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富士登山の服装(ウェア)は?最適な格好から準備する着替えまで徹底解説!

富士登山の服装について初心者の方向けにまとめました。夏山とは思えない富士山の気候について説明したのち、服装や持ち物について解説していきます。特に登山特有のレイヤリング、重ね着ファッションについてはぜひご覧ください。快適な富士登山を目指しましょう!
2020年8月27日
Kobayashi104
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初心者でも安心の富士登山服装準備

服装や持ち物を準備をしよう!

初めて山に登られるような初心者の方を意識して服装の解説をしました。夏とは思えない寒さになる富士山を快適に登るために、必要な服装の種類や条件、特に重要な装備をまとめてあります。また、安く済ませる方法についても触れました。山頂でご来光を待つ間に凍えないように、登山ファッションを整えて楽しい富士登山を目指しましょう。

富士登山の気候

夏でも冬ファッションで

登山シーズンの富士山頂の気温は最高気温が7~8℃程度、最低気温が2~3℃程度です。平地でこの気温の日にはどんなファッションをしているでしょうか。完全に冬ファッションですよね。暖房どころか遮るものもない富士山では凍えてしまいます。ダウンや帽子、手袋など防寒の持ち物を忘れないようにしましょう。ご来光を見たい方は特に注意してください。

防風のウェアも準備

富士山では遮るものがないため、年中風が強いです。転倒や滑落には十分気をつけて欲しいのですが、それ以外にも寒さに気をつけてください。風の強さは寒さに繋がります。風速1mで体感温度が1℃下がります。登山シーズン中は大体風速7~10mの風が吹いていますので、普通より7℃~10℃寒く感じます。元の気温も低いので本当に夏でも寒いです。

気温差への準備

富士登山では5合目と山頂ではかなりの気温の差があります。大体10℃以上の差があり、登っていくとまるで夏から冬へと移り変わるようです。山頂でご来光を見ようとする方はそれ以上の寒さを経験することになります。その気温変化に対応するためには重ね着が必要です。準備をするときから真夏と油断せずにいきましょう。

7,8,9月 服装の違い

7月の恰好

山頂の気温は平均で最高気温は7.5℃、最低気温は2.4℃です。風速は9.7mになります。7月前半は梅雨明け前で悪天候の確率が高いです。特に装備が不十分な場合は悪天候の日を避けた方がよいでしょう。8月より気温がやや低いこともあり、少し暖かめの恰好を意識してください。夏とは思わずに防寒具を1枚多めに持ってきましょう。

8月の恰好

山頂の平均最高気温は9.3℃、最低気温3.6℃、風速7.4mです。その日の天候次第とはいえ、7月よりやや穏やかになるでしょう。しかし、防寒の準備は必要です。9.3℃で7.4mの風が吹けば体感温度は2℃以下です。油断せずに暖かい恰好ができるようにしてきてください。後程、ご来光待ちの冷え切った山頂でも耐えられるような山ファッションをご説明します。

9月の恰好

山頂の平均最高気温6.1℃、最低気温0.4℃、風速は9.3mです。7,8月と比べてぐっと寒くなります。寒くなるので10日までしか登れません。天気は崩れやすく、雪の可能性もあります。初心者は避けたほうがいい時期です。登っている最中でも長袖の厚手のインナーに防寒具を重ねる位の恰好は必要でしょう。しっかり寒さに備えてください。

天気で変わる富士登山

晴れの日の恰好

天気次第で登山の印象はがらりと変わります。まず晴れの日です。寒い寒いと強調してきましたが、富士山も日差しが出ている時は暖かく感じます。半袖の恰好で登れる人もいる程です。ですが、休憩時に動きを止めると急に冷え始めます。冷たい強風が汗を乾かして体温を奪うのです。なので、休憩時には風から身を守れる格好をしましょう。また山の天気は変わりやすいので、天候が崩れることを想定して持ち物を準備してくださいね。

曇りの日の恰好

日差しがないと体感温度は一変します。半袖では寒い人がほとんどでしょう。長袖シャツかさらにもう一枚着る位の恰好は必要です。当然曇りの日は休憩時にさらに冷えます。動けなくなる前に一枚羽織り、体温を保護してください。風を遮るレインウェアがいいでしょう。それでも寒い方は、その内側にもう一枚防寒着を着ることをおすすめします。

