ニラは冷凍できるか
意外と知らない、ニラの保存方法
炒め物やスープなどの中華系レシピに用いられ、ニンニクに並ぶ「精のつく野菜」として有名なニラですが、冷凍できるのか?までは余り知られていないもの、ネギやニラなどの緑っぽい野菜で気になるのが「冷凍できるか/冷凍しても味は落ちたりしないか」等ですが、ニラは保存方法をちゃんと覚えておけば、しっかりと冷凍保存をすることが出来、長持ちさせることも出来ます。
新鮮なニラを見分けるポイント、冷凍する前に確認を
やはり冷凍保存するなら、出来るなら長持ちする新鮮なものを選びたいもの。新鮮なニラを見分けるポイントは根元を持つことで。根元を持った時、葉先までピンと立ち、ハリのあるニラが長持ちし、冷凍保存に向いています。他にも、葉っぱが濃い緑色で、ツヤがあり、茎が太過ぎないもの。切り口が乾いておらず、鼻を近づけると「香り」を感じられるものが新鮮な証。香りが余りせず、色がくすんだニラは冷凍保存をしても余り賞味期限を伸ばせず、日持ちしない場合があります。
ニラの賞味期限と消費期限
目安は3~4日、5日以降は要注意
ニラは日持ちせず、味落ちしやすい野菜のため、冷凍保存をしっかり行った場合でも、その賞味期限は3~4日程度とされ、美味しいニラをレシピに使いたい場合は5日以内に食べる、と覚えておきましょう。ニラは生鮮食品のため、流通過程にかかる時間により保存できる期間や賞味期限が変わって来、具体的な「賞味期限」はない、と言ってもいい野菜です。5日以内に食べると言うのも「目安」でしかありません。
ニラの消費期限、これを過ぎたら注意
賞味期限以上に気を付けるべきなのが「消費期限」です。賞味期限が「美味しく食べられる目安の期間」なら消費期限は食中毒を起こさないための目安。ニラに特に決まった消費期限はなく、意外と傷みやすいため、中々食べず冷蔵庫に保存しっぱなしにしていると、消費期限を過ぎてしまう場合もあります。ニラの消費期限は賞味期限と同じ位と思うようにしましょう。ここでも日持ちする期間は「5日程度」とされ、5日以内に食べるよう心がけましょう。
ニラの保存方法①・そのまま冷蔵庫で冷凍保存
日持ちしにくく傷みやすいニラですが、保存方法により日持ちする期間を延ばせる場合もあります。冷凍できるかの他にも、常温での保存の仕方や、更にニラを日持ちさせる方法も紹介していきます。
ニラを冷凍保存する場合は、乾燥に注意
記事タイトルにもなっている「ニラは冷凍できるか?」と言う疑問ですが、乾燥に注意すれば冷凍保存することが出来ます。冷蔵庫の中は意外と乾燥しており、剥き出しのまま保存すると冷蔵庫の中で乾燥してしまい、長持ちしないのみでなく、他の野菜にニラの香りが映ってしまう場合もあるため、おすすめできません。ニラを冷凍する場合は、まず「冷蔵庫は意外と乾燥する」と言う見落としがちなポイントに目を向けましょう。
ニラを冷蔵庫で保存する場合は、紙やビニールなどでニラをくるみ、更に根元を湿らせたキッチンペーパーで覆ってから、更に新聞紙でくるみ、二重に重ね合わせて保存しましょう。ここまで徹底するのは、ニラがとても乾燥しやすい野菜だからと言うのもありますが、新鮮なニラが放つ香りはかなり強烈な為、冷蔵庫がニラ臭くならないための対策でもあります。この時は「隙間」を作らないのが長持ちさせるポイントで、隙間を作るとそこから乾燥し、日持ちしなくなる場合があります。
ニラは常温保存できるか、目安となる温度
ニラを保存するのに適した温度は5℃前後とされ、常温で保存するのはかなり厳しい野菜です。基本的には冷蔵庫でしか保存できない野菜だと思うようにしましょう。その冷蔵庫による保存でも、下処理を入念に行わないと長持ちしないため、ここでも手のかかる野菜と言えそうです。
ニラの保存方法②・水に浸し冷凍保存
レシピにも使いやすい、おすすめ長持ちテク
ニラを長持ちさせるコツはとにかく乾燥させない事、さらにニラは様々なレシピに使い回しても結構あってしまう野菜のため、食べやすい大きさにカットしたニラをケース等に入れ、水に浸し冷蔵庫で保存することで、約10日間持たせることが出来ます。更にこの方法なら常にカット状態のニラが使えるため、色んなレシピに使い回せる、おすすめの保存方法です。ただ、この方法だと取り出したニラが水を吸いべちゃっとした食感になるため、レシピに使用する前に水切りをしておきましょう。
