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防水紙とは?屋根や外壁で使用するシートの材質の種類や貼り方を解説!

建築に使う水に強い紙、防水紙を知っていますか?防水シートとも呼ばれるもので、屋根材や外壁材として必須アイテムです。防水紙には異なる種類があり、初心者にはわからないことばかり。建築ではどの種類の防水紙を選べば良いか、どう張るべきかの方法もお伝えします。
2020年8月27日
はぐれ猫
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この記事で紹介しているアイテム

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屋根用 カラールーフィング 21m×1m 23Kg

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防水紙の役割

住宅の建築資材として使われている防水紙は、基本的にどんな役割があるのか、改めて確認します。

雨水の進入を防ぐ

防水紙、防水シートと呼ばれるもので、まず一番手に上げられる役割といえば、雨水の進入を防ぐことです。雨は屋根や家屋の骨組みに侵入すると、腐食を拡大させてしまうものです。だから水をはじく防水紙をきちんと屋根、外壁に貼ることで、雨水から住宅を守って寿命を延ばす役割があります。

湿気を外に出す

屋根用の防水紙は、表側からも裏側からも、完全に水を遮断する材質です。その一方で外壁用は、屋内側の湿気を外に出す役割を担う、素材が用いられるのも一般的です。

紫外線の影響を抑止する

太陽から降り注ぐ紫外線は、生命の生活環境に暖かさを与えてくれる一方で、年月をかけて建物を劣化させていくデメリットも兼ね備えています。防水紙には遮熱性を付加されたものがあり、紫外線や灼熱から家屋を守る役割も果たしています。

防水紙の分類

ルーフィング(下葺き材)

ルーフィングの防水紙という場合、住宅の屋根用として用いられているタイプです。屋根の下葺き材とも言われます。フェルト、布、紙などに、耐水性の強い融解したアスファルト、ゴム、特殊な繊維などの素材を用いて加工され、水に強い優れた効果を持っています。

サイディング(下地材)

外壁に用いられる防水紙のことを、サイディングと呼んでいます。壁の下地材とも言います。これはルーフィングの素材と似た素材で加工されており、水に強い効果や、湿気を逃がす効果を持っているタイプもあります。

屋根用の防水紙の種類

今の時代、屋根に用いる下地材は、アスファルトを使った防水紙が一般的です。どんな種類があるでしょうか。

アスファルトフェルト

出典: http://www.komeri.com/disp/CKmSfGoodsPageMain_001.jsp?GOODS_NO=462804&dispNo=001023010006

フェルトにアスファルトを染み込ませ、余分なアスファルトを取り除いた材質のものを、アスファルトフェルトと呼びます。この種類は、防水紙のなかで最低限の耐水性を確保します。薄手で軽量であり、価格的にルーフィングの中では最安値で入手可能です。

アスファルトルーフィング

耐水性のある布や紙などの材質にアスファルトを染み込ませ、両側からアスファルトで覆い、さらに両側に鉱石粉を固着加工したものを、アスファルトルーフィングと呼びます。これはアスファルトフェルトに比べて強度も耐水性も高く、鉱石粉の粗いものは砂付きルーフィングとも呼ばれます。

改質アスファルトルーフィング


アスファルトの性能を強化し、耐久性や耐水性に優れたものが、改質アスファルトルーフィングです。ゴムの材質を用いているものは、ゴム改質アスファルトや、ゴムアスルーフィングとも呼ばれます。ほか、特殊合成樹脂の材質を使ったものがあります。

改質アスファルトルーフィングは、これらよりさらに一段優れた一級品。モラサンという製品もありますが、まさに水を1滴もモラサン状態で、ステープルを打って固定した場所からの僅かな隙間すらも許さない密着性に優れ、雨漏り発生度が格段に低くなります。

粘着式

アスファルトルーフィングの最下層に、粘着性をもたせたシールのように使えるタイプです。タッカーとステープルを使わないため、重ね張りをした時に防水シート同士が密着して、隙間をなくして耐水力の向上効果に優れます。当然ながら、雨漏り発生率を大幅に低減させています。

