船釣り初心者ガイド！準備する道具から釣り方、マナーまで基本知識を解説！

船釣りは楽しい!

陸っぱりでの釣りはベテランでも船釣りは初心者という方は大勢おられます。船釣りは「面倒臭い」というイメージがあるのは分かりますが、大海原で魚と対峙するのはとても楽しいものです。これから船釣りのハイシーズンに突入します。船釣り初心者が釣りに行き易くなるような記事をお届けいたします。

初心者の船釣り：計画編1「エサ釣り」

船釣りは狙いを決めて

船釣りには大きく分けて「エサ釣り」と「ルアー釣り」の2種類の釣り方があります。自分が一体どちらの釣り方がしたいのか、またターゲットは何なのかをまずは決めましょう。エサ釣りをするのであれば必要な道具や装備が多いので、初心者はまずは釣り船でのレンタルを考えましょう。何度か船釣りに出て自分のスタイルに合った装備を揃えることをおすすめします。

初心者の船釣り：計画編2「ルアー釣り」

釣り方にあわせて

船からのルアー釣りは大きく「疑似餌釣り」と呼ばれます。ターゲットによって使用するルアーは変わりますが、まずはこの道具だけ揃えておけば釣行できるというセットなどを紹介していきますね。最近流行の「タイラバ」やジギング用の「ジグ」、静かなブームの「インチク」など釣り物に合わせて仕掛けを増やしていきましょう。

初心者の船釣り：準備編1「必要な装備」

船釣り用タックル（エサ釣り）

船釣りでの大漁のコツの一つに「手返し」の良さがあります。長いロッドに振り回されて時合を逃すのは初心者でも悔しいので、ロッドは2ｍくらいの船の中でも取り回しのし易いものを選びましょう。安価で高パフォーマンスのものをまずは1本手に入れ、船釣り前に船頭さんに問い合わせましょう。釣り物によってはレンタルの方が良い場合がありますからね。

船釣り用リール

船で使うリールは大型のスピニングリールでも良いのですが、できれば両軸をおすすめします。初心者には少し扱いずらいところもありますが、慣れればトラブルも少なく安定感があります。巻き上げの力も強く、船釣りでは手返し良く釣りをすることができます。船から真下に仕掛けを落とす釣り方にはぴったりです。

船釣り用タックル（ルアー釣り）

個人的にショアからの装備はシーバス仕掛け、船からの装備はタチウオ仕掛けがどんな船釣りにも対応できると考えている私のおすすめのタックルセットがこれです。もちろん上級モデルの良タックルはたくさんありますが、まずは初心者にはいわゆる「五目釣り」のできる安価なセットが必要です。船釣りを覚えて行く間にそれぞれの釣り方に合わせた道具を揃えて行きましょう。

船宿でのレンタルもあります

初心者の場合なかなかすべての船釣り用装備を揃えておくことは難しいと思います。釣り船宿によってはほとんどすべての道具がレンタルできるところもあります。釣行前に色々船宿情報を得ておくことは大事です。

初心者の船釣り：準備編2「必要な道具」

2-1、船釣り仕掛け「天秤」

エサを使った釣り方をする船釣りではよほどの深場を攻める釣り以外はたいがい「コマセ釣り」になります。対象魚はマダイ、イサギ、アジ、サバ、時にはイナダやワラサなどです。船釣り初心者におすすめすることは「部品点数を減らす」ことです。コマセを振り出すカゴもオモリが別になっているものがありますが、できればオモリ一体型のものを選びましょう。

2-2、船釣り仕掛け「針」

オモリ付き天秤を使った場合、釣り方はコマセと付けエサをなじませて誘った魚を針掛かりさせる釣り方になります。ご自分で仕掛けを作れる方なら問題はないのですが、初心者なら既製品の食わせ針がおすすめです。針の大きさやハリスの太さなどを各種揃え道具箱に入れておきましょう。他にサビキ針などを用意しておけば完璧です。

2-3、船釣り仕掛け「タイラバ」

船釣り用の疑似餌を準備するにあたり、ぜひ道具箱に入れておいて頂きたいのが「タイラバ」です。本来は名前の通りタイ釣りに使うものですが、青物や根魚の釣果報告がしばしば聞かれます。ジギングと違い落として巻くだけの疑似餌なので、初心者にも使い易いと思います。ある程度の釣果が見込めるため最近は「タイラバ船」も出ていますよ。

