釣り用手袋を使う目的は？
釣り用の手袋は、冬の時期の防寒と怪我の防止が大きな目的で使われます。
それ以外に竿のグリップ力を水にぬれても維持したい場合にも使います。また、女性の釣り人では、石ゴカイなどのえさや釣った魚を直接手で触るのが嫌とか、手が日焼けするのが嫌という場合にも使用します。
釣りに手袋は必ず必要なのか？
釣り用の手袋は、釣竿、テグス、釣り針、えさやルアーの様にそれがないと釣りができない、というものではありません。よく夏場に目にする、砂浜でのシロギスの投げ釣り、波止での小あじのサビキ釣り、などでは手袋をしている人はあまり見かけません。
釣りに使われる手袋にはどんなタイプがある？
釣り用の手袋の多くを占めるのは、防寒と手指の保護を重視した通常の5本指タイプと、防寒と手指の保護に操作性を加味して3本の指先をカットしたタイプです。
それ以外には5本指先カットしたタイプがあります。
5本指タイプなのですが何本かの指先だけを出せるようにした、指貫きタイプも時に見かけます。また、女性用が主ですが腕と手の表部分を覆った日焼け防止タイプなども使われます。
釣りの種類、釣りの季節、釣りで狙う魚種などに応じて、タイプの選び方は違ってきます。それ以外にも、防寒姓、防水性、速乾性、保護性能など生地素材による選び方も大切です。
なお、手袋用の生地としては防水性が必須であるため、何らかの合成ゴム素材をベースにして様々なコーティングや加工を施したものが多いです。
釣りの種類別に人気の釣り手袋をご紹介
釣り用手袋の必要性は、釣りのシチュエーションにより手袋が必須な場合、あった方がよい場合、人によって好みで使う場合など、さまざまです。釣りの方法や場所、狙う魚の種類、釣りをする季節などによって必要とされる手袋のタイプや特徴も違ってきます。
ここからは、どんな種類の釣りにどんな手袋が適しているか、選び方を考えたあとで具体的に人気のメーカー製品をご紹介していきます。
磯釣りにおすすめな手袋2選
シーズンごとに様々な魚が狙えて一年中楽しむことができる磯釣りですが、安全上から、磯靴、救命胴衣、手袋は必須です。磯釣りで狙う魚種としてはグレ（メジナ）・イシダイ・チヌ（クロダイ）などが人気です。
磯釣りの磯は、簡単に手が切れてしまうような場所が多いのです。岩に手を着いた瞬間に切れてしまうこともあります。ケガ防止の為に手袋は必須です。また、魚を掴む時も、背ビレなどで痛い思いをしないためにも必要です。不安定な場所での釣りであり、手袋をはめたままでの操作性もほしいので3本指先カットタイプをおすすめします。
磯釣りにおすすめの人気の釣り用手袋（1）
ダイワ グローブ ライトグリップグローブ 3本カット DG-7507
カラーはブラック／レッド、ネイビー、ブラックの3種 ；サイズはＭ，Ｌ、ＸＬがあります。
＊メーカーは老舗の「ダイワ」。リール、竿のほか用品関係も扱っています。
＊感覚を重視して、薄くて軽量な設計になっていて、掌側にはスエードエンボスの生地を使用、釣り竿のグリップ力を重視しています。
＊甲側にはストレッチ性の生地素材を使用し、ロッドの操作性を高めています。
磯釣りにおすすめの人気の釣り用手袋（2）
シマノ 3D・アドバンスグローブ3 GL-021N チャコール Lサイズ
カラーはチャコール、オレンジ、。カーキ、レッド、ブルー、ブラック ； サイズはM,L,XL（カラーにより、S,XSもある）。
＊メーカーはリールで有名な「シマノ」。立体裁断のためグリップ性がよい。
＊甲側生地にはストレッチ性がある吸水速乾素材を、掌側の生地には合成皮革を使用しています。
冬の防波堤釣りにおすすめな手袋2選
真冬にも釣りは楽しめるのです。防波堤では、ウキ釣りでメバルや太刀魚が、テトラの穴釣りでアイナメやカサゴが釣れます。投げ釣りで遠投して、ひたすらアタリを待つカレイ釣りも楽しめます。
冬の防波堤での釣りでは何といっても寒さ対策が大切です。動きの取れる防寒衣と手袋は必須です。手袋は防寒重視で5本指タイプがおすすめです。エサ替えなどで操作性が悪い場合は手袋を外してやりましょう。
冬の堤防釣りにおすすめの人気の釣り用手袋（1）
*メーカーは「マズメ」といい、釣り用品の専門メーカー。ジャケット類、靴、帽子手袋などを扱っています。なお、「マズメ」の意味は夜明け前や日没前後の薄明るい時間帯のことで、魚の釣れる確率が非常に高い時間帯でもあります。
＊手首部分を短くカットしてあり、そのため手首の自由度が高くキャストなどのロッドアクションが格段にしやすくなっています。また、人差し指の先端部分の生地は合成皮革とシリコンプリントのため、濡れても滑りません。
冬の堤防釣りにおすすめの人気の釣り用手袋（2）
【メール便/送料無料】指貫き機能搭載 フィッシンググローブ 魚釣り 手袋 夜釣り 防風 ネオプレーン 高機能 多機能 指先
