ツアラーバイク
大柄な車体に余裕のあるエンジンを搭載し、高速巡行もなんなくこなす大型ツアラーバイクが人気です。のんびりと走るツーリングから、スポーツライディングまでこなす人気の車種を厳選してご紹介。それぞれのモデルの特徴やスペックを比較し、初心者がツアラーバイク選ぶ際のポイントについて解説します。
ツアラーバイクとは
ツアラーバイクは各メーカーがもっとも力を入れるフラッグシップモデルやスーパースポーツをベースに、高速巡行や長距離走行に適したモディファイを加えたモデルを指します。
大型スクリーンや、アップライトな乗車姿勢による長距離走行時の疲労軽減や、中低速トルク重視のエンジンチューニング、キャリアやパニアケースなどの装着による積載能力の向上などがおもに行われます。
人気のおすすめ大型ツアラーバイク①
ヤマハ FJR1300AS
ヤマハの国産ツアラーバイクのフラッグシップとも言えるモデルが、FJR1300ASです。
一瞬の最高出力ではなく、比較的トルクを重視したエンジン特性は、長距離を高速クルージングする巡航性能に優れる他、危険を感じた際の俊敏な運動性能も同時に兼ね備えています。
オプションのパニアケース装着で積載性も高く、ツーリングに慣れていない初心者にも快適ライディングを約束してくれます。
基本スペック
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ
排気量:1297cc
最高出力:108kW(147PS)/8,000rpm
最大トルク:138N・m(14.1kgf・m)/7,000rpm
全長×全幅×全高:2,230mm×750mm×1,325mm
シート高:805mm
車両重量:296kg
燃料タンク容量:25L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク②
カワサキ Ninjya1000
カワサキ国産バイクの伝説の名車である「Ninja」の名を冠したスポーツツアラーが、Ninja1000です。
ツアラーバイクにありがちな、まっすぐな道路を高速巡航する性能のみに特化したバイクとは一線を画し、ニンジャの名前に恥じない本気のスポーツライディングも楽しめる高速ツアラーに仕上がっています。
ウィンドプロテクションに優れた大型スクリーンや、容易に脱着可能なパニアケースなど、ハイスピードでのスポーツ走行と、ツーリングでの積載性や巡航性能の優れたツアラーとしての性格の両方を併せ持つバイクです。
基本スペック
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
排気量:1,043cc
最高出力:104kW(141PS)/10,000rpm
最大トルク:111N・m(11.3kgf・m)/7,300rpm
全長×全幅×全高:2,100mm×790mm×1,185mm
シート高:815mm
車両重量:235kg
燃料タンク容量:19L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク③
スズキ GSX-S1000F ABS
国産スーパースポーツとして長年愛されているGSXシリーズの名を受け継いだスポーツツアラーが、スズキGSX-1000F ABSです。
中低速域で力強いトルクを発揮するエンジン特性や、空力特性に優れたカウリングは、十分なスポーツ走行を楽しみつつ、ツーリングでの疲労度を最小限にしてくれます。また最新のトラクションコントロールにより、常に最適なエンジン出力を後輪に伝えてくれます。
比較的ゆったりとした走りを楽しむツーリングだけでなく、ツアラーでスポーツライディングを楽しみたいライダーにおすすめバイクです。
基本スペック
エンジン形式:水冷4サイクルDOHC4バルブ直列4気筒
排気量:998cc
最高出力:109kW(148PS) / 10,000rpm
最大トルク:107N・m(10.9kgf・m)/ 9,500rpm
全長×全幅×全高:2,115mm×795mm×1,080mm
シート高:810㎜
車両重量:209kg
燃料タンク容量:17L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク④
ホンダ VFR800F
ホンダが大人のバイクと位置付ける、国産の本格ツアラーがVFR800Fです。パワーユニットにかつて世界を席巻したレーサーRVF伝統のV型4気筒をおごり、スロットルをひとひねりするだけで、すぐに本気モードのスポーツ走行を楽しめます。
V型エンジンを生かしたスリムなボディは初心者にも取り回しやすく、フラットで大型荷物も積載可能なリアシートなど、ツーリングバイクとしての必要条件も兼ね備えた大型ツアラーバイクです。
基本スペック
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒
排気量:781cc
最高出力:79kW(107PS)/10,250rpm
