はじめに
植物はさまざまなグループに分類され、アマリリスはヒガンバナ科ヒッペアストルム属といったグループに含まれます。赤、黄、ピンク…と多彩で大きめの花が特徴です。品種によって花の形が違い、見るのが楽しい花です。このアマリリスが有する花言葉も気になるところですね。華やかさだけにあらず、少し不思議な意味に感じる花言葉もあります。
アマリリスってどんな花なの?
アマリリスの花の特徴や正式な名前、品種などについてちょっと詳しくみていきましょう。
アマリリスの花、見た目の特徴は?
アマリリスは球根から育つ多年草でユリに似ています。まっすぐに伸びる茎の先端に花がつき、花弁は6枚でラッパのように広がって咲きます。咲き方に種類があって、一重咲きや、花弁が重なる八重咲きがあります。
花の色は、赤、ピンク、白、黄などのほか、花びらに筋の模様が入った複色も存在します。10~20センチくらいのサイズの花で、中には25センチを超える巨大輪を咲かせる品種もあります。背丈は40~60センチくらいに成長することが多いです。
アマリリス 和名・英語名は?
アマリリスは和名(日本語名)も同じくアマリリスです。英語のAmaryllisの読みによって和名がつきました。和名や英語名が共に同じなのは分かりやすいですが、ややこしい所が一つあります。学名では「Hippeastrum・Hybridum」(ヒッペアストルム・ヒブルドウム)といいますが、アマリリスという文字が出てきません。以前はアマリリス属の分類だったので、その名が残りました。植物の分類が途中で変わることは時々あります。
本来のアマリリスとは?
分類上アマリリス属に属しているのは、南アフリカ原産のホンアマリリスベラドンナ、アマリリスパラディシコラです。ヒッペアストルム属のアマリリスはたくさんの種類がありますが、こちらは2種類です。英語名ではベラドンナリリーといいます。現在一般的にアマリリスと呼ばれているのは、ヒッペアストルム属に所属しているたくさんの園芸品種です。
アマリリスの品種は?
アマリリスの品種の数は、原種で90種、品種改良で生まれた園芸品種は数百種類にのぼります。市場に出回る主要品種は、ルドウィッヒ系、レティクラタム、小輪系です。ルドウィッヒ系は大輪系アマリリスで大きな花が特徴的です。大輪系アマリリスは、ほぼルドウィッヒ系に該当します。レティラクタム(シロスジアマリリス)は、葉に白の筋模様があり、秋に咲く品種です。小輪系は1つの球根につき2~3本の茎が出て、1本の茎に4~6個の小さい花のつく品種です。
アマリリスの花言葉
アマリリス 代表的な花言葉って?
一つの花が有する花言葉は、大体は複数あり、いくつかの意味あいがあります。アマリリスも例外にはあたりません。アマリリスの花言葉は、誇り・輝くばかりの美しさ・強い虚栄心・すばらしく美しい・おしゃべりです。あなたが持つアマリリスの花の印象と比べてみていかがですか?ちなみに、学名である「ヒッペアストロム」は、「馬さながらに大きくて星のような花」という語意を持ちます。
アマリリスの全体的な花言葉の意味は?
アマリリスの花言葉は、花の印象や、ある神話が由来だと考えられています。花名のアマリリスは、古代ローマの詩人ウェルギリウスの作品、牧歌に登場している羊飼いの少女の名前が由来です。アマリリスは花が横向きにつき、それが周りの花たちとお喋りする姿に例えられました。そこから「おしゃべり」の花言葉がつきました。「輝くばかりの美しさ」、「すばらしく美しい」は素直な表現ですが、花の美しさが伝わりますよね。
神話が由来の花言葉も
神話由来である「内気」と「強い虚栄心」の花言葉は少し不思議ですね。アマリリスが恋をしたアルテオという少年は他に好きな人がいました。失意の中、神に祈ったアマリリスが、お告げと共に授かった矢で自分自身を傷つけると、流れた血から綺麗な花が咲きました。花を見たアルテオはアマリリスを愛し、恋が成就しました。おとなしいアマリリスが言葉で思いを告げられずにいたこと、自身を傷つけてまで振り向いてほしいという思いがみえます。
アマリリス、あの有名な曲は?