雨の日の恰好

雨の日は富士登山に限らずしんどい登山になります。一日雨の場合、はっきり言って登ること自体をすすめません。平均気温を下回る寒さの中で身体を濡らせば、冷えは危険な領域に突入するでしょう。肉体的・精神的に消耗しますので、どうしても登りたい方はきちんと装備を揃えたうえで覚悟して登りましょう。


服装にはあまり関係ありませんが、富士山は雷が多いです。特に8月中旬から雷の発生率が高くなります。午後から夕方の時間帯と早朝にも気をつけてください。気配を感じたら、屋内やシェルターにすぐに避難しましょう。服装や持ち物に関して言えば、上に物が突き出ないように気をつけてください。事前に対策を調べておくと安心ですよ。

富士登山の必須装備① レインウェア

汗冷えを防ぐ

レインウェアは防寒において重要な装備です。風を遮って、汗だくの身体から急激に気化熱が奪われること防ぎます。この冷えを汗冷えと言い、登山ファッションでは汗冷えを防ぐことが重要視されます。なぜなら、冷えは体調の悪化や怪我を招くからです。最悪の場合は自力での下山が困難になるなど、命に危険が及ぶ状態になります。

本格的なレインウェアを準備

しかし、普通のレインウェアは蒸れやすいので汗冷えしやすいです。なので、本格的なものはゴアテックスなどの防水透湿素材が使われています。防水透湿素材とは防水かつ汗の湿気を外に逃がしてくれる素材です。汗の湿気が逃げるので内側に水分が残らず、汗冷えを防いでくれます。安全と快適さに大きく影響しますので、レインウェアだけはきちんとしたものを用意しましょう。

コンビニ合羽は役に立たない

レインウェアの中でも、コンビニ合羽だけはNGです。少しは風を防げるとは思いますが、隙間だらけで寒いです。雨が降ればその隙間から雨が入りびしょ濡れになるでしょう。それから、強風にあおられて破れます。せめて上下が分かれたタイプのものを用意してください。念のためですが、傘は役に立ちませんので頼りにしないようにしましょう。

富士登山の必須装備② 靴

登山靴の機能

長時間自分の足だけが頼りの登山において、靴は非常に重要な装備です。本格的な登山靴は堅牢で特に底が硬くできています。登山では足が曲がらないほうが疲労が溜まらないからです。それと、足首を固定して捻挫を防いだり靴擦れを防いだりします。また、多くが防水透湿素材で作られており、雨でも足を濡らさなくて済みますし蒸れにくいです。

 

おすすめは普段も履けるローカットの登山靴

できれば本格的な登山靴がよいのですが、価格も高いうえに普段は使えません。富士山のためだけに買うならローカットの登山靴がおすすめです。本格的な物より少し安いですし、普段履いても運動靴のような見た目なので街のファッションにも馴染みます。防水透湿素材であれば雨の日はもの凄く快適です。ただし、捻挫にはくれぐれもご注意ください。

履きなれた靴でも一応可

本格的な登山靴に比べて疲れやすかったり、足を痛めたりはしますが、普段の履きなれた靴でも登れないことはないです。ただし、底の薄い靴だけはやめましょう。富士山の砂・砂利は溶岩からできた固い物質です。登山中に靴の底が擦り減って穴が開きます。履きなれた靴で来る場合は靴底が薄くないものを選んでください。

富士山は砂・砂利が多いです。歩いているうちに靴の中に砂が入ってしまいます。そこで足首の辺りを覆うゲイター(スパッツ)という装備がおすすめです。靴底に紐を通して上部はキュッと絞るようになっています。絶対に必要というわけではありませんが、持ち物にいれておくと役に立ちますよ。

富士登山の必須装備③ ザック

必要なサイズは大体30リットル

ザックの容量は大体30リットルがいいでしょう。車や日帰りの方はもう少し小さい25リットル位のザックでもなんとかなるかもしれません。しかし、慣れていないうちは余裕がある30リットルがおすすめです。登山装備がととのっていない場合は特に服などがかさばります。下山後の着替えも入れる必要を考えると余裕があったほうがいいでしょう。

