高スペック機種！ダイワ ジリオンＴＷＨＤ
2016年にダイワからジリオンＳＶＴＷが発売されました。それから2年後の2018年、ジリオンＴＷシリーズ最強のタフさを誇る『ジリオンＴＷＨＤ』が発売されました。強さが売りだったジリオンＴＷシリーズからハンドル、スプール、ギアなどをさらに強く進化させた『ジリオンＴＷＨＤ』。
今回はそのハイスペックリールである『ジリオンＴＷＨＤ』のインプレをお伝えしたいと思います。
ジリオンシリーズについて
ジリオンはダイワを代表するタフコンセプトリールです。使い勝手のよさなどから人気も高く、様々なフィールドやタイプの釣りに対応出来るようハイスペックな仕様になっています。
ジリオンシリーズはこれまでに、汎用性の高い物や特価型の物など様々な種類のリールが発売されており、多くのアングラーからの支持を集めています。その中でも最強のタフさをもつリールが、ジリオンＴＷＨＤなのです。
ジリオンＴＷＨＤ 基本スペック紹介！
最強の堅牢性をもつジリオンＴＷＨＤの代表的な機能であるマグシールドベアリングとT-ウイングシステムについてここで紹介していきたいと思います。
この二つともダイワが長年かけて培ってきた技術とアイディアであり、ハイスペックなジリオンＴＷＨＤを支える大事な機能となっております。
MAGSEALED BALL BEARING（マグシールドボールベアリング）
マグシールドベアリングって？？
ここでは、ダイワが誇る防水・耐久テクノロジーを存分に使用した高性能ベアリング、『マグシールドベアリング』について解説していきたいと思います。
今まで使われてきた多くのベアリングは、ボールベアリングの摩耗による回転性能の低下よりも先に錆や塩ガミなどによって使い物にならないものがほとんどでした。
それに比べジリオンＴＷＨＤに搭載されている『マグシールドベアリング』は初期状態から持つ性能を長時間にわたり維持し、しかもメンテナンスなしでもボールベアリングが持つ性能を最後まで全うすることができるようになりました。そんな優れた高性能ベアリングが『マグシールドベアリング』なのです。
マグシールドベアリングの秘密とは
さてなぜマグシールドベアリングは、メンテナンス無しでも初期性能を維持できるのでしょうか？？
その秘密はマグオイルにあります。従来のベアリングは防水機能を得るために内輪と極板の間にゴムパッキンを挟んでいるものがほとんどでした。しかし、ゴムパッキンではハンドルの回転数が重くなってしまうという問題点がありました。
そこでＮＡＳＡでも使用されている磁性流体をマグオイルとして使用することにしたのです。それにより、高い防水性とスムーズなハンドル回転を特別なメンテナンス無しでも得ることができるようになったのです。このダイワの画期的な発明がジリオンTWHDを支えているのです。
TWS（T-ウイングシステム）
T-ウイングシステムとは？
T-ウイングシステムとは、ダイワが長い年月かけて培ってきた技術とアイディアを駆使して開発したレベルワインドです。この『T-ウイングシステム』によって飛距離アップ＆トラブルフリーの2つを得ることが出来るようになりした。
『T-ウイングシステム』は多くのアングラーが、快適にそして思い通りの釣りを楽しむための大きな武器となっております。その武器がジリオンＴＷＨＤに搭載さております。
T-ウイングシステムのシステムについて
T-ウイングシステムは、ＴシェイプレベルワインドがクラッチON・OFFに応じて前後に回転する「ターンアラウンドスタイル」構造になっております。キャスティング時にはレベルワインドが前方に回転し、ラインがＴシェイプレベルワインドの幅広部を通ることによってスムーズにラインが放出されます。
これによりラインの、レベルワインドに当たる角度を浅くすることができるため、放出抵抗が減る仕組みになっています。
従来モデルより飛距離がアップ
続いて、リトリーブ時にはレベルワインドが後ろ方向に半回転し、レベルワインドの下部の溝にラインが誘導されタイトかつ平行に巻き取られます。このような新しい構造のレベルワインドを使用することによって従来モデルより飛距離が約５％アップしました。このシステムは太いラインを使用する事が多いジリオンTWHDとの相性も抜群です。
ジリオンＴＷＨＤのスプールについて
G1ジュラルミン製DEEPスプール！！