アマリリスと聞くと、メロディーが思い浮かぶ方もいるかもしれません。アマリリスの歌は、フランスのルイ13世によって作曲されたフランス民謡です。明るい恋に合いそうな可愛らしいメロディーなのですが、本物のアマリリスの花はよく目立つので、曲より強めの印象を受けます。親しみやすさと共に強く引き付けられるような、二面性の魅力のある花だったのかもしれませんね。
アマリリスの色別の花言葉
花の色によって花言葉も違う?
アマリリスは多彩な花です。色によって花の印象は変わりますよね。はっきり区別されてはいないですが、色から連想する花言葉が違う場合があります。アマリリスの色別花言葉についてもチェックしましょう。
赤色の花言葉
赤色は、アマリリスの人気色です。大きな花がついたアマリリスは、赤色だと特に鮮やかさが目立ちます。アマリリス赤の花言葉「輝くばかりの美しさ」「すばらしく美しい」は、花の特徴にピッタリですね。
ピンク色、黄色の花言葉
ピンクや黄は可愛い雰囲気をまとっています。その花言葉は「おしゃべり」です。アマリリスの横向きについた花が、花同士会話している様子に例えられました。ピンクや黄色のアマリリスの花は、可愛い女の子たちが無邪気にお喋りしているようですね。「輝くような美しさ」も、明るくキラキラしたイメージでよく似合います。
白色の花言葉
アマリリス白の花言葉は、「内気」です。白は清楚で控えめな感じの色です。神話の少女アマリリスは、最初、恋の相手を引き付けられず、あれこれ考えました。彼女の恥ずかしがり屋でかわいらしい内面が「内気」に表現されています。別の解釈ではアマリリスの花の咲き始めが少しうつむき加減になる様子からついたといわれます。
紫色の花言葉
アマリリス紫色の花言葉は、「強い虚栄心」です。紫は、神秘・気高さの象徴といわれます。神話の中の、矢で自分自身を傷つけるアマリリスの行動はびっくりしますよね。そうまでして相手を引き付け、恋を叶えたいといった激しい思いが表現されています。おとなしい性格のアマリリスが恋をし、秘めた熱い気持ちが生まれたのでしょうか。英語の花言葉でもある「誇り」も、気高い紫のイメージです。
その他の色、複数の色の花言葉は?
アマリリスには、他に、緑、赤白の紅白、筋の模様が入ったものなどあります。花によっては、色の違いで花言葉の意図がガラリと変わることがあり、ちょっと心配になることもありますね。アマリリスの花言葉は色の解釈はあるものの、きっぱりと区別はないので、どの色も共通といえます。花言葉を意識してアマリリスをプレゼントする場合にも、花の色と贈る方のイメージを合わせて選んで大丈夫です。
アマリリスが誕生花となる誕生日はいつ?
誕生花というのは、生まれた月日にちなんだ花のことです。誕生花の由来や定義には諸説ありますが、古代ギリシャ・ローマの神話の時代、自然の花や木々は神秘的な力を持ち、神様のメッセージを宿す存在だと考えられていました。365日、日々を司る神様がおり、日々の神様と花を結び合わせたのが、誕生花です。1月26日、2月12日、2月24日、5月28日、5月30日、7月16日が誕生日の方があてはまります。
アマリリスの開花時期はいつごろ?
アマリリスの開花時期は4月下旬~6月です。開花期間は約1か月で、春の終わりから初夏の時期に見頃を迎えます。一部、真夏の暑い時期や10月の秋頃に咲く品種が存在します。2~3月頃に球根を植えると、鉢植えの場合約1.5か月~2か月後には開花します。開花までの成長が早いといった特徴を持ちます。アマリリスは寒冷に弱く、屋外では冬に地上部分が枯れますが、掘り起こした球根を次の春に植え付けるとまた楽しめますよ。
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いかがでしたか?多くの品種があるアマリリスは、花の大きさや色、形も多様で魅力たっぷりです。そして、花言葉は美しく力強い印象で、悪いイメージはないですね。由来になったアマリリスの神話はロマンチックで興味深いものでした。アマリリスの花言葉や贈り方などをさらに知りたい方は、ぜひこちらも参考にしてください。
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