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マダガスカルジャスミンとは?その特性や育て方を解説 !枯れる原因はなに?

マダガスカルジャスミンは、マダガスカルが原産の良い香りを放つツル性の常緑性の低木です。名前にジャスミンと言う名前が付いていますが、ジャスミンとは別の植物なのです。そんなマダガスカルジャスミンの特性や枯らさない育て方をご紹介します。
2020年8月27日
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マダガスカルジャスミンとは?

この観葉植物は常緑のツル性低木で、花の形やさわやかな香りからジャスミンと言う名前が付いていますが、キョウチクトウ科の植物で、マダガスカルジャスミンはモクセイ科のジャスミンの仲間ではありません。ジャスミンに良く似ており原産がマダガスカルなのでマダガスカルジャスミンと言う名前が付いています。耐暑性はありますが寒さには弱い熱帯植物です。冬の寒さに逢うと枯れる場合があります。花の色は白く、開花時期は4月~9月です。毒性の植物ですので取り扱いには注意が必要となります。
 

ジャスミン

ジャスミンは、モクセイ科ソケイ属の植物です。

ハゴロモジャスミン

中国雲南省原産のハゴロモジャスミンは、強い香りがあり比較的寒さに強く暖かい地では庭植えでも栽培できます。花の内側が白く、外側は薄い紅色の花が4月頃から5月にかけて咲きます。冬、0℃以下になると株が障害を起こし蕾も枯死し、春に花が咲かない原因ともなりますので、温度に気を付ける必要があります。ハゴロモジャスミンと同じソケイ属には、ジャスミンティーの原料とする香りの良いマツリカなど、200種類があります。

マツリカ

モクセイ科ソケイ属の常緑半蔓性の植物で、原産は中国南部やインド、アラビアで非常に香りが強くジャスミンティーの香り付けに使われます。

マダガスカルジャスミンの種類

ジャスミンと言う名前が付いているのにジャスミンでは無い植物です。
 

シルクジャスミン

東南アジアや中国、台湾、沖縄諸島の熱帯から亜熱帯に自生するミカン科の常緑低木です。名前にジャスミンと言う名前が付いていますがいわゆるジャスミンとは別の科に属する植物です。
 

シルクジャスミンの花言葉

花言葉は《純粋な心》は真っ白な花が集まって咲くことからこの花言葉が付けられました。

カロライナジャスミン

アメリカ南西部のカロライナに自生していたためにカロライナと言う名前が付いたカロライナジャスミン(猛毒性です)。ジャスミンのような香りがすることからジャスミンと言う名前が付いていますがモクセイ科のジャスミンティーに使えるジャスミンの仲間では無くカロライナジャスミンはマチン科でしかも“茎・根・葉”に毒性があり、誤って服用した場合、脈拍増加や呼吸麻痺、血圧降下、心機能障害などを引き起こしますので、名前に惑わされず、注意が必要です。

カロライナジャスミンの花言葉

花言葉は《長寿・甘いささやき・素直・気立てのよさ》ジャスミンのような香りから“甘いささやき”と言う花言葉がつけられ、アメリカでは医薬品として利用されており、そこから“長寿“と言う花言葉がつけられたものと思われます。

マダガスカルジャスミンの育て方

基本的に日光が必要な植物です。特に4月~5月にかけて花になるための芽を作り出す大事な季節にはよく日光に当たるような育て方をしなければなりません。しかし、真夏の直射日光は葉焼けを起こし、葉が枯れる原因にもなりますので、半日陰のような場所で管理する育て方をして下さい。寒さには弱いので、最低気温が15℃以下になる頃には、日当たりの良い窓際などで管理して、冬にはなるべく暖かく日当たりが良い場所に置き、最低気温が5℃以下にはならないように気をつけた育て方をして下さい。