2-4、船釣り仕掛け「ジグ」

船釣りでのジギングはターゲットやシーズンによってさまざまなジグを使用します。また使う重さは潮の速さによって何度も付け替えなければなりません。初心者であれば60ｇから120ｇくらいまで4段階くらいで用意しておくといいでしょう。潮の具合によっては「オマツリ防止」のために船中全員が同じ重さを使わなければならない場合もありますからね。

2-5、船釣り仕掛け「ライン」

扱い易さからいえばナイロンやフロロカーボンのラインがおすすめなのですが、アタリの取りやすさや強度を考えるとやはり初心者のうちからPEラインを使用することをおすすめします。釣り物や釣り方によって番手は変えますが、2号（36lb）くらいのPEラインを巻いて行けばオールマイティーに使えます。その際ショックリーダーの取り付けも忘れないようにしましょう。

ショックリーダーがもっと気になる方はこちらもチェック!

PEラインを使う上で必ず必要な「ショックリーダー」ですが、なかなか結束の仕方が難しいと思います。「暮らし～の」のサイトの中にショックリーダーに詳しい記事がありましたので併載しておきます。興味のある方はこちらもチェックして下さいね。

ショックリーダーのおすすめ5選&結び方！特徴を理解した選び方を知ろう！

1990年代にPEラインが登場して以来、ショックリーダーの重要性が高くなりました。強度は高いものの伸び率がほぼ0であるPEは、急な負荷で切れ...

初心者の船釣り：準備編3「必要な服装」

ウィンドブレーカー

船に必ず持っておくべき必要な服装に「ウィンドブレーカー」があります。これは安いもので良いので、夏のシーズンであろうと冬のシーズンであろうと必ず一枚持っていて下さい。冬の船上は防寒の意味合いが強いですが、夏は朝の出港時の寒さしのぎ、日中は日差し除けに使います。船に屋根はありません。暑いからとTシャツ一枚で釣りをしていると火傷をしますよ。

船上ならではの寒さ対策以外の理由

どんな釣り方をするにしても釣り船の上では針や鋭いフックなどがふいに刺さったりなどのトラブルがあります。その時に長袖を一枚着ているのと着ていないのではダメージが大違いです。また船上はコマセや付けエサ、釣れた魚など臭いの強いものだらけです。じゃぶじゃぶ洗える服装が一枚は必要です。ぜひ船にはウィンドブレーカーを持って行きましょう。

船上を動きやすく「長靴」

船釣り初心者の方の中にはあまり服装に気を使わずに来られる方がおられます。特に多いのがスニーカーやサンダルでの釣行者です。船釣りでは濡れることがあります。いや、100％濡れます。帰りの車や電車に乗るのにズブズブの靴では嫌でしょう。また滑りやすい船上では足元がしっかりしていないと思わぬ事故が起こることもあります。船ではグリップの良い長靴を用意しましょう。

船釣りの服装は2シーズンを考える

夏の船釣りと冬の船釣りでは着て行く服装が違うのは当然です。しかし基本は同じです。「風を通さない」「水を通さない」「安全」、これらの確保のできる服装を考えましょう。それに「動きやすい」が入れば言うこと無しなのですが、初心者の服装選びはまず「動きやすい」が一番に来る傾向があります。船での服装選びは慎重にしましょう。

初心者の船釣り：準備編4「必要な持ち物」

クーラーボックス

服装と装備が決まったら次は釣った魚を船から持ち帰るのに必要な道具です。何人かの友人との釣行ではシェアでも良いですが、できれば1つは準備しましょう。道具箱代わりに使うことも考えて最低40Ｌほどのものを準備しましょう。釣り物に応じて変えられるよう少しづつ大きい物を買い足していくのも船釣りの夢が広がりますよね。

フィッシュグリップ

船上で釣れたての活きの良い魚を素手でつかむのはとても危険ですし逃がしてしまう可能性もあります。ヌメリや鋭い歯があっても魚をホールドできる装備が必要です。簡易的な「魚掴み」もありますが、できればきちんとしたキャッチャーを一つ持っておいて下さい。船釣りに必要な道具の一つです。

フリーザーバッグ

「フリーザーバッグ」はもしかしたら船釣りのための発明なのではないかと思えるほど便利です。釣った魚を個別に分け直接水に当てないようにして冷やすのがメインの仕事ですが、他にも「船上で携帯を濡らさずに使う」「汚れ物を入れる」「嗜好品（たばこやライターなど）を濡らさない」など使用方法は無限です。船釣りに必要な持ち物の1つですね。

