はじめ
シーズンを迎え誰もが憧れるグラトリ。多くのスノーボーダーが目標としている、さまざま技に注目していきます。近年ではスキーと同様で板に特徴がありキャンバーボードにロッカーボード自然を満喫する人にはオールマウンテンボード、スピード感を楽しむアルペンボードなど種類も豊富でグラトリに向いているボードについても解説をしていきます。
スノボ技のグラトリとは
スノーボード人口も増え盛り上がりを感じます。なかでもグラトリに魅力を感じる人も多いと思います。ではグラトリとはどういったものでしょうか。スノーボードが初心者でも上達するほどグラトリが重要になってきます。技に注目が行きますがグラトリ=重心移動にリカバリー力でスノーボードをするうえでとっても重要です。初心者でもグラトリが身につけばいろいろな板を乗りこなすことができます。スノーボードが上達すればグラトリも見よう見まねで出来るようになりゲレンデの楽しさも大きくなります。
スノーボードグラトリ上達へ
ここではグラトリ上達への近道としてカービングを取り上げます。初心者がスノーボードでターンが出来るのとカービングが出来るのでは違います。スノーボードの基本中の基本であるカービングが出来るようになればグラトリ初心者も上達します。カービングが出来ることは重心移動ができるということです。グラトリを上達するには、まずカービングといっても過言ではないと感じます。
スノボ技とコツ!
スノーボードでのグラトリの練習のために
スノーボードは楽しむスポーツです。初心者がグラトリの練習にストイックになると楽しくありません。しかし技には沢山の種類があり魅力は尽きることなく多くの方が憧れることも確か。純粋にスノボを楽しむことが上達の近道だといえます。ここではスノボ技のやり方としてスライドターンとカービングターンについて少し詳しく解説します。
まずスライドターンとはどのようなターンなのでしょうか。のちに適した板で紹介しますがスノーボードを動かしてターンするのがスライドターンと呼ばれる滑り方です。ではカービングターンとはどのようなターンかというと、スライドターンがボードを動かすのに対し体を動かすターンをカービングターンと呼びます。
スノボ技!スライドターン
スライドターンには3つの種類があります。最も初歩的なズラしとされているフォールスライドターンで後半にずらす安全重視のターンです。次に積極的なズラしのテールスライドターンで前半にズラしてゆく方法。最後にきれいな三日月形のズラし方をするムーンスライドです。フォールスライドとテールスライドが合わさった形です。下の動画も参考にしてみてください。
スノボ技!カービングターン
スノーボードではなく体を動かすカービングターンを紹介します。カービングターンにも3つの種類があります。ややズレを伴った通常のカービングターンでムーンスライドに似た三日月形のターン。ターン後半にピークがくる下が膨れた形のターン。そして最後にターン前半にピークがくる精度の高いターン。スノボ技とコツで紹介した2種類のターンはこれからグラトリ初心者が練習する上でひとつの参考になりグラトリを練習するにはカービングターンが重要になってきます。下の動画を参考にしてみてください。
スノボ技の基本練習①
スノボでのグラトリの基礎1
まずカービングが出来る、板に乗ることが出来るを大切に練習することが大事です。安定した滑走がナチュラルなポジションとなってグラトリをするすべてのきっかけになります。下にあるターンの動画を参考にしてみてください。
カービングはかなり上級なので練習することが重要です。前足を意識しエッジを掛け後ろ足に抜けるように滑るとテールの反発が感じられます。安定して滑走することは前足から後ろ足に加重移動が出来ることを意味します。
スノボのグラトリの技1
ここまで練度がくるとノーズに乗ったりテールに乗ったりが容易にできノーリーやオーリーまたそれを起点とした180系はすぐに出来るようになります。カービングを練習していない人の180系と完成度はかなりの違いがあります。さらにプレスもすぐに出来ると思います。プレスは重心移動ですからプレスの体勢を練習した後、少し斜度のある場所でヒールエッジを掛けながらテールやノーズに乗ってみましょう。
スノボ技の基本練習②
スノボでのグラトリの基礎2
プレスを覚えることはリカバリ力が身につくということです。厳密にいえばプレスもグラトリと言っていいと思います。板のいろいろなところに重心を移動して滑ることに慣れることが大切です。グラトリの要ともいえるプレスは地味ですが、その練習中に思いがけないグラトリが出来ることがあります。
スノボグラトリの技2
プレスのやり方は板をしならせた状態でオープンします。プレスを解除するとき反発が生まれその反発で270度板を返せるケースが多くあります。ここまで上達するとプレスだけでも面白くなります。硬いバーンのときには転んで怪我をする可能性があるので細心の注意をしてください。
