仁作 No.530
ふすまはリメイクできる:interrobang:
あなたのお家のふすまは、現在どのようになっていますか?お部屋のインテリアなどは変化しているけれど、ふすまだけはそのまま、という場合が多いのではないでしょうか。
ふすまも、あなたが手を入れることにより、大きくアレンジすることが出来ます。ふすまのリメイク術について、具体的に見てみましょう。
ふすまのリメイクどう行う?
汚れたり黄ばんでいるふすま、穴が開いたふすまをどのような手順でよみがえらせることができるのでしょうか?
自分で作業するDIYによって、お部屋の雰囲気を和風から洋風にアレンジすることにより、ふすまは貴重なインテリアに変わっていきます。それはリノベーションともいえます。
ふすまには種類があります
ふすまの種類としては、よく使われているものとして、「本ふすま」と「戸ぶすま」があります。また、他に「段ボールふすま」「発泡スチロールふすま」と言われるものがあります。
「本ふすま」は伝統的なもので、押し入れや和室と和室のしきりに使われています。「戸ぶすま」は和室と洋室のしきりに使われ、片面がふすま紙その反面が洋風の壁紙が貼られていることが多いです。
ふすまの造りを確認
それぞれのふすま(襖)の構造には違いがあります。
本ふすま | 外枠が外せる | 壁面は木の骨組みが触れる | 何層かの紙が貼られている | 軽い |
戸ふすま | 外枠は外せない | 壁面は板面で硬い | 壁紙またはベニア板が貼ってある | 重い |
どちらも、引手が付いています。
ふすまのDIYリメイク術①リメイク前の準備
ふすまの種類を確認したら、サイズを測りましょう。そして、ふすまそのものの状態を整えます。
初心者がDIYとして貼りやすい方法は、現在の襖の状態に新しいふすま紙や壁紙をかぶせて貼ることです。本ふすまのように何枚も紙が重なっている場合、はがすこと自体技術が必要になってきます。また、はがす段階で、かえってふすまを傷めることも少なくありません。
サイズの確認は大切
ふすまの巾(外枠の内側巾)は90cmのものが多いですが、実際はもっと狭い85㎝や60㎝のものもあります。
アレンジするふすまの巾は、実際に測って確認することが大切です。また高さも測ってメモしておきましょう。壁紙を実際に選ぶときに、不安なく適切なサイズを選択することができます。
簡単に汚れを落とす
放置されていたふすまは、ほこりや汚れが付いています。全体を濡れふきんなどで拭き、乾燥させましょう。
埃がついたままでは、テープや糊剤が付きにくくまた剥がれ易くなります。貼った後のカビ発生の原因になることがあります。
この時点で引手は外すと楽
おすすめとしては、この時点で、ふすまの引手は外しておくとよいでしょう。釘固定がされているものがあるので、ケガに注意して、ペンチか釘抜きを使用してください。
ふすまのDIYリメイク術②ふすま紙を用意する?
実際のふすま紙と言われるものは、和室に似合う日本風のものがほとんどです。そのため、洋風にアレンジするには、一般の壁紙が便利です。
壁紙の種類
実際に貼る壁紙の種類と選び方を確認します。
壁紙には、国産のものと輸入のものがあります。特徴はデザインの個性と巾の設定が異なることです。国産のものは90cm 以上の巾設定がみられますが、輸入ものはこれより細めのものが多く、貼付においては、壁紙の継ぎ目に配慮が必要となります。
どんな洋風がいいか
洋風アレンジとはいえ、個人が求める雰囲気は様々です。目的や部屋の雰囲気を考えて、自分好みのものを選びましょう。
貼り方の種類
壁紙の貼り方では、両面テープを使う方法、糊を使用する方法、アイロンを使用する方法があります。
また糊での貼り方では、直接ふすまの面に糊を塗布して行う方法と、壁紙自身に糊剤が塗布されて販売されているものがあります。
ふすまのDIYリメイク術③ふすまを張る準備
ふすまの張り替えには、作業場の確保が必要となります。ビニール敷や新聞紙などを敷いて、ふすまを寝かせて作業できるスペースを準備しましょう。
そこに、作業に必要なものをそろえます。意外と身近なもので作業は可能です。また何かと代用して工夫してもよいでしょう。
準備するもの
新しい壁紙
はさみ、カッター
長めの定規、ペン
塗布剤(両面テープや糊と刷毛)
新聞紙
仁作 No.530
※ステンレス製の地ベラは、壁紙を均したり、壁紙の四端のカットの際に大変役立ちます。これだけは専用のものを準備することをお勧めします。
綿手袋などを着用し、手を保護することも大切です。意外と知らないうちに切り傷ができていたりするものです。
ふすまのDIYリメイク術④テープを使った貼り方
アレンジする壁紙の貼り方として、両面テープを活用する方法があります。両面テープが重ならないようにふすま面に配置すること、壁紙ののばしと余分な壁紙のカットが、きれいに張る決め手になります。
