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祖母山のコースガイド!難易度別の登山ルートやアクセス情報を解説!

祖母山は数少ない、九州で百名山に選定された山です。広大な範囲なので、登山者の技量に合わせて登山コース・ルートを選べます。祖母山周辺は、祖母傾国定公園に指定されるほど、風光明媚でもあります。この記事を参考に、祖母山を訪れてはいかがでしょうか。
更新: 2023年5月22日
kawana yukio
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祖母山とはどんなところ?

地図の上では、大分県と宮崎県の県境にある標高1,756mの山です。そして、宮崎県の最高峰であり、日本百名山に選ばれています。しかし、山腹は大分県・宮崎県・熊本県の3県に跨り、地図で見ると広大な山系となっています。

周辺は祖母傾国定公園に指定され、大分県側では県立祖母傾自然公園が整備されています。天気が良ければ、風光明媚な祖母山が登山者を楽しませてくれます。

【大分県側】祖母山の登山コース・ルート

大分県・宮崎県・熊本県にまたがる祖母山ですが、古くから鉱山が開かれていたように、岩山主体となっています。3県にまたがっているため、登山コース・ルートやアクセスコース・ルートが複数あり、登山の難易度も様々ですので、登山者の技量にあわせて登山ができます。登山口は、基本的に4ヶ所です。尾平登山口・北谷登山口・神原登山口・白水登山口となります。


その登山口よりコース・ルートが分かれて行きます。きちんと整備され、案内看板もある登山道を使用しましょう。

大分県側からの登山コース・ルートその1

筑後大野市緒方町の尾平登山口からのコース・ルートとなります。尾平登山口→宮原→祖母山→天狗岩→尾根取付→尾平登山口のループ状のコース・ルートが一般的で、登山道は程よく整備され、難易度としては中程度となります。地図上にコース・ルートを書き入れ持参をしてください。


登山口からの標高差は1,166mほどでコースタイムは7時間10分ほどです。早朝出発なら、十分に日帰り登山は可能です。山頂からの登ったコースを帰ってもコースタイムや標高差は変わりません。

大分県側からの登山コース・ルートその2

竹田市の神原地区にある神原登山口を使用します。地元の人達に、本登山道と呼ばれており、この登山道が本来の登山道のようです。途中には五合目小屋(無人)もあり、登山道は整備されており、案内看板などもあります。五合目小屋を過ぎて案内看板の通り進むと、国観峠に出ます。そこを左折して進むと、9号目小屋があります。ここを通り過ぎれば山頂です。

難易度は中くらいで初心者でもなんとか登頂できます。登山口からの標高差は620mほどで、初心者でも3時間ほどで登頂できます。日帰り登山も可能です。

大分県側からの登山コース・ルートその3

竹田市の白水地区にある白水登山口を使用します。通称メンノツラ谷コースです。神原川の支流の並木合川沿いのコース・ルートです。初めは川沿いの林道を歩くのですが、途中で川渡などを必要とするため、水位が高くなったら難易度は高いです。


事前の天気状況で増水が予想されれば、あきらめるコース・ルートです。水位が低くても初心者は経験を積んでから挑戦すべきでしょう。標高差は、きちんと記録されていませんが、約600mで水がすくなければ3時間ほどで登頂できます。案内看板もありますので、日帰り登山も可能です。


【宮崎県側】祖母山の登山コース・ルート

高千穂町五ヶ所の北谷登山を利用します。登山口に入ると風穴コースと千間平コースの案内看板があります。風穴コースは岩場が多く、ロープ場やハシゴ場があり、難易度が高く上級者向きといえます。

千間平コースの難易度は中くらいで、初心者でもなんとか行ける程度で、それほど危険個所はありません。

両コースとも3時間あれば、山頂に到着できます。両コース・ルートともに整備され、案内看板がありますが、地図は必ず持参してください。標高差は約650mとなっています。日帰り登山は可能です。

【大分県側】尾平登山口までのアクセスコース・ルート

高千穂町役場前の国道218号を少し走り、県道7号線に左折します。岩戸川地区を過ぎ7号線を進んで行くと、豊後大野市緒方町尾平鉱山に入ります。祖母山登山口の案内看板が出てきますので、それに従ってください。有料の駐車場がありますので、そこに駐車するとその付近が北谷登山口となります。

休憩小屋・トイレ・水道も近くにあり、北谷登山口を使用するコース・ルートはここから始まります。地図で確認しながら進んで行くと、案内看板や吊橋、登山道が現れます。

大分県竹田市中心部より県道8号線(竹田五ヶ瀬線)を南下して進むと、出合トンネルが現れます。その手前を左折すると神原地区に入って行きます。神原地区を過ぎると、道路名が大規模林道字目小国線と変わります。さらに進むと祖母豊姫橋があります。その手前に祖母山登山道の案内看板があります。


案内看板に従って進むと、神原登山口駐車場です。トイレなどが完備されています。その先の舗装された林道を少し進むとY字路に突き当たりますので、右に進めば登山道となります。地図で確認しながら進んでください。


以上が神原登山口のアクセスルートです。

【大分県側】神原白水登山口までのアクセスコース・ルート

県道8号線を竹田市から神原方面に進んで行くと、白水地区があり、穴森神社の大きな看板がありますので、穴森神社方面に左折します。しばらく進むと白水橋があり、祖母山の案内看板があります。このあたりが白水登山口となります。

