レール付きの引き出しを簡単に作る!基本の材料と道具
レール付きの引き出しをできるだけ簡単にdiyで自作するための基本の材料と道具をご紹介します。まずは引き出し部分から作りましょう。
簡単な引き出し作りの材料と道具
必要な材料とちゃんとした道具があれば、見た目よりは簡単に引き出しを作ることができます。次にあげるのは木工 diyにはおなじみの材料と道具です。
木材
ビス(木ネジ)
定規/サシガネ/テープメジャー
鉛筆
ドライバー
コーナークランプ
直角定規コーナー
木工ボンド
木工パテ
サシガネは、直角であることを確認しながら直線がひけるという、自作木工プロジェクトには欠かせないツールですね。
コーナークランプは、自作木工プロジェクトにはお約束の道具です。引き出しの四隅を直角に固定するのに欠かせないツールです。次にあげる直角定規コーナーと一緒に使う人も多いです。
直角定規コーナーは、引き出しの角を直角に固定するのに非常に便利な道具です。
木工パテは、ネジ穴を目立たなくするのに便利な道具です。紙やすりを使うと綺麗な仕上がりになります。
スライドレールを簡単に取り付ける材料と道具
スライドレールには長短いろいろなサイズがあるので、引き出しのサイズと、中に入るものの重さ(耐荷重)で選びましょう。
引き出しにレールをつけるための基本的な材料は、
-スライドレール
-引き出し
-ビス(ネジ)
の3つです。
道具に関しても、
-サシガネ(直角定規)
-ドライバー
の2つがあればできますが、より丁寧に仕上げたい人は、キリで穴を開けてからビスを入れたりもします。さらにスライドレールをつけるのに特化した道具もありますが、これはまた後でご紹介します。
作業場所
言わずもがなですが、作業場所はなるべく平らな場所を選びましょう。
簡単な引き出しの作り方
diyで自作引き出しを作る方法にも色々ありますが、ここではおよそ一番簡単なレール付きの引き出しの作り方をご紹介します。
1. 木材をえらぶ
以後の計算を簡単にするために、ここでは厚さが約ハーフインチ(12.7mm)の板を例として使います。
2. スライドレールを選ぶ
今回の例では、一般的に流通している、クリアランスは12.7mmのものを選びます。お気付きのように木の板とスライドレールの厚みが同じなので、のちの計算が簡単になります。
3. 引き出しのサイズを決める
引き出しのサイズは、タンスの開口部の大きさより、幅、高さ、奥行きとともに、全て1インチ(2.54cm)短くします。つまり、スライドレールのクリアランス2個分(厚みx2)になります。
4. 木を切る
奥行きは、先ほど計算した引き出しの長さに切ります。一方、引き出しの幅は、先ほど計算した幅より1インチ(2.54cm)短く切ります。引き出しの底面は、奥行き、幅とも、内側の長さぴったりに測って切ります
5. 引き出しを組み立てる
パーツを全て切りそろえたら、今度は、引き出しを固定していきましょう。直角に固定することが最重要なので、道具をおしまずに活用します。直角定規コーナーとコーナークランプは比較的安く手に入る強力な助っ人になります。
コーナークランプを複数使うなどして、引き出しの四隅を水平かつ直角に固定後、さらにしっかりと固めるために、木ネジで四辺をとめます。この段階で、底のない引き出し部分の完成になります。
上記の写真はコーナークランプの使用図です。1つの角に上下二個使ったり、直角定規コーナーと併用するなどして、しっかりと直角に固定しましょう。
6. 引き出しの底付けをする
木工ボンドを使って、引き出しの底付けをします。底のパーツの四辺にボンドをまんべんなく塗って、底板を引き出しの外枠に滑り込ませて固定します。水平器などで傾きがないか確認するといいかもしれません。底板をしっかりと固定するために、ドリルを使って、各サイドを2、3個の木ネジでしっかりととめます。
7. ネジ穴を埋める
これは必要というよりは、見た目の問題ですが、木ネジがみえてしまうのが気になる人は、木工パテを使うなどして、ネジ穴を目立たなくしまします。木工パテを塗って、乾いたらサンドペーパーでなめらかに仕上げましょう。
もっとも、引き出しの正面には化粧板をつけますので、ネジ穴はどのみちみえなくなります。引き出しを引っ張った時に見える、両サイドのネジだけ隠しましょう。これで前板のない引き出し部分の完成になります。
次にスライドレールを取り付けていきます。
引き出しにスライドレールを取り付ける!