外壁用の防水紙

透湿防水シート

湿気は通して水は通さず、それでいて水に強い素材が、透湿防水シートです。見た目は白い色をしているものが一般的です。これは家屋内部の湿気を逃がすため、木造モルタル家屋の外壁通気構造を採用するときには、よく使われています。屋根には用いることができないので、間違ってはいけません。

外壁用のアスファルト防水紙

外壁用にも、屋根用と同様、紙にアスファルトの加工をした、水に強い防水紙が用いられています。これも水を侵入させない効果を一番に考慮されたものです。外壁用のほうは、モルタルとの相性を考慮して加工されているものがあるので、材質の見極めが大事です。

防水紙を貼る時の道具

防水紙を屋根や外壁に適切に取り付ける時には、特別な道具が必要となります。防水紙にはどんな道具を使用するのか知っていますか?

タッカー

建築用のホッチキスとも呼べる道具に、タッカーがあります。一般的に防水紙は、タッカーで打ち出すステープルにより、壁の野地板などに固定される仕組みです。タッカーには手動と電動があり、より正確に素早く防水紙の取り付け加工を行うときには、電動が用いられています。

ステープル

防水紙を固定する刃がステープルです。コの字型をしていて、見た目はホチキスと変わりません。防水紙の材質に関係なく使え、野地板と防水紙をがっちり固定するのに役立ちます。ステープルには長さが違うものがあるので、野地板・防水紙の厚みに合わせるのが良いです。

専用接着剤

タッカーとステープルを使わず、接着剤によって固定する工法もあります。この工法のときはアスファルトルーフィング専用の接着剤など、かならず特化した役割の接着剤を選び出して使います。ステープルの穴から水が侵入するリスクを避けられる方法です。

屋根の防水紙の貼り方

水の性質を知る

水は重力に逆らわず、高きより低きに流れ下る性質があります。また、わずかな隙間さえあれば、そこから徐々に侵食を拡大して行く、とてもいやらしい性質もあります。そのため防水紙の貼り方では、水がつけ入るスキを与えないことが重要になります。

屋根の凹んだ折れ目に貼る

もし屋根が折れ曲がっている変形した構造なら、折れた凹みのところは水が溜まりやすい場所です。だからここは他と別に、防水紙を前もって貼り付けておきたい場所です。


下から貼り始める

水に強い貼り方をするために、防水シートは屋根の下から順番に、固定するようにします。もし上から順の貼り方をすると、防水シートに水が入り込む隙間だらけになってしまい、防水紙の水に強い威力を無効化してしまいます。

10センチ重ねて貼る

防水紙は下から貼り付けますが、そのときには10センチ以上も重ねる貼り方をします。屋根や壁の上を伝う水は、強風によってわずかに上に昇ることも考えられますが、10センチ重ねることで浸水のほとんどが防がれるのです。数センチだけ重ねようなどと、ケチった貼り方はダメです。

同一方法に貼っていく

ピラミッド型の屋根の場合は特に、同一方向に順序よい貼り方をするのも必要です。これは時計回りでも、反時計回りでも構いません。適当に上下左右に順序関係なく貼ると、防水が上手くいかないことがあるためです。平面な屋根でも、規則的に同一方法に貼る基本は同じです。

軒先水切りの上に重ねる

屋根の軒先は水切りを設置して、雨水が下にたれるような構造です。防水紙は軒先水切りの上に重ねた貼り方をする必要があります。もし防水紙を水切りの下に入れてしまうと、水切り部から浸水して腐食してしまうからです。

外壁の防水紙の貼り方

壁の下から順に貼る

ルーフィングと同様、外壁でも下から順番に防水紙を貼り付けるのは同様です。これにより外壁を伝ってくる雨水を、屋内に進入させないようにできます。

窓枠などの周囲も要注意

家屋の外壁には、窓やドアなど突起した木造部があります。ここは雨水が侵入しやすい場所です。外壁全体に防水紙を貼るときには、窓枠部は入念に貼り付け、シリコンシーリングを施すなどにより、耐水性のある構造を生み出します。