ニラを冷凍保存させるときのポイント
ニラを冷凍保存し、日持ちさせる場合のポイントは、カットしたニラがかぶる位の水を入れ、水を3日おきに取り換え、出来る限り新鮮で綺麗な水を保ち続ける事。ずっと同じ水で保存していると、かえってニラが日持ちしなくなる場合があるため、ケースに入れたから大丈夫!と思わず、こまめに水替えを行いましょう。
ニラの保存方法③・みじん切りでまとめて冷凍保存
一気にまとめて冷凍、保存期間も最長
食べきれない量のニラが手に入ったら、一気にみじん切りにカットし、まとめて冷凍保存をしてしまいましょう。この方法なら日持ちしにくいと言われるニラを最大で1か月まで保存することが出来ます。方法も簡単で、ニラをみじん切りにカットしたら、冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫に寝かせた状態に入れるだけ。パラパラになるほど凍ったら袋を立て、レシピに使いたいときに保存袋ごと取り出し解凍すると言うもの。ニラを冷凍できるか?という疑問の通り、冷蔵庫のみでなく「凍らせる」事で、更に保存期間を伸ばせます。
冷凍できるから安心と思わず、早めに食べきろう
冷凍できるから保存期間は問題ないと言っても、これで安心してはいけません。そのまま保存する場合も、水に浸し保存する場合も、みじん切りにし冷凍保存する場合でも、ニラがとても傷みやすい野菜なことに変わりはありません。保存期間が伸ばせるからレシピには使わないとは思わず、可能な限り早く、美味しいうちに食べきるようにしましょう。
ニラおすすめレシピ①・ニラ餃子
まずはニラの使い方として、定番中の定番であるニラ餃子から。ニラ入りの餃子はニラ無しの餃子とはまた違う味わいがあり、大きめにカットしたニラを使えば、肉汁の中にニラのシャキシャキした歯ごたえを感じることが出来ます。他にも、餃子の具に野菜を入れ風味をプラスするアレンジレシピに「しそ餃子」がありますが、サッパリした味わいになる「しそ餃子」に対し、ニラ餃子は使い方にもよりますが、餃子のジューシーさを引き立たせるような使い方となります。
餃子の美味しい食べ方、タレの使い方にもコツが
身近過ぎて知られていませんが、焼き餃子には「美味しく食べる」為のポイントがあり、これを押さえればさらにニラ餃子を美味しく食べられます。そのコツは主にタレの使い方にあり、焼き餃子が運ばれてきたら、酢、醤油、ラー油などを混ぜ合わせたタレを作りましょう。タレの配合の目安は、酢:醤油が1:1の割合。さらに、焼き目にはタレを付けず、柔らかい部分をタレに浸すようにしましょう。焼き目のパリっとした食感を残した、とても美味しい焼き餃子が頂けます。
ニラおすすめレシピ②・ニラ玉
続いて消化するのが、これまたニラの使い方の定番である「ニラ玉」です。ニラ玉は簡単に言ってしまえば「中華版オムレツ」で、カットしたニラを卵であえるだけと調理法もシンプル。短時間が作れるうえスタミナも付き、さらに栄養満点と食べ盛りな方や大食いの方に嬉しいレシピです。さらに、ニラ特有の香りの元である「アリシン」は油と相性が良く、おひたし等より更に高い栄養価を見込めます。
美味しいニラ玉を作るポイント
ニラ玉を美味しくするポイントは、メインとなる卵の使い方にあります。まずは卵をボウルに入れ菜箸でかき混ぜ、隠し味として粉末の鶏がらスープの素を入れましょう。ニラは出来るだけ大きめにカットし、熱したフライパンにゴマ油を引き、先に卵を強火で炒めます。半熟になったらいったん取り出し、次はニラを炒めましょう。ニラがしんなりしたら調味料を加え、更に取り出した卵を再び加えニラと混ぜていきます。最後に塩コショウで味を調えれば、美味しく精のつくニラ玉の出来上がりです。
ニラおすすめレシピ③・レバニラ炒め
ニラの使い方として「ニラ玉」に並ぶスタミナ料理として有名なのがレバーとニラを炒めた「レバニラ」こと、レバニラ炒めです。レバー自体がややクセがあるもの、非常に栄養価が高い部位であるため、栄養価が高い食材同士その相性は抜群で、愛好家も少なくありません。日本では専ら「もやし」やニンジン、パプリカ等が加えられますが、本場のレバニラ炒めはもやしを加えないという特徴があります。中華風にしたい場合は参考にしてみれはいかがでしょうか?
