スペアリブとは
スペアリブとは、豚や牛・羊の肋周りの骨つき肉のことです。スーパーなどで一般的に購入できるものは豚のスペアリブが多いです。スペアリブの特徴について、簡単にご紹介します。
なお、この記事では最も手に入りやすい豚のスペアリブについてまとめています。
スペアリブはどこの部位？
スペアリブは肋周りの肉を指します。「スペアリブ」とは部位の名前ではなく、豚肉の場合はバラ・バラ肉の部分になります。このバラ肉を、肋の骨（肋骨）についたままの状態でカットされた精肉がスペアリブです。骨つきバラ肉、またはそれを調理したものをスペアリブと呼びます。牛肉の場合はカルビ・骨付きカルビなどと呼ばれることが多いです。いずれも人気の部位ですね。
スペアリブはどんなお肉？
スペアリブは肋骨周辺のお肉なので、とても旨味があり、脂が多いお肉になります。また、もも肉などに比べて若干スジの多い部位でもあります。しっかりと噛みごたえ・食べ応えのあるお肉ですので、メイン料理の食材として人気があります。
スペアリブの調理方法の基本
豚のスペアリブの調理法は大きく分けて「煮込み料理」か「焼き料理」の２つに分けられます。スペアリブの調理法の基本についてご紹介します。
スペアリブの下ごしらえ
スペアリブの下ごしらえとしては、他の部位と同様ですが調理の最初に塩・こしょうをして下味をつけます。また、調理方法にもよりますが、スペアリブはスジが多く火を通すと固くなりやすいため、下ごしらえの時点でお肉を柔らかくする食材などに漬けおきしておくことがあります。詳しくはこの後のレシピでご紹介します。
スペアリブの煮込み料理
スペアリブの代表的な料理としては、まず煮込み料理が挙げられます。同じ煮込み料理でも、いろいろな味付けにすることでレパートリーが豊富になります。
普通のお鍋で煮込んでも良いのですが、元々スジが多い部位になりますので、ダッチオーブンや圧力鍋などを使うことで、簡単にお肉を柔らかく仕上げることができます。
スペアリブの焼き料理
もう一つの人気のある調理法としては焼き料理が挙げられます。ソテーにする場合はフライパン、グリルの場合は炭火などを使った焼き網、ローストの場合はオーブンなど、料理に合わせて道具を選びます。
アウトドアやキャンプなどで調理をする場合は、バーベキューコンロやダッチオーブンを使いましょう。ご自宅の場合やバーナーコンロなどを使う場合は、フライパンで調理できます。
スペアリブの簡単レシピ 煮込み料理①
スペアリブの赤ワイン煮
スペアリブの煮込み料理の中でも、大人に人気のレシピです。赤ワインで煮込むことでお肉が柔らかくなりますよ。
材料
・スペアリブ
・玉ねぎ
・にんにく
・ローリエ
・塩胡椒
・水 ※
・赤ワイン ※
・ケチャップ ※
※水と赤ワインは、水：赤ワイン：ケチャップ＝2：4：１程度の割合です。
作り方
①スペアリブに塩胡椒で下味をつけ、熱したダッチオーブンもしくは圧力鍋にオリーブオイルを敷いて、表面がこんがりとするまで焼きます。
②スペアリブを一旦取り出し、そのままの鍋でみじん切りにしたにんにくを香りが出るまで炒めます。さらに、粗みじんにした玉ねぎを入れてしんなりとするまで炒めます。
③スペアリブ、ローリエ、水、赤ワインを入れて蓋をして25分ほど煮込みます。（普通のお鍋の場合は40分）
④ケチャップを追加して味を整え、さらに15分ほど煮込めば完成です。（圧力鍋の場合、ここでは加圧は不要）
スペアリブの簡単レシピ 煮込み料理②
マーマレード煮
スペアリブをマーマレードで煮込んだ料理です。マーマレードのおかげで脂身が多いスペアリブも、さっぱりと頂くことができます。
