ニコルソン 万能やすり 平-21 150m/m│
オリエント 鉄工ヤスリ
高儀 HANDIWORK 複目・大荒目 半丸 150mm
ツボサン 木工ヤスリ柄無し 半丸 200mm
高儀 GISUKE ダイヤモンド 140mm 3本組
棒ヤスリとは?
DIYには欠かせないヤスリ
DIYには欠かせないヤスリですが、簡単なDIYしかしないひとは紙やすりを思い浮かべるかもしれません。今回紹介するのは紙やすりではなく「棒ヤスリ」というものです。棒ヤスリとは鉄の表面に細かいデコボコの刃を作って鉄や木材を削り取る工具で、紙やすりと違ってうまく使えば長年に渡って使える工具です。
使い方によって様々な種類がある!
棒ヤスリには削る金属や木材、使い方によって適切な種類が存在します。素材にあったヤスリを使う事によって作業がしやすくなりますし、工具も長持ちして良いことだらけです!
しかし、DIY入門者などには数多いヤスリのどれを選んでいいのかがわかりにくいと思います。なので、今回は使い方ごとのおすすめヤスリや使い方、選び方を詳しく解説していきます!
基本的なヤスリの形
棒ヤスリは基本的には5つの形が使われることが多いです。1番使うのが長方形の平ヤスリで2番目に使うのが半分が円形になっている半丸ヤスリ、正方形の角ヤスリ、三角ヤスリ、丸ヤスリとなっています。
セットで売られている場合にはこの五つの形がまとまっていることが多いですね。実際に使う場合にはこれだけあれば大体のことは出来るでしょう。
ヤスリの番号とは?
ヤスリの目の粗さ
ヤスリには金属や木材を削る時の目安になる「目の粗さ」があります。目が荒いほど大きく削れて、細かいほど少しだけ削れます。外形を大きく削る時には粗めで削って、仕上げでは細かいものでやるというのは紙やすりと同じですね。
紙やすりは粗さを「#000」という番号で表しましたが、棒ヤスリは「荒目・中目・細目・油目」という4つで表すので番号はありません。番号の代わりにヤスリ目の数が規格で決められていますが、紙やすりの番号とは違うので間違わないようにしましょう。
使い方によって番号(粗さ)を分けよう!
番号がないのでどれを買っていいのかわかりにくいかもしれませんが、紙やすりの番号と違って選択肢が少ないので大まかな粗さを買っておけば使えないということはないでしょう。
外形の大きな整形には荒目を、整形しつつ表面を整えたいのなら中目を、細かい整形には細目を、組み合わせや表面の調整には油目を選ぶと良いでしょう。買っておいて間違いがないのは荒目か中目でしょう。
鉄工ヤスリとは?
金属用のヤスリ
鉄工ヤスリとは金属を削るのに特化したヤスリです。鉄工ヤスリが得意とするのは鉄・銅・真鍮などの鉄鋼系と非鉄金属となっています。ただし、ステンレスだけは一部の鉄工ヤスリでは切削することができないことがあるので、ステンレス用の鉄工ヤスリを選ぶ必要があります。
基本的には鉄工ヤスリは金属用ですが木材やプラスチックなども削れないことはないです。しかし、切れ味などが鈍る可能性があるのでなるべく鉄工ヤスリは金属のみを削るようにしましょう。
削り出しから中仕上げまで
鉄工ヤスリは金属の削り出しから中仕上げまで使うのが一般的です。仕上げ用の加工は紙やすりなどの研磨道具でやることが多いので、特殊な用途でない限りは細目や油目の番号は使いません。
ただし、金属によっては削れ方が違うので細目を使うこともありますから、おすすめとしては荒目と細目を持っているとなんでもできるでしょう。
木工ヤスリとは?
木材用のヤスリ
木工ヤスリとは木材用のヤスリです。鉄工ヤスリと木工ヤスリは完全に使い方が分かれていて木工ヤスリでは金属を削ると刃がダメになってしまうので注意してください。
木工ヤスリの目の番号は鉄工ヤスリと同じですが、ついている刃が少し特殊でより木材を削り取ることに特化しています。木材に限っては木工ヤスリですべての番号を揃えてしまってもいいかもしれませんね。
組みヤスリなどがおすすめ!
学生の頃などに工作などで木工ヤスリを使って木材加工をした記憶があると思います。細かい木工だけでなくDIYにおいても木工ヤスリは多くの種類を使うので、選び方としては組ヤスリを購入するのがおすすめですね。
基本の5種類といくつかの種類が組んであるので、様々な削り方に対応できるのがポイントです。細かい工作用の木工ヤスリなら数十種類がまとまっているのでお買い得なのもあります!
ダイヤモンドヤスリとは?
ガラスなどの硬質素材用のヤスリ
ダイヤモンドヤスリとは特殊なメッキ加工法によって人工ダイヤモンドの砥粒がついているヤスリです。強靭な結合力で付着していて人工ダイヤモンドの砥粒の多さで粗さを決めます。一般的に通常のヤスリでは切削が困難な焼入れされた金属やガラスなどの難材に使われます。
オイルを使ってダイヤモンドヤスリを長持ちに!
ダイヤモンドヤスリで切削するときにはオイル(切削油)を使うとダイヤモンドの砥粒が長持ちします。強い力を入れても大きく削れるわけでないので、程よい力で削るようにしましょう。強くこすりすぎるとダイヤモンドの砥粒が削れて切削力が落ちてしまいますので注意してください。
その他のヤスリの種類
ステンレス用ヤスリ
ステンレス用の鉄工ヤスリです。通常の鉄工ヤスリでは硬度が足りずにヤスリがかかりませんが。ステンレス用ならば問題なく削ることができます。
ステンレス用ヤスリは通常の金属も削ることが出来るので選び方に迷ったら、ステンレス用の鉄工ヤスリを買うのも良いですね。少々価格は高くなりますが、切れ味は抜群です。
プラスチック用ヤスリ
プラスチック用に作られた目の細かいヤスリや仕上げ用の特殊なヤスリです。プラスチックなどは削ると細かい切子が出て通常の鉄工ヤスリや木工ヤスリは目が詰まってしまいますが、プラスチック用のものは目がつまりにくくできています。
ある程度の形を作り終わったら仕上げ用のヤスリに切り替えて研磨していきます。
使い方を問わない万能ヤスリ
一つのヤスリで金属ヤスリ・木材ヤスリなど選び方を気にせずに使えるヤスリです。特化した特徴はないものの、いくつも種類を買わないで済むのは、DIYのライトユーザーにとって選び方を気にしないで済むのでありがたいですね。
一部のステンレスやガラス等は切削できないこともありますので、購入