マダガスカルジャスミンの植え方・植え替え


マダガスカルジャスミンの育て方として植え付ける適期は、生育期に入って根が土の根ざしやすい4月~6月で、出来れば開花時期の5月くらいまでに植え付けて下さい。マダガスカルジャスミンは生育が盛んで、根が鉢の中で絡まり根詰まりを起こしてしまいますので1,2年に1回は必ず植え替えて下さい。この植え替えの時に古くなった土を1/3ほど落とし(古くなった土は病気や害虫の原因になったり、水はけが悪くなったりします)、新しい用土を使って植え替えて下さい。

マダガスカルジャスミンを植え替える用土

用土は水はけが良い土(赤玉土小粒7・腐葉土3)に植え替えて下さい。鉢植えは1、2年に1回位新しい用土で植え替えをします。

 

マダガスカルジャスミンの植え替え方法

まずは、植え替える前の鉢の行燈支柱に巻きついているツルをほどきます。一回り大きな鉢を用意し、底穴に鉢底ネットを被せ、鉢底石を敷きます。鉢の1/3位まで新しい用土を入れ、植え替えるマダガスカルジャスミンの根鉢を傷つけないように鉢から抜きだし、新しい鉢に入れ鉢の縁から2,3㎝下まで用土を入れ、鉢の縁に行燈仕立てに支柱を立てます。ツルを新しい支柱に絡ませ、紐で数カ所ゆるく縛って下さい。後は鉢底から流れ出るくらいたっぷりの水を与えて下さい。受け皿の水は忘れずに捨てて下さい。

マダガスカルジャスミンを行燈仕立てに

ツル性の植物の育て方として、ツル性の植物は下の方でツルが絡まり、生育不良の原因になりますので、ツル性のマダガスカルジャスミンなどは、数本の支柱に輪が付いた支柱や針金を曲げて行燈型にした支柱に、ツルをからませて行燈仕立てにして育てて下さい。切り戻し剪定を繰り返すと、枝数が増え花が多くなります。そして伸びた枝は随時誘引して下さい。

マダガスカルジャスミンの水やり

育て方の基本として、土の表面が乾いてきたら水を与えます。

夏場の水やり

夏、5月~9月にかけては花を咲かせる時期なので、たくさんの水が必要になります。水は、水温が上昇した状態で与えるのではなく、朝もしくは夕方の涼しい気温の時に与えて下さい。夏はすぐに乾燥しますので、乾かしすぎないように気をつけなければいけませんが、水を与えすぎるのも良くありません。水を与えすぎると、地面が湿った状態が続き、カビが生えたりして根腐れを起こします。鉢植えの場合には、鉢の受け皿に溜まった水は忘れずに捨てて下さい。

冬場の水やり

秋、最低気温が20℃以下の時期になると、徐々に成長が止まるので、水やりの回数を減らして下さい。冬にはもっと回数を減らして、土が乾いたと感じてから4,5日そのまま置いてから、水を与えて下さい。冬は休眠状態になりますので、根から水を吸収する量が減って行きます。
 

マダガスカルジャスミンの肥料

肥料を与える場合には、生育期である5月~10月に暖効性の化成肥料を与えます。または、液体肥料を月に2回くらい与えても良いでしょう。成長が穏やかになる秋から冬にかけての肥料は必要ありません。《チッソ・カリウム・リン酸》が均等に入っている物または《リン酸》が多い目の肥料を与えて下さい。

マダガスカルジャスミンの花が終わったら

伸びたツルを誘引して支柱に巻き付けて下さい。萎れて来ているツルの先端や枯れた葉は、切り戻し剪定して取り除いて下さい。(切り戻し剪定する時は毒性のある白い液体には気をつけて下さい。)冬は休眠期に入りますので、葉の枚数が減りますがまた春には新しい芽を出します。冬の寒さには弱いので温度管理には十分気をつけて、暖かい場所で冬越しをさせて下さい。

