合川ダムとは
釣りの名所、合川ダムがどこにあるか知っていますか?まずは頭に入れておきたい、合川ダム情報からです。
合川ダムの位置
合川ダムがあるのは、和歌山県田辺市の中心部から、東へ16キロ地点。紀伊山地の山々が連なる田辺市南部です。半田峯や金剛ノ峰の谷間に流れている、日置川、将軍川、前の川などの上流域にあって、蛇のようにくねくねと長く伸びた形をしています。
合川ダムの概要
合川ダムは1957年に竣工しました。高さ64.5メートルある、日本初のアーチ式コンクリートダムで、正式名を殿山ダムといいます。ダム湖の長さは南北に6キロほどもあります。ダムのほとりの合川地区には、長さ166メートルの吊橋、小麦橋が掛けられて、ダムを象徴する風景です。
合川ダムの釣り
日置川は古来よりの川魚がいた場所でしたが、ダムが完成した後、釣りを目当てにした何者かによりブラックバスが放たれました。その結果、いまではバス釣りで有名なダムとなっているのです。レンタルボートでの釣り人の姿が、常に見かけられます。
合川ダムのアクセス
和歌山側からアクセス
大阪より伸びている阪和自動車道の先の、紀勢自動車道に入ります。上富田インターを降り、国道311号、371号を東へ。上富田インターから合川ダムまでは、1時間ほどでアクセス可能です。
東側からアクセスできる?
三重県尾鷲市に通っている、紀勢自動車道の尾鷲北インターから、国道425号線が西の田辺市へと向かっています。しかし紀伊山地の山道であり、片道で3~4時間を要すので、短時間のアクセスに向きません。愛知県方面からは、いったん大阪に入って阪和自動車道でのアクセスが近道です。
合川ダムで釣れる魚とは
ブラックバス
合川ダムといったらバスの釣果の期待が高まってとどまりません。生息しているブラックバスは体長が30~50センチ級が多いですが、ポイントによって、60センチ越えという大物のブラックバスも珍しくないとのことです。
アユ
合川ダムで釣れる魚では、アユも代表格です。合川ダムはアユの数が多く、体長20センチクラスがよく釣れています。合川ダムでは30センチオーバーの釣果も期待されます。
アマゴ
サケ科の魚で、河川残留型をアマゴと呼び、海に降海型をサツキマスといいます。アマゴも合川ダムで見かけられる魚です。大物だと50センチを超えるものがヒットしています。
合川ダムでボート釣り
合川ダムの釣りといえば、おかっぱりよりレンタルボートでの釣り方が主流です。ダムに架かる三川橋の近くに、合川ダム唯一のレンタルボートを営業している、キナン観興があります。
キナン韓興の特徴
桟橋にはエンジン船や手漕ぎ式など、多種多様なレンタルボートが並んでいるので、予算や予定に合わせて選べます。免許が必要なエンジン船は、トップガンを始めとするバスボートシリーズや和船です。免許不要なレンタルボートでは、手漕ぎ、足漕ぎ、2psエンジン・フットエレキ式などです。
レンタルボート料金
エンジン式の高性能なものになるほど、レンタル料金は高くなります。最も高額なのはトップガン465のフットエレキ付魚探付で、レンタル料金は25,000円ほど。他のエンジン式は2万円前後、和船は6,000~1万円程度です。足漕ぎや手漕ぎレンタルは5,000円前後と格安です。
キナン観興のアクセス
合川ダム西側に通る国道371号の三川橋の北側から、横道に入ります。南へ向かって三川橋の下をくぐり抜けます。少し走ると、キナン観興の敷地にアクセスできます。
キナン観興の駐車場
駐車場は合川ダムのそばに10台程度のスペースがあるのみです。キナン観興の駐車場は、基本的に予約者専用となっています。当日に予約なしで入り込んで、駐車しないよう気をつけてください。
レンタルボートの利用方法
キナン観興のボートは、電話での予約かウェブサイトの予約フォームを利用します。予約日、氏名、住所、電話番号など必須の項目を埋めて、レンタル利用したいボートの種類を選びます。
基本情報
所在地 和歌山県田辺市合川483-10
電話 0739-62-0039
ボートでの釣り方
ボートで釣り場に移動
各種の選びだしたボートで、お目当ての釣り場へと向かいます。エンジン式なら遠方の人気ポイントまでスムーズですが、手漕ぎ、足漕ぎ式だと人気釣り場までたどり着くのも一苦労。4つ岬など近場で釣るのがベストです。周囲のボートとは、一定の距離を保つことも忘れないでください。
魚探で確認
ボートの魚探またはスマホの魚探があるならば、釣り方の最初は水中の確認です。魚の群れのいる場所を見つけ出したら、さっそく釣りの開始です。
