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食べても最高な「たらの芽」の栽培方法は?収穫後の食べ方含めてご紹介!

たらの芽は「山菜の女王」という呼び名にふさわしい春の美味しい山菜です。自生しているたらの芽を収穫するもよし、栽培して確実に食べるのもよいでしょう。たらの芽の取り方や栽培方法、さらには天ぷらなどのレシピや保存方法をご紹介いたします。
2020年8月27日
Yukari.S
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たらの芽ってどんな植物?

たらの芽が取れるたらの木は、ウコギ科に属する落葉低木です。日当たりのよい山林に自生していて3~4月ごろに食用となる芽が出てきます。たらの芽は「山菜の女王」と評されることがあり天ぷらやおひたしなどの食べ方が人気です。たらの木の樹高は大きくても3メートルくらいとそれほど高い木ではありません。たらの木は生命力があり、山で一本見つけるとそばに何本も群生していることが多いようです。

トゲの少ない栽培品種がおすすめ

自生しているたらの木にはとても鋭いトゲがあるので収穫するのには手を怪我しないように苦労します。たらの木を栽培する場合、栽培用に品種改良がなされ、トゲがあまりない品種が出回っています。

たらの芽の取り方のコツ

山林など自然に自生しているたらの芽の取り方としては、まず、何よりたらの幹に映えている鋭いトゲに気を付けることです。ガーデニング用の革の手ぶくろなどしっかりと装備して採取しましょう。さらに、たらの芽は人の手が届かないところに芽吹いていることが多いので、高枝切りばさみなどを使うとよいでしょう。なお、食べごろのたらの芽が収穫できるのはわずかな期間。たらの芽はすぐに成長して食べられない大きさになってしまいます。取り頃の時期になったらこまめにチェックすることも上手な取り方のコツです。

たらの芽の取り方のルール

たらの芽は一番先端にあるものだけ収穫して、側芽などはたらの木の次の成長のために置いておくことが取り方のルールです。すべての芽を取ってしまうと、たらの木が立ち枯れしてしまいますので、取り方のマナーを守りましょう。

たらの芽の基本データ

科名属名

ウコギ科タラノキ属

学名

Aralia elata

和名

たらの芽

別名

おにのかなぼう、たらんぼ、たらっぽ


英名

Aralia

原産国

日本、東アジア

たらの芽の栄養

たらの芽には、葉酸やミネラル、ビタミン、食物繊維といった栄養分が豊富に含まれています。葉酸はビタミンB群に含まれる栄養素です。体内で血を作り貧血防止や美肌にも効果があると言われています。また葉酸は妊婦さんにもよいとされている大切な栄養素です。ミネラルは、体内のむくみを取り除き排出するなど重要な役割を果たしてくれる栄養素です。ビタミン、食物繊維といった栄養素も私たち人間には不可欠な栄養分。たらの芽の天ぷらを美味しくいただきながら、体によい栄養素を吸収できるのですから一石二鳥です。

たらの芽の食べ方・おすすめレシピ6選

たらの芽の食べ方と言えば、まず思いつくのは天ぷらでしょうか。たらの芽は、そのほかにもおひたしやバター炒めなどの食べ方があります。たらの芽の苦みやえぐみは美味しさでもあるのですが、苦手な方はバターやマヨネーズなどを使うと少し和らぎます。もう少し詳しく、たらの芽のレシピをご紹介いたします。

食べ方1・たらの芽の天ぷら

収穫したたらの芽をさっと水洗いして、天ぷら粉をからませて170度の油で揚げます。オーソドックスで簡単なメニューですが、春を感じられるたらの芽の王道の食べ方です。お好みでだしや抹茶塩などの調味料を添えるとよいでしょう。

食べ方2・たらの芽のおひたし

たらの芽を熱湯にいれ1分くらい茹でます。茹で終わったらすぐに冷水でしめます。水をしっかりしぼり、ゴマ、しょうゆ、砂糖、だしの素を合わせて和えます。おひたしもオーソドックスなたらの芽の食べ方でしょう。ただし、天ぷらと比べると、たらの芽の苦みをより感じるレシピです。