氷は船宿に問合せます

クーラーボックスに入れる氷は、桟橋で自分で買うところや船宿さんが用意してくれるところなど色々です。必ず乗船予約の時に聞いておきましょう。

初心者の船釣り：実釣編1「情報収集」

情報誌などでハイシーズンを調べる

さて準備ができたらいよいよ実釣です。まずはご自分が船で何を釣りたいのか。何が釣れるシーズンなのか。手持ちの道具で足りるのか。親切な釣り船はどこなのか。船釣り初心者は情報収集をきちんとしましょう。先輩釣り師や近くの釣り具屋さんからの情報の他に、スポーツ新聞の釣り欄や釣り雑誌など船釣りに活用できるものはすべて活用しましょう。

初心者の船釣り：実釣編2「予約」

船釣りの予約は基本電話で

釣り物、釣り船が決まったら「予約」を入れましょう。ピンポイントで船が決まらない場合は最近では「釣り船予約サイト」などインターネットでの船宿予約も可能です。ただ「初心者です」と言えば当日の持ち物など色々なアドバイスが直接もらえることから電話予約をおすすめします。その船独特のルールやマナーなどがある場合もあり、電話なら直接確認することもできます。

釣り船のタイプは?

釣り船には大まかに貸し切りタイプの「仕立て船」と相乗りタイプの「乗り合い船」があります。「初心者は仕立て船が良い」などと書かれている記事が多いですが、私は「乗り合い船」をおすすめします。周りが知り合いだけですと最低限の釣り船マナーなどがなかなか覚えられませんし、何より人数が揃わない事には出港もできません。一人でぶらっと船釣りに行けるようにしましょう。

天気予報もチェック!

釣行が1か月も先であれば仕方がありませんが、せめて1週間以内くらいの天気は読めるようにしましょう。夏から秋の台風シーズンは熱帯低気圧の位置と進路、冬のシーズンは等圧線の幅や低気圧の位置などを読み、釣行当日に荒天になるようならば予約は諦めなければなりません。また天気が不安な時は皆もそう思っている訳で、好転したらぎりぎりでも結構予約は取れますよ。

初心者の船釣り：実釣編3「前日」

持ち物チェック

「船釣り持ち物検査表」を作って前日チェックをしましょう。忘れ物は何度チェックしても不思議と起こります。せっかく準備しておいても「出かける時に」などと思い玄関に置いておいてそのまま忘れるなどということが実際に（私には）あります。船に乗ってからでは遅いですから、必要な持ち物は固めておくクセをつけておくといいですよ。

体調を整えましょう

船釣りで一番つらいのが「船酔い」です。初心者はご自分が船酔いする体質なのか船に強い体質なのか知らないと思います。もし船に弱い体質であっても事前準備で軽減できます。まず大敵が「寝不足」です。次に「深酒」。そして良く勘違いされるのが「お腹をからっぽにしておくと良い」といわれる行為です。これはまったくの逆です。しっかり寝てしっかり食べてから出かけましょう。

初心者の船釣り。実釣編4「当日」

持ち物の最終チェック

当日は少し早起きをして朝ごはんをしっかり食べ、最後の持ち物チェックをしましょう。持ち物や道具が足りないからと言って買い増しなどができないのが船釣りです。船が出港してからは手も足も出ません。どんなつまらない持ち物でも（ティッシュ一枚でも）きちんと「持ち物検査表」と合わせてから出かけましょう。

朝の心得（船酔い回避のコツ）

たっぷり寝てたっぷり食べて万全の状態で乗船しても「船酔い」は起こります。ここで一つ船酔いしないコツをお教えいたします。船に乗って釣り座を確保したら「横になって」下さい。できれば眠ってしまいましょう。夏シーズンなら外でも良いですが、できれば船内で横になりましょう。15分ほどで三半規管が揺れに慣れてくれ、格段に船酔いしなくなりますよ。

初心者の船釣り：実釣編5「マナー」

社会人としてのマナー

大した理由も無しのドタキャンや直前キャンセルがいけない事は判ると思いますが、船釣りでは遅刻も厳禁です。特に乗合船を予約していた場合、優しい船宿ではギリギリまで待ってくれます。その何十分かで時合（ジアイ）を逃し、他の船釣りのお客さんに迷惑を掛けることになるかも知れません。時間には余裕を持って行動しましょう。

事前準備は具体的に

当日遅刻なども含めて困らないように具体的なシュミュレーションをしてから当日をむかえましょう。例えば「船宿までのルート」「船宿近くの駐車場の有無及び場所」「船釣り仕掛けや装備のレンタル」「釣り方」などです。初心者だからという甘えはそれだけでマナー違反だと思って下さい。

