検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

トヨタ86の前期・後期を比較解説!マイナーチェンジ後の違いや特徴とは?

トヨタ86の前期・後期を比較します。マイナーチェンジが施されたトヨタ86はマイナーチェンジ前の前期型とマイナーチェンジ後の後期型でどのような違いがあるのでしょうか。また、乗り心地や性能に変化が生まれているのでしょうか。特徴などを踏まえて紹介します。
更新: 2021年3月9日
tryyua
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

はじめに

今やトヨタ自動車を代表する自動車の1つとなったトヨタ86、初期モデルの発売後にはマイナーチェンジが行われて今では前期・後期型が存在します。

そんなトヨタ86の前期型と後期型のディテールを比較、内装・外装からエンジンに足回りなど、マイナーチェンジを通じてディテールはどう変化したのか、乗り心地には変化はあるのかなどをご紹介します。これからスポーツカーに乗りたいとお考えの方や前期型からの乗り換えを考えいる方は必見です。

トヨタ86の前期・後期について

トヨタ86:トヨタのスポーツカー

トヨタ86はトヨタ自動車が現在製造・販売を行っている自動車、つまりはスポーツカーの1つです。駆動方式はFR、フロントエンジンに後輪駆動のFRスポーツカーとなっています。

2012年4月に発売を開始、現代における数少ない後輪駆動スポーツカーとして人気を獲得し、不動のものとしてきました。トヨタ86の名前の由来にもなっているのが1983年から1987年までの5年間発売されていたトヨタAE86です。

スバルとの共同開発車両

トヨタ86の兄弟車両として紹介されているのがスバルのBRZです。兄弟車両と呼ばれる理由は、トヨタ86とスバルBRZは両社の共同開発で生み出された自動車という経緯があります。

トヨタとスバルの両社がアイデア・資本を持ち合って開発され、それによって誕生したスポーツカーなのです。そのような経緯があるため、トヨタ86とスバルBRZの外見はほとんど同じです。実際はメーカーロゴ、内装、用意されたオプションや車両カラーやディテールに違いがあります。

2016年に行われたマイナーチェンジ(後期型)

少し気にして車を運転していると最近では1日1台は必ずトヨタ86を見かけるようになりました。トヨタ86が発売された4年後にマイナーチェンジが行われ、後期型のトヨタ86が登場したのです。

これによってトヨタ86には前期と後期の2種類が登場したことになり、トヨタ86の中古市場の流動性も高くなりました(若者でも手が届きやすい価格帯の中古車両が増えてきた)。

前期・後期のディテールはすべて同じわけではない

マイナーチェンジが行われている以上トヨタ86の前期と後期のディテールには違いがあります。外装・内装などの見てわかるところやスペックなど調べないとわからないところなどマイナーチェンジ箇所は様々です。以下ではマイナーチェンジ箇所をピックアップします。

トヨタ86後期のグレード

GT“Limited”、GT、Gの3種類

トヨタ86後期型のグレードはGT“Limited”、GT、Gの3種類です。メーカー希望小売価格は6速MTモデルで順に、3,250,800円、2,981,880円、2,623,320円となっています。

6速MTモデルではなく6速ATモデルのトヨタ86も販売されていて、こちらの場合はMTモデルよりも希望小売価格は高いです(3,250,800円、3,048,840円、2,647,080円)。


トヨタ86の前期・後期の違いその1

エンジン性能

トヨタ86前期・後期の違い1つ目はエンジン性能です。

前期型のエンジン性能は最大出力が200PS(147kW)/7,000で最大トルクは205N・m(20.9kgf/m)/6,400~6,600となっていましたが、後期型エンジンの最大出力は207PS(152kW)/7,000rpm、最大トルクは212N・m(21.6kgf/m)/6,400~6,800rpmになって馬力・トルク共に高くなっています(数値はネット値)

前期型より燃費は若干下がりましたが、スポーツカーとしてのエンジン性能は高まった印象です。

細かい点の見直しで性能アップ

このエンジン性能の違いは、エンジンに関わる部分、吸気・排気系から駆動パーツであるファイナルギアなどの見直しによってもたらされました。

馬力や最大トルクの向上によって、前期型と比較して後期型トヨタ86のほうが高速道路でのクルージングや追い越しが今までよりもスムーズに行えるようになっています。エンジンが前期よりも回ることで乗り心地もよりスポーティーです。

トヨタ86の前期・後期の違いその2

外装その1:フロントバンパー

トヨタ86の前期・後期の違いその2は外装です。外装パーツで後期型を印象付けるパーツの1つがフロントバンパーになります。後期型のフロントバンパーグリル部分のディティールですが、前期型のフロントバンパーグリルと比較して広くなりました。

フロントグリルの拡大だけでなく、バンパー下部分やフォグランプ周りに空力特性を向上させるパーツであるフィンが取り付けられています。空力パーツを追加したことでバンパー形状が変更されたと考えるのが妥当でしょう。

トヨタ86の前期・後期の違いその3

内装(装備パーツ)の変更

トヨタ86の前期・後期の違い3つ目は内装(装備パーツ)です。後期型トヨタ86の内装の一部ディテールは前期型のそれとは異なる点がいくつかります。その1つはメーターのデザインです。

前期型トヨタ86のメーターは背景に黒色メッシュパターンを採用した従来的な3連メーター(左から速度・エンジン回転数・燃料と水温)で、全てのメーターに針が採用されていました。

