ミリオンバンブーとは
人気の観葉植物
ミリオンバンブーは観葉植物として、ご家庭で育てるのに人気のある植物です。育て方も難しすぎず、日中家にいないビジネスマンの方でも気軽に育てることができます。室内で育てる場合は水栽培もできるので、大きくなりすぎずおすすめです。
もちろん鉢植えや地植えで大きく育てることもできます。ミリオンバンブーを育てだして慣れてきたら、植え替えや増やし方、剪定で切るなど手入れの方法を学び、よりミリオンバンブーを楽しみましょう。植物を育てるのが初めての方にもおすすめの観葉植物ですよ!
「幸運の竹」としても有名
ミリオンバンブーは別名「幸運の竹」としても有名で、風水効果があると人気をよんでいます。古くより中国では縁起が良い植物とされ、飾られてきました。特にオフィスや仕事部屋では仕事運がアップするといわれ、その他健康運、金運なども上げてくれるそうです。
そのため開店などの贈り物としても人気があります。また育てるなら長く楽しみたいですが、ミリオンバンブーが枯れる場合は、悪い気を吸い取ったため枯れるといわれています。ご自宅に良いパワーを取り入れたい方は、ぜひ育ててみてくださいね。
ミリオンバンブーの基本知識
まずはミリオンバンブーの基本知識をご紹介します。基本を知っておくと育てる上でも愛着がわいてこまめな手入れに結びつきます。ミリオンバンブーのことなら良く知っているという方でも、意外と知らないことがあるかもしれません。これから初めてミリオンバンブーを育てる方もそうでない方も、要チェックですよ!
ミリオンバンブーの基本知識 1.学名・原産地
学名:Dracaena sanderiana
日本で一般的に「ミリオンバンブー」と呼ばれる植物は、学名を「Dracaena sanderiana」といいます。学名の「Dracaena」はドラセナ属といい、スズラン亜科の属の一つです。またリュウケツジュ属ともいわれます。
この属の植物は葉の伸び方が美しく、観葉植物として多く栽培されています。日本での別名では「富貴竹」「万年竹」「サンデリアーナ」ともいい、竹のように見えることが感じられますね。中国では縁起物として飾られることから「開運竹」とも呼ばれています。
日本名の由来
日本名の「ミリオンバンブー」の「ミリオン」は100万をあらわしており、「バンブー」は竹を意味しています。
竹のような姿をした植物で、すくすくとたくさん育つ性質から、100万もの竹のように伸びやかで開運を意味するような、縁起の良い名前にしたそうです。ちなみに見た目は竹に似ていますが、ミリオンバンブーは常緑の低木で、竹とは関係がありません。
熱帯育ちの植物
ミリオンバンブーの原産地は熱帯のアフリカ西部です。主にカルメーンなどに自生していました。熱帯が原産なので暑さに強く、また日陰も耐えられる性質から外だけでなく観葉植物として室内でも育てやすく、場所を選ばず人気の植物です。
逆に寒さにはやや弱く、冬場に冷えやすい場所で育てる場合、適切な管理が必要です。熱帯らしい葉がしなやかに伸びるミリオンバンブーは日本のインテリアにも良く合い、おすすめの観葉植物です。枝ののばし方によっては編み込んだようにしたり、形をつくって芸術作品のようにもできますよ。
ミリオンバンブーの基本知識 2.種類・品種
3つの園芸品種
ミリオンバンブーは、主に「ドラセナ・サンデリアーナ・ホワイト」「ドラセナ・サンデリアーナ・ゴールデン」「青葉サンデリアーナ」の三つの園芸品種が有名です。
「ドラセナ・サンデリアーナ・ホワイト」は、もっともストライプ模様に特徴がある品種で、笹のように光沢があります。白色と緑のストライプがとても良く目立ちます。「ドラセナ・サンデリアーナ・ゴールデン」はサンデリアーナの中でも黄緑と緑のコントラストが美しい品種で、鮮やかなストライプ模様があります。