1. スライドレールの取り付け場所を決める
引き出しのどこにスライドレールをつけるか決めます。先ほど完成した引き出しを横に立てて、スライドレールを取り付ける場所に鉛筆で線を引きましょう。
サシガネ、テープメジャー、または水平器などを使って、まっすぐに線をひきます。引き出しの前面から約2cm(または、前板の厚みプラス3mm)のところに別の印をつけます。
2. スライドレールを置く
先ほどひいた線の上に、スライドレールの伸縮するサイドを置きます。スライドレールを全て引き出し、重ならない状態にして、手でしっかりとおさえつけながら、ドリスでビス留めをします。
この時使うビスは、スライドレールに付いてくる、または、説明書に指定してあるサイズを必ず使ってください。ネジが小さすぎると取り付けがぐらついてしまいます。
引き出しの反対側も、同じ要領でスライドレールを取り付けつけましょう。もっとも、色々な引き出しの作り方があるように、スライドレールの取り付け方も人それぞれです。
次の動画は、木を定規がわりに使ったスライドレールの取り付け例です。タンスに直接、ドリルでとめています。
次にご紹介する道具は、レール付き引き出しをつけるための専門のツールです。アメリカからの輸入品になりますので多少値ははりますが、優れもののようです。
この道具の具体的な使用例が次の画像になります
3. 引き出しに印をつける
引き出しの高さのちょうど真ん中に印をつけます。反対側にも印をつけます。
4. 引き出しにスライドレールを取り付ける
最初に引き出しに書いた水平線がちょうどスライドレールの穴の中心にくるように、レールを置きます。この時、スライドレールの前端を引き出し本体の前端にぴったりとくっつけます。
スライドレールを手でしっかりとおさえて、ドリルでビス留めしていきます。これでスライドレールの取り付けは完了です!
5. 引き出しをいれる
スライドレールをつけた引き出しを、タンスと組み合わせて見ましょう。タンスと引き出しの両方のスライドレール、一旦ガチッと接合させたら、スムーズに引き出せるようになります。
6. 化粧板をつける
出来上がった引き出しに、化粧板(引き出しの前板)を木工ボンドで後付けします。化粧板は遊び心を発揮でき、手作りならではの温かみが表現できる場所です。例えば、アンティーク風の家具にしたい場合は、画像のようにオイルステインすると雰囲気が出ます。
マットカラーのペンキでお好きな色に塗るとポップな印象になります。
もっと懲りたい人は、彫刻刀を使って彫るとさらにインパクトのある棚にできます。
化粧板は、上下左右の高さが均等になるように注意しながら木工ボンドで取り付けます。取り付けたら、クランプでしっかりと固定して、乾かしましょう。
さらに強く固定するためには、ドリルを使って、引き出しの内側から化粧板をビスどめします。同じく反対側もとめます。
7. 引き出しの取っ手をつける
引き出しの取っ手も見た目を左右する大事な部分で、なおかつ、大いに遊べる部分でもあります。クリーンなイメージの家具にはシンプルな取っ手が合います。
アール・デコ調を求めるなら、装飾的な取っ手を組み合わせましょう。
素材も真鍮やガラスの取っ手など色々ありますので、作りたいタンスのイメージに合わせて選びましょう。
いま流行りのアンティーク風リメイクに役立ちそうな取っ手も数多く存在します。
化粧板と取っ手をつけたら、ついにスライドレールの引き出しの完成です!
最初から最後まで手作りで仕上げた自作の引き出しには、既製品では味わえない感動があることでしょう。
簡単なレール付き引き出しの作り方 その2
ここからは、レール付き引き出しの簡単な作り方を主に動画でご紹介します。
100均で買える材料だけで作れる引き出しの紹介動画もあるので、身近な材料で手っ取り早くタンスを自作したい人はご覧ください。
人の数だけ引き出しの作り方があるものです。参考になるテクニックはどんどん取り入れて、ぜひ、自作の引き出し作りに活かしてくださいね。
引き出しの簡単な作り方と化粧板の取り付け方
まずは引き出し本体の作り方を紹介してある動画をご紹介します。
こちらは化粧板の取り付け方を紹介してあります。
100均のアイテムを使った引き出しの作り方
100均アイテムはDIY魂に火をつけるようですね。様々なリメイク引き出しが登場します。
すのこを使った引き出しの作り方
100均のすのこを使った引き出しの作り方を紹介する動画です。応用すれば、レール付きの引き出し作りに応用できそうです。
無機質な100均のアイテムが手作り感あふれる一品になっていますね。
ティッシュケースを使った引き出しの作り方
こちらはティッシュケースを使った引き出しの作り方です。なんだって引き出しに変えてしまう創造力がすごいですね。
スライドレール付き引き出しの簡単な作り方
直角に組み立てるために木でジグを作る人も多いようです。
スライドレールの簡単な取り付け方
わかりやすく取り付け方が紹介してある動画です。
スライドレールで既存の家具を簡単にアレンジする!
