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スキレットのサビ&コゲはどうする?その落とし方や対策方法含めて解説!

登山初心者も少し山に慣れてくると、山でのゆったりとした過ごし方を楽しみたくなります。その1つが山めし作りで、最近の人気のクッカーはスキレットです、スキレットは鋳鉄製なのでサビとコゲの問題があり、サビとコゲの落とし方や対策方法について解説します。
更新: 2021年1月20日
栗鼠の森人

スキレットとはどんなクッカー?

西部劇におなじみの鋳鉄製の鍋で分厚く炭火を載せられる同じく鋳鉄製の蓋に特徴があるのがダッチオーブンです。スキレット(skillet)もダッチオーブンの1種で皿にも鍋にも使える鋳鉄製の小さなフライパン(frying pan)を指します。

焼く、炒める、揚げるの他、蓋があれば蒸す、煮る、焙る、燻るなど様々な料理ができます。スキレットとの呼び名はお盆や皿を示す口語ラテン語語源のフランス古語エキュエレット(escuelette) から英語化したものです。

スキレットで出来る主な料理


スキレットは鉄製の厚手のフライパンなのでハムエッグ、目玉焼きソーセージ、フレンチトースト、パンケーキ、餃子、チャーハン、ハンバーグ、ステーキなどが出来ます。

また、厚手の鉄製の蓋に炭火を置けばダッチオーブンとして機能しますのでピザ、ミートパイ、アヒージョ、炊き込みご飯、ローストビーフ、ローストチキン、焼き豚や燻製など様々な料理が作れます。

山行にはハムエッグ、目玉焼きソーセージ、フレンチトーストなど出来るだけ焼くや炒めるなどの簡単な料理がおすすめです。

スキレットのメーカー

スキレットのメーカーとしてはロッジ(LODGE)が良く知られていますが、イシガキ産業やキャプテンスタッグあり、高級品ではル・クルーゼ、ストウブ、ダッチウェスト、南部鉄器等があります。

登山で気軽に使える小型のスキレットにはニトリ(直径15cm、500円弱)やダイソー(200円&300円)があります。スキレットを登山に初めて携帯する場合はダイソー200がおすすめです。

蓋はありませんが2つを上下に合わせると、ダッチオーブンとして使えます。

ただ、1個の重さが850gあるので単独の山行には向きません。


ダイソーのスキレット

ダイソーの鋳鉄製スキレットは100スキでしたが原価高騰で姿を消して「幻の100スキ」と呼ばれていました。最近になってリニューされて200スキになりました。スクエアスキレットSサイズ(125x 105x25mm)で持ち手 (70mm) つきです。

また、新ラインアップとしてスクエアスキレットMサイズ(130×130×32mm)、丸型のスキレットS(Φ130×22mm)とスキレット M(Φ151×30mm)も売られています。いずれも税抜きでSサイズが200円でMサイズが300円です。

取っ手のハンドルカバーには別売りの革製ラーターケースが良く合います。

スキレットのシーズニング


シーズニングとは焼きならし作業のことで鉄製や鋳鉄製の調理具(中華鍋、フライパン、ダッチオーブン等)では表面の被膜作りのために使用前に必ず行われる手入れです。

シーズニング被膜は先ず最下層に酸化被膜(黒錆)を作り内部への酸化の広がりを防ぎます。その上に薄い炭化被膜を重ねて行きます。その段階のシーズニングでスキレット表面の細かい凹凸も均されます。シーズニングの作業手順を次に示します。

スキレット表面の保護膜の除去

シーズニングを始めるには先ずクリームクレンザー等の洗剤を使い、金たわし等で保護塗装をしっかり落とします。水を入れて沸かしたお湯につけて置くとごみや保護塗装が浮いて落とし易く成ります。

それを再び金たわしで洗い落とします。その後、中火で時間を掛けて空焚きして十分に乾かします。

この時に赤錆が出たら乾いたぼろきれ等でしっかり落とし、錆防止の為に普段の手入れ通りに薄く食用油(オリーブオイルやサラダオイル)などを塗ります。

最下層にサビ防止の為の酸化被膜を形成

表面の食用油を拭き取り、スキレットを中火にかけます。煙が出てきたら強火にして青みかかったメタル色に変わるまで焼き続けて火を止め、自然に冷まします。

水をかけて急に冷ますと鋳鉄製品は割れますので厳禁です。軍手で触れられるくらいまで冷めたら向きや火にかける部分を変えて取っ手も含めてスキレット全体に酸化被膜ができるまで十分に焼きます。

火傷し無いように気を付けましょう。必要ならスキレットを鉄製のやっとこで掴んでおきます。

炭化被膜を重ねて形成

酸化被膜が形成されたスキレット全体に食用油を薄く塗り、中火にかけます。煙が出て来て食用油のテカリが消えて灰色がかってきたら火を止め、自然に冷めるのを待ちます。

軍手で触れられるくらいまで冷めたら食用油を再び薄く塗ります。

この作業を繰り返し数回行って、調理具の取っ手も含めて外側と内側を焼き、炭化被膜を形成させます。スキレット全体がすっぽり入るオーブンを使って200℃くらいの中火で焼くのが理想的です。

鉄臭さを抜く

酸化被膜と何層かの炭化被膜が形成されたら、ネギや生姜など香味野菜のくずを炒めて鉄臭さを抜きます。自然に冷ました後、スキレットをお湯と亀の子たわしで良く洗います。

再度加熱した後に冷めたら普段の手入れ通りに全体に食用油を入念に塗り込みます。これでシーズニングの作業は終わります。

スキレットをサビさせない普段の手入れ

料理を終えてスキレットが覚めてきたらぬるま湯につけて亀の子たわし(金たわしは使いません)で良く洗ってこびりついた食材をすっかり落とします。

コゲ付きなどある場合は水をいれて加熱し、沸騰させるコゲが浮いてくるので亀の子たわしで擦り取りましょう。

空焚きして乾燥させ、冷めてきたら温かいうちに食料油を薄くまんべんなく塗って普段の手入れを終えます。

ブラックポッド

毎日の様に料理に使っては普段の手入れを繰り返すのもシーズニングになります。スキレットは手入れを続けながら長年にわたって使い続けることによって料理上手があこがれるブラックポッド状態を作り出されます。

