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カッティングシートの自作方法!簡単にできる作り方や切り抜き方をご紹介!

今回はカッティングシートで作る自作のステッカーについて紹介します。車やバイクにオリジナルのステッカーを貼ることで人と違ったカスタマイズになりますし自作なのでお財布にもやさしい。やってみると意外に簡単。カッティングシートの切り抜き方や作り方のコツをお伝えします。
更新: 2023年12月6日
Zawakyon
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目次

カッティングシートの自作方法!ステッカーの作り方

カッティングシートとは

カッティングシートとは「中川ケミカル」という会社の登録商標で、非常に薄いフィルム状のシートの裏面に粘着剤が塗られており、剥離紙をはがすと対象物に貼りつけることができます。ソリッドカラーのものから半透明色、カーボン調、木目調とたくさんの種類があります。

作り方の流れ

自作ステッカーの作り方としては大まかに次の流れになります。

1.パソコンのソフトでデザイン
2.プリンターで下絵の印刷
3.カッティングシートへの固定
4.カッティングシートから切り出し
5.転写(アプリケーション)シートを貼りつけ
6.車やバイクに貼りつけ
7.転写シートをはがして完成

カッティングシートで自作できるステッカーの種類

よく混同されてしまうのですが、シートに専用のプリンターで印刷をして車に貼りつけるラッピングとは異なります。デザインレイアウトの仕方によってはかなり大きなものも作れなくはないのですが、基本的には単色のシートを切り出して貼りつけていくものがカッティングシートで作るステッカーとなります。

複数の色をうまく使いこなせば多色ステッカーも可能ですが、プリンターで印刷したステッカーとはイメージが異なってきます。

カッティングシートの自作方法!用意するもの

ステッカーを作るのに必要なものは次のものになります。

• パソコンとプリンター(なければ手書き)
• デザインカッター(可能であれば曲線用の首が動くもの)
• 定規
• スムーサー
• マスキングテープ(壁紙用の接着力が弱いもの)
• カッティングシート
• アプリケーションシート(転写シート)
• 印刷用紙
• スティックノリ(はがせるスティックノリなど接着力の弱い物)
• 霧吹き


業者であればプロッターというプリンターに似た機械でカッティングシートを切り抜きをしていく作り方なのですが、趣味の範囲でやるのであれば高額な機械を用意する必要はありません。

デザインナイフと直線切り出しに使う定規、できればカッティッグマットというゴム製の下敷きがあれば、ステッカーは作れます。ホームセンターで売っているスムーサーやスキージーがあると転写の時に気泡が入りにくいです。

カッティングシートの自作方法!画像の取り込み

最初はデザインからです。手書きからプリンターでコピーをしてもいいのですが、線や文字がきれいに出力できるので、できればパソコンにペンタブレットなどをつないで、「インクスケープ」などのレイヤーソフトでデザインするのが望ましいです。

インターネットで無料素材をダウンロードしても良いですね。手書きからのコピーやダウンロードした素材ならばwindowsのペイントソフトやExellからの印刷でもOKです。

カッティングシートの自作方法!デザイン上の注意事項

サイズ

シートの幅が1200~1300㎜でロール状のものから50~100cm単位で販売されています。継ぎ足し継ぎ足しで大きくしていく作り方も可能なのですが、あまり広いものは空気が入りやすくなってしまいます。

最初は大きくてもA4サイズに収まる範囲で作りましょう。線の太さは1㎜以上、ぼかしなどはできません。切り方が難しくなりそうな、筆文字で筆を払った時のカスレも避けた方が良いでしょう。文字もあまり小さなものは向いていません。

カットパス

カッティング専用の機械「プロッター」でも切り抜きで苦手とされる作業は、ナイフを使っての手作業での切り抜きでも苦手なものとなります。カットパスといわれる「W」の谷のような部分、この鋭角なラインはわずかな切り込みが入りやすく切り方も難しいのです。できるだけ狭角の谷部分はデザインに入れない方が望ましいです。

カッティングシートの自作方法!プリンターで印刷


プリンターでの印刷の際に気をつけなくてはいけないのが、デザインの位置関係です。

単色の場合はそれほど神経質にならなくてもいいのですが、2色以上使う多色ステッカーの場合は、この基準点が重要になり、上に重ねる色とのずれを起こさないようにするためのものになります。大きなステッカーを作る場合は複数のアンカーポイントが必要になります。

カッティングシートの自作方法!下絵を貼りつける

プリンターで印刷した型紙をカッティングシートにスティックノリあるいはマスキングテープで固定します。スティックノリは「はがれるスティックノリ」のような弱いものがベストですが、まんべんなく塗ってやります。