船上でのマナー

これは1つコツをお教えいたします。まず船宿で他のお客さんとの顔合わせしたら、自分が船釣り初心者であることを先に公言しましょう。「オマツリをしたら巻くのをやめてすぐに船長を呼ぶ」とか当たり前のこと以外に船宿ごとのローカルルールやローカルマナーなどがありますから、それは教えて頂かなければ分かりません。初心者だと分かれば周りが優しくしてくれます。

初心者の船釣り「基本中の基本」

まずは自分の事をしっかり

船釣り初心者はベテランにとって足手まといなのは当然です。ですから初心者が周りに迷惑をかけるのをベテラン釣り師は（普通なら）優しく見守ってくれます。初心者の気を付けるべくは自分の事です。「ライフジャケットを着用する」「酔い止めを飲んでおく」「ケガをしないような服装をする」などまずは自分の事を優先に考えましょう。それが回りまわってマナーとなります。

初心者の船釣り「釣り方」

釣り座確保

釣り船で釣果を上げる大きな要因の一つに「釣り座」があります。これは初心者には結構きついのですが、ぜひ良い釣り座に座って頂きたいものです。コマセ釣りの場合他の方の振り出したコマセまでが自分のために効く船の後部（トモ）を狙いましょう。ただし走ったり人を押しのけたりのマナー違反はいけませんよ。最近はくじ引きが多いかも知れません。

ハイシーズンのエサ釣り

釣り船でのエサ釣りで一番大事なことは「タナ取り」です。船長の「始めて下さい」の合図で一斉に仕掛けを落としていきますが、「55」とか「70」とか数字も同時に教えてくれます。これが「タナ（深さ）」です。どんな魚でもそうですが、捕食の深度はそうそうバラつきません。特にハイシーズンであればターゲットはかたまって荒食いしてきます。仕掛けを落とす深度を正確にしましょう。

水深計（デプスチェッカー）

タナの深さを測る場合、両軸リールの中にはカウンターの装備されているものもありますし、「おおむね」の数値でよければラインの色分けなどで分かるラインもあります。しかし今ある装備に取り付けるだけで正確にタナの取れる「デプスチェッカー」と呼ばれる便利グッズがありますので、できれば船釣りの持ち物の一つに加えておきたいですね。

船長に聞く!

初心者が船釣りをする場合、まずは何でも船長に聞きましょう。タナの取り方、しゃくり方、エサの付け方まで、釣り方は必ず教えてもらえます。地区やシーズンによっても釣り方が変わる事がありますので、船長に聞くのが一番です。

釣った後のお楽しみのために

船上で魚を〆る

船釣りの場合クーラーボックスに氷をたくさん入れて釣れた魚を持ち帰ります。その時にただ魚を氷の中に突っ込んでも魚は冷えますが、魚の血液が身に回ってしまい生臭い魚になってしまいます。神経締めピックなどを装備していればやり方は違いますが、まずは船上での「血抜き」の方法を覚えましょう。お刺身の味が段違いですから必ずやりましょう。

血抜き動画

今回はアジの血抜き動画をお借りいたしましたが、どんな魚でも基本は同じです。「エラ蓋の付け根（下側）」や「エラ」「エラ蓋の上奥（延髄）」「波線の頭部側」など血管の通っている場所はたくさんあります。重要なのは「心臓が動いているうちに」血管に傷をつけ、「海水に漬ける」ことです。放っておくとすぐに血が固まってしまいますよ。

汚れても良い服装で

魚によっては血液が飛び散る場合があります。服装は汚れても良いものか、汚れてもすぐに水洗いできるものがベストです。他の釣り人に飛び散らないように気を付けるのもマナーです。船の上ではまずバケツで海水を汲んでおくと良いですよ。

船釣りは難しくない!

色々難しそうなことを書いて参りましたが、船釣りは釣果の面では確実に陸っぱりを上まります。ぜひ初心者の方には船釣りを経験していただきたいものです。これからアジやサバ、イナダやワラサなどのシーズンに入ります。秋になれば真鯛のシーズンも始まります。装備を整えて、マナーを守って楽しく美味しい船釣りにぜひ挑戦してみて下さい。

初心者の船釣りがもっと気になる方はこちらもチェック!

「暮らし～の」のサイトの中に初心者にも安心な手ぶらで乗れる釣り船が紹介されていましたのでこちらに併載しておきますね。興味のある方はこちらもチェックして下さいね。

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