両面テープ活用術
1、幅広の両面テープを外枠内側ラインに合わせて貼る。ふすま面の周囲四辺が囲まれた状態になります。
2、そのふすま面の内側は、約20㎝くらいの正方形を作る状況でテープが重ならないように格子状にテープを貼っていきます。
3、新しい壁紙はふすま面の高さより約10㎝長めにカットし必要分をそろえて置く。
4、新しい壁紙は縦半分かまたは横半分ずつ貼り進めるため、半分面を残して仮テープで固定し、壁紙の位置を決めて置く。
5、仮止めを貼っていない側から、両面テープの保護テープをはずしながら、壁紙を貼っていきます。手やヘラで壁紙下の空気を左右に抜きながら行います。半面ができたら、仮止めを外して、残り半面、貼ります。
6、ヘラや定規で壁紙を押さえながら、余分な周囲の壁紙をカッターでカットします。
7、張り詰めた壁紙の表面に霧スプレーで水を吹きかけて乾燥させると、張り感がかなり安定します。
ふすまのDIYリメイク術⑤のりを使った貼り方
糊で壁紙をふすまに貼り付ける手段には、ふすま面に糊を塗布する場合と、壁紙自体に糊が塗布されて販売されているものを貼り付ける場合があります。
糊を使う
1、新しい壁紙を長めにカットする。
2、仮止めで壁紙の位置を決める。
3、ふすま面に糊をつけながら貼りすすめるときは、糊をふすま面の1/3くらいずつけて壁紙を貼り、仮止めを外して次の1/3に糊をつけて、壁紙を均していきます。一方、糊付きの壁紙であれば、事前に保護シートだけ4等分の位置辺りにカットを入れて置くと、1/4ずつ剥がして、貼りすすめることができます。
以後は、上記の両面テープ使用のときと同じです。
糊が外枠に付いてしまったら、最後に拭き取りましょう。
ふすまのDIYリメイク術⑥モダン風
ふすまをDIYして、見た瞬間洋風なモダンと感じるお部屋にアレンジしてみましょう。
モダン
入り口のふすま扉や、押入れのふすま扉などを壁の色調に合わせて壁紙を選択します。それによって壁とふすまの境界を感じにくくなります。デザインは、壁用のシールなどでアレンジしてもよいでしょう。
シンプルな家具やナチュラル感のあるインテリアだとまとまった感じになります。
リノベーションポイント
ふすま扉とお部屋の壁が一体化すると、ふすまの存在を感じなくなり、インテリアリノベーションとなります。
ふすまのDIYリメイク術⑦レンガ風
ふすまのDIYアレンジとして、レンガ風の壁紙を使ってみます。
レンガ風
壁紙のレンガ色を意識してカーテンの色も選択するとよいでしょう。レンガ調の壁紙はレトロやアンティーク感があります。外壁の風合いがおしゃれです。
リノベーションポイント
ふすま扉の外枠は濃いブラウンやレンガ色の一色のマスキングテープで覆い隠しましょう。ふすま扉をレンガ壁に一変し、インテリアリノベーションの気分を作り出します。
ふすまのDIYリメイク術⑧木目調
ふすまの洋風アレンジとして、木目調の壁紙を使ってみます。
木目調リフォーム
木目調の壁紙ですが、白っぽさとさりげないアートが、カジュアルなイメージとなっています。洋風の家具にもマッチして、個性的な空間を演出できることでしょう。
木目調リノベーションのポイント
白黒茶にワンポイント的な一色が入ると、上級的なインテリアリメイクとなるでしょう。リノベーションしたようなお部屋に感じます。
ふすまのDIYリメイク術⑨黒板風
ふすまの洋風アレンジとして、黒板素材の壁紙を使ってみます。
黒板シート
お子さんがいる方は、黒板タイプの壁紙もおすすめです。小さいお子さんは、広々とした、きれいなところに思いっきり絵を描くことに、憧れみたいなものを持っているところがあります。外で遊べないときには自宅の大きなキャンパスで絵を描く、描いても消すことができるので、楽しみは続きます。
リノベーションのポイント
ふすまの姿は大きな黒板となりました、普通は予想しません。機能的な意味でインテリアリノベーションと言えます。描いては困るところに描かれてしまう防止策にもつながります。
ふすまのDIYリメイク術⑩アジアンテイスト
ふすまのアレンジとして、アジアンテイストの壁紙を使ってみます。
アジアン風
ふすま扉から想像もしない雰囲気のお部屋になります。あまり物を置きすぎず、あっさり位が上品にまとまります。観葉植物が目を引き、ふすまへの注目が軽減できます。
リノベーションポイント
インテリアもアジア風のものを用意し、グリーンをポイントにすることでアジアん風のインテリアリノベーションとなります。
ふすまのDIYリメイク術⑪賃貸の場合
賃貸にお住まいの方で、ふすまが気になると悩んでいる方も多いとことでしょう。賃貸だからと言って、ふすまはどうにも変えられないとあきらめないでください。
賃貸でどのようにふすまをリメイクする?