食べ方3・たらの芽のバター炒め

たらの芽がたくさん手にはいったら、ぜひおすすめしたいのがバター炒めです。まず、たらの芽を熱湯で1分くらいゆがき、冷水でしめてから水気をしっかり切ります。フライパンにバターを入れ、ベーコンとゆがいたたらの芽を炒めます。最後に塩コショウで味を整えて完成です。たらの芽の苦みが和らぐ洋風レシピです。

食べ方4・たらの芽のマヨネーズ春巻き

たらの芽を熱湯で1分くらい茹でて冷水でしめ、水気をしっかりときっておきます。あとで油で揚げるのであまり茹ですぎないようにするのが美味しくなるコツです。ハムもしくはベーコンを細切りにします。春巻きの皮に、ハムもしくはベーコンとたらの芽、マヨネーズを巻きます。180度の油でカリっと揚げます。たらの芽のえぐみや苦みがかなり和らぐレシピです。もしかしたら、こどもさんでも食べられるお料理なので、ぜひトライしてみてください。

食べ方5・たらの芽の肉巻き

たらの芽を、熱湯で1分くらい茹でて冷水でしめ、水気をよく切ります。薄切りの豚肉にたらの芽をくるくると巻き、小麦粉をまぶして固定します。油を薄くしいたフライパンで焼きます。しょうゆと砂糖、水を加えて照り焼きにします。たらの芽の歯ざわりがとても美味しいレシピです。


食べ方6・たらの芽とえびのパスタ

たらの芽は、熱湯で1分茹で冷水でしめて下ごしらえをしておきます。えびの皮をむき背わたを取り除き、一口大に切ります。パスタをゆでます。にんにくをみじん切りにしてオリーブオイルで軽く炒め、エビを加えて炒めます。火を止めてから、バター、ゆでたパスタ、下ごしらえしたたらの芽を加えて、混ぜ合わせます。塩コショウで味を整えれば春の香り感じるパスタの出来上がりです。バターしょうゆのほか、お好みでコンソメなどを加えてもよいでしょう。

たらの芽の育て方1「土づくり」

たらの木は、水はけはよく水持ちのよい土壌を好みます。小粒の赤玉土にピートモスを半分くらい混ぜたものを準備しましょう。もしくは、市販の草花用培養土を利用するのも便利です。

たらの芽の育て方2「肥料」

たらの木は、自然に自生するくらい丈夫な植物です。たらの木への肥料はそれほどたくさん必要ではありません。ですが自然の山林では、たらの木は、落ち葉や微生物が作り出す腐葉土からの栄養素を取り込んでいます。たらの木を栽培する場合には、3月ならびに7月に、堆肥を根元にほどこすとよいでしょう。なお、栽培をはじめたばかりで成長がかんばしくないと感じたときは、少し化成肥料も使うとよいでしょう。

たらの芽の育て方3「水やり」

たらの木は、乾燥した環境を好む植物です。たらの木をプランターなどの鉢植えにしている場合、たらの木を植えている土の表面が乾いていることを確認してから水やりをします。地植えの場合は、ほとんど水やりの必要はありません。

たらの芽の育て方4「場所」

たらの木は、日当たりのよい風通しのよい環境を好む植物です。たらの木は強い植物なので、少々日陰のところで栽培したからといってすぐに枯れてしまうものではありません。ですが、春にたらの芽を収穫するためには、お日様の光が不可欠。日当たりのよいところで栽培してたくさんたらの芽を収穫しましょう。

たらの芽の育て方5「植え付け」

たらの木の植え付けに適した時期は、12~3月です。土を入れた鉢もしくは庭や畑にたらの木を植え付けます。植え付けたたらの木がしっかり根付くまで、水やりを続けましょう。たらの木の栽培は、はじめの1年目の管理がとても大切で、はじめの一年間の成長具合で、そのあとの根っこの成長度や収穫量が決まります。