「青葉サンデリアーナ」は一般的に「ミリオンバンブー」と呼ばれるもので、幹が太く、葉が青々としているのが特徴です。これから育てる方は、お好みの品種を選んでくださいね。
ミリオンバンブーの基本知識 3.花言葉
「幸福」など幸せを意味する花言葉
ミリオンバンブーの花言葉は「幸福」「希望」「開運」「幸せな恋」「長寿」などで、ほとんどが幸せを意味する、ポジティブな言葉です。風水効果もあるので、まさに自宅に飾るにはピッタリの観葉植物ですね。縁起の良い花言葉なので、プレゼントにも向いています。
ちなみにミリオンバンブーの花は穂のようにクリーム色の花がつきますが、観葉植物として育てるものは実際に花をつけるまで育てるのは難しいそうです。花はいっせいに咲き、とても良い香りがするそうですよ。
もし育てているミリオンバンブーに花がついたら、それだけで幸運を感じてしまいますね!ぜひ長くミリオンバンブーを育てて、花を見つけてくださいね。
ミリオンバンブーの育て方 1.日当り
直射日光は避けよう
ミリオンバンブーは、熱帯が原産地でありながら、真夏などの強い直射日光は好みません。室外でも室内でも、陽射しが強く当たる場所で育てるのは避けましょう。強い日光に当たってしまうと、葉焼けがおこり枯れる原因にもなるので気をつけることが大切です。
逆に日陰に耐性があるので、室内の観葉植物に適しているともいえます。ただし日光が極端に不足しても、葉にストライプ模様のある品種は模様が薄くなってしまいます。観葉植物の中でもミリオンバンブーは手入れしやすい方ではありますが、より綺麗に育てるためには、葉をよく観察して日当りを調整してあげるようにしましょう。
室内の置き場所
ミリオンバンブーは直射日光に弱いとお話したように、夏場は室内でも日光が強く当たる場所に置くのは避けましょう。室内で日があたる場所よりは、外で日陰になっている場所の方が育てるのに向いた環境といえます。
ただし外は冬の雪や霜が降りる季節は、寒さで弱って枯れるため、室内へ移してあげましょう。室内であれば、一年中薄いカーテン越しに光が入るような場所が理想的です。主に人がよく生活する場所のほうが温度が高いため、リビングなどでインテリアとして育てるのがおすすめです。
ミリオンバンブーの育て方 2.土選び
保水力と水はけを兼ね備えた土
ミリオンバンブーは、保水力があり、かつ水はけが良い土を好む傾向があります。自分で用土を準備する場合は、赤玉土を多めにし、腐葉土を3割程度、その他黒曜石パーライトなどの水はけの良い土を混ぜましょう。
植物を育てるのは初めてという方は、ホームセンターや園芸屋さんで売られている観葉植物用の土を利用してくださいね。また水栽培で育てたい方は、用土の代わりにハイドロボールやカラーサンドなどの、人工でできた土を用意しましょう。
ミリオンバンブーの育て方 3.肥料・追肥
生育期に適正量あげると良く育つ
ミリオンバンブーは、生育期の5〜9月に緩やかに効果の出る肥料を月1回程度置き肥すると良く育ちます。液体肥料の場合は、週に1回程度で大丈夫です。ミリオンバンブーは肥料が好きな植物なので、あげるとすくすくと大きくなります。
あげすぎると伸びすぎにもなって切ることにもつながりますので、適度な量にしましょう。もし現状の大きさで満足で、葉も元気なようなら育成期でもあまり肥料は与えなくて良いです。生育期以外も、元気がないようであれば月に1、2回ほど肥料をあげるようにしましょう。
水栽培の場合
ミリオンバンブーは、土栽培のみでなく、水栽培できることでも有名です。室内で水栽培している方も多いのではないでしょうか。水栽培しているミリオンバンブーは、肥料としてはハイドロカルチャー用の培養液や、よく薄めた液体肥料を与えましょう。
育ち具合にもよりますが、週1回程度で大丈夫です。こちらも生育期に与えるようにし、また伸びすぎには注意しましょう。手入れも土栽培とほぼ変わらないため、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ミリオンバンブーの育て方 4.水やり