賃貸でふすまをアレンジする方法として、現在のふすまに、壁紙をかぶせて貼る方法と、ふすまを隠す方法があげられます。また、賃貸や狭い場所でも手際よく、ふすまのDIYを行うには、どうすればよいのでしょうか?
ふすまのDIYリメイク術⑫外さないで張り替えるコツ
ふすまのDIYにおいて、張り替えスペースなど確保するのが大変な状況も多いのではないでしょうか?ここでは、ふすまを外さずに張り替える方法を見てみましょう。
ふすまを外さないで張り替えるコツ
ふすまを外さず立てたまま行うことは、作業も立ったまま行うようになります。
準備は事前に
作業を始める前に、必要物品は、立った位置で手が届くところに配置し、新しい壁紙はカットしておき、仮止め用のマスキングテープや画びょうも手が届くようにしておくと便利です。
ゴミ袋もすぐそばに置いておくと、ゴミを入れながら作業できて、お部屋がゴミで散らから過ぎず、後片付けが楽です。
ふすまを定位置で張り替える
1、引き手を外す。
2、ふすま全体を拭いて、乾かす。
3、新しい壁紙を長めにカットして用意。
4、ふすま面の周囲と内側を格子状に太いマスキングテープを貼る。
5、マスキングテープの上に両面テープを貼る。
6、壁紙を上から床に向かって張っていく。仮止めをすると作業しやすい。
7、周囲の余分な壁紙をカットして完成。
※詳しい状況は、両面テープ活用術(前述)を参照してください。
賃貸でも大丈夫
下地にマスキングテープを貼り、その上に両面テープを貼ることで、後で、今回張った壁紙をマスキングテープごと剥がし、もとのふすまに戻すこともできます。これは賃貸において、特に大切な点となります。
ふすまのDIYリメイク術⑬ふすまの隠し方
ふすまを張り替えるのは、ふすまの状態や作業の手間から、無理ということもあるでしょう。そんな時は、ふすまそのものを隠すアレンジ方法にチャレンジしてみましょう。
ふすま扉の隠し方カーテン
隠し方その1、カーテンを取り付けてふすまを隠します。
洋風のデザインを選び、インテリアとコーディネートすれば、洋風アレンジの出来上がりです。ふすま扉そのものを見せない隠し方で、今まで通り押入れなどを活用することもできますし、ふすま扉を外して、お部屋スペースにつなげた活用も可能となります。
ふすま扉の隠し方のれん
隠し方その2、のれんや布でふすまを隠します。
既成ののれんや好きなデザインの布を、マスキングテープの上に布用テープを貼り、布地をふすま面に貼り付けます。サイズがぴったり合わなくても、ふすまの外枠をマスキングテープを貼って覆い、布とマッチするものでコーディネートすれば、違和感の少ない隠し方となり、アレンジしやすいです。賃貸にお勧めです。
ふすま扉の隠し方、外枠がない?!
隠し方その3、外枠も含めた大きさの壁紙を貼り、ふすまを壁そのものに見えるようにする隠し方です。
外枠部分にマスキングテープを貼り、その上に両面テープを貼って壁紙を張りつけます。あまり人の手がふれないところなら状態が維持でき、ふすまと判りにくい隠し方です。賃貸でも活用できます。
押入れのふすま扉を外してDIY
賃貸なので、全くふすま扉をいじりたくないという方もいることでしょう。そんな時にはふすま扉を外して、広くなった押入れスペースをお部屋につなげるアレンジもあります。これは賃貸問わず、必要に応じで活用できます。押入れであることの隠し方となります。
押入れの隠し方インテリアにリノベーション
押入れの壁をマスキングテープ、両面テープなどを使用してリメイクできます。上段は洋風インテリアを置き、パソコン操作の作業場や本や雑誌をインテリア風に飾ってもよいでしょう。
下段は収納スペースとして活用できます。
押入れの隠し方DIYでリフォーム
押入れのスペースをベニア板で区切ったり棚を増やすことで、全く違う収納スペースに押入れを変えられます。また、お部屋のインテリアに合わせてカラーを統一したり、購入した家具をはめ込むことによって、生活を便利にでき、押入れが有効スぺ―スに変化します。押入れであることがわからなくなりそうです
ふすまのリメイクでリノベーション達成?!
ちょっと手間がかかりますが、ふすまは自分でも張り替えが可能です。洋風の壁紙を張ったり、ふすま扉を外して、DIYで手を加える、その際アレンジの工夫、インテリアコーディネートすることでリノベーションともいえる状態にすることができます。
前準備を行って、持ち家、賃貸にかかわらず、気になっていた「ふすま」を変えてみてはいかがでしょうか?!