ボートでの釣り方・道具編
ルアーフィッシングの本場といえるのが合川ダム。タックルはバス釣りメインで揃えている人が目立ちます。竿はスピニングロッド、トラウトロッド、バスロッドあたりがよく使われ、バスの引きにも強いベイトリールが選ばれる傾向にあります。
バス釣りでよく使われるルアーとしては、ミノー、ベントミノーは一般的。フォールシェイカー6.4やレッグワームなど、人気ワームを使う釣り人も多いです。大物を釣る人にはラバージグが目立ちます。小魚やカエルやミミズなど、泳がせ釣りをする人も見られます。
ボートでの釣り方・実践編
水中に仕掛けを沈ませたら、あとは釣り方の基本はルアーの上下動、巻き上げては落とす、あるいは水底をひきずるという動作の繰り返しです。合川ダムは水深は深い所で10メートルほど、岸に近い浅い所なら数メートルといった具合なので、その都度仕掛けの沈ませ方は違います。
ボート釣りの注意点
合川ダムのボート釣りでは、ダムならではの気をつけておきたい要素もあります。全て把握してみましょう。
ボート乗り入れ禁止場所
合川ダムの吊り橋(小麦橋)の西側には、ダムの取水ゲートがあります。この近くに網場(あば)と呼ばれる網の張られたポイントがあり、網場から対岸までの水域は、釣り禁止区域に指定されています。ここは船に乗っている人は、ゆっくり通り過ぎる決まりです。
浅瀬に近づかない
川の上流のバックウォーター(河川流入部)に向かうほど、水深は浅くなります。湖底の岩にボートのスクリューをぶつければ、航行不能となってしまいます。合川ダムの浅い場所には、ボートで近づかないことです。
ダムの水位
これはどこでも同じですが、合川ダムも訪れるたびにダムの水位が違っています。梅雨の時期は特に水位が高くなり、逆に雨が降らない時期はかなり水位が低下して、普段見えない水底の岩が目に付きます。あまり水位が低い時期になれば、ボートで行ける場所が狭まっているでしょう。
ライフジャケット
どんなボートに乗り込んで釣果を目指すにしても、水に落ちては命も落としてしまう可能性があります。キナン観興では、ボート利用者にライフジャケットをレンタルしています。万が一のことを考えると、ライフジャケットを身につける安全な釣り方をおすすめします。
合川ダムの釣りポイント①(将軍川)
古屋ワンド
ボート乗り場からボートに乗り込み、南方へ向かえば合川ダムの将軍川エリアです。2.4キロほど進んでに行った先に、古屋ワンドと呼ばれる水域があります。目印となっているのは大きめの立木で、将軍川が大きく曲がって、水の流れも地形も複雑、変化に富んだポイントです。
1年を通じて釣れる古屋ワンド
古屋ワンドあたりの川幅は150メートル、さらに水深もあるため、水底部は寒い季節も水温が暖かく保たれやすいところ。寒い季節でも釣果が上がりやすく、大物狙いでもひとまず行ってみたくなります。
合川ダムの釣りポイント②(将軍川)
釣りっ子太郎ワンド
かつて太郎という釣りっ子がナワバリにしていたかどうか分かりませんが、つりっ子太郎ワンドも人気の釣り場です。ここは古屋ワンドから900メートルほど、将軍川をさかのぼった先の水域です。ボートでアクセスするには若干の距離を感じます。
魚溜まりの釣りっ子太郎
将軍川はくの字に曲がって、川幅100メートルと若干水域も広い釣りっ子太郎ワンドは、絶好の魚溜まり。ここはバスからアユから大物の釣果も出やすいポイントです。合川ダムの最奥部での釣り方を求める人はここです。
合川ダムの釣りポイント③(日置川)
4つ岬
ボート乗り場の北側は日置川のエリアで、時間をかけずに行ける人気ポイントといえば、4つ岬です。乗り場から800メートルほど進んだ場所で、小さな4つの岬が並んでいることが由来です。
通年狙える4つ岬
日置川の曲がり角の水中岬と向かい合って、川幅も50メートルと狭まっています。それに加えて小さなワンドが並ぶ地形が功を奏すのか、アユやバスの釣果は1年を通しての場所。ボート乗り場からも近いため、移動に時間を掛けたくない釣り方をしたい人も、一先ず行ってみたいところです。
合川ダムの釣りポイント④(日置川)
ワイヤー下
日置川の4つ岬から、さらに北へ1キロ進んだ場所は、ワイヤー下と呼ばれるポイントです。名の由来は謎ですが、この釣り場は東へほぼまっすぐに水域が続き、カーブを描いた先に吊り橋の姿があります。ワイヤー下の西端には、大滝という滝の名所もあります。
ワイヤー下のバス溜まり