腰にベルトのあるザックがいい

それから、腰にベルトがあるものを選びましょう。荷物の重さを腰に分散させるためです。長時間肩だけに負荷が掛かってしまうと肩が痛むので、大体肩2割、腰8割ぐらいに負荷を分けます。ベルトの長さを調整するときはまず腰を締めて、その後に締めすぎないように肩を調整してください。

富士登山 装備レンタル

装備を安く済ませる

上記の必須装備は購入するとかなりお金がかかります。そこで、登山用品のレンタルショップを利用して安く済ませてしまいましょう。「富士登山 レンタル」で検索するとレンタルショップが見つけられます。上記3点なら大体1万円くらいです。色も選べてファッション的にも安心です。ちなみに、最も安く済ませる方法は友人・知人から借りることです。装備を持っている方がいれば頼んでみるのもいいでしょう。

準備を便利にする


上記3点以外にも装備・持ち物の貸し出しはあります。面倒な方はフルにレンタルを利用すると準備の手間が省けます。また、受取は配達かもしくは5合目の店舗などで行っている場合があります。さらに、富士山の周辺店舗で返却できるショップもありますので、うまく使えば行き帰りの荷物が減って楽になるでしょう。よく確認してご利用ください。

富士登山の服装解説① 基本

着脱しやすい重ね着ファッション

登山では重ね着をします。なぜなら、様々な状況に合わせて体温を管理するために、こまめに服を脱ぎ着するからです。富士登山においては気温の変化が激しいため、なおさら重ね着が必要になります。ですから、家にある服で間に合わせる場合でも前開きの脱ぎ着しやすい服を選ぶことが重要です。ベース・ミドル・アウターの3種類に分けて説明していきます。

汗の湿気を逃がすウェア

もう一つ大事なことは、汗の湿気を外に逃がせることです。下着が吸った汗が乾いて、上の層に湿気を渡していく。これによって汗冷えを防ぐ重ね着が成り立ちます。ですので、ベースでは吸汗速乾性、その上に着るミドル・アウターでは湿気が通過できる透湿性が重要です。ポリエステルなどの化学繊維を選びましょう。湿気が服の内側に留まらないように、綿などの乾きにくい素材は避けてください。

富士登山の服装解説② ベースレイヤー

化学繊維の下着

ベースレイヤーとは下着のことで、役割は吸汗速乾です。汗冷えを防ぐための前提となる機能で、とても重要です。化学繊維のものを選びましょう。運動用のものであればより快適です。逆に、乾きにくい綿やヒートテックは下着においては絶対に避けてください。「吸汗速乾 シャツ」で検索すると2千円程度で販売されています。下着の機能性はかなり重要なので、持っていない場合は購入をおすすめします。

具体的な恰好

気温を考えると厚手の長袖がよいでしょう。真夏ですが、夏用の薄手の半袖タイプのものでは寒すぎます。行動中は暑ければベースだけでも構いませんし、少し寒かったら一枚ミドルの防寒着を着るといいでしょう。自分の身体や天候などをよく考えて服装を決定してください。

富士登山の服装解説③ ミドルレイヤー

脱ぎ着しやすい防寒着

ミドルの層は簡単に言うと防寒着です。服の内側に熱を留める保温性とベースから受け取った湿気を逃がす透湿性が重要です。服の素材は化学繊維、ウール、ダウンのものがよいでしょう。寒さに応じて、ミドルレイヤーの枚数を変えていきます。ですので、脱ぎ着しやすい前開きのものが必要です。

具体的な恰好

フリースとダウンが代表的なミドルレイヤーですが。それ以外でも素材が化繊やウールならば大丈夫です。1.ベースの上に着るもの、2.その上に着るもの、3.ダウンという風に3枚くらい考えてみてください。薄手のものと厚手のものがあると体温の調節に便利です。ダウンはかさばりますので、コンパクトになるものが荷物を圧迫しません。

富士登山の服装解説④ アウターレイヤー

ゴアテックスのレインウェア

アウターレイヤーの役割は外気や雨の遮断です。防風防水のウェアで内側の暖かい空気に蓋をして体温を保ちます。ミドルレイヤーから受け取った湿気を逃がすことも大事な役割です。レインウェアの性能は緊急時に命を守るものでもあります。ここだけはケチらずにゴアテックスやその同等品のレインウェアを用意しましょう。