マスキングテープの場合も壁紙用の糊の弱いものが望ましいです。この時にずれの元になるので、カッティングシートと印刷した紙がたわまない様に注意してください。 作業中にはがれてしまうと失敗のもとになるので、しっかりと固定します。

カッティングシートの自作方法!切り方

切り抜き方の基本

切り方は下絵に沿ってデザインナイフで必要なオブジェクトを台紙に残し、いらないところの切り抜きを行っていきます。非常に薄いフィルムのみ切れればいいわけですから、この時の切り抜きには力を入れる必要はありません。力を入れすぎて台紙を切り抜いてしまわないように気をつけます。

直線と曲線

直線部分は定規を当てて切ります。曲線の部分はナイフを回すのではなく、ナイフはできるだけ固定してステッカーを回すようにして切っていきます。なおカッター刃はすぐに切れ味が悪くなってしまいますので、こまめに交換します。

貫通してしまったら

切り抜きの途中で、もし台紙まで切り抜いてしまったら、裏側からマスキングテープで固定してずれないようにしてやります。かといって力が弱すぎるとミシン目のようになり切り出しができませんので、いらない部分で試し切りをして切り方の感じをつかんでください。

文字の切り方

切り抜き方にも順序があります。まず内側の小さく囲まれているところ、たとえば「暮」の日の内側などから切り抜きを行っていきます。逆の順番つまり、まわりの大きなところから切り抜きを行い、内側の細かいところを後回しにすると固定が効かなくなり、ずれてしまうからです。

また狭い角度のV字の部分の切り方は内側(谷底の部分)から外側に向かって刃を走らせる方法が、切込みが入りにくい切り方です。まわりの大きなところは様々な角度からブロック分けして、切り出しやすい状態を維持しながら、いらないところを捨てていく切り方がコツです。

カッティングシートの自作方法!転写の方法

切り抜きが終わったカッティングシートから下絵をはがして、上から転写シートを乗せます。転写シートがなければ粘着力の弱いマスキングテープでも代用は可能です。

マスキングテープを使う場合はテープ同士を5㎜くらいの幅で重ねておけば、はがすときに楽です。転写シートへの固定が終わったらいよいよ車やバイクへ貼りつけます。汚れや脂分をしっかり落としておきましょう。シリコンオフの使用をおすすめします。

台紙の一片を数センチはがしておき、対象物に貼りつけて徐々に台紙をはがしていきます。貼り終わったら転写シート役のマスキングテープをゆっくりと慎重にはがしましょう。今回のこの大きさのステッカーならばドライ貼りといって、水なしで問題なく貼れるでしょう。

カッティングシートの自作方法!お店のウィンドーに!

平面であるウィンドーであれば、車よりも貼り方は簡単ですが、どうしても大きくなってしまうので位置決めが大変です。アンカーポイントの設定をしっかりやるのと、貼るときは二人以上いた方が良いでしょう。自社でできれば業者に任せることが必要なくなりますので、経費の節約にもなります。

カッティングシートの自作方法!車用のステッカー


曲面貼り

スマホケースやパソコンなどであればステッカーのサイズも小さく転写が楽なのですが、車になるとどうしても大きくなりがちです。貼りつけ面積が大きな場合はシワになったり気泡が入ったりで大変なので、貼り付け面を霧吹きで濡らす水貼りは必要なテクニックです。

また曲面や複雑なエッジがあり、二次元であるステッカーがうまくなじんでくれない場合もあります。曲面に貼る際はドライヤーの熱でステッカーを温め、曲面に沿って少しずつ伸ばすように貼るとシワや気泡が残りません。

コツとしては中心からまわりに向かい、少しずつしわを小さくしながら伸ばしていくような貼り方です。もし空気が入り込んでしまった場合はあわてないで、針などで小さな穴を開けて空気を押し出してください。

ウィンドーステッカーは貼りやすい

車の場合、曲面が多いボディよりも平面が多いウィンドー用のステッカーが貼りやすいです。ただし、色が黒系の場合目立たなくなってしまうので、薄い色が望ましいでしょう。愛犬ののイラストなど可愛いですし個性が際立ちます。

カッティングシートの自作方法!バイク用のステッカー

バイク独自の難しさ

車よりさらに難しいのがバイクです。接着面が平面に近いのであれば問題はありませんが、フルカウルのバイクの場合凸凹は多く、エアインレット、エアアウトレットなど開口部も多いです。バイクの場合カウルのエッジも立っており複雑な曲面で構成されています。

貼りつけがうまくいっても見た目がおかしくなってしまうこともあるようです。下絵の段階から3次元を意識したバイクになじむデザインを描かないと、思ったような仕上がりにはなってくれません。当然何枚もに分かれてしまうことが多く、切り方も難易度が上がります。

