検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

H4バルブとは?ハロゲンバルブの種類と規格の違いを解説!

LEDバルブやHIDバルブに押され、下火になりつつあるハロゲンバルブ。しかしながら、ハロゲンバルブならではの魅力もあるといえるのではないでしょうか。今回はその中のH4バルブを取り上げます。H4バルブの仕組み、特徴、魅力に迫ります。
更新: 2021年2月16日
Y.I.
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

H4バルブとは!?

H4バルブってなに?

H4バルブとはハロゲンバルブの一種類で、このハロゲンバルブは他のハロゲンバルブとは大きく異なります。大きな相違点の1つとして遠いところまで照らせるハイビームと主に市街地で使われるロービームを1つで切り替えできる機能が挙げられます。

H4バルブの種類

H4バルブの種類は色々ありますが、例を挙げると、バルブがスライドするもの、発光する箇所が2つあるもの、上下に動くものなど実に様々な種類があります。

例えば、価格を低価格とするため、遠いところまで照らせるハイビーム機能をなくし、市街地での使用に重点を置いたロービームのみのH4lといったものもあります。また、H4デュアルタイプは発光箇所が2つになっており、h4Hi/Loスライドタイプはバルブがスライドします。このように、H4には様々な種類があります。

ハロゲンバルブとは!?

ハロゲンバルブってなに!?

ハロゲンバルブというものは電球の1種で、ハロゲンランプともいいます。イメージとしては窒素やアルゴンという不活性ガスと、ハロゲンガス(主にヨウ素や臭素を使っている)を、一般的な白熱電球に微量に導入しているものといったところでしょうか。

一般的な白熱電球とハロゲンバルブの違いはハロゲンガスが導入されているかされていないかです。また、このハロゲンガスが導入されている事で、白熱電球より明るく、ヘッドランプとして利用した時にはより遠くまで照らすことが可能となっています。

ハロゲンバルブの使用用途


ハロゲンバルブは何に使われる?

ハロゲンランプは主に車の前方向を照らすヘッドランプやフォグランプとしてつかわれます。車のヘッドランプ以外の使い道としてはオーバーヘッドプロジェクタやコピー機、事務用機械の光源やスタジオの照明などがあります。

ハロゲンバルブの作り

ハロゲンバルブの作りの仕組みは一般的な電球と同じで、内部のフェラメントに通電し、これを白熱させてその時の光を使っています。そこで疑問がわきますよね?なぜ一般的な電球と作りが同じでハロゲンバルブの方が明るいのか?それは、フェラメントを白熱させる時の温度の違いによるものなのです。

一般的な電球の場合、温度が2500℃-2650℃となっていますが、ハロゲンバルブの場合、2700℃以上と高温になっているのです。白熱温度が高くなっている分、明るさも明るくなっているのです。

ハロゲンの化学反応

ハロゲンランプのフィラメント(光る部分)は、白熱級と同じタングステンという金属からできています。

タングステンには高温になると固体から気体へと変化する昇華という化学変化を起こします。気体に変化したタングステンは、ハロゲンランプのガラスの部分に付着し、そこでハロゲンという固体の金属と結合し、ハロゲン化タングステンという別の物質に変化し、再び固体になります。

しかしながら、ランプ内の圧力が比較的高いために、またまた気体へと変化します。そうしているうちに、ハロゲンとタングステンは分離して、タングステンはフィラメントへと戻ります。この一連の変化の流れのことをハロゲンサイクルと呼びます。

ハロゲンバルブの明るさの要因

一般の白熱電球の場合、構造上それ自体に自己再生能力がないために、フィラメントとして用いられているタングステンが化学変化を起こして、黒い粉状になります。

それだけならば問題はないのですが、厄介なことにこの「黒い粉」は電球内部に付着して、明るさを損なう原因になってしまいます。使い古した電球が黒く見えるのはそのためです。