具体的な恰好

重ねて言いますが、レインウェアを必ず持っていきましょう。休憩時、もしくは行動中でも寒さをしのぎたいときに着ます。ただし、防寒に関してはミドルの防寒着もしっかり持ってきてください。防寒着を着ずにレインウェアだけを着ても中綿のないジャンパーのようなものです。本当に寒いときはレインウェアだけでは寒さをしのげません。

富士登山の服装解説⑤ 下半身

具体的な恰好

基本的に上で解説した重ね着と同じようにしてください。具体的には、ベースとしてタイツを履き、ミドルは化繊の長ズボン、アウターはレインウェアです。タイツはベースとして重要ですのでぜひ用意しましょう。長ズボンは薄手の夏用のものは寒いかもしれません。また女性の場合、山ガール的なタイツ+ショートパンツの恰好は寒いでしょう。富士登山では長ズボンを用意してください。

富士登山の服装解説⑥ その他

靴下

靴下は足が冷えないように厚手のものを用意しましょう。また、足裏の保護や靴擦れ防止の目的もあります。厚手のウールのものがいいのですが、化学繊維の靴下でも大丈夫です。厚手のものがない場合は重ね履きしてみてください。1泊の方や靴が防水透湿素材ではない方は靴下の替えを用意しましょう。


帽子

帽子は日焼け対策です。高所は紫外線が強まりますし、富士山には遮るものが何もありません。日焼け止めクリームも塗って日焼け対策をしましょう。また、風で飛ばされないように紐付きの帽子を選ぶ、帽子用のストラップを用意するなど工夫してみてください。
 

手袋

手袋は防寒とけが防止です。岩や木に手をついて登ったり、転倒して手をついたりして怪我をします。最悪軍手でもいいので何かしらで手を覆ってください。冷たい風に晒されるよりかはましになります。作業用の手袋は軍手より指が動かしやすいので、こちらの方が登山向きです。

ご来光を見るための服装

ご来光待ちの尋常でない寒さ

ご来光待ちの山頂は富士登山中で一番寒いところです。夜明け前なので気温は1日で最も低いうえに、当然日差しはありません。さらに、山頂へはたくさんの人で渋滞しますので、あまり身動きが取れず身体が冷えてしまいます。山頂でご来光を待つときも同じです。ご来光に備えたファッションの準備をしましょう。防寒の持ち物でしっかり身を固めてください。

防寒ファッションでご来光を待つ

通常の防寒の服装に加えて、暖かい持ち物を追加しましょう。ご来光待ち用なので普段のものでも構いません。帽子、手袋、耳当てやネックウォーマーなどとにかく暖かいものが必要です。ホッカイロも役に立ちます。また、夜間の登山になりますのでヘッドライトは必ず持ち物に入れてください。夜明けの山頂は本当に夏とはかけ離れた状態ですのでしっかり準備しましょう。

富士登山の着替え

着替え場所はない

最低限、下着と靴下は着替えたいものです。汗で濡れたままのものを着たままでは体力も回復しません。ですが、登山人口が増えて山小屋は大混雑しています。すし詰め状態で着替えスペースなどありません。布団を被って着替えるなどなんとか工夫して着替えましょう。

必要な着替え

下着、ベースのシャツ、靴下は汗をかきますから着替えを用意します。それから日帰りの方でも下山後の着替えがあったほうがいいでしょう。不快感や匂いが気になりますし、汗まみれでは体調が悪化するかもしれません。同じく下着、シャツ、靴下だけは準備しましょう。また、着替えや濡れると困る持ち物はビニール袋に隔離しておくといいですよ。

富士登山の服装リスト

服装リスト

服装だけをリストにまとめました。持ち物の準備の際参考にしてください。あくまでも目安ですので、服の種類や枚数は人によって違います。特にミドルレイヤーは持っている服や体質によって個人差が大きいです。よく検討してみてください。

シャツ 2
下着 2
タイツ 2
フリース 2
ダウン 1
長ズボン 1
レインウェア 1
靴下 2
帽子 1
手袋 1
ご来光待ちの防寒具 1

まとめ

富士登山の服装についてまとめてみましたがいかがでしたか。繰り返しになりますが、夏とは思わずに防寒具は1枚多めに持っていってくださいね。服装が快適であれば、登山の楽しみは何倍も増えます。しっかり準備をして楽しい登山にしましょう。