途中にある「びわ滝」と同様、水行の修行道場である蛇滝の水行道場が途中にあります。落ち着いた雰囲気の「裏高尾」からのコースで、「表高尾」の喧騒を避けたい方にはおすすめのコースです。
頂上からの下山時にこのコースに入ってしまうと、京王線高尾山口駅には簡単に行けなくなり、バスまたは徒歩でJR高尾駅まで出ることになりますので注意が必要です。

高尾山とっておきハイキングコース② いろはの森コース

このいろはの森コースもJR高尾駅北口から小仏行きのバスを利用し、「日影」バス停で下車します。バスを降りて日影沢のキャンプ場の前が登山口です。全長1.5キロメートルで、所要時間は登り約70分、下り約50分です。
このコースを進むと1号路の山頂近くに接続します。また、途中、4号路とも交差します。蛇滝コース同様、山頂からの下山時にこのコースに入ってしまうと日影沢に入るので、京王線高尾山口駅に戻りたい人は注意が必要です。
このコースの名前の由来は、コース上に植えられた木々がいろは48文字で始まることによるものです。登り方面はコース全体を通じて比較的急な登りになるので、登山の初心者のみなさんは頑張ってください。

高尾山の山頂は

ご紹介したそれぞれのハイキングコースをたどっていくと、ついに山頂に到着です。高尾山の標高は599メートル。スカイツリーよりも低いのですが、山上の展望台は富士山や丹沢方面に向いていて、特に冬場の湿度が低くて空気が澄んでいる時期には雪をかぶった富士山がまさに絶景です。
山頂は平坦な広場で、ハイシーズンにはお弁当を広げるスペースを探さないといけないくらいの混雑ぶりです。この頂上の広場には数件の茶店もあり、食事もできます。また広場の中央には「高尾山ビジターセンター」があり、高尾山の周辺の情報を提供しています。

高尾山、奥が深いです。

頂上に立ち、展望台で富士山や丹沢の山々を眺めたあと、右手の階段を進んでいくと、「ここから先は長いので注意」といった標識が立っています。この標識のご忠告のとおり、ここから先、まだまだ奥深い高尾山が広がっています。

城山を経由して小仏峠へ

高尾山頂上の広場をすぎてさらに進むと尾根づたいにさらに道が続いています。その先は適当なアップダウンのあるコースで、秋には紅葉が楽しめるもみじ台から富士山の眺望が開ける一丁平、その先の城山を経由して江戸時代には甲州街道の要衝だった小仏峠にたどりつきます。
小仏峠にはかわいいタヌキの置物があり、ここから小仏バス停か相模湖に向かって下山することができます。小仏バス停はJR高尾駅北口までのバス便の始発バス停ですが、本数は1時間に1本程度です。
なお、高尾山頂上から一丁平までの所要時間は約40分、一丁平から城山は約30分、城山から小仏峠は約20分、小仏峠から小仏バス停は約50分、トータルで2時間半の道のりです。

さらに遠くへ

小仏峠まで足をのばして来ましたが、ここから下山するもよし、さらにその先、陣馬山をめざすルートもあります。登山の初心者の日帰りハイキングとしてはすこしハードになりますが、陣馬山に立つ白い馬のモニュメントと富士山が主役の360度大パノラマが待っています。

小仏峠から景信山、堂所山を経由して陣馬山へ

小仏峠から陣馬山への道は尾根づたいの整備された縦走路。適度にアップダウンがあり、日帰り登山には、すこし距離が長めですが初心者でも問題なくこなせる道です。
小仏峠から次のポイントになる景信山は30分ほどの道のり。景信山にある景信茶屋はなめこ汁が名物の休憩所です。さらにその先、標高731メートルの堂所山を通り、JR相模湖駅方面に下る登山道との分岐点となる明王峠に至ります。営業日には注意ですが、明王峠にも休憩所があり、休日には多くの人がここで一息入れています。ここまで来ると陣馬山まであと少し。階段の登りがでてくると、もうすぐ山頂です。

