はじめに
日帰り可能な、おすすめ神奈川県の登山スポットを、今回は初心者、中級者と上級者向けに、難易度別に分けて15ヶ所紹介します。標高が低い山が多いのであまり登山について精通していない初心者でも簡単に登りやすい山が数多くあるのが特徴です。登山口までのアクセスや頂上までの所要時間、また季節の山の楽しみ方、注意点も含めて紹介します。
神奈川のおすすめ登山① 初心者用
人気の「大丸山」日帰りハイキング
神奈川県横浜市にある大丸山(おおまるやま)の標高は156.8mです。この山は横浜市の最高峰です。横浜の金沢市民の森に指定されている場所にあり、各ハイキングコースの途中にあります。ここは季節も無関係でそれほど時間もかけずに登れます。山頂からは東京湾方向に眺望が開け、房総半島や八景島などを見ることができる絶景スポットです。
このトレッキングの難易度とアクセス
この山のコースは初心者に最適で、特に険しいところもないのですが、登山のコースでは少し距離が長めになっていますので、ダイエットにも最適です。途中に横浜で二番目に高い円海山(えんかいざん)の前も通るので、せっかくですからセットで回りましょう。大丸山へのアクセスは、JR港南台駅と京急金沢文庫駅から登山ルートが続いています。
神奈川のおすすめ登山② 初心者用
人気の「湘南平」日帰りハイキング
神奈川県平塚市にある高麗山公園にある湘南平(しょうなんだいら)は、標高181mの丘陵地帯です。しかしここは低い山ながらも相模湾への眺望がすばらしく、山頂付近まで道路が続いています。また桜の咲く花見の季節になると、花見客で渋滞になります。それから登山道や、ハイキングコースが整備されており、地元の小学生の遠足でも重宝されます。
このトレッキングの難易度とアクセス
昼だけでなく夜景スポットとしても大人気のこの山のコースは初心者に最適で、JR大磯駅からおおよそ1時間あれば湘南平まで登る事が可能です。登山の途中には大磯海水浴場を開いた松本順氏の墓碑がある妙心寺(みょうしんじ)、高田公園、楊谷寺横穴墓群(ようこくじよこあなぼぐん)を見ながら道標がしっかりしている道を進めば湘南平に到着します。アクセスはJR大磯駅です。
神奈川のおすすめ登山③ 初心者用
人気の「搭ノ岳」日帰りハイキング
神奈川県の山岳地帯「丹沢山系」の中でも初心者でも頑張れば登れる山が、塔ノ岳(とうのだけ) です。標高は1490mと、そこそこの高さがあるので、あまり気軽には登れませんが、この山の特徴はとにかく眺望がよく、富士山や南アルプスの山々が見られます。この山で山登りの素晴らしさに目覚めたら、ぜひ次にステップアップしましょう。
このトレッキングの難易度とアクセス
標高が高いので、初心者からするとやや難易度が高めですが、丹沢山系ではこの山が一番気軽に登れます。ただし冬の季節は雪が積もります。できれば初心者の場合は避けた方が良いでしょう。所要時間は大倉尾根コースで往復6時間、ヤビツ峠コースで往復7時間30分などです。アクセスは、渋沢駅よりバスで大倉、または秦野駅からバスでヤビツ峠です。
神奈川のおすすめ登山④ 初心者用
人気の「大山」日帰りハイキング
神奈川県の大山(おおやま)は、標高1252mあります。ここの山は信仰の山で、大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ)の本社が山頂に立っています。この山の中腹(下社)まではケーブルカーがあるので、比較的初心者でも登りやすい山になっています。ただ冬の季節・3月ごろまで雪が積もっていますので、その時期の登山は注意が必要です。
このトレッキングの難易度とアクセス
標高が高いものの、中腹までケーブルカーがあり、また登山コースはそのまま神社の参道でもあるので、道に迷うことなく山頂に上がれます。難易度はそれほど高くないはずです。ケーブルの中腹(下社)で、トイレを済ませて少し休憩してから、登山することがおすすめです。アクセスは、伊勢原駅からバスで大山ケーブル乗り場に向かいます。
神奈川のおすすめ登山⑤ 初心者用
人気の「金時山」日帰りハイキング
神奈川県の西にある箱根山の外輪山の一つが金時山(きんときやま)です。この山は坂田金時ゆかりの山といわれ、「金太郎伝説」の物語が誕生しました。標高は1212mありますが、山麓との標高差があまり大きくないので、初心者でも気軽に登れます。山頂は大変開けているので、とにかく眺望が良く、季節関係なく楽しめます。
このトレッキングの難易度とアクセス
金時山は箱根の中にあり、比較的短時間で簡単に登る事ができます。幾つもの登山コースがあり、金時神社口のコースが最もオーソドックスですが、登山者が多いので、東側の金時山登山口(矢倉沢口)のルートの方がのんびり歩けます。アクセスは、バスで金時神社入口または金時登山口下車です。高速バスが新宿駅、御殿場駅から直接出ています。