後期型メーターは視認性を向上

これに対して後期型のタコメーターはシルバーを基調とした明るさのあるイメージが強いです。そして真ん中にあるエンジン回転数を示すメーターは0の位置が中心の真下へと変更されました。前期型のタコメーターでは0の位置が7-8時の位置にありました。

比較すると、後期型タコメーターは0の真上部分が7000回転を示す部分です。タコメーターの左半分だけで回転数を確認できることになるので、エンジン回転数を意識して走るなら後期型のほうが前期型と比較して確認しやすいといえます。

トヨタ86の前期・後期の違いその4


外装その2:フェンダーガーニッシュ

トヨタ86の前期・後期の外装パーツの違いその4は外装パーツの1つであるフェンダーガーニッシュです。ガーニッシュと呼ばれるパーツは装飾品に関係するものを示す言葉になります。

今回紹介しているフェンダーガーニッシュの他にも、バンパーガーニッシュやサイドガーニッシュ、ロワガーニッシュなど、自動車外装パーツに関係している箇所が多いです。

エアロダイナミクス意識へ

後期型のフェンダーガーニッシュは前期型の同パーツから形状を変更しています。フェンダーガーニッシュ形状をフィン形状へと変化させることでエアロダイナミクスを意識した装飾だけではなく、速さを求めるスポーツカーらしいパーツへと変貌しています。

前期型においてもフェンダーガーニッシュにダクトを取り付ける(モータースポーツに使う場合に)前提のパーツが取り付けられていましたので、前期・後期を比較することで後期型のスポーツカーらしさは高まっているのがよくわかります。

エンブレムも変化

前期・後期、どちらのフェンダーガーニッシュにもトヨタ86のエンブレムが付いています。前期型と後期型ではエンブレムの形状が違うのも特徴的です。前期型のエンブレムはトヨタ86のエンジン(水平対向エンジン)を意識した横長のエンブレムですが、後期型では形状が円形となっており、シンプルになっています。

また、前期型のエンブレムはフェンダーガーニッシュ上にありましたが、後期型のエンブレム位置はフェンダーガーニッシュの下方向、ホイールハウス後方部分です。

トヨタ86の前期・後期の違いその5

ヘッドライト・テールライト

トヨタ86前期・後期の違い5つ目はヘッドライトとテールライトです。後期型からヘッドライト及びテールライトがフルLED化されました。採用されたランプはBi-Beam LEDヘッドランプと呼ばれるものです。

このLEDランプは従来のようなロー・ハイビームそれぞれに1つのランプを必要とするものではなく、1つのランプ(LEDユニット)でロービームとハイビームを使えるようになりました。ヘッドライト自体の見た目も後期型の特徴が表れる形となっています。

テールランプのデザインも前期型から変更されました。テールランプは前期・後期共にリアコンビネーションランプタイプです。前期型のデザインはアンバーとレッドのランプがつながりながらも隣り合っています。

後期型はレッドランプの内側にアンバーランプがあるような形になっていて、前期型と比較すると一体感をより感じられる印象です。

トヨタ86の前期・後期の違いその6

サスペンションのオプション有無

トヨタ86の前期・後期の違い6つ目はサスペンションのオプション設定の有無になります。サスペンションと言えば自動車の操縦性や乗り心地に直結する重要部品の1つです。具体的にはサスペンション構成部品の1つであるダンパーのオプションになります。

トヨタ86後期の純正サスペンションのダンパーはバイクでもおなじみのショーワ製ダンパーで、オプションとして用意されているのはザックス製ダンパーです(こちらもバイクでもお馴染み)。


ザックス社がチューニング

オプションのザックス製ダンパーはスポーツカーであるトヨタ86の乗り心地を高級車のように快適にさせ、スポーツカーでありながら心地よい乗り心地を実現することに成功しました。市販車のサスペンションは快適性を考えてスプリングレートを低くしたりダンパーの減衰力を設定しています。

スポーツ走行や競技車両ですとそれらの減衰力を高くする傾向があり、そうすると日常使いの快適性は失われることが多いです。街中を走ることを考えながらスポーティーに走れる足回りが欲しい、そんな方にこのオプションは朗報です。

トヨタ86前期・後期のインプレッション動画

サーキットを走っても楽しめる後期型

乗り心地の良いスポーツカーを街中や山道や高速道路などでドライブを楽しみたい方もいれば、サーキットに持って行って限界域近くでのスポーツ走行を楽しみたい方もいらっしゃいます。

実際サーキットを走ってインプレッションしたプロドライバーも満足する性能を後期型トヨタ86は備えていますので、サーキット走行目的で購入を検討されている方にはおすすめです。

まとめ

内装・外装などの見えるディテールの変化だけでなく、エンジンスペック、エンジン回りやダンパーなどの見えないディテールの変更が施されているのがトヨタ86後期型です。内装の一部であるタコメーターの表示方法の変更やエアロダイナミクスを考えたデザイン、そして馬力・最大トルクアップでよりスポーツカーらしくなっています。

エコカーが主流の現代でこのような攻める自動車・スポーツカーをマイナーチェンジして発売するトヨタの本気度が伝わる一台です。乗り心地も良いので街中で乗っても問題ありません。予算に余裕のある方は是非後期型をの乗りましょう。