合川ダムの日置川流域でも、若干流れが止まって見えることが多いエリアです。そのためかバス溜まりと化して、単純な釣り方でも大量釣果の可能性を秘めているのがここです。
合川ダムの釣りポイント⑤(前の川)
大岩エリア
ダムの中心の小麦橋より東側は、前の川エリアです。ボート乗り場から1.5キロ進んだ先に、大岩エリアという釣りの注目ポイントがあります。水面に巨大な岩が転がっていることから、こう呼ばれています。
大岩周辺は大物の釣り場
大岩だからというわけではないですが、大岩周辺はブラックバスの大物の釣果が出るとして、一目置かれている釣り場です。水位が低い時期ほど、その傾向が高まると言います。
合川ダムの釣りポイント⑥(熊野川)
熊野川エリア
前の川の途中で、熊野川の分岐点があります。減水時には岩壁が周囲を取り巻く絶景ポイントでもあります。熊野川に入った先の水域300メートルほどの区間が有望な釣り場となっています。ここはボート乗り場からの移動に、時間をかけません。
熊野橋の下が狙い目
このエリアでも特に、熊野川に架かる熊野橋の真下がよく釣れるとして、釣り人が集まる場所です。それは熊野川と前の川が合流していることに関係するのか、ともかくお魚の居心地が良い熊野橋下は、釣果を上げる上で狙い目です。おかっぱりポイントの近くも要所です。
合川ダムの釣りポイント⑦(熊野川)
熊野川のおかっぱり
常日頃からおかっぱり目当ての釣り人には、厳しいのが合川ダムです。実は合川ダムには、おかっぱりの釣り場がほとんどないからです。それは急峻な崖に囲まれ、ダム湖に降りる道路すらもないのが理由でした。そんな中で初心者も釣れる、数少ないおかっぱりポイントがここです。
おかっぱりの釣り場までのアクセス
国道371号で、合川ダム東側の前の川に沿って走り、トンネルを過ぎたら、熊野川に架かる橋の手前で左折します。この丁字路にはこの先の百間山渓谷の案内板が立っています。熊野川のおかっぱりポイントに向かうなら、道路脇に駐車するもやむ無しです。
熊野川のバックウォーターポイント
おかっぱり釣りができるポイントに向かうには、急斜面を降りるので、うっかりすると足を滑らせ転落してしまいます。合川ダムに熊野川が流れ込んでいるバックウォーター部は、岩場が広がって、透明度の高い水中には魚影の姿も確認できます。俄然おかっぱり釣りも釣果の期待が高まります。
おかっぱりでの釣り方
バスロッドなどの竿、ワームのタックルを基本とした釣り方で構いません。ブラックバスやアマゴに警戒されないには、チョイ投げで距離を保ってワームらしい動きを付けていれば食いつき始めます。それほど広い場所ではないため、はじっこのほうだと、樹木の枝がじゃまになる可能性があります。
近くの釣具店
近くの釣具店と言っても、合川ダムから計測すれば、軽く35キロ以上も離れています。しかしこの釣具店は覚えておいたほうが、釣りの時には助かります。
古川釣具店
紀勢自動車道の上富田インターから1分、国道42号の新川橋そばの人気釣具店です。海釣りメインな和歌山だけに、川釣り用品は若干少ないですが、インターから一番近いお店なので見逃せません。ネットでは親切な釣具店としてかなり評価が高くなっています。
フィッシング&レジャー ナニワ
阪和自動車道の紀伊田辺インターや、紀伊田辺駅のそば、国道424号の小泉北交差点に出店している釣具店です。倉庫型店舗で、売り場面積はかなり広め。合川ダムでの釣りをするなら嬉しいアユ特集コーナーは、アユ用竿から仕掛けまで全て入手できます。
釣りついでに訪れたい場所
富里温泉乙女の湯
合川ダムの北5キロの富里地区の日帰り温泉です。国道371号線沿いの、本ノ谷山のふもとにあり、合川ダムからのアクセスは短時間です。地下1,300メートルから湧き上がる温泉は弱アルカリ性の健康の湯。釣りの後にゆっくり疲れが取れます。
道の駅 ふるさとセンター大塔
田辺市街地と合川ダムとの中間点にある道の駅です。国道311号線沿いに、純和風な建物で営業しています。ここでは地元産のアユ、山菜、椎茸などの食材、シフォンケーキなどが売られ、木工体験もできます。もし釣果が出なくても、道の駅にアクセスでお土産を買って帰れば誤魔化せます。
いざ合川ダムにチャレンジ
和歌山県田辺市の合川ダムは、レンタルボートの釣りを基本と考えられる場所でした。市街地からやや距離があるにしても、休日になったら泊りがけでも行ってみたい釣り場です。紀伊山地と合川ダムの湖で日常を忘れて、バス釣りに没頭してみませんか。
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