みょうがとは?
みょうがとは「茗荷」と書き、ショウガ目ショウガ科ショウガ属の多年草です。日本では、北海道から沖縄まで自生する植物であり古代から食されてきた食材です。しかし、日本以外の世界中を見渡してみてもみょうがを食するのは日本だけなのです。みょうがには、夏に花をつけるやや小ぶりの夏みょうがと、秋に出る少し大形の秋みょうががあります。また、みょうがは、カリウム、マンガン、食物繊維などの栄養成分が豊富に含まれており美容にも効果があります。辛味成分であるミョウガジアールには腐敗を防止できる可能性もあると言われています。
みょうがの成分と効能①
美容や健康に良いとされる栄養成分のカリウムには体内のナトリウムの排出を促す効果がありますが、みょうがの成分にはそのカリウムがたくさん含まれています。ですので、カリウムは血圧の上昇を抑制するため高血圧を予防する健康効果があると言われています。また、カリウムには筋肉を作るために役立つ栄養成分でもあり、こむら返りを防ぐ効果があります。また、カリウムには血流を改善する効果もあると言われており、カリウムの効能により身体のむくみの緩和が期待できるのです。
みょうがの成分と効能②
みょうがの栄養成分にはわずかですがビタミンが含まれております。特にビタミンB1やビタミンB2、ビタミンC、ビタミンEが含まれています。ビタミンB1は、糖質の代謝を促進します。ビタミンB2は細胞の新陳代謝を促進してくれますので皮膚や粘膜の健康維持や再生に貢献しています。ビタミンCは色素沈着を防いだりお肌のくすみ緩和と言った美容効果があると言われています。また、みょうがにはマンガンも含まれていますので、緑黄色野菜と合わせて摂取することで健康だけではなく美容やアンチエイジングにも効果があります。
みょうがの成分と効能③
みょうがの栄養成分には、カリウムの他に少量ではありますがカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分も含まれています。マグネシウムはカルシウムと密接に関係しており、筋収縮を制御したり血管を拡張させて血圧を下げたりしてくれます。逆にマグネシウムが不足した場合には、不整脈が生じやすくなります。マグネシウムが慢性的に不足すると虚血性心疾患、動脈硬化症などのリスクが高まることにもなります。ですので、みょうがを積極的に摂取することは、健康を維持するためのマグネシウムとカルシウムが摂取され成人病の予防に効果があります。
みょうがの成分と効能④
みょうがには「冷え」を改善してくれる効果があります。これは「α―ピネン(アルファピネン)」という精油成分によるもので、みょうがのあの独特の香りがその成分です。アルファピネンには、発汗・呼吸・血液の循環などを促進させる効能があるので、冷えやむくみを改善してくれます。また、みょうがの辛味成分であるミョウガジアールにも血流を促進させる健康効果があると言われており、アルファピネンとミョウガジアールとを合わせて冷えを改善させる効果があります。
みょうがの成分と効能⑤
みょうがの特有の爽やかな香りであるアルファピネンの効果として血流改善の他に、神経系の興奮を沈静化させる効果があります。ストレス緩和や集中力を高める効果だけにとどまらず、ストレス耐性アップの効果があると言われています。アルファピネンは、アロマテラピー効果があるのです。さらに、アルファピネンには頭をシャキッとさせる覚醒効果もあるのです。
みょうがの成分と効能⑥
みょうがの赤紫色を作っている色素成分アソトシアニンには抗酸化作用があります。アソトシアニンの抗酸化作用には、眼の網膜の再合成を助ける効果があり、目の疲れを緩和させたり視覚機能改善や眼病予防に効果があると言われています。その他、アソトシアニンには、筋疲労を抑制したり運動時の過酸化資質の増加を抑制する効果もあると言われており、疲労改善や美容の効能があるのです。
みょうがの成分と効能⑦
ヒトの体内の経路と経路がきちんと結ばれている状態がホルモンバランスが整っている状態です。ところが、血のめぐりが悪くなると経路と経路を正しく結ばれなくなるためホルモンバランスが崩れた状態になってしまうのです。でも、みょうがには血のめぐりを良くする効果があり、この効果によってホルモンバランスを整えられるので、みょうがはホルモンバランスが狂いやすい女性の生理不順、生理痛や更年期障害に効果があります。
みょうがの成分と効能⑧
みょうがには血液をよくする効果やデトックス効果があるので美容やダイエットに良いと言われています。また、上にも書いたようにカリウムがみょうが100gに対して210mgも入っているので、余分な塩分を排出してくれてダイエットに大切なむくみの解消や予防に効果があるのです。さらに、みょうがのカロリーは、100gあたり12kcalしかありませんので、カロリーを気にせず美容やダイエットの食材とした使い方ができるのです。
みょうがの成分と効能⑨
みょうがは、カリウムが豊富に含まれカロリーも少ないのでダイエットに向いています。みょうがは、血液の循環をよくしたり代謝を促進したりする効果が大きいのでダイエットへの直接的効果ではなく間接的な効果であれば期待できるのです。でも、みょうがはアレルギーを引き起こすわけではありませんがたくさん食べられるものではないので、メインのダイエット食材として使うわけにはいきません。ですが、みょうがのデトックス効果やアロマテラピー効果を利用した使い方をすればダイエットのサブ食材として十分使えるはずです。
みょうがの成分と効能⑩