陣馬山の山頂


陣馬山は東京都と神奈川県の県境。標高は857メートルで、広い山頂には茶店が数軒あり、食事もとることができます。陣馬山の山頂といえば山の名前にちなんだ白い馬のモニュメント。360度のパノラマ上には富士山がでーんと腰を据えています。特に空気が澄んでいる時期には、青空に映える富士山と白い馬が絶景です。
下山はJR藤野駅方面からの登山口に向かって下山するか、山頂から直接、陣馬高原下の登山口に向かって下山するか、あるいは和田峠への登山道を下り、和田峠を経由して陣馬高原下をめざします。陣馬高原下のバス停からはJR高尾駅北側へのバスの便があります。

長いコース、注意が必要です。

高尾山山頂から城山を越え、小仏峠から小仏バス停へ下山するルートは高尾山山頂から2時間半ほどのコースですが、小仏峠からさらに陣馬山まで縦走する場合、高尾山山頂から陣馬高原下バス停までは5時間ほどかかります。
日帰りのコースとしては長めのコースになります。高尾山山頂からこの縦走路に入るところにも注意を促す看板がありますが、相当な時間を要するため、充分な装備と体力、日没が早い時期の日帰りには時間的な余裕が必要です。

高尾山の魅力いろいろ

観光スポットやグルメを楽しむ人気のルート、静かな散策を楽しむルート、ちょっとした急登や尾根道を楽しむ本格的登山道など、いろいろ紹介してきましたが、ただ頂上をめざし、富士山や丹沢の山並みや都心方面の眺望を楽しむだけが高尾山の日帰りハイキングの魅力ではありません。

多様な動植物

高尾山は動植物の宝庫です。よく知られているのがムササビの生息地であること。野鳥も100種類以上もの鳥を観察することができます。植物も温帯や冷温帯に分布する樹木が混在していたり、訪れる時期を問わず多種多様な草花を鑑賞することができます。タカオスミレなど高尾山の名を冠する植物も数多く存在します。植物で特におすすめは冬の時期に北斜面で見られる「シモバシラ」。シモバシラという植物の茎から発散される水蒸気がつくる氷の華が見事です。

高尾山のそば・グルメ

高尾山のそばは毎年冬にキャンペーンが開催されるほどの名物ですが、おそば屋さんは高尾山口の駅周辺はもちろん、1号路途中の茶店、山頂のおそば屋さん、さらには小仏峠方面への縦走路の茶店など、それぞれが山菜やきのこ、とろろなど材料に工夫をこらしたそばを提供しています。
1号路上のビアガーデン「高尾山ビアマウント」ではビールと景色がセットで楽しめます。また1号路に出ている茶店では「天狗焼き」、「天狗だんご」に「天狗ドッグ」など天狗づくしの品ぞろえで小腹を満たしてくれます。

高尾山ハイキングの総まとめ

登山初心者も楽しめる高尾山の日帰りハイキングコースを紹介してきましたが、電車で簡単にアクセスできる登山口からバスを使って裏高尾方面からおちついた雰囲気を満喫しながら山頂をめざす登山口まで、登り方や登る時期に応じて使い分けることによって新しい魅力を発見することができます。
どのコースも日帰りで楽しむことができますが、コースによっては日帰りには少しがんばりが必要なコースもあります。また、初心者でも技術的に難しいところはありませんが、整備されたコースを外れると転落・滑落事故につながるのはどこでも同じです。都心からのアクセスも抜群に良く、レベルに応じていろいろな登り方を楽しめ、景色だけではなく自然やグルメの魅力がいっぱい詰まった高尾山ハイキングをお楽しみください。

高尾山について詳しく紹介されているサイトもございますので要チェック!

高尾山と周辺エリアの情報サイト|山ほど遊べるTAKAO
京王電鉄公式高尾山エリア情報サイト。登山ルート、ハイキング、温泉、グルメ、アクセス、観光、イベント情報など、高尾山エリアの新しい楽しみ方をご紹介!