レバニラ炒めを美味しく作るコツ
ややクセのある食材同士、とても相性のいいレバニラ炒めですが…自宅で作るとどうもレバーがパサパサしがち。まず調理の前にレバーを牛乳に浸し、しっかり血抜きをしておくのがポイントです。そして、レバーの過熱は出来る限り短時間に留め、強火でさっと熱を通す程度にしましょう。レバーともやし、ニラ用のフライパンを分けるのも有効で、とにかく短時間で、さっと調理するのが美味しくするポイントです。
ニラおすすめレシピ④・麺と合わせる
ニラは定番中の定番であるニラ玉、レバニラ、ニラ餃子の他にも、麺類との相性もよく、薬味のネギ代わりにカットしたニラを入れると言うのもアリです。ラーメンの具材にすれば鮮やかな緑が目にも美しく、スープを吸ったニラはレバニラやニラ玉とはまた違う味わいがあるため、一度は味わう事をおすすめします。更に麺類と合わせれば大量のニラを消費できるため、沢山もらった場合もおすすめです。
新しいニラの使い方「ニラそば」
中華レシピでお馴染みのニラですが、実は和風レシピとも相性がよく、ゆでた蕎麦と、同じくゆでたニラを合わせ食べる「ニラそば」なんて変わり種レシピも存在します。ニラと蕎麦と言う、中々考え付かない食べ合わせですが、ニラとシャキシャキした歯ごたえと香りは、ネギとはまた異なる味わいがあり、調理法も「ニラと蕎麦を茹で、一緒に食べるだけ」と言うシンプルなものなので、一度は試してみることをおすすめします。
ニラおすすめレシピ⑤・豚肉と合わせる
レバニラの項でもわかる通り肉類と相性のいいニラですが、特に豚肉との相性は最高で、更に豚肉にふんだんに含まれる「ビタミンB1」効果で、夏バテにも効果的なレシピが出来上がります。また、豚肉に含まれる「ビタミンB1」は豚肉のみでなく、他の食材と合わせるとより効果的だと言われており、ニラと組み合わせることで、さらに高い効果が見込めると言う訳です。
夏に食べたい「ニラしゃぶ」
夏バテ予防料理としておすすめの「豚しゃぶ」ですが、ニラと合わせ「ニラしゃぶ」にするともっとおすすめ。用意する具材もニラに豚肉、お好みでエノキダケなどとシンプルで、3~4センチくらいにカットしたニラと、大きめにカットした豚肉を、沸騰させた鶏がらスープの中に入れ、アクをとったら最後にニラを入れ、ポン酢で頂きましょう。他のレシピよりサッパリした食べ方なので、たっぷり食べたいと言う方に向いています。
ニラを冷凍保存し、色々使い回そう
中華料理に使用する食材と言う面の強いニラですが、ややクセはあるもの、お弁当にも使える様々なレシピに応用できる万能食材と言っても過言ではありません。保存する際は「冷蔵庫は意外と乾燥する」という点に気を付け、何よりも乾燥に気を配りましょう。