みょうがの辛味成分を摂取すると物忘れをしやすくなる、と昔からよく言われており、辛味成分であるミョウガジノアールがその原因ではないか?と言われてきました。でも、ミョウガジノアールは大脳皮質を刺激する効果があり脳を活性化させてくれるので、物忘れをするどころか、むしろ逆の効果があるのです。また、ミョウガジノアールは、免疫力を高めたり抗酸化作用を強くしたり、と身体の機能を高める効果があるのです。
みょうがのおいしい食べ方①
みょうがには胃液の分泌を活発にする効果がありますので、食欲減衰の緩和などに効用があります。ニンニクやパクチーは、料理のコクを出す効果や食欲増進の効果もあるのです。このみょうがとニンニクとパクチーのレシピ料理はみょうがを千切りにしてニンニクのみじん切りとパクチーの乱切りを乗せてあえるだけです。みょうもニンニクもパクチーは、どれも個性が強いのですが、3つの素材の上手な使い方で意外と栄養と味のバランスがよくなり疲労回復やスタミナアップが期待できるのです。みょうがはそれほどではありませんが、ニンニクとパクチーはクセと刺激が強いので、喉などのアレルギーになることもありますので食べ過ぎには気をつけましょう。
みょうがのおいしい食べ方②
みょうがを水、塩、白だしの液に漬け込むだけの簡単なみょうがの浅漬けレシピがあります。みょうがを漬物にすることでご飯の付け合わせにもなり、さっぱりと食べられるので、みょうがを上手に使ってアレルギーにさえ気をつければ、みょうがをメイン食材としてある程度のボリュ-ムを食べることができます。ある程度のボリュームのみょうがを食べることで、体内のむくみの緩和や余計な塩分排出効果も期待できるのです。
みょうがのおいしい食べ方③
みょうがの天ぷら料理は定番のレシピです。みょうがを天ぷらにすればみょうがをメイン食材の一つにすることが出来るので、みょうがをたくさん食べることができます。みょうがをたくさん食べれば、みょうがの独特なさっぱりとした香りの効果で、勉強などの集中力をアップさせることができます。ただし、みょうがをたくさん食べすぎてアレルギーにならないように気をつけましょう。
みょうがのおいしい食べ方④
みょうがを使ったレシピと言えば、やはり薬味として食べるのが一番簡単です。そして、みょうがを薬味として冷やっこに乗せて食べるのは定番中の定番です。豆腐などの大豆食品には、大豆イソフラボンという成分が含まれています。大豆イソフラボンは、フラボノイドの一種で女性ホルモンの一種であるエストロゲンと非常によく似た構造をしているのですが、エストロゲンは女性の健康や美容維持のためにとても大切な働きを持っているため、①骨粗鬆症、②動脈硬化の予防、③美肌、④更年期障害の緩和に効果があると言われています。夏の食卓に欠かせない冷ややっこの薬味としてみょうがを乗せて食べれば、みょうがの効果により食欲もさらにアップするでしょう。
みょうがのおいしい食べ方⑤
みょうがには、魚や肉の臭みを消す効果がありますので、刺身などの薬味として使うレシピにとても適しています。特にカツオのたたきを使った料理などを作る際に、たたきの出汁とともにみょうがのスライスをたくさん投入してしばらく漬け込むことで、みょうがにも出汁の旨みが染み込み、みょうがをたくさん食べることができます。
みょうがのおいしい食べ方⑥
みょうがの使い方や食べ方をいくつか紹介しましたが、薬味と同じくらい簡単な使い方があります。それは、味噌汁の具として食べる使い方です。まず、みょうがを縦に4~6枚くらいにスライスします。そして、みょうがを味噌汁の具にする時は、調理時、最後に味噌を入れて溶かした後にみょうがを投入するのです。そうすることでみょうがの香りを飛ばさずにみょうがの味噌汁料理を仕上げることができます。そして、みょうがだけでは具がさみしい時は、わかめや豆腐なども一緒にして味噌汁料理にする使い方をおすすめします。
みょうがのおいしい食べ方⑦
最後におすすめのみょうがレシピとしてみょうがご飯を紹介します。みょうがご飯は、みょうがと薄揚げを刻んで塩を少々入れて炊き込むだけのレシピです。でも、たったそれだけでみょうがの風味が際立つ究極のみょうが料理が出来上がるのです。また、みょうがご飯にすることによりみょうがをたくさん食べることができます。みょうがご飯にすれば熱も十分通りますので、クセの強いみょうがをたくさん使ったみょうがご飯でもアレルギーになることもなく健康効果を十分に吸収しながら美味しく食べることが出来るのです。
みょうがを美味しく食べるために
みょうがにはアレルギーを引き起こす成分は特に含まれていません。でも、シュウ酸という成分が「あく」として含まれているので、調理する際には必ずあくを抜きましょう。あくの元であるシュウ酸は、カリウムや鉄分などの成分が身体に吸収されるのを防ぐので、あくの残ったままのみょうがを食べても、せっかく身体によい効能があるみょうがの効果が半減してしまいます。アレルギーを防ぐためにあくを抜くのは簡単です。調理する際に切ったみょうがを水の入ったボウルなどに入れて、10分くらい水にさらすだけです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
みょうがは、食べ過ぎによるアレルギーにさえ気をつければ身体によい効能がある食材だということがおわかりいただけましたでしょうか?みょうがは、主に夏みょうがと秋みょうがという2種類の名前しかないように夏から秋にかけての数ヶ月間しか楽しめない食材です。でも、逆に言えば季節感のある食材ということができますし、さっぱりとした食感やさわやかな香りが涼感を誘うので、暑い時期にはレシピも使い方も多い食材なのです。