ジリオンＴＷでは超々ジュラルミン製のスプールを使用しておりましたが、ＴＷＨＤのスプールは「Ｇ1ジュラルミン製ＤＥＥＰスプール」に変わりました。このスプールは以前の超々ジュラルミン製スプールに比べて約1.3倍の強度があり、しかも軽くなっております。スプール径は３６㎜で20ポンドラインを100ｍ巻くことができる糸巻き量を確保しております。このようなことからも分かるように大型モンスター相手にも存分に戦えるスペックを持ったスプールとなっています。
ただ、このジリオンＴＷＨＤスプールのブレーキシステムが以前使用していた「マグフォースＺ」ではなく「マグフォース」となっているという点は少し注意が必要かもしれません。
『マグフォースＺ』じゃない！？
ジリオンＴＷＨＤのスプールに搭載されているブレーキシステムはジリオンＴＷ等で使用されていた「マグフォースZ」ではなく「マグフォース」となっております。最近ダイワから発売されているリールはマグフォースＺを使用していることが多かったので、この点には注意が必要かもしれません。
マグフォースの特徴
「マグフォース」はビッグベイトや軽めのルアーなどの空気抵抗の大きいルアーがキャストしやすかったり、スプールが軽くなるといったメリットがあります。また、マグフォースは固定式のインダクトローターのためキャスト時に常に一定のブレーキが掛かっております。このブレーキ特性がＰＥラインに向いているため、ＰＥラインを扱うのにも適しています。このように、軽いスプールを使って空気抵抗の大きいルアーを使用したり、ＰＥラインを使用する方にはおすすめです。
スプール交換でマグフォースZも使用可能
ただどうしても「マグフォースZ」を使用したいという方もいるかと思います。そんな方も安心してください。ジリオンTWHDのスプールは互換性があるため、ダイワから発売されている18リュウガ1520シリーズのスプールなどを使用することによってマグフォースＺを使用することができるのです。
ジリオンＴＷＨＤの進化
ジリオンＴＷやジリオンSVTWに比べよりタフなリールへと様々なスペックを進化させたジリオンＴＷＨＤ。ジリオンファンも納得のジリオンらしい進化を遂げたＴＷＨＤの進化ポイントをベアリングやドラグ力、ハンドルクランクなどを通して紹介していきたいと思います。
アルミ強化ハウジング
以前のジリオンＴＷやＳＶＴＷではメインフレームのみが強化アルミでハンドル側と、その反対に位置するパーミング側のプレートには強化アルミが使われていませんでした。しかしジリオンＴＷＨＤではメインフレームはもちろん、ハンドル側からパーミング側まですべての部分に強化アルミが使用されているのです。このことからも分かるように、スプールやギアを支えるすべてのハウジングが強化アルミとなった事により、ガッチリと支えることができるようになりました。ジリオンの特徴でもある丈夫さがさらに増し、よりタフでよりパワフルな釣りを可能にしました。
ベアリングの追加
ジリオンＴＷやＳＶＴＷに比べジリオンＴＷＨＤはベアリングが2個追加になっております。追加された場所というのがレベルワンダーを支えるウォームシャフトです。この部分にベアリングを追加チューンされる方も多いのですがその必要がなくなりまた。レベルワンダーはリーリング中ずっと回り続けている主要な部分で、リーリング時に影響を与える部分になります。そのため、それを支えるウォームシャフトにベアリングが追加されたというのは非常に大きな進化となります。
１００mmアルミクランクハンドル
ジリオンＴＷやＳＶＴＷなどと違いＴＷＨＤでは初期の状態で100㎜アルミクランクハンドルを搭載していります。ジリオンＴＷＨＤを使用する方は大物との戦いからパワープレイをする方が多いかと思います。そんなアングラーの方には100㎜という大きさのクランクハンドルは相性がとてもいいです。また、樹脂ではなくアルミが使用されているため、より強く扱えるようになりました。
ハンドルの進化はそれだけでなくノブにラウンドタイプのＥＶノブが最初か装着されています。大型モンスターと戦えるために細部までしっかりと進化をとげています。
ドラグ力の向上
