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日本三大峠「雁坂峠」とは?峠越えや登山で気になるルート情報をご紹介!

雁坂峠の峠越えハイキングコースと雁坂峠にある食飲会議が人気の雁坂小屋について紹介します。職員でなく食飲というところが謎ですね。初心者でも雁坂峠越えのハイキングは楽しめます。経験者は日本百名山の甲武信岳や金峰山、笠取山などの縦走登山が楽しめます。
更新: 2021年4月25日
htam
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日本三大峠「雁坂峠」はなぜ有名か



雁坂峠(かりさかとうげ)は埼玉県秩父市と山梨県山梨市の境にある峠です。標高は2082m。奥秩父山域の主脈の一部で甲武信岳や三宝山、そして笠取山から雲取山方面へも続いています。

雁坂峠は日本三大峠

雁坂峠は日本三大峠のひとつです。三大峠には雁坂峠の外、北アルプス越えの標高2541mの針ノ木峠、南アルプス越えの標高2580mの三伏峠があります。

開かずの国道雁坂峠

「かりさかみち」とも呼ばれていた雁坂峠ですが、現在では、国道140号線の雁坂トンネルが真下を通過しています。しかし、それ以前はこの峠を自動車では通行できないので、「開かずの国道」と呼ばれていました。峠を越える徒歩のコースが国道140号に指定されていたのです。

雁坂トンネルは日本一

「雁坂トンネルTOP」

雁坂トンネルは、平成10年4月に開通した一般国道では日本で一番長いトンネルです。全長は6625mあります。有料のトンネルで、普通自動車730円となっています。詳しくは、トンネルのホームページをご覧ください。

雁坂峠の自然

標高が2000mを超える峠ですから、富士山や北岳、間ノ岳などの山々が眺められます。山梨県側に広々とした草原が広がっていて、おすすめのハイキングコースと言えます。峠から埼玉側に10分下ると雁坂小屋があり、付近の山々に向かう登山の起点となっています。また、川又の登山口からは標高差があるため、杉やひのきの植林帯、栗などの雑木林、ブナやミズナラの原生林、カラマツの植林、コメツガ・シラビソの原生林、ダケカンバの再生林と、さまざまな植生を観察することができます。

雁坂峠超えウルトラマラソン

そんな標高の高い雁坂峠ですが、この峠を走る走行距離150kmにも及ぶ「雁坂峠越え秩父往還走 」が毎年開催されていました。しかし、平成18年度からは、コースが国立公園特別保護地区内にあることや昨年の豪雨による登山道の崩壊のため一時休止となっています。

雁坂峠越えハイキング

地理院地図
地形図、写真、標高、地形分類、災害情報など、国土地理院が捉えた日本の国土の様子を発信するウェブ地図です。地形図や写真の3D表示も可能。

開かずの国道で有名だった徒歩による国道のハイキングコースを体験することができます。登山口からのピストンや別な登山口に下ることもできます。登山口からの距離や標準歩行時間、登山口へのアクセス情報を紹介します。

雁坂峠の登山口は3つ

雁坂峠には、3つの登山口があります。西沢渓谷の雁坂峠登山口、国道140号沿いの豆焼橋登山口、そして、入川渓谷近くの川又登山口です。それぞれの登山口を起点として雁坂峠越えを楽しむハイキングができます。

登山口①西沢渓谷雁坂峠登山口


山梨県山梨市にある西沢渓谷の雁坂峠登山口からが一番近いハイキングルートです。雁坂峠まで約6.6kmで標準歩行時間は3時間50分です。この付近はシャクナゲが有名です。

西沢渓谷へのアクセス

西沢渓谷入口までは中央本線塩山駅から乾徳山登山口経由西沢渓谷入口行きのバスが出ています。車でのアクセスは中央道勝沼ICから60分で駐車場に着きます。市営駐車場60台、道の駅みとみ北側駐車場200台があります。