少し進むと八丁越の標識があり、このあたりまで車で進めます。後は、案内看板に従って歩きます。メンノツラ谷コースとなります。地図は必ず携帯してください。案内看板が倒れている場合があります。

以上が白水登山口のアクセスルートです。

【宮崎県側】北谷登山口までのアクセスコース・ルート

宮崎県側の国道325号線を道の駅 高千穂前を通り40分くらいで田原バイパスに突き当たりますので、右折して県道8号線に進入してください。五ヶ所トンネルを抜けると、五ヶ所集落に入ります。集落内に旧五ヶ所小学校がありますので、そこを右折してください。

進んで行くと舗装が途切れ、ジャリ道になります。ここから20分くらいで、北谷登山口です。案内看板や駐車場があります。車高が低い車だと、車を傷めますので注意してください。


以上が北谷登山口のアクセスコース・ルートです。

祖母山に関するあれこれ


9合目にある小屋は無料で使用可能

祖母山登山をしていて、国観峠から祖母山山頂の間に9合目小屋があります。この小屋は高千穂町が管理していて、祝日や土日など管理人がいる場合がありますが、無料で使用できます。天気の急変時は当然として、宿泊のみでも使用できます。


山頂までのコース・ルートは,ほとんどが片道3時間程度で、往復6時間以上になり、日帰り登山ではギリギリの時間です。最初から日帰りではなく、宿泊を予定していれば、余裕をもって稜線上の花などを楽しむことができます。小屋の位置が地図に記載されていない場合、書き込んでおきましょう。

祖母山の山頂

祖母山山頂は、360度の大パノラマで、祖母傾国定公園の山々の風景が登山者に迫ってきます。川渡や岩登りで苦労して登頂したのなら、感動もひとしおです。山頂の広さは、あまり広くはありません。10人くらいで、いっぱいといった感じです。団体登山だと窮屈な感じになります。

祖母山の天気状況

九州の天気は、暖かくて雪など降らないと思っている人もいると思います。通年の天気状況として、標高1,756mの祖母山に雪は降ります。祖母山の天気状況が分からない人のために、春夏秋冬の天気状況をまとめてみました。

春の天気状況

3月~5月を春として天気状況をまとめました。
3月:一日当たりの降雨量平均6,8mm 平均気温-0,7℃ 4月:一日当たりの降雨量平均6,5mm 平均気温6.5℃ 5月:一日当たりの降雨量平均8,1mm 平均気温9.5℃ となります。


3月初旬は、標高の高い所など、残雪や岩場の凍結があり、初心者の難易度が上がります。十分注意してください。3月下旬より花達が咲く準備をしています。

夏の天気状況

6月~8月を夏として天気状況をまとめました。
6月:一日当たりの降雨量平均17,4mm 平均気温12,7℃ 7月:一日当たりの降雨量平均16,6mm 平均気温16,3℃ 8月:一日当たりの降雨量平均13,7mm 平均気温16,3℃となります。


さすが九州です。気温はグッと上がります。降水量も亜熱帯的な降り方になっています。花が咲き、日帰り登山に最適かもしれません。

秋の天気状況


9月~11月を秋として天気状況をまとめました。9月:一日当たりの降雨量平均12,2mm 平均気温13,4℃ 10月:一日当たりの降雨量平均4,5mm 平均気温7,5℃ 11月:一日当たりの降雨量平均3,4mm 平均気温1,7℃ となります。


9月と10月で季節の変わり目がわかります。花や紅葉がありますが、日帰り登山だと、日照時間の関係で、うす暗いうちに出発しないといけません。

冬の天気状況

12月~2月を冬として、天気状況をまとめてあります。12月:一日当たりの降雨量平均2mm 平均気温-3,6℃ 1月:一日当たりの降雨量平均2,7mm 平均気温-5,9℃ 2月:一日当たりの降雨量平均4,2mm 平均気温-4,6℃ となります。


降水量が減っていますが、その分積雪があります。ラッセルするほどではありませんが、岩の凍結もありますので、登山の難易度は上昇します。

祖母山で見られる花

祖母山で見られる植物は、低地は照葉樹林、中腹は針葉樹林となっており、ブナ・ツガが主体となって林を形成しています。山頂付近はスズタケやブナがにられ、その他には祖母山山系と四国の一部しか見られない花ウバタケニンジンや、ミヤマキリシマ・リンドウの花やモミジなどが沢山の植物が見られます。

季節により、咲く花達はいろいろあります。紅葉時期に色ずく葉木なども、いろいろ存在しており、登山者の目を楽しませてくれます。冬には着霜の植物達の群落が見物となります。

祖母山の動物

動物は、特別天然記念物ニホンカモシカやヤマネ・ニホンジカなどが見られ、ニホンカモシカは南限生息地域とされています。ヤマネなどは、夜行性動物ですが、昼間でも運が良ければ見られるそうですが、一生に一度みられるかの動物らしいです。貴重な動物達も、祖母山には沢山生息しています。

まとめ

祖母山は、数少ない九州で百名山に選ばれた山です。難易度はすべての登山者に合わせるため、大変バラエティーに富んでいます。アクセス範囲も広大になるため、地図を良く見て検討する必要があります。

複数のコース・ルートが設定されおり、日帰り登山が可能な山ですが、山頂付近の九合目小屋に宿泊して、祖母山の魅力を堪能することもできます。この記事を参考にして、祖母山に行かれてみてはどうでしょうか。