ジリオンＴＷやＳＶＴＷのドラグ力は5㎏だったのに比べジリオンＴＷＨＤのドラグ力はなんと7㎏まであがりました。同じようなタイプのリールでは、5㎏もしくは6㎏までのドラグ力の機種が多いなか7㎏というのは、同じようなタイプのリールの中でも最高峰の力を持っております。これによりジリオンＴＷＨＤが、いかにタフなベイトリールであるかということが証明されることにもなります。太いラインを使ってモンスターと戦いたい方にはドラグ力の強化というのは頼もしい進化になっております。
ジリオンＴＷＨＤの種類
ジリオンＴＷＨＤはギア比が異なる3種類のタイプに分かれています。ギア比は5.5、6.3、7.3とローギアからハイギアまであります。そのため、どのような釣りをするかによって使うタイプが変わってくるので、自分にあったタイプのものを見つけることが出来るようにしてみてください。
ジリオンＴＷＨＤ：1520-CC/1520L-CC
ジリオンＴＷＨＤ1520-CC/1520Ｌ-CCはギア比5.3のローギアタイプになります。語尾のCCとはクレイジークランカーの略となっていて、その名の通りクランクベイトなどの引き抵抗のお大きなルアーを扱う人に向いています。パワフルなローギアはディープクランクやマグナムクランでさえ快適に巻くことができます。このほかにもスピナーベイトやスピムベイトなどの大きなルアーをゆっくり泳がす釣りにも向いています。
【DAIWA ダイワ】 グローブライド 18(G) RYOGA リョウガ 1520-CC/1520L-CC【即納可能】
ジリオンＴＷＨＤ：1520H/1520HL
ジリオンＴＷＨＤ1520-H/1520HLはギア比6.3のミドルギアタイプになります。撃ち物から巻き物までオールマイティに使用することがで、多くのアングラーからの人気を集めるミドルギアを搭載したリールになります。プリスポーンの時期にスクエアビルクランクでカバーを通したりする釣りにも向いています。また、ビッグベイトなどの大型ルアーなども扱うこともできるユーティリティリールになります。
【DAIWA ダイワ】 グローブライド 18 ZILLION TW HD ジリオン TW HD 1520H/1520HL
ジリオンＴＷＨＤ：1520SH/1520SHL
ジリオンＴＷＨＤ1520SH/1520SHLはギア比7.3のハイギアタイプになります。展開の早い釣りをする方に向いています。また、ラインを傷つける危険を速やかに取り除くスピードがあるため、ビックバスと戦う時にも役立ちます。また、早い釣りに向いているというと、撃ち物の釣りのイメージが強いですが、バスベイトの着水からの動き出しの速さやフロッグの釣りで回収の早さなど、撃ち物以外の釣りにも様々なメリットがあります。
【ダイワ】2018 ジリオン TW HD 1520SH（右）／1520SHL（左）
ジリオンＳＶＴＷとの違い
2016年に発売されたジリオンＳＶＴＷとの比較をここでしていきたいと思います。共にタフさをコンセプトにしたリールです。またスッペクもどちら共にハイスペックなリールとなっています。では、何が一番違うのかというとスプールの大きさが違います。ジリオンＳＶＴＷはジリオンＴＷＨＤのG1スプールに比べて小型なSVスプールとなっています。またギア比も9.1まであります。これによりタフな釣りだけでなく、繊細な釣りまで可能にしたのが、ジリオンＳＶＴＷです。ただ、タフさという点でいえば、ジリオンＴＷＨＤに軍配が上がります。力強い釣りで大型モンスター戦う方はジリオンＴＷＨＤという武器を手に入れることをおすすめします。
オールマイティーなジリオンＴＷＨＤ
ここまでジリオンＴＷＨＤが持つ様々な機能を紹介してきました。その中でも特筆すべき点はやはりタフでありパワフルな釣りができるということでしょう。ただその他にも、クランクベイトなどの抵抗の大きなリール使用した釣りや、撃ち物の釣りをする方など様々なスタイルのアングラーに合わせることができる点も大きなポイントです。
ソルトでも使える汎用性の高さ
また、ソルト対応にもなっているため、海での釣りも楽しめます。このようにジリオンＴＷＨＤはヘビーデューティなリールでありながら、様々な釣りに対応できるオールマイティーなリールである事が最大の特徴でもあります。皆さま、是非ジリオンＴＷＨＤを使用して様々なスタイルの釣りを楽しんでください。そしてモンスターとのパワフルな戦いを楽しんで下さい。ジリオンＴＷＨＤは多くのアングラーを支える力強い武器となってくれます。