最大トルク:77N・m(7.9kgf・m)/8,500rpm
全長×全幅×全高:2,140㎜×750㎜×1,210㎜
シート高:809㎜
車両重量:243kg
燃料タンク容量:21L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク⑤
カワサキ NinjyaH2SX
スーパーチャージャー搭載のカワサキの国産フラッグシップモデルであるNinjaH2をベースに、スポーツ走行もツーリングも楽しめる高速ツアラーとして開発されたのがH2XSです。
他車とは比較にならないほどの強烈な加速感はそのままに、初心者でも乗りこなせる日常域の扱いやすさを両立しています。オプションのパニアケースで積載性も高く、ツアラーとしてのポテンシャルも非常に高いバイクです。
基本スペック
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
排気量:998cc
最高出力:147kW(200PS)/1,1000rpm
最大トルク:137N・m(14.0kgf・m)/9,500rpm
全長×全幅×全高:2,135mm×775mm×1,205mm
シート高:820㎜
重量:256kg
燃料タンク容量:19L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク⑥
BMW R1200GS
オンもオフも走る場所を選ばずに、どこでも入っていけるアドベンチャーツアラーというカテゴリーを代表するのが、BMWのR1200GSです。他の国産ツアラーと比較してアップライトな乗車ポジションは、初心者でも疲れ知らずでロングツーリングもこなせます。大型キャリアやパニアケースなど荷物を積載するオプションも充実しており、究極の旅バイクの一つのかたちであると言えます。
基本スペック
エンジン形式:空水冷 4ストローク DOHC 水平対向 2気筒
排気量:1,169cc
最高出力:92 kW (125 ps) / 7,750 rpm
最大トルク:125 Nm / 6,500 rpm
全長×全幅×全高:2,205㎜×935㎜×1,490㎜
シート高:800㎜
車両重量:205kg
燃料タンク容量:20L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク⑦
ヤマハ TMAX530
AT限定免許の方や初心者でも気軽にライディングを楽しめるのがビッグスクーターです。ヤマハのTX530は、スクーターでありながら、空力特性にすぐれたフォルムと低重心で、ハイスピードな高速クルージングを可能にした国産本格ツアラーです。
シート下の余裕の積載スペースやグリップヒーター、クルーズコントロールなど、通常のバイクと比較しても充実の装備で、購入してすぐにツーリングに出かけることも可能です。
基本スペック
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒
排気量:530cc
最高出力:34kW(46PS)/6,750rpm
最大トルク:53N・m(5.4kgf・m)/5,250rpm
全長×全幅×全高:2,200mm×765mm×1,420mm
シート高:800㎜
重量:215kg
燃料タンク容量:15L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク⑧
ハーレーダビッドソン FLHTK ウルトラリミテッド
低く構えたフォルムが特徴のアメリカンタイプのツアラーを代表するのがハーレーダビッドソンのツーリングモデルであるFLHTKウルトラリミテッドです。
国産バイクと比較してもかなり大きな1,745ccのエンジンは、高速巡航でも安定したパワーとトルクを発揮します。
足付き性も良く、重量があるわりには初心者でも比較的安心して取り回しが可能です。大きな純正パニアケースは積載性が高いだけでなく、防犯的にも中の荷物をしっかりと守ってくれます。
基本スペック
エンジン形式:空冷4ストロークV型2気筒
排気量:1,745cc
最高出力:ー
最大トルク:152Nm / 3250rpm
全長×全幅×全高:2,600㎜×960㎜×ー
シート高:675㎜
重量:413kg
燃料タンク容量:22.7L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク⑨
スズキ Vストローム1000XT
国産アドベンチャーツアラーの中でも最大排気量を誇るのが、スズキVストローム1000です。V型2気筒のトルクフルなエンジンは、ロングツーリングでも疲労を感じることなく高速巡航もこなします。
軽量なボディとアップライトなポジションは、ボディサイズをあまり感じさせず、初心者でも抵抗なく乗りこなすことが可能です。純正キャリアにはオプションの大型パニアケースを装着でき、荷物の積載性も良好です。
基本スペック