神奈川のおすすめ登山⑥ 初心者用
人気の「大楠山」日帰りハイキング
神奈川県の三浦半島の最高峰は、大楠山(おおぐすやま)で、標高は241.3mです。周囲に高い山がないことから非常に眺望が良い山として知られています。ハイキングコースも整備されているので初心者でも気軽に登れます。特に春の季節になれば、山頂にはボランティアの活動で植えられた菜の花畑の美しい花々が目を潤ませてくれるでしょう。
このトレッキングの難易度とアクセス
大楠山へのコースの中でオーソドックスで人気が高いのは、東京湾側の阿部倉(あべくら)コースです。これは横須賀市立菖蒲(しょうぶ)園から登山口に入ります。それから約90分ほどで山頂に到達します。その他のこーるとしては東京湾側の衣笠山(きぬがさやま)ルート、相模湾側の前田橋(まえだばし)ルート、大楠芦名口(おおぐすあしなぐち)ルートがあります。アクセスは、JR衣笠駅からバスで横須賀しょうぶ園下車徒歩20分で登山口です。
神奈川のおすすめ登山⑦ 中級者用
人気の「丹沢山」日帰りハイキング
標高1567mの「丹沢山(たんざわさん)」は、丹沢山系、神奈川県を代表する山です。この山を起点に丹沢山系の他の山に向かうコースが多数存在します。山頂には山小屋もあるのでゆっくり宿泊を兼ねた登山もできますが、日帰りでも十分往復できます。冬の季節から春先にかけては雪が積もるので、この時は初心者の人は避け、中級以上の人が望ましいです。
このトレッキングの難易度とアクセス
丹沢山へのコースは、塔ノ岳経由して丹沢山を目指すルートが最も一般的で人気があります。大倉から塔ノ岳経由丹沢山は往復8時間ほど、ヤビツ峠からは往復9時間30分かかります。他にも宮ヶ瀬、塩水橋からのも登る事が出来できます。なかでも塩水橋ルートは最短ルート(往復6時間)で登れます。アクセスは、登山口までバスがあります。(塩水橋登山口はバス停なし)
神奈川のおすすめ登山⑧ 中級者用
人気の「陣馬山」日帰りハイキング
標高854.8mの「陣馬山(じんばさん)」は、相模湖の北側、東京の八王子市との県境にある山です。山頂に白馬の像が立っています。山の命名には戦国時代に武田氏がここに陣を張った説や「カヤ刈り場」説など、諸説があります。また桜の季節になると、尾根にピンクの色の塊を見る絶景風景が見られます。
このトレッキングの難易度とアクセス
陣馬登山口からの往復だけだと往復3時間程度で行く事ができますが、この山で人気なのは東京の高尾山までの縦走登山コースです。これをすべて縦走すると5時間以上かかります。ちなみに山頂には複数の売店がありますが、平日は営業時間の縮小や定休日の可能性があるので注意が必要です。アクセスは、JR藤野駅よりバス陣馬登山口下車です。
神奈川のおすすめ登山⑨ 中級者用
人気の「箱根神山」日帰りハイキング
神奈川県の有名観光地「箱根」ですが、この火山地帯の最高峰が神山(かみやま)です。箱根の中央火口丘のひとつです。実はこの山の西側が約3000年前に崩落しました。その結果、川がせき止められ、「芦ノ湖」を形成したという歴史があります。名前の通りこの山は信仰の山で、この山をご神体とした歴史があります。
このトレッキングの難易度とアクセス
箱根神山への登山コースは駒ヶ岳から行く方法と、大涌谷(おおわくだに)方面から行く方法があります。眺望は決してよくないのですが、箱根最高峰に登った実感を感じます。アクセスは、箱根ロープウェイ大涌谷、または駒ヶ岳ロープウェイ山頂です。ところで2018年7月現在コース上が、入山規制になっている可能性があります。最新の情報をご確認ください。
神奈川のおすすめ登山⑩ 中級者用
人気の「明神ヶ岳」日帰りハイキング
箱根の北部外輪山に位置する明神ヶ岳(みょうじんがだけ)の標高は1169mです。この山は細長い形をしており、山頂からは富士山をはじめ、丹沢山系の山々、それから遠く相模湾を眺めることもできます。頂上は赤茶けた地面が広がる荒涼とした雰囲気がありますが、休憩しやすいようベンチなが置いてあります。この山は季節関係なく、初心者から中級者向けの様々なコースがあります。
このトレッキングの難易度とアクセス
明神ヶ岳の登山コースで簡単なものは、往復4・5時間程度で可能です。特に人気なのは隣の金時山から尾根伝いに縦走し、明神ヶ岳を経由して、大雄山に抜けるコースで、これはだいたい5・6時間かかります。途中から箱根湯本方面に抜ける方法もあります。アクセスは、最も近い登山口は箱根登山鉄道強羅駅、伊豆箱根越道大雄山駅からのルートもあります。
神奈川のおすすめ登山⑪ 中級者用
人気の「鍋割山」日帰りハイキング