しっかり固定する

傾斜のゆるい屋根の場合、ステープルで軽く止めるだけでもずり落ちにくい状態です。しかし外壁は垂直であるため、しっかりとステープルで固定しなければ、重みで外れてしまうことがあります。ステープルは多めに使って、剥離しない加工が必要です。

防水紙をDIYで貼るときの注意点

少しでも隙間があると問題に

DIYの建築では、「このくらいで良いや」と適当かつ投げやり的な仕事になりがちです。しかし防水工事は、適当に仕事を進めて隙間が多くなったり、材料が無いからケチったりすることが、のちに雨水浸水の原因になります。お金をかけてでも、屋根と外壁は防水紙で埋めて欲しいところです。

材質により耐用年数が異なる

防水紙には色んな種類がありますが、簡単に言えば、単純な構造で、安い価格なものほど、耐用年数は短くなります。素材を選ぶ時には、予算からの検討も大切ですが、住宅の建築をしてから何年もたせて、何年で交換するかという点も、考慮に入れておいたほうが良いです。

ステープルを打った穴も浸水場所に

じつはステープルを打ち込んだ場所の、極めて僅かな隙間から雨水が入り込んで、雨漏りし始めるケースが多々見らります。それを避けるなら、改質アスファルトルーフィングを使うか、粘着式を選ぶこともできます。またはステープルの所に、シリコンシーリングを注入する加工も検討できます。

防水紙と道具の価格

販売の形態


ホームセンターやネット通販で販売している防水紙は、ロール状に巻かれた製品が一般的です。ガムテープのような補修用の細型のタイプから、幅50~100センチで、20~50メートル分もある製品が見つかります。

アスファルトフェルトの価格帯

アスファルトフェルト 430 1x42m 屋根材 下葺材 ルーフィング ツバメ印 七王 シバ 代不

出典:Amazon

防水紙のなかでも、比較的に安く求められるのが、アスファルトフェルトです。幅1メートルで40メートルほどの長さのアスファルトフェルトのロールが、6,000円台で入手できます。1x10メートル換算だと、1,500~2,000円になります。

アスファルトルーフィングの価格帯

屋根用 カラールーフィング 21m×1m 23Kg

出典:Amazon

アスファルトフェルトに比較して、かなり性能の高いアスファルトルーフィングですが、1x20メートルの製品が5,000円程度のものがあります。1x10メートルあたりで見れば、2,500円程度になります。

改質アスファルトルーフィングの価格帯

ゴムアスルーフィング 1m×20m 1.0mm 屋根用 ゴムアスルーフPRO-A

出典:Amazon

もっとも耐水性があって、高性能な改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)を建築資材に求めるなら、価格も高額は覚悟の上です。1x21メートルの製品の販売価格は、7,000円程度のものがあります。この場合10メートルあたりでは、3,500円程度です。

タッカーの価格帯

出典: https://www.amazon.co.jp/%E9%AB%98%E5%84%80-%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%82%AE-PWHT-100-GISUKE-%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC/dp/B00L4V6LN4/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1530246581&sr=8-2&keywords=%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0

防水紙をステープルにより固定するときに使うタッカーは、他の建築用品に比べても、それほど高額になりません。アマゾンで人気なのは、高儀(タカギ)GISUKEパワーハンディータッカーで、1,500円程度のお値段です。

ステープルの価格帯

出典: https://www.amazon.co.jp/%E9%AB%98%E5%84%80-%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%82%AE-PWHT-100-GISUKE-%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC/dp/B00QQ2H4JQ/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1530246581&sr=8-2&keywords=%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0&th=1

タッカーに装着し、防水紙を止めるステープルも、一緒に購入するのがおすすめです。高儀のGISUKEパワーハンディータッカーに使えるステープルは、12mmx8mmが1,000本入りで、200円台と激安です。多めに購入して置いても良いでしょう。

防水紙を使ってみよう

自宅力修理や小屋のDIYの時、防水紙をどう使うか、何を用意しどう貼り付ければ良いのか、把握できましたか?建築をするなら屋根や外壁にふさわしい、水に強い防水紙を求めて、スムーズに確実な防水工事を進めたいですね。

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