マダガスカルジャスミンの病害虫

マダガスカルジャスミンは病気にはかかりにくい植物ですが、管理する場所に問題があると、根腐れや葉焼けを起こす場合がありますので注意が必要です。
害虫は、アブラムシやカイガラムシ、ハダニなどいずれも葉や茎から汁を吸い取って生育を悪くする虫が付きます。季節の変わり目などに見つけ次第殺虫剤などを散布して駆除して下さい。ただ、カイガラムシは殺虫剤が効きにくいので見つけたら歯ブラシや爪楊枝などで削り落して下さい。
 

マダガスカルジャスミンの増やし方


増やし方としては、種まきで増やす増やし方と挿し木で増やす増やし方があります。

マダガスカルジャスミンの実

種はお店ではなかなか売っていませんので種で増やす増やし方には、、種をまず収穫しなければいけません。マダガスカルジャスミンが実をつけるのは秋です。美味しそうな実がなりますが、猛毒性ですので絶対口に入れないで下さい。あまりたくさんの実をつけると株が弱るので、種を取る場合は、1つくらいにして後は摘み取って下さい。実が熟すと割れて中から綿毛の付いた種が出てきますので、種で増やす増やし方の場合に使えます。

種まきでの増やし方

種からの増やし方は、まずは種の採取から、マダガスカルジャスミンの種はとても小さく軽いので、ビニール袋を被せて種が色々な所に飛び散らないようにして採取して下さい。
種まきの適期は3月~5月で、プランターに等間隔で蒔いて芽が出るまで育てて下さい。ただし種からの増やし方はとても時間がかかります。種は植えてから芽が出るまでに最低でも1年位かかり、花を咲かせるまでには3年位と長い期間がかかります。種を蒔いての育て方は、忍耐が必要になります。

挿し木での増やし方

挿し木をしての増やし方は、まず挿し木をする前に手袋をはめられることをおすすめします。挿し木にする枝の切り口から毒性のある白い液を出し、手に付くとかぶれの原因になる場合があるからです。
挿し木にする挿し穂は、5月~6月にかけて茎を2節ほど残して切り戻し剪定をして下さい。挿し木用に切った茎を、上に付いている葉を2枚ほど残して半日位水につけ、茎を用土(赤玉土やバーミキュライト)に植えて挿し木します。
 

挿し木での増やし方の手順

★挿し木用に新しく伸びたツルを10㎝くらい切り取ります。
★切り口から白い液体がでてくるのででてこなくなるまで水で洗い流します。(毒性があります)
★挿し木用の挿し穂を、水を入れた容器に半日くらいつけます。
★育苗用のポットに挿し木用の培養度を入れて、土に割り箸などで穴を開け、切ったツルの1/3~1/2程を差し込みます。
★たっぷりと水を与え明るい日陰で、土が乾かないように管理し、1ヶ月位してポットの底から根が出ているのが確認できれば、1回り大きな鉢に植え替える。
 

マダガスカルジャスミンの切り戻し剪定

マダガスカルジャスミンは、前の年に伸びたツルをすべて1/2位の長さに切り戻し剪定をして下さい。マダガスカルジャスミンは古いツルには花が咲かないのです。切り戻し剪定をすることによってまた新しく花が咲きます。新しく伸びたツルにしか花の蕾が付かないので、3月末位~4月に前年に伸びたツルを切り戻し剪定をし、短い状態にしましょう。切り戻し剪定の際には樹液(白い毒性の液)に触れないように、ゴム手袋や長袖を着て保護して下さい。樹液には毒性があり切り戻し剪定の際肌に触れると、かぶれる場合がありますので十分な注意が必要です。

マダガスカルジャスミンの摘心

ツル性のマダガスカルジャスミンの育て方として、伸びる茎をそのままにしておくと、茎の成長に栄養を使い、茎だけが伸びてしまい、花が咲かないと言うことになってしまいますので、摘心と呼ばれる作業をして、芽の先端を摘み取って下さい。マダガスカルジャスミンは一度花を咲かせた所には、花を咲かせないと言う性質があるのです。なので芽を摘むことによって、蕾の成長を速めて花を咲きやすくします。