4-1.春〜秋
ミリオンバンブーは、基本的に水を好む植物です。そのため春から秋にかけては、土の表面が乾いたら水をしっかりあげて大丈夫です。鉢植えで育てている場合は、鉢の下まで水が流れ出るくらい水やりするようにしましょう。
庭に地植えしている場合は、降った雨が土中に含まれているため、夏のよほど乾燥する時期以外は水やりの必要はありません。ミリオンバンブーは水が足りなくなると段々葉に元気がなくなり、鮮やかな緑が黄色がかってくるため、そうなったら枯れる前にたっぷり水やりしましょう。特に夏場は観察が必要です。
4-2.冬
春〜秋にかけてはしっかり水をあげるミリオンバンブーですが、冬場はやや控えめにしましょう。水が好きな性質とはいえ、水の蒸発量が減る冬場に与えすぎると、根腐れなどの原因にもなります。
土が乾いて1〜2日してから水をあげるようにし、葉の状態をみて手入れしてあげましょう。また鉢植えで育てている方は、鉢皿に余分な水が残らないように注意してください。適切な手入れで一年中元気なミリオンバンブーを育てましょう。
ミリオンバンブーの育て方 5.植え替え
鉢のサイズまでどんどん大きくなる
ミリオンバンブーは育てる鉢の大きさまで成長するため、大きな鉢で育てだすと、やがて鉢いっぱいまで根が張るようになります。室内で一定のサイズで育てたい方は元々育てたい大きさの鉢に植え、剪定など切る必要がありますが、どんどん大きく育てたい方は、鉢いっぱいまで育ったら植え替えをしてあげましょう。
植え替えをしてあげることで、根詰まりを防ぎ、下葉が枯れることがなくなります。根詰まりは保水力も落ち、枯れる原因になるので伸びすぎが気になる方でも、できるだけ植え替えしてあげるのがおすすめです。
植え替えの行い方
それでは実際の植え替えの行い方をご紹介します。ミリオンバンブーの植え替えは、古い鉢からミリオンバンブーを抜き取り、使用していた土を1/3程度まで優しく落とします。その後、新しい鉢と用土の中へ植え替えます。このとき土との間に隙間ができないようにしましょう。
特に大きく育ったミリオンバンブーの場合、植え替える鉢には水はけの良いように小石を入れると効果的です。また植え替えは生育期である春〜秋のはじめまでに行うようにし、冬は避けましょう。手入れとしても、植え替えは長く元気に育てるためにとても大切です。いつも行う手入れではないので、丁寧に植え替えてあげましょう。
ミリオンバンブーの育て方 6.増やし方
ミリオンバンブーにはさまざまな増やし方があり、水挿しや挿し木が主流です。大事に育てたミリオンバンブーをもっと色々なところに飾りたいと思ったら、手軽に自宅でできる水挿しや挿し木の増やし方にチャレンジしてみましょう。
6-1.水挿し
まずご紹介する増やし方は水差しです。まずは丁度いい長さに切った元気のあるミリオンバンブーの葉や枝を用意します。水差しは、その葉や枝を水を入れた花瓶や器に入れておくだけの増やし方で、手入れも楽々です。あとは水が腐らないように、定期的に水をかえてあげればそれぞれが成長し、増やすことができます。
この時枝に葉がつきすぎている場合は、下の方を切るようにしましょう。根が伸びてきたら鉢に植え替えたり、そのまま水栽培としてハイドロカルチャーを入れ楽しんでくださいね。
6-2.挿し木
次にご紹介する増やし方は、挿し木です。挿し木は、切った葉や枝をそのまま用土の中へ挿す増やし方です。挿し木にした枝は動かないようにし、たっぷりと水やりしながら日陰で育てます。水が不足すると枯れる原因になるので注意しましょう。根が出ても短いうちは水分を採る力が弱いので、いつもの水やりより多めにしてくださいね。
挿し木はもっともメジャーなミリオンバンブーの増やし方で、意外と簡単ですよ。根付きさえすればそのまま地植えにしても、掘り出して鉢植えへ植え替えしても大丈夫なので、初めて育てる方もぜひ挿し木してみて、お好みの育て方にしてください。