丹沢山系でも南側にあるのが「鍋割山(なべわりやま)」です。標高は1273mあります。同様の名前が全国各地にあり、「鍋が半分に割れた地形」といった説など名前の由来は諸説あります。山頂にある山小屋「鍋割山荘」では、名物の鍋焼きうどんが具沢山で提供されます。無事に頂上に登ったら、是非ともいただきましょう。
このトレッキングの難易度とアクセス
季節ごとに咲く花を見るのも楽しみな、鍋割山への登山日帰りコースで一般的な方法は大倉からのコースです。塔ノ岳方向とは、別方向で上がっていきます。往復6時間強で山頂まで上がれます。アクセスはバスで大倉より登山口があります。他にも丹沢山系の他の山々とセットで回るなど登山スキルに合わせて自由にプランが組めます。
神奈川のおすすめ登山⑫ 中級者用
人気の「畦ヶ丸」日帰りハイキング
丹沢山系の畦ヶ丸(あぜがまる)は丹沢山系の西北、山梨県境近くにある山です。標高は1292.6mあります。この近くには西丹沢の拠点でもある「西丹沢自然教室」の近くにあります。周辺の谷は急峻(きゅうしゅん)たなめ、非常に豪快な滝が複数存在します。三島付近は樹木に覆われているので視界はあまり良くないです。
このトレッキングの難易度とアクセス
かつては西丹沢の秘峰とまで言われていた畦ヶ丸もいくつかの登山ルートができ、中級レベルでも立ち寄れるようになりました。西丹沢自然教室(にしたんざわしぜんきょうしつ)から登るルートが一般的で、そこを起点として、各沢沿いに登山道が開けています。登山口になる西丹沢自然教室までのアクセスは、JR松田駅、谷峨駅(やがえき)、小田急新松田駅よりバスが出ています。
神奈川のおすすめ登山⑬ 中級者用
人気の「菰釣山」日帰りハイキング
神奈川県の西丹沢でも最も奥の方に位置するのが、菰釣山(こもつるしやま)です。この山は山梨県との県境にあります。山梨県側からは「ブナの丸」と呼ばれています。山の由来は天保年間に国境争いで菰(こも:植物のマコモで編んだムシロ)を吊るし立てこもっていた説や、戦国時代に軍の進軍のしるしとして菰をこの山に吊るしたといった説があります。
このトレッキングの難易度とアクセス
菰釣山への登山コースは山梨県側と神奈川県側があり、山梨県側には山の麓に林道があるため、比較的簡単に登る事ができます。神奈川県側の場合は、畦ガ丸経由になるので、片道6時間となり、やや経験者向けの難易度の高いルートとなります。アクセスは、神奈川県側は西丹沢自然教室から、山梨側からは山中湖からバスが出ています。
神奈川のおすすめ登山⑭ 上級者用
人気の「蛭ヶ岳」日帰りハイキング
丹沢山系で神奈川県最高峰の蛭ヶ岳(ひるがだけ)は、標高1673mあります。ここは最高峰なので遮(さえぎ)るものがないため、頂上からの眺望が大変よく富士山をはじめ、八ヶ岳や南アルプス、奥秩父のあたりまで見渡せます。上級の健脚者でないと日帰りは難しいと言われるこの山の、山上には山小屋があります。ここは通年宿泊することができます。
このトレッキングの難易度とアクセス
丹沢山系でも奥深いところにあるため、南の大倉からのルートでも片道6時間30分かかり、上級者でないと日帰りが困難な山です。最速のルートは北の平丸から登るコースで、片道5時間で山頂に到達可能なルートがありますが、これも相当経験がある人でないと困難です。平丸登山口へのアクセスは、JR橋本駅からバスを乗り継ぎます。
神奈川のおすすめ登山⑮ 上級者用
人気の「檜洞丸」日帰りハイキング
丹沢山系の中でも西丹沢地区の盟主との異名を持つ檜洞丸(ひのきぼらまる)は、5月下旬ごろの季節に登山する人が多い山です。この時期は山をつつじで彩ります。この山はかつて秘峰と呼ばれていましたが、登山道が整備されて、以前よりは登りやすくなりました。しかし標高差が大きいこともあり、登山はどちらかといえば健脚者向けです。
このトレッキングの難易度とアクセス
檜洞丸への登山コースは、登山道にツツジが自生している西丹沢自然教室からの某ツツジ新道ルートや西丹沢の玄倉・ユーシン渓谷からの登山ルート、大倉から塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳を経由するルートなど幅広くあります。アクセスは、西丹沢自然教室や玄倉まではJR谷峨駅、小田急新松田駅からバスが、大蔵からは小田急渋沢駅からバスが出ています。
まとめ
以上で、神奈川県の難易度別おすすめ登山スポットを紹介しました。本当の初心者向けのスポットも含まれているので登山とは言えないところもありますが、山の素晴らしさを知るきっかけになればと思い、紹介しました。丹沢山系は逆に中級以上の登山者でも楽しめるルートが多数あり、スキルに応じてコースをアレンジできるのが魅力的です。今回の紹介がお役にたてれば幸いです。
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