バイクにはピンストライプが似合う

バイクの場合は全体の大きさが車ほどでもないので、ピンストライプやトライバルデザインなどの複数のステッカーでかっこよく見せるのも一つの方法でしょう。様子を見ながら少しずつステッカーを増やしていったりするのも飽きなくて楽しいでしょう。

カッティングシートを貼り替える時の上手なはがし方

カッティングシートは時間が経つと硬くなってきます。はがすときには破れやすくなっているので、時間をかけてゆっくりとはがしてください。転写の時と同じようにドライヤーで温めれば柔らかくなるのではがしやすくなります。

多色ステッカーの作り方:デザインをおこす

今回は無料ソフト「インクスケープ」を使いました。手書きのイラストをスマホで撮って、画像をパソコンに保存します。windowsアクセサリーのペイントでJpeg形式からBMP形式に変換して保存します。「インクスケープ」はBMP形式からデータが取れるので楽に作業ができます。

多色ステッカーの作り方:線をととのえる

「インクスケープ」ではBMPからトレースした画像にパスといわれる四角いマークが付きます。形が崩れない程度にこのパスを簡略化して、パスを動かすことで線をととのえることができます。

複雑なイラストの場合はここでの作業が一番時間がかかってしまいますが、後の切り出しの作業を考えながら形をととのえましょう。また、この段階で適所にアンカーポイントを設置していきます。

多色ステッカーの作り方:プリンターで型紙を印刷

この場合プリンターで印刷する型紙は色数以上に部品数となります。今回のグリーンボアのイラストの場合、プリンターで印刷した型紙は大小混ぜて30枚でした。

多色ステッカーの作り方:ベースになるシート


ベースになる1色目を切り出します。ここに2色目、3色目とシートを部品の様に転写シートを使って重ねていきます。ポイントとしてはアンカーポイントがそれぞれの色で同じ場所にあるわけですから、このアンカーポイントを重ねていけばイラストの色がずれない仕掛けです。気泡が入らないように注意してください。

多色ステッカーの作り方:細い模様などの処理方法

今回のグリーンボアのうろこのような細い線でできた模様の切り方は、部品として上から重ねるとはがれやすくなってしまいますので、大きな部品を切り抜いて模様とします。

もちろん全体を覆うクリヤーの保護シートを使うのであればこの心配はないので、好きな方法を取ればいいでしょう。切り方が簡単なのは今回の方法ですが、部品として貼りやすいのはメッシュ模様の方でしょう。

多色ステッカーの作り方:小さ目な部品

この程度の大きさの部品であれば、見ながら貼り付けることができるので、特にアンカーポイントは必要ないでしょう。ここまでくれば完成間近です。

多色ステッカーの完成

こうしてすべての色を重ね終えました。この上から転写シートを貼ってステッカーとしては完成です。

カッティングシート:水貼りのやり方

貼り付け位置をシャンプーできれいにして、ワックス成分をシリコンオフで念入りに落とします。この作業を行わないと簡単にはがれてきてしまいます。6%程度に水で薄めた中性洗剤を霧吹きに入れます。

中性洗剤が多いほど位置の修正はしやすいのですが、多すぎると貼った後に水抜きする時にずれやすくなってしまいます。下準備としてステッカーを転写シートの上からスムーサーで擦っておくと、台紙からの剥がれがスムーズにできます。

貼り付け位置とは違う場所に中性洗剤入りの水を吹き付けて、台紙を上にしたステッカーを置きます。次にアプリケーションフィルムを台紙で軽く押すようにして台紙をはがしていきます。台紙をはがせたら粘着面にまんべんなく中性洗剤入りの水を吹き付けます。

同様に貼り付け位置にも中性洗剤入りの水をまんべんなく吹き付けておきます。画像は間違って逆の状態ではがしていますが、こんな間違った状態でも張り直しができるのが水貼りの利点です。

貼り付け位置にステッカーを持っていき、裏返す、つまり正常な向きにします。そしてすべらせながら位置の調整をします。滑らせにくい時は中性洗剤の量を増やしましょう。

位置が決まったらステッカーを手で押さえながらスムーサーで水を抜きます。抜け出た水を拭き取りながら作業を行ってください。水が抜けきったらゆっくりと転写シートをはがします。水泡ができていたらカッターで小さな穴をあけて水を抜きます。

オリジナルステッカーで差をつけよう

車やバイクのワンポイントだけではなく、家庭内のアクセント、スマホの背面、お店の看板などまでカッティングシートの自作ステッカーはいろいろなシーンで活躍するアイテムといえます。

多色ステッカーなどを業者に頼むと結構な値段になるようです。DIYで自分の好きなデザインのオリジナルステッカーができれば、あなたのまわりに個性をアピールできるのではないでしょうか。