登山口②豆焼橋登山口

埼玉県秩父市にある豆焼橋登山口からは、雁坂峠まで約8.1kmで標準歩行時間は4時間50分のハイキングコースです。この豆焼橋周辺の紅葉は見事です。

豆焼橋へのアクセス

アクセスはマイカーまたはタクシーとなります。関越道の花園ICから秩父市街中心部を過ぎて彩甲斐街道の雁坂トンネルの手前に埼玉側に入口があります。出会いの丘中駐車場は無料で、トイレなども整備されています。

登山口③入川渓谷川又の登山口

埼玉県秩父市にある入川渓谷近くの川又登山口からは、雁坂峠まで約10.1kmで標準歩行時間は5時間20分のハイキングコースです。ここからは、健脚者向けの長いアクセスとなります。

川又までのアクセス

電車でのアクセスは秩父鉄道の終点三峰口駅で下車し中津川行きの川又線に乗り川又バス停で降車します。車でのアクセス関越道の花園ICから秩父市街中心部を過ぎて入川渓谷入口手前の川又バス停に観光トイレ駐車場があります。4台程度しか止められません。

雁坂峠の縦走登山

雁坂峠の肩には、雁坂小屋があります。また、ここから奥秩父山塊の主脈につながっていることや、笠取山方面にも登山道があるため、多くの登山者が訪れる登山口としての役割も果たしています。日本百名山の甲武信岳や雲取山などさまざまなコースを縦走することができます。

奥秩父山塊への縦走

ここから、雁坂領を通り奥秩父主脈の甲武信岳や三宝山方面に向かうことができます。甲武信岳(こぶしがたけ)は標高2475mでここから眺める富士山の展望は特に美しい風景と評判の山です。さらに縦走し長野県川上村の毛木平登山口方面に向かい千曲川源流を訪ねることも可能です。

雲取山方面への縦走

また、雁坂峠から東に向かうと笠取山を経て雲取山(日本百名山)への縦走もできます。雲取山までは、行程約21.7km,標準歩行時間11時間55分のロングトレッキングコースです。

雁坂小屋は雁坂峠の山小屋

雁坂峠にある山小屋、雁坂小屋について紹介します。雁坂小屋は4月末の連休から11月の末の勤労感謝の日頃まで営業しています。小屋番は土日を中心に小屋に来ています。悪天候等で小屋番が行けないときもあります。小屋番がいない場合も、宿泊やトイレは使用できます。この小屋の食事は自炊です。ビール、コーラ、日本酒、焼酎、レトルト食品、カン詰、レトルトご飯、パンなどの食料品は販売しています。

雁坂小屋公式ホームページ

雁坂小屋の宿泊と連絡先


宿泊料金:素泊まり(寝具付き)  大人5000円 テント泊1名  800円
収容人員:約150名、テント約50張り
連絡先:〒369-1901 秩父市大滝3423 山中 五郎
電話・FAX:0494-55-0456
 *利用する場合は要予約

雁坂小屋の水場とトイレ

小屋の水はパイプで引いています。小屋泊まりやテント泊の方は水場やトイレを自由に利用できます。日帰りや縦走で小屋に訪れた方は、トイレ・水場の使用は100円以上を料金箱に入れてください。

雁坂小屋の食飲研修

雁坂小屋では名物、食飲研修をやっています。小屋の小屋番の方と小屋を愛する方々が研修会場と呼ばれる部屋に集まって、お酒を飲んだり山の話をしたりするかいです。中には日本酒を始め、たくさんのボトルがキープされています。小屋を愛する人がたくさんいることがわかります。

雁坂小屋泊のおすすめ縦走登山道3選

雁坂小屋は縦走路の途中にありますから、ここを拠点とした縦走ルートをいくつか紹介します。経験度や日程に合わせて選択しましょう。

登山道①:甲武信岳・雁坂小屋周回コース

雁坂小屋で1泊する、全行程21.3km、標準歩行時間12時間35分の周回ルートです。

西沢渓谷雁坂峠登山口から甲武信岳

雁坂小屋1泊の周回コースです。西沢渓谷の雁坂峠登山口からスタートします。西沢渓谷入口を眺めながら、西沢山荘方面に進みます。程なくして右に折れると徳ちゃん新道です。ここからいよいよ上りがきつくなります。ここはシャクナゲで有名ですから、5月から6月頃がおすすめです。新道分岐から2時間ほど歩くと甲武信小屋に着きます。山頂までは20分ですから。ゆっくり休憩をとって山頂へ向かいましょう。