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ90°V型2気筒
排気量:1,036cc
最高出力:73 kW〈99 PS〉/ 8,000 rpm
最大トルク:100 N・m〈10.2 kgf・m〉/ 4,000 rpm
全長×全幅×全高:2,280mm×930mm×1,470mm
シート高:850㎜
車両重量:233kg
燃料タンク容量:20L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク⑩
ホンダ ゴールドウィングツアー
ホンダが誇る国産大型ツアラーの代表格がゴールドウイングです。低回転域で最大トルクを発揮する伝統の水平対向6気筒エンジンは、大柄な車体でありながら低重心なため、初心者でも比較的容易に乗りこなすことが可能です。
サイドバッグやリアトランクで積載性も非常に高く、ETCやグリップヒーターなど充実装備で高速ツーリングがもっとも似合うバイクと言えます。
基本スペック
エンジン形式:水冷4ストロークOHC水平対向6気筒
排気量:1,833cc
最高出力:93kW(126PS)/5,500rpm
最大トルク:170N・m(17.3kgf・m)/4,500rpm
全長×全幅×全高:2,575㎜×905㎜×1,430㎜
シート高:745㎜
車両重量:379kg
燃料タンク容量:21L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク⑪
ホンダ CB1300SUPER BOL D’OR
ホンダが誇るスーパースポーツであるCB1300に、ツーリングを快適にしてくれるカウリングやLEDライトなどを装備したスポーツツアラーが、CB1300スーパーボルドールです。
伝統の水冷インライン4エンジンは初心者でも扱いやすく、前傾もそれほどきつくないので長距離でもあまり疲れません。カウル内の小物入れやフラットなリヤシートなど、荷物の積載性も良好です。
基本スペック
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ4気筒
排気量:1,284cc
最高出力:81kW(110PS)/7,250rpm
最大トルク:118N・m(12.0kgf・m)/5,500rpm
全長×全幅×全高:2,200㎜×825㎜×1,205㎜
シート高:780㎜
車両重量:274kg
燃料タンク容量:21L
人気のおすすめ大型ツアラーバイク⑫
BMW K 1600 GTL
BMW伝統の直列6気筒エンジンに、安定した高速走行を実現する空力特性にすぐれたボディをまとったツアラーがK1600です。
余裕のポジションやゴージャスなデザイン、積載能力の高さなど、国産バイクと比較しても群を抜く性能は、ツアラーバイク文化の発達したヨーロッパ生まれのバイクならではの持ち味と言えます。
基本スペック
エンジン形式:4ストローク並列6気筒
排気量:1,649cc
最高出力:118kW(160ps)/7,750rpm
最大トルク:175Nm/5,250rpm
全長×全幅×全高:2,489×1,000×1,465mm
シート高:750mm
車両重量:348kg
燃料タンク容量:26L
ツアラーバイク選びのポイント
空力特性とライディングポジション
長距離を高速巡行する際に疲労の原因となるのが、前傾姿勢の継続による体各部への負担と、走行風が体に当たり続けることによる疲労です。ツアラーバイクはハンドルの位置がスポーツバイクと比較すると体に近いものが多いのはそのためです。
またツアラーはウインドプロテクションのために大型のスクリーンを装備したものが多いのも一般的です。それでも体格には個人差がありますので、ショップで実際にまたがってみて、自分に合ったライディングポジションのモデルを選ぶことが大切です。
足つき性と取り回しやすさ
ツアラーバイクは旅のための荷物を積載するトランクやケースを装備したり、空力特性を上げるための大型カウリングを装着する影響で、バイク自体が比較的に重く大きくなる傾向があります。
そこにさらに荷物を積むとさらに取り回しは困難になります。特に初心者の場合、両足がちゃんと地面に着き、自分の力でバイクを取り回せるかどうかというのも、ツアラーバイク選びの重要なポイントになります。
積載能力
長距離を走るツアラーバイクにとって、旅の荷物をどれだけ多く積めるかというのも重要なポイントです。大型トランクやパニアケースなど、多くの荷物が積め、なおかつバイク自体のスタイリングを損なわないおしゃれなものを選びたいものです。
大型ツアラーバイクでロングツーリングを楽しもう
人気ツアラーバイクについてご紹介してきました。余裕のあるエンジンに疲れにくいライディングポジション、充実の装備など、国産、外車を問わず多くの魅力的なツアラーがあり、初心者のうちはどれを選ぶか迷ってしまうことでしょう。ツアラーバイク選びのポイントをおさえた自分に合う1台を手に入れ、さっそく旅に出てみませんか。