ミリオンバンブーの育て方 7.剪定
見栄えや栄養のために剪定しよう
ミリオンバンブーは成長するにつれて葉が大きく伸び、また枝もさまざまなところから枝分かれして出てきます。伸びすぎたら、枝や葉を切る剪定が必要です。
伸びすぎの枝を剪定することによって、必要な枝や葉にだけ栄養が行き渡り、鑑賞用として見栄えも美しくなります。切るのは生育期ならいつでも大丈夫ですが、特に4〜5月頃が枯れることがなくおすすめです。思い切って下の方の葉や枝分かれし伸びすぎた枝を切ることが大事です。
切るのを躊躇して冬になると、剪定しにくく栄養が行き渡らないまま冬越しすることになります。また剪定して切る枝は増やし方でご紹介した挿し木にすれば、伸びすぎた枝を再利用でき、ミリオンバンブーをより多く楽しめますよ。
ミリオンバンブーの育て方 8.病気・害虫
8-1.害虫で枯れる
ミリオンバンブーは、ハダニやカガラムシといった害虫がつくことがあります。室内で育てている場合はあまり心配ないですが、屋外で育てる方は注意しましょう。どちらも風通しの良い場所で育てるのが良く、ハダニがついた場合は薬剤で対処しましょう。
またハダニは乾燥を好むため、葉に水をあげると予防することができます。カガラムシは薬剤が効きにくく、進行の浅い段階であれば、歯ブラシなどで軽くこすって落とすことができます。
8-2.病気で枯れる
ミリオンバンブーのよくある病気の一つに、根腐れがあります。根腐れは鉢植えなどで育てている場合、根の成長に適していない小さい鉢のままずっと育てていると、だんだん葉が黄色くなり元気がなくなってきます。速やかに一回り大きな鉢へ植え替えなどの手入れをしてあげましょう。
枝や葉の伸びすぎでも同じように栄養が行き届かなくなります。ミリオンバンブーの成長は嬉しいですが、伸びすぎには気をつけてくださいね。また水のあげすぎによる病気も多くあります。ミリオンバンブーは水を好む植物ですが、土が乾く前に水をあげすぎると病気を引き起こす原因にもなるので、気をつけてくださいね。
ミリオンバンブーの育て方 9.温度管理
冬場の寒さに注意
ミリオンバンブーは元が熱帯植物のため、寒さには弱い植物です。一般的に気温が5度以下になると枯れる品種がほとんどです。そのため、特に冬場は弱らないように温度管理してあげることが必要です。室内でも外出時間の長さや、場所によっては日中でも5度以下になる地域もあるため、なるべく暖かい場所へ移動してあげましょう。
逆に暑さには強いので、陽射しを避ければ夏の温度はほぼ気にしなくても大丈夫です。また伸びすぎたからといって寒い時期に枝を切る剪定や、挿し木は避けましょう。伸びすぎの枝を切るのは生育期にしてくださいね。
ミリオンバンブーの育て方10.水栽培
水栽培の方法
何度かご紹介しているように、ミリオンバンブーは水栽培でも育てることができます。土で汚れる心配がないので、室内の観賞用にぴったりですよね。棚やテーブルの上に置いても緑が綺麗ですよ。水栽培ならハイドロカルチャーを楽しむのがおすすめで、カラフルな色のカラーサンドや、ゼリー状のハイドロカルチャーも美しいです。
ただし水栽培は水をあげすぎることが多いため注意しましょう。また水が腐るのを防ぐために、3〜5日に一度は水を換えてくださいね。それ意外は土栽培と同じで、枝や葉が増えたら切る剪定や、増やし方としては挿し木ができます。
ミリオンバンブーの育て方まとめ
ミリオンバンブーの育て方まとめはいかがでしたか?ミリオンバンブーは幸運の木と呼ばれるように運気を上昇させるといわれており、観葉植物としても育てるのにぴったりですね。
手入れも難しくないので、観葉植物を初めて買う方でも気軽に育てることができますよ。順調に育ったら伸びすぎには気をつけて、挿し木や剪定なども行い、綺麗なミリオンバンブーを目指してみてくださいね!