甲武新岳から雁坂小屋

甲武信ヶ岳山頂からの富士山の展望は有名ですから、じっくり眺望を楽しみましょう。一息入れたら甲武信小屋へ折り返します。2時間ほど歩くと破風山(西破風山)山頂に着きます。そこから雁坂峠に下ると、2時間程で雁坂小屋に到着です。

雁坂小屋から西沢渓谷雁坂峠登山口へ

翌日は下山となります。雁坂峠方向に15分ほど戻ります。そこから、ルートを左に折れて登山口を目指します。2時間ほどで沓切沢橋に着きます。ここまで来れば、登山口まで約1時間強です。1日目に比べると2日目は行程が短くなります。日程によって、逆のルートでも周回できます。

登山道②:甲武信岳・笠取山縦走コース

雁坂小屋で1泊し甲武信岳と笠取山を縦走するコースです。西沢渓谷雁坂登山口から三ノ瀬登山口へ下るルートです。全行程25.8km、標準歩行時間14時間半のルートとなります。

西沢渓谷雁坂峠登山口から雁坂小屋へ

1日目は先程と同じルートで雁坂小屋に向かい1泊します。
 

雁坂小屋から笠取山へ

雁坂峠小屋から水晶山方向へ登ります。約1時間20分程で小礼山に到着します。ここから稜線上を進み、燕山から雁峠へ下ります。さらに雁峠分岐方面に登り返し、分岐から笠取山山頂を目指します。小礼山から2時間ほどで笠取山頂です。山頂を通らないルートもありますから注意しましょう。


笠取山から三ノ瀬登山口へ

山頂からは登山口へ下ります。水干尾根分岐、黒えんじゅ分岐と通り三ノ瀬登山口に向かいます。2時間ほどで登山口に到着します。雲取山からさらに、笠松尾山頂を経由して七ツ石尾根を下りてくるルートもあります。笠取山から4時間ほどで三ノ瀬登山口に着きます。

登山道③:金峯山・奥秩父主脈縦走コース

瑞牆山荘登山口から出発し途中大弛小屋で1泊、雁坂小屋に1泊する2泊3日の全行程32.8km、標準歩行時間19時間半の縦走コースです。

瑞牆山荘から大弛小屋へ

瑞牆山荘登山口から、飯森山方面に登り山頂手前から大日小屋方面に下ります。約2時間半で大日岩に着きます。ここから金峰山まで2時間です。朝日岳山頂を抜け大弛峠に下ります。金峰山から大弛小屋まで約2時間です。ここで1泊します。2日目は約16kmを10時間で歩きますから、早朝に出発できるよう準備しましょう。

大弛小屋から雁坂小屋へ

大弛小屋を出発してほぼ1時間で国師ヶ岳山頂に着きます。ここからは、東梓、富士見2000mを超える稜線を約5時間歩きます。甲武信岳の山頂に着きます。ここからは雁坂峠方面に向かい雁坂小屋に1泊します。3日目は、3時間ほど下ると西沢渓谷の雁坂峠登山口です。雁坂小屋から笠取山方面に向かうルートもあります。

まとめ

雁坂峠について峠越えのハイキングや峠にある雁坂小屋を中心とした縦走登山道をいくつか紹介しました。峠越えは眺めの良いハイキングが楽しめます。西澤渓谷の渓谷美と合わせて楽しみたいです。また、この小屋を起点とした縦走登山道はさまざまなルートを選択することができます。この山塊には山小屋がたくさんありますから、ルートづくりの楽しみもあります。人気の山小屋は予約がいっぱいになりますから、早めに準備してでかけませんか。

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