スノボ技の基本練習③
スノボグラトリの応用
グラトリの種類からスイッチフリーランを取り上げてみます。180系を行えば着地はスイッチになります。カービングがしっかりと出来ていれば一瞬スイッチになっても戻すことは簡単です。そこで一番簡単なのはスイッチノーリーオープン180です。右足が前のスイッチから時計回りに180度返します。右足に加重して板を弾くだけで返ります。重心の移動が出来れば感覚ですぐに出来るでしょう。下にある動画はスイッチノーリーです参考にしてみてください。
スノボグラトリの高度な技
基本練習の最後として、ノーズとテールの形を変えて軽量化したグラトリをしやすい特化された板もあります。個性ある板のファンになる人も多いようです。ここまでは基本のグラトリを練習し紹介してきました。オーリーやスイッチノーリーさらにスイッチノーリーオープン180と基本がありそこからさらに基本の13技とより高度なグラトリ360や540など回転系やプレスからのコンビネーショングラトリへと練習が必要です。
スノーボードグラトリの種類
スノーボードグラトリの基本
グラトリ初心者が気になるのはスノーボードグラトリの種類ではないでしょうか。地方やクラブなどの団体では少し呼び方や名称の違いがあると思いますが参考に紹介したいと思います。
基本 | |
---|---|
オーリー | ノーリー |
スイッチオーリー | スイッチノーリー |
スノーボードグラトリの技
プレス基本 | |
ノーズマニュアル | テールマニュアル |
SWノーズマニュアル | SWテールマニュアル |
F/Sノーズスライド | F/Sテールスライド |
B/Sノーズスライド | B/Sテールスライド |
F/S NSフェイキーOUT | F/S TSフェイキーOUT |
B/S NSフェイキーOUT | B/S TSフェイキーOUT |
*SW→スイッチ F/S→フロントサイド B/S→バックサイド
*NS→ノーズスライド TS→テールスライド
スノボグラトリ!技とやり方
スノボ技!基本のやり方
種類で書き出したとおりフロントとバックにそれぞれ技があります。そのやり方については基本にあると感じます。今までに取り上げてきたカービングの基礎があり、そして技があります。ここでは前記した基本の4種類を詳しく紹介します。安定した滑走が出来る状態、ノーズに乗ったりテールに乗ったり加重移動が習得していればノーズに乗るジャンプをノーリー、テールに乗るジャンプをオーリーと呼びます。ノーリーにオーリーはグラトリの基本となります。
ここで紹介するノーリーとオーリーのやり方はゲレンデのフラットな状態でノーズやテールに乗りジャンプ時の加重移動を練習するとイメージがつかみやすいと思います。ゲレンデのフラットな状態でもスノボをはずした状態とつけた状態で練習します。ゲレンデのフラットな状態で基本の2種類を練習するのが上達のコツです。できれば滑りながらノーリー、オーリーを練習しましょう。
スノボ技!スイッチのやり方
次にスイッチノーリー、スイッチオーリーのやり方もおなじでゲレンデのフラットな状態でまずはイメージをつかむことがコツです。スイッチですからノーリー、オーリーとも足が逆になり基本の姿勢が崩れやすいのでスイッチスタンスの基本姿勢を意識することが重要です。グラトリ初心者でもスノーボードをつけずに動きの確認をすることでテクニックを身につけることが出来ます。
スノーボードグラトリのテクニック①
スノボ技!プレスのやり方
前記で紹介したノーリー、オーリーの基本をふまえてプレスのテクニックについて取り上げます。まず、プレスは重心移動です。ここでも前記の基本とおなじくゲレンデのフラットでイメージをつかむことがテクニック上達のコツです。この段階に来る人の中にはすでにノーリーやオーリーの180系が出来る人も多くいるはずです。プレステクニックの上達するコツは緩斜面ではなく、ちょっと斜度のある場所を選ぶことが重要です。
プレスの基本、ノーリープレスとテールプレスです。プレス系、スライド系のグラトリ、レール、ボックスなど基本になるのでしっかりマスターしましょう。まずは斜度のない場所でノーズプレスをしましょう。
軽くオーリーをした後、左足を自分の下にもっていきノーリーの姿勢を保ち、そして着地。テールプレスは、まず軽くノーリーをして右足を自分の下に、そしてオーリーの姿勢を保ち着地をします。上達のポイントはノーズはオーリー、テールはノーリーをきっかけにする。そして自分が動くのではなく足(スノーボード)を動かすことがコツです。
スノーボードグラトリのテクニック②
スノボ技!乗せ替えのやり方