材料
・スペアリブ
・ローリエ
・塩胡椒
・マーマレードのジャム
・醤油
・みりん
・砂糖（お好みで。甘みがいらない場合は不要）
作り方
①スペアリブに塩胡椒で下味をつけます。
②ダッチオーブンもしくは圧力鍋に全ての材料を入れ、中火〜弱火にかけます。
・ダッチオーブン、圧力鍋の場合：20分〜25分
・普通のお鍋の場合：40分〜50分
③火が通れば、味見をして甘さなどの調整をして完成です。
スペアリブの簡単レシピ 煮込み料理③
スペアリブのビール煮
キャンプやアウトドアで人気のレシピで、ビールで煮込んだスペアリブ料理です。ビールの炭酸・有機酸の成分やアルコールによって、お肉が柔らかく仕上がる特徴があります。
材料
・スペアリブ
・塩胡椒
・ローズマリー
・お好みの野菜（じゃがいも、人参、玉ねぎなど）
・ビール（缶ビール1本）
・醤油
・砂糖
作り方
①スペアリブに塩胡椒で下味をつけ、熱したダッチオーブンもしくは圧力鍋にオリーブオイルを敷いて、表面がこんがりとするまで焼きます。
②ダッチオーブンもしくは圧力鍋に全ての材料を入れ、中火〜弱火にかけます。ビールはスペアリブにかぶるくらい入れます。
・ダッチオーブン、圧力鍋の場合：25分〜30分
・普通のお鍋の場合：50分〜1時間
③火が通れば、味見をして味の調整をして完成です。
味のアレンジ
スペアリブのビール煮は、アレンジ次第でいろいろな味付けを楽しむことができます。今回は醤油と砂糖のシンプルな味付けでしたが、はちみつを入れて甘めにしたり、コンソメを入れて洋風にしたり、黒酢を入れてさっぱりとさせたりといろいろなアレンジができますので、お好みの味付けを探してみてください。
スペアリブの簡単レシピ 煮込み料理④
スペアリブのトマトソース煮
最後にご紹介する煮込み料理は、トマトソース煮です。トマト缶で煮込むことで、さっぱりとしたイタリアン風になります。
材料
・スペアリブ
・塩胡椒
・にんにく
・玉ねぎ
・トマト缶（カットトマト缶）
・コンソメスープの素
・ケチャップ
・ウスターソース
・あらびき胡椒
・パセリ
作り方
①スペアリブに塩胡椒で下味をつけ、熱したダッチオーブンもしくは圧力鍋にオリーブオイルを敷いて、表面がこんがりとするまで焼きます。
②スペアリブを一旦取り出し、そのままのダッチオーブン・圧力鍋でみじん切りにしたにんにくを香りが出るまで炒めます。さらに、粗みじんにした玉ねぎを入れてしんなりとするまで炒めます。
③スペアリブを鍋に戻し、上からトマト缶をかけるようにして入れ、中火〜弱火で煮込みます。
・ダッチオーブン、圧力鍋の場合：20分〜25分
・普通のお鍋の場合：40分〜50分
④スペアリブに火が通ったら、仕上げの味付けを行います。コンソメ、ケチャップ、ウスターソース、あらびき胡椒で味付けし、味を整えます。
⑤お皿に盛り付ける際に、パセリを散らすと彩りが出ます。
スペアリブの簡単レシピ 焼き料理①
スペアリブのグリル
スペアリブは焼き料理も人気です。基本のグリルについてご紹介します。少し濃いめに味をつければ、ビールにも合いますよ。
材料
・スペアリブ
・お好みの野菜（パプリカ、人参、じゃがいも など）
・ローズマリー（あれば）
・塩、あらびき胡椒
作り方
①スペアリブに塩・あらびき胡椒で下味をつけます。
②ダッチオーブンに底網、クッキングシートを敷き、そこにスペアリブと野菜を並べます。
③火にかけて15分〜20分熱します。炭火の場合、蓋の上にも炭を並べるとよりこんがりと仕上がります。