カラーはブラックとブルーの2色、サイズはLとXLの2サイズです。
＊メーカーは中国企業で値段が手ごろです。
＊5本指の防寒重視タイプですが、親指、人差指の2本に指貫き機構を採りいれ、操作性も考慮しています。
＊優れた防水、防風性をもち、滑り止め付きとなっています。
オフショアジギングにおすすめな手袋2選
ジギング（オフショアジギング）とはルアーフィッシングの一種で、「メタルジグ」と言う鉛と錫の合金で出来た重いルアーを船上から海底まで落とし、海底近くで泳いでいる魚を狙います。
大きい魚を手っ取り早く釣ることが出来るため人気が急上昇している釣りです。マグロ、カジキ、カンパチ、ヒラマサ、ブリ、ヒラメ、鯛、サバ、アジ、スズキ、フグ、イサキ、グレなどいろんな魚が釣れます。
船から新素材で伸びの少ないPEラインを使って重いジグを海底に落としこんでではシャクリ上げるという大変体力の要る釣りです。手袋は丈夫なPEラインで指を切らない為に必須です。 寒い時期には防寒の役割も果たします。
オフショアジギングで人気の釣り用手袋（1）
アブ・ガルシア(Abu Garcia) ジギング グローブ
カラーは、チャコール、ネイビー、ブラックの3種； サイズはＭとＬがあります。
ハイスペックの生地素材を場所により使い分けしています
＊メーカーは東京港区にある「ピュア・フィッシング・ジャパン」という総合釣具メーカーです。「アブ・ガルシア」はこの会社が持つブランドの一つです。
＊PEラインの負荷のかかる親指と人差し指には薄くて強度のあるカンガルーレザーを、掌部分には水に濡れると竿との摩擦力が増す人工皮革（メーカーは帝人）を、甲部分には 防水性、吸汗速乾性に優れた特殊生地素材（メーカーはインビスタ社）を使用しています。
オフショアジギングで人気の釣り用手袋（2）
メジャークラフト ジギンググローブ MCJG BK
カラーはブラック×レッドのみ：サイズはM、L、LL。
＊メーカーはメジャークラフト社。大阪市にあるルアー、ロッドを中心に扱っている会社で、釣り用品も手がけています。
＊手の甲側は、通気性・防水性、速乾性に優れたメッシュ素材を採用、掌側はしなやかで強度に優れた人工皮革を採用し、滑りを抑えるためラバー加工を施しています。
＊手首部はショートカットされているため、手首の自由度が大幅にアップし操作性が良くなっています。
ルアーフィッシングにおすすめな手袋2選
ルアーフィッシングは通常の釣りの様に生きたエサを使わずに、小魚や小動物に似せて作ったルアー（疑似餌）を使う釣りの総称です。小魚や小動物を捕食する魚であれば、すべて対象魚といえます。
ルアーフィッシングはルアーのキャスティングとリールでの巻き返しやシャクリの作業が繰り返される釣りで、人差し指が擦れ傷つきやすいという共通点があります。
ルアーフィッシングの対象魚
淡水魚ではブラックバスが代表的な魚で、海水ではスズキ（ルアーフィッシングの対象になる場合はスズキを「ブラックバス」と呼ぶ習慣があり、海水魚では特に高い人気があります）、マダイ、カツオ、メバル、イカ類、アジ、などなどです。
多様なルアーフィッシングの種類
ルアーフィッシングは狙う魚のエサに似せたルアーを何種類も用意し、ゲーム感覚で魚とやりとりする釣りで、対象魚ごとに様々なルアーフィッシングがあります。竿の種類、ルアーの種類も多種多様です。 アジを対象としたアジング、イカ類を対象としたエギングなど、特定の名前で呼ばれる場合もあります。前項のオフショアジギング（船上からのジギング）もルアーフィッシングの1種です。
ルアーフィッシングに適した手袋
ルアーフィッシングは、対象魚によって竿のサイズやルアーの重さが大きく違いますので、使用する手袋の必要要件も違ってきます。ですから、どんなルアーフィッシングにも適する釣り用手袋というものはありません。
ルアーフィッシング用手袋の選び方としては、対象魚別に専用に（シーバス用、アジング用、エギング用など）売り出されているものから選ぶか、釣具店で対象魚を伝えて選び方を相談するのが良いでしょう。ここではアジング用とエギング用をご紹介します。
アジング用におすすめの人気の釣り用手袋
アジングでは、アジの口周りが薄いため向こうアワセではこの部分にハリが掛かり、抜き上げるときにバラしてしまう確率が高いのです。これを避けるには、アジの口にフックが吸い込まれたときのアタリを捉えて、アワセを入れ顎の硬い部分にハリ掛かりさせる必要があります。
アジングは超軽量なルアーを用いる繊細な釣りです。また、年間を通じて近場でも釣れるという手軽さもあって、ルアーフィッシングで現在注目のジャンル。そんな寒い時期のアジング用におすすめの釣り用手袋をご紹介します。