その点、ハロゲンバルブには、自己再生能力が備わっている(前述のハロゲンサイクル)ため、電球が黒く見えることはありませんし、明るさも大きく変化することはありません。ただ、ハロゲンサイクルを促進するために、構造上非常に高温になってしまい、取り扱いに注意が必要なのは残念なところです。


ハロゲンランプの特徴

前述のハロゲンサイクルというものを利用した構造によりタングステンの蒸発によるフィラメントの折損が抑制されるため、通常の白熱電球に比べ50%程度明るい電球、あるいは約10倍といわれる長寿命の電球が実現されています。

ハロゲンバルブの種類

ハロゲンバルブの種類としては、H1、H3、H4、H7、9006、9005、702kなどのタイプがあります。これらのタイプによって特徴も異なっており、用途や求める機能によって選び方を変えるとよいでしょう。

例えば今回はH7を見ると、ホワイトビームH7  12Vという商品があるのですが、この商品の特徴は定格や消費電力といった規格はそのままなのですが、パワフルで明るい光を放ってくれます。これにより、より遠いところまで照らすことが可能になっています。

また、リレーハーネス交換不要、樹脂製のヘッドランプでも可能となっています。このようにタイプによってさまざまな特徴があり、選び方も多様に用意されています。

ハロゲンランプのサイズ

規格別のサイズ比較

ハロゲンバルブのサイズを比較してみます。小糸製作所さんのハロゲンバルブを参考に見てみますと(サイズは直径×縦の順に記載しています)、H1バルブは8×67.5、H3バルブは12×66、H4バルブは16×86、H7バルブは11×53となっています。

これを見ても一目瞭然で分かるようにH4バルブはサイズ的に大きくその分明るさもあるため、より遠いところまで照らすことができます。規格で言いますと、H4バルブはおすすめです。(車種によってサイズ・規格が違うため、それに起因する、適合、不適合があります。選び方は、各メーカーさんのサイトを参照してください。)

H4バルブの値段


バルブの性能の差により、様々な価格帯の商品が販売されています。オーソドックスなものの値段はおおよそ1000~3000円となっています。しかしながら、2000円程度のバルブでも高スペックのものがありますので、特別に欲しい機能がないのであればおすすめと言えます。

H4バルブのおすすめ

今回は車のヘッドランプにつけるH4バルブのおすすめについて紹介したいと思います。H4バルブの中で是非オススメしたいランプは濃蒼白6100ケルビンという種類のものです。

オススメしたいポイントとして、まずロービームでもとても明るいという点です。その理由として巻きピッチ、封入ガスの配合率、タングステン銅の変更など様々な試行錯誤を繰り返しているということが挙げられます。そのためH4の規格の中でもトップクラスの明るさを放つことができます。

また、この濃蒼白6100ケルビンはガラス管にブルーコーティング材を何層にも重ねて塗っているため、蒼さが特にきわだっています。また、この濃蒼白6100ケルビンは車の車検にも対応しています。

取り扱いの注意

点灯中はガラスの温度が非常に高温となるため、素手で触るとやけどをするおそれがあります。また点灯時以外でも、素手で触ると手の皮脂がガラス面に残り、点灯時の破損や輝度の低下を誘発するため手袋をして扱う必要があります。

指紋が付いたときはアルコールで拭くなどして脱脂することが望ましいとされています。最近では自動車教習所においても学科の時間に習うこともあるようです。

まとめ

LEDバルブやHIDバルブに押され、下火になりつつあるハロゲンバルブではありますが、値段面ではLEDバルブやHIDバルブを圧倒しており、また、改良により製品としての魅力もアップしているようです。

また、ハロゲンバルブは昔ながらの魅力もあるといえるのではないでしょうか。構造の違いによりH4バルブが適合する車種、しない車種ありますので選び方には注意が必要ですが、もし機会があれば、一度H4ハロゲンバルブを使ってみてはいかがでしょうか?