テクニック①をふまえてノーリーしてテールプレスをする乗せ替えを取り上げます。乗せ替えについてもノーズプレスとテールプレスがありノーズプレスは順序が逆になりますがやり方は同じです。動画プレスの基本を参考にしてみてください。
まずノーリーをしてテールに乗ります。このとき右足を自分の下にもっていきながらテールに乗ります。右足を自分の下に持ってくることが重要です。テールプレスの状態から次にオーリーをします。コツは左足を自分の下に持ってくることが重要で自分からノーズ側に乗ろうとするより足に意識をしましょう。動画はプレスの基本を参考にしてみてください。
そのまま左足だけで体重を支えます。ノーズプレスの状態からさらにノーリーをしてそしてスノーボードを自分の真下にもってきて着地します。ノーズに乗るときはオーリー、テールに乗るときはノーリーをきっかけに、そしてスノーボードを動かすことに意識をしましょう。
スノーボードグラトリのテクニック③
スノーボードグラトリのテクニック③では、まとめとしてスイッチオーリーとノーリーを取り上げます。スイッチ独特の注意点についても見ていきましょう。まず、斜度のない場所で練習をします。
スノボ技!スイッチオーリー
スイッチでは基本の姿勢が崩れやすいのでスイッチスタンスの基本姿勢に意識をすることが重要です。スイッチでは骨盤が後ろを向いたり右肩が閉じていると右足に体重がかかりやすいので真ん中に乗るように注意しましょう。
スノボ技!スイッチノーリー
空中でも骨盤が後ろを向いて右肩が閉じやすいので真ん中に乗るように意識をしてください。着地では姿勢が崩れやすいので骨盤の向きと右肩に注意しましょう。スイッチの基本姿勢をしっかり作りトリックをマスターしましょう。
スノーボードグラトリに適した板
スノボグラトリに適した板とは、どのような板なのでしょうか。これまでにグラトリのテクニックを紹介してきましたが共通するのは板の反発を利用して、いろいろな技が発展していることに気づいたと思います。
スノボグラトリはキャンバータイプで
スノボ板にはキャンバータイプとロッカータイプがあり選ぶには迷うことなくキャンバータイプでしょう。ロッカータイプはグラトリに向いていないかと言えば、そうでもありません。板の形状がゆりかごのようにセンターのみが雪面に接地している分、ノーズがテールに体重を移すことが容易でプレスが簡単になります。
スノボグラトリのロッカータイプは
キャンバータイプでプレスが出来る人はロッカータイプでも簡単に出来るでしょう。プレスの技術は本来キャンバーで習得すべき技でプレスに必要な重心移動はグラトリテクニックの基本です。
スノーボードグラトリ板の長さ
次に板の長さですがグラトリ=短いほうがよいは基本ですが短すぎるとスピードが出たり荒れたバーンで不安定になり足首にも負担がかかります。
身長 | 板の長さ |
150cm | 136cm~140cm |
155cm | 140cm~143cm |
160cm | 143cm~145cm |
165cm | 145cm~147cm |
170cm | 148cm~152cm |
175cm | 151cm~154cm |
180cm | 154cm~157cm |
上記の表を参考に、スタンス幅やバインディングの角度もポイントですが単純に滑りやすく上達最優先で選びましょう。
スノボグラトリのコツ
スノボグラトリをイメージする
グランドトリック、略してグラトリのコツを取り上げます。細かい定義はなく普通のコースで滑りながらやるトリックがグラトリと思ってOKです。まず、ターンが出来るのとカービングが出来るのとは違があるということです。動画でターンとカービングの違いを見ましたが違いがイメージとしてわかると思います。
カービングはかなり上級で安定滑走がナチュラルポジションとなりグラトリをする上ですべてのきっかけになります。カービング=最大のコツといえます。
グランドトリック初心者へ
スノーボードグラトリの技術
スノーボードの基本中の基本であるカービングの技術。グラトリ初心者が練習したいとはやる気持ちはとってもよくわかります。グラトリテクニックの基本にあるカービング技術を忘れずに安定滑走があり、いろいろなグラトリ技が存在することを意識してテクニック身に着けていきましょう。グラトリ上達の近道がカービングであることを紹介しこれからグランドトリックを始める方の参考になれば幸いです。
まとめ
グラトリは飛んだり、回ったりするトリックで多くの種類があります。ジャンプ台などを使わず斜度の緩い平らなところでするのが基本で普通のコースで滑りながらするトリックです。スキー場のルールやスノーボードをするときのマナーを守ることが重要でグラトリはさらに安全面への配慮も必要です。グラトリ初心者の方へ参考になれば光栄です。