たらの芽の育て方6「病害虫」

たらの木は、立ち枯れ病にかかることがあります。立ち枯れ病は、一度かかってしまうと治りません。立ち枯れ病にかかると枝葉が茶色くなり根っこが腐り枯れてしまいます。立ち枯れ病は隣の木に次々と感染するので、立ち枯れ病を見つけたらただちにその株を処分しましょう。カビを原因とする病気で、じめじめとした環境下で発生しやすいものです。たらの木をできるだけ風通しよく管理し、水やりをしすぎないように注意して立ち枯れ病を防止しましょう。

たらの芽の育て方7「剪定」


たらの木の苗を植えてはじめの2年間は、春のたらの芽の収穫イコール剪定となります。本格的な剪定は3年目以降です。まず、株の周りから不要な枝が生えてきた場合は根元で切り落とします。また成長しすぎて邪魔になる枝も剪定しましょう。なお3年目以降のたらの木は、枝を切り取ってふかし栽培ができるようになりますので、剪定の際にはふかし栽培のときに必要な芽や枝まで切り落とさないように気を付けましょう。

たらの芽の育て方8「収穫」

たらの芽の収穫時期は、3~4月ごろです。枝の先に芽が出てきますので、清潔なハサミで切って収穫します。栽培1年目のたらの木には1~2個、2年目のたらの木には3~4個の芽を残して、ほかを収穫します。残した芽は次の年のたらの芽の成長に必要となります。なお3年目以降のたらの木は、ふかし栽培で収量を増やす取り方があります。

たらの芽の育て方9「ふかし栽培」

ふかし栽培とは、たらの木を促進栽培してより多くのたらの芽を収穫する方法です。ふかし栽培は3年以上たった苗でおこないます。たらの木の枝を15センチくらい切り取り水に数時間浸けて水揚げさせます。切った枝を5センチずつ3つに切り分けます。このとき枝の先端に脇芽がくるように切るのがポイントです。発泡スチロールにほんの少しだいたい5ミリくらいの高さの水を入れ、5センチに切ったたらの木の枝を立てかけます。その上から段ボールをかぶせて日光をさえぎります。たらの枝が発泡スチロールの水をすべて吸ったら1日乾燥させ、再び5ミリくらい水を足します。この作業を繰り返し2週間くらいすると、枝からたらの芽が出てきますのでほどよいところで収穫しましょう。

たらの芽の保存方法

たらの芽は、あまり長期間保存できない山菜です。常温での保存は1~2日が限界で、それ以上保存しておくと苦みやえぐみが出てきて美味しくなくなります。たらの芽がたくさん取れたら、冷蔵保存、冷凍保存をして美味しくいただきましょう。

たらの芽の冷蔵保存

たらの芽の保存方法としては、たらの芽を水にさらしたあと新聞紙でくるんで冷蔵庫の野菜室に入れておくのがベストです。それでもだいたい1習慣の保存が限界です。たらの芽はあまり保存せずに、天ぷらなど美味しく食べられる量を収穫するなど心掛けましょう。

たらの芽の冷凍保存

収穫したたらの芽をさっと洗い、塩を少し入れた熱湯で1分くらい茹でます。冷水でしめて水を切ります。水気を切り、保存袋などに入れて冷凍保存しておけば、1カ月くらい保存できます。

春の味覚・たらの芽を味わおう

たらの芽は、独特の苦みが美味しい春の山菜です。自生しているものを探しに春の山を歩くのも楽しいものです。たらの芽の取り方にはルールがあります。芽吹いているすべての芽を取らずにたらの木の次の成長のために残しておくことです。食べごろのたらの芽に出会うのはなかなか大変なので、たらの木を育てて収穫するのもおすすめです。たらの木を栽培して春の味覚を味わいませんか。