ダッチオーブンを使わない調理法
ご自宅の場合は、オーブンでも作ることができます。ご自宅のオーブンに合わせて加熱温度・時間を設定してください。また、フライパンでソテーにしても良いですが、固くなる恐れがあるので焼きすぎに注意しましょう。
スペアリブの簡単レシピ 焼き料理②
スペアリブの玉ねぎソース焼き
続いての焼き料理は玉ねぎソースを使ったお料理です。玉ねぎを使うことにより、スジの多いスペアリブを柔らかくしてくれる働きがあります。フライパンでも調理可能です。
材料
・スペアリブ
・玉ねぎ
・にんにく
・塩胡椒
・醤油
・みりん
・はちみつ
作り方
①スペアリブに塩胡椒で下味をつけます。スペアリブのお肉の部分に、フォークで数カ所ずつ穴を開けます。
②玉ねぎをすりおろし、調味料と一緒にフリーザーバッグに入れます。
③②のフリーザーバッグにスペアリブを入れ、軽く揉み込みます。そのまま2時間〜一晩漬け込みましょう。
④熱したフライパンにサラダ油を敷き、スペアリブを並べて焼いていきます。玉ねぎソースも食べられますので、合わせてフライパンで熱しておきます。
⑤スペアリブに火が通れば完成です。
フライパンではなく、バーベキューの焼き網などでも焼けますので、アウトドアの場合はご利用ください。
スペアリブの簡単レシピ ご飯もの①
スペアリブ丼
スペアリブは白米とも相性バッチリです。いろいろなスペアリブ料理をご飯に乗せて、簡単にスペアリブ丼を作りましょう。
材料
・調理済みのスペアリブ料理（この記事で紹介したレシピですと、赤ワイン煮、ビール煮、玉ねぎソース焼きがおすすめです）
・ゆで卵または温泉卵
・付け合わせの野菜など
・ご飯
作り方
ご飯の上にスペアリブ料理を乗せるだけです。レシピと言うまでもない簡単な料理ですが、ただスペアリブだけを食べるよりも、丼ぶりものにすると食事としてバランスを取れるのでより満足していただけると思います。ワンプレートのように盛り付けてもおしゃれですね。
スペアリブの簡単レシピ ご飯もの②
スペアリブカレー
お子様から大人まで人気のカレーにスペアリブを入れました。いつものカレーよりも豪華で迫力満点です。
材料
・スペアリブ
・玉ねぎ、人参、じゃがいも、その他夏野菜もおすすめ
・カレールウ
・水
・ご飯
作り方
①スペアリブに塩胡椒で下味をつけます。
②圧力鍋もしくはダッチオーブンを熱し、サラダ油を敷いてスペアリブの表面を焼きます。
③一緒に煮込む野菜を追加し、軽く炒めます。煮込まずに焼きたい野菜はお鍋に入れません。
④野菜に油が馴染んだら、分量通りの水を入れて、蓋をして20分〜30分程度煮込みます。
⑤お鍋に入れなかった野菜は、フライパンやバーベキューコンロで焼き目をつけます。
⑥圧力鍋もしくはダッチオーブンで煮込んだ食材に全て火が通ったら、火を止めてカレールウを割って入れます。溶けるように全体をかき混ぜてください。
⑦最後にお皿に盛り付け、⑤の焼き野菜をトッピングして完成です。
いろいろな料理にアレンジ可能なスペアリブ
スペアリブは料理のレパートリーが少ないと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。調理方法や味付けでいろいろなレパートリーがありますので、この記事のレシピを参考にして頂ければと思います。
お食事のメインとしても人気のスペアリブですが、骨周りのお肉ということもあって旨味がぎゅっと詰まっています。食べ応えがあり、スタミナもつきますので、ぜひご家庭やアウトドアの料理の一品にしてみてくださいね。