スライドレールを使うと、いまある家具をもっと便利にリメイクできます。次にあげるいくつかのアレンジ例を参考にしてみてください。
アレンジ例その1 レール付きゴミ箱収納棚の作り方
ゴミ箱の収納棚をdiyで作りたい人も多いのではないでしょうか。
アレンジ例その2 キッチン棚にレール付き引き出しをつける
スペーサを使ってスライドレールを取り付ける例です。
レール付き引き出しのdiyアイデア集
ここまでは、スライドレール付き引き出しの作り方をご紹介してきました。さてここからはレール付きの引き出しの様々なdiyアイデア集をご紹介します。
様々なニーズに合わせた手作り家具からは、作り手の日々の生活を大事にしようとする気持ちが透けて見えます。創造力が刺激されて、さらなるdiy魂に火がつくことうけあいですよ。
レール付き引き出しのdiyアイデア その1
キッチン用品の収納は永遠の課題です。生活感をあえてみせる収納もありますが、こちらは隠す収納のいい例です。自分のニーズに合うように引き出しを変えられるのが手作りの強みですね。
レール付き引き出しのdiyアイデア その2
こちらもまたキッチン収納になります。レール付きの引き出しだらけです。収納に困る大きいフライパンや鍋の収納にも、細々とした小物にも居場所を与えられる、自作ならではの痒いところに手がとどくデザインですね。
レール付き引き出しのdiyアイデア その3
車にスライドレール付きのタンスを作るというユニークな例です。スライドレールには長短さまざまなものがありますが、こんなに長いものだってあるのです。車のトランクという何かとごちゃごちゃしがちな場所も、レール付きの棚を手作りすることでこんなに有効に活用できるのですね。
レール付き引き出しのdiyアイデア その4
ペットのための引き出しを作る
一般的に床の上に置かれているペットの餌と水入れも、レール付きの引き出しで収納してしまおうというユニークな例です。棚に犬の足マークが付いているところを見ると、上の棚には犬の餌が入っていそうです。ペットもかけがえのない家族の一員という気持ちを感じる、ほっこりとした手作り棚ですね。
こちらも同じアイデアで手作りされた棚ですね。ペット愛を感じるdiyのレール付き引き出し例です。山盛りの餌を前にしたわんちゃんがとっても幸せそうで癒されます。
レール付き引き出しのdiyアイデア その5
片付けスペシャリストのこんまりさんも言っていましたが、持っているもの全てに家を与えることができればそれだけ家は綺麗に見えるのです。
そんな持ち物全てに居場所を与えられそうなレール付き引き出しの実用例です。この例ではスライドレールの位置は、引き出しの一番下に取り付けてあります。
レール付き引き出しのdiyアイデア その6
先ほども登場したゴミ箱の収納棚です。スライドレールに直接メタルフレームをつけているのがユニークです。木枠を使っても同じことができそうです。
レール付き引き出しのdiyアイデア その7
スライドレールを使ったdiyキーボード収納棚です。使用時にだけ引き出して、場所を取らないのがいいですね。
レール付き引き出しのdiyアイデア その8
細長いものの収納って意外と難しいものです。ベンチの細長い形状を生かしたdiy引き出しも便利でいいものですね!
レール付きの引き出しdiyアイデア その9
あらゆるところに引き出しを作る
ここまでくるともう、神業としか言いようがありません。階段の下というデッドスペースがこれでもかと言うくらいに活用されています。階段が総タンス状態です。レール付きの引き出しが世界一多い家としてギネスブックに登録できそうです。実にあっぱれの職人技ですね。
まとめ
この記事では、比較的簡単にできるレール付きの引き出しの作り方とdiyアイデア集をご紹介しました。レール付きの引き出しというとdiy初心者にはハードルが高く思われるかもしれませんが、ここで紹介した作り方だと思ったよりは簡単にできそうだと思えたのではないでしょうか。
まずは基本の引き出しを1つ作ってみてから、徐々に凝った作品に取りかかるといいかも知れませんね。面倒に感じる作る工程も、出来上がった家具を見ると吹き飛ぶものです。目指せ、収納率100%、引き出しだらけの家!