DAIWA(ダイワ) DG-7607W(タイタニュームα 手甲グローブ
カラーはブラックとブラックカモの2色； サイズはＭ，Ｌ，ＸＬの3種類です
＊ダイワ製の手甲グローブです。小指、薬指以外の掌側はカバーされていません。冬の寒さの中でもテグスを通じた感覚が重要なアジングには適した手袋といえます。掌部分は露出しているのです。
＊使用されているタイタニューム・アルファという素材は合成ゴムをベースにした5層構造の新素材で、防水性、速乾性はもちろんですが、何よりも保温力が最高の生地です。
エギング用におすすめの人気の釣り用手袋
エギングは日本で古くからおこなわれてきた疑似餌の餌木（エギ）を使ったイカ釣りのことです。エギングとは、ルアーフィッシングが盛んになってから、ジギング、アジング、などを真似てエギに”ing”をつけて作られた和製英語なのです。
エギングの対象魚は主にアオリイカですが、他のアカイカ、ヒイカ、マルイカ、ヤリイカ、モンゴウイカ、スミイカ、スルメイカなどのイカも釣れます。ですから1年中何かのイカが釣れ、エギングを楽しむことができます。
魚釣りは通常、早朝や夕方が主な狙い目ですが、イカは昼間でも釣れます。また、生きたエサは使いいませんので、家族で楽しむ釣りには向いています。キャスティングとシャクリを繰り返していると、イカがエギ（ルアー）抱きついて針にかかるのです。
エギング用の竿はアジング竿ほど軽くなく、高速でシャクリ動作を何回も繰り返しますので、右手の親指付け根あたりにマメができやすい。竿のグリップ力保持とマメ防止のために手袋をするとよいでしょう。エギング用におすすめの釣り用手袋をご紹介します。
メジャークラフト チタングローブ2 3本カット
カラーはブラック；サイズはＭ，L，ＬＬ
＊メーカーは大阪市のメジャークラフト社で、ルアーフィッシング関連では有名。ルアー、ロッドの他に用品関係も扱っています。
＊フィット感に優れた,1.1mmのネオプレーン素材が使用されていて、ロッド、テグスからのフィーリングを違和感なく手に伝えます。
＊ネオプレーンとはデュポンの合成ゴム素材で、強度があり、防水、速乾、防寒性能に優れています。裏面にはチタンコーティングがしてあって、保温性を高めています。
女性釣り師に人気の釣り用手袋3選
女性で釣りをする人は男性に比べるとかなり少ないですが、中には本格派の女性アングラー（釣り師）もいます。女性アングラー向けには本格派の釣り手袋をご紹介しましょう。
一般的な女子釣り師は、行事や友人との付き合いで年に1,2回くらい気候の良い時期に釣りに行く程度でしょう。ここでは、魚をつかんで指先を怪我したりしない程度の薄手の手袋と、日焼けを気にする人向けの日焼け防止用の手袋をご紹介します。
女性アングラーにおすすめの人気の釣り用手袋
タイタニュームグローブ
カラーは現在、ネイビーとベージュのみ； サイズは、Ｓ，Ｍ．Ｌ．ＬＬ。
＊女性のためのフィッシング用品を扱う「ママズフィッシングハウス」の製品で、3本指先カットタイプです。エサ付け作業など操作性が良く、スマホの操作も出来ます。
＊合成ゴムをベースにした素材を使用にており、保温性、防風性、防水性が高く、冬の寒さに対応出来ます。また、女性の手にフィットする独自のパターンで作られています。
女子釣り師におすすめの人気の釣り用手袋
乾メッシュグローブ3本切・釣り用手袋CF-732
カラーはグレー/グリーン/ダークグリーンの３色 ； サイズは フリーサイズ
＊大阪府貝塚市にある釣具用品全般を扱うエクセル社の製品で、薄手のメッシュグローブ。春夏秋の冬を除く３シーズンで使えます。吸湿速乾で快適な使用感です。
＊掌部分に滑り止め加工されていてロッドの操作性がよいです。また、手首部にはインナーゴムとマジックテープが取り付けられており、サイズ調節が容易にできます。
女子釣り師におすすめの人気の日焼け防止用手袋
＊東京東村山市の（株）ダイワが経営する、生活に密着したアイデア商品を取扱う「Onta well shop」の製品です。
＊手の甲、指を日光からしっかりカバーします。UVカット率は98％です。
＊掌部分はひらいて露出していて、操作性がよいです。また、吸汗速乾性が高くて濡れてもすぐに乾きます。
おわりに
ここまで「釣り用手袋の選び方について」お読みいただきありがとうございます。一口に釣り、といってもいろいろな種類があります。その中の一つのルアーフィッシングに使うルアーにしてもハードなもの、ソフトなもの、大きなものから小さなものまで多様です。ですから、釣り用手袋の選び方は、基本は寒い時期の防寒と、手の怪我の防止ですが、膨大な種類のそれぞれの釣りに合わせた選び方が必要になるのです。
この記事が皆さんの釣り手袋の選択に多少なりとも役立てばうれしいです。