マダガスカルジャスミンの毒性

マダガスカルジャスミンの《葉・花・実・根》には、アルカロイドと呼ばれる毒性分があります。万が一この毒性分を摂取してしまった場合、中枢神経刺激作用や心機能障害、痙攣、筋肉麻痺を引き起こしますので、触ったりする場合には十分な注意が必要です。特に小さなお子さんや動物がいるお宅では注意をして下さい。

マダガスカルジャスミンの花

花は純白で、4月~8月まで花を咲かせます。筒が伸びて先が5つに割れたような形をしています。

マダガスカルジャスミンの花が咲かない

花が咲かない理由には、日当たりが悪いや切り戻し剪定が不十分、肥料の成分が不十分であるなどの原因が挙げられます。肥料の成分と言うのは、チッソ・リン酸・カリウムで、特に花を咲かせるためにはリン酸が多めの肥料を与えると良いでしょう。また、4月~5月の花になるための芽を作り出す大切な時期に、良く日光に当たるように管理します。室内に置いている場合でも少なくとも1日5時間位は日光が当たるようにしなければ、花が咲かないと言うことになる場合があります。

花が咲かないことが無いように

★花が咲かない原因①日光が足らない
★花が咲かない原因②肥料成分の不足(リン酸を多く)。
★花が咲かない原因③切り戻し剪定の仕方をもう一度確認。
★花が咲かない原因④直射日光を避けて半日陰位で管理する。
★花が咲かない原因⑤水やりは朝または、夕方の涼しい時に。
 


マダガスカルジャスミンの花言葉

マダガスカルジャスミンの花言葉は、《愛される花嫁》《清らかな祈り》《二人で遠くへ旅を》《自惚れ屋》などの花言葉がありますがこれらの花言葉は、白く清らかな花が、真っ白のウエディングドレスを身にまとった花嫁姿を連想させることから付いた花言葉ではないでしょうか。

マダガスカルジャスミンが枯れる

植え替え時に根を傷めると枯れることがあります。そして屋外の直射日光の当たる所に長時間置いていたりした場合に、葉焼けなどで全体の葉が黄色く変色して枯れるので、元の葉色には戻らずに葉が落ちてしまいます。戸外の日陰に置いたり、または、室内の明るい場所で、肥料は新芽が出てくるまで控えて、水を与えながら様子を見ていきましょう。徐々に馴らして、うまくいけば9月末位に新芽が出始めたら回復する可能性があります。

枯れるのを防ぐための注意点

・管理場所の最低気温が5℃を下回らないように、霜にあたると枯れるので注意して下さい。   
・季節によって外に置くか室内に置くか育て方を考えて下さい。真夏の直射日光に当たると葉焼けを起こし、枯れる原因になります。
・水の与えすぎに注意しましょう。地面が湿った状態が続くとカビが生えたり根が腐ったり、枯れる原因になります。
・根詰まりは枯れる原因になりますので、1,2年に1回は植え替えをして下さい。植え替える場合に根を傷つけないように気をつけないと枯れる原因となります。
 

マダガスカルジャスミンのブーケ

マダガスカルジャスミンの花を使ってブライダルブーケや髪飾りを作ると、清楚で可憐なブーケが出来ます。ブーケは、マダガスカルジャスミンの花を1つ1つワイヤリングしてつくりますが、マダガスカルジャスミンの花のみで作るには、かなり沢山(300位)の花が必要になります。少し他の花を入れても素敵です。良い香りとともに、真っ白な花に濃い緑のジャスミンの葉もよく合うと思います。

マダガスカルジャスミンのレイを編む

沢山の花を繋げてレイメイキング

マダガスカルジャスミンでお部屋に清涼感を

初夏のお部屋に、濃いグリーンの葉と真っ白な花、そして清涼感のある甘い香りでお部屋を涼しげに演出してみて下さい。

まとめ

真っ白な花が清潔感をもたらし、クリーンな印象を与える効果があり、どんな雰囲気のお部屋にも良く似合うマダガスカルジャスミン。濃いグリーンの葉も美しい観葉植物です。