ブラックポッドは100年間放置してもサビることの無く、表面の滑らかな理想的な調理具です。

スキレット使用上の失敗

スキッレト使用については気を付ける失敗が3つあり、1つ目はうっかり素手でスキレットを掴んだりする火傷の失敗です。2つ目調理の際に作ってしまうコゲの失敗です。

3つ目はうっかり放置して赤錆を形成させてしまう失敗です。火傷は取っ手の部分をカバーしたり、軍手などを用意したりして防ぎます。コゲと赤錆については次に落とし方と対策をこれから解説します

スキレットのサビとコゲの落とし方や対策方法①

コゲはスキレットに出来た油の被膜を守る為に洗剤を使ったり、無理に削ったりして落とさないないようにお湯で浮かせて取るのが基本です。これで落ちないコゲや錆は乾いた状態のスキレットに塩を一掴み入れて加熱します。

火にかけたまま折りたたんだ布で塩を10秒くらい強く擦り込みます。残った塩は拭き取ります。

これで多少のコゲや錆は何とかなるのが鋳物調理具の良いところです。これで取れない重症のコゲや錆には次の落とし作業を行います。

スキレットのサビとコゲの落とし方や対策方法②

先ず、ヘラ(シリコンスパチュラ等)、重曹、食用油、ペーパータオルを用意します。ヘラでスキレットに残って居る油分やコゲをガリガリと削ぎ除きます。次に水を入れて常温から沸騰させて行きます。

沸騰したら菜箸でコゲをこそげ落として行きます。こそげたコゲが浮き上がり、残ったコゲも柔らかくなって行きます。火を止めてお湯を空け、亀の子たわし洗いをします。

亀の子たわし洗いしている間の汚れは水を使わずに必ずお湯で洗い流します。

スキレット割れの原因

スキレットは鋳鉄製なので水を使って急冷すると、割れさせてしまう原因になります。このような失敗のないように水の使用は控えましょう。

スキレットのサビとコゲの落とし方や対策方法③

それでも残って居る頑固なコゲには重曹を振りかけ、すこし水で湿らせ5~10分置き、再び水を入れて沸騰させ、亀の子たわし洗いを行います。コゲが薄くなるまでこれを繰り返します。

それでも残った消し炭状態のコゲは煤のように浮いてくるまでスキレットを空焚きします。少し冷めてきたら再び亀の子たわし洗いを行い、汚れはお湯で流します。

スキレットが乾いて来たら食用油を薄く塗って5分位弱火で焼き、持ち手や裏側を含めて全体をコーティングする様に食用油を薄く塗ってコゲ落としの作業を終えます。

スキレットのサビとコゲの落とし方や対策方法④

スキレットがサビてもあきらめずに復活させましょう。スキレットは鋳鉄製の調理具なので直ぐにサビます。

煮込み料理などで残った僅かな水分でも数日内にサビますので、スキレットが温かいうちにぼろきれ等で汚れを良く拭き取って置くと錆予防になります。

多少の錆やコゲには一掴みの塩を乾いた布で擦り込みと落ちます。

また、ジャガイモに含まれるシュウ酸には錆落とし効果があるので、祖塩をスキレットにたっぷり入れて大きめのジャガイモ半分に切った断面で擦ると水分と共にシュウ酸が出て来て錆を落とします。

スキレットのサビとコゲの落とし方や対策方法⑤

本格的に錆落としする場合は食用油、ペーパータオル、香味野菜のくず、亀の子タワシ、金たわしとクレンザーを用意します。

軽度の錆ならお湯を使った亀の子たわし洗いを行い、仕上げに食用油を薄く塗れば問題ありません。

錆が少し進行している場合は水から煮立てて沸騰させ、手で触れるまでに冷めたらお湯を使った金たわし洗いを繰り返し行います。大抵のサビはこれで取れます。

スキレットのサビとコゲの落とし方や対策方法⑥

更に頑固な錆はスキレットを直接火にかけて黒く成るまで空焚きします。祖熱を取ってから、錆を金たわしとクレンザーでゴシゴシ擦ってお湯で良く洗い落とします。錆が取れたらスキレットを中火で空焚きして乾燥させます。

スキレットが冷めたら全体に食用油を薄く塗って再び空焚きします。

白い煙が出なくなったら冷まします。食用油を多めに入れて熱してからくず野菜を多少焦げ目が付くまで炒めます

仕上げ

火を止めて冷ました後、お湯を使った亀の子たわし洗いを行います。再び、食用油を薄く塗ってから弱火5分空焚きして錆取り作業を終えます。保管する場合は持ち手や裏側を含めて全体をコーティングする様に食用油を薄く塗って新聞紙に包みます。

まとめ

スキレットは鉄の塊なので手入れさえ怠らなければ使えなくなることはありません。ただ、鋳鉄を熱するので火傷の失敗、コゲの失敗と赤錆形成の失敗の3つの失敗に気を付けてください。

自分のスキレットを育てる気持ちで手入れを怠らずにブラックポッド目指して頑張りましょう。

小型のスキレットでの山めし作りは、行程時間に捕らわれがちな山行にゆとりを生み、長く過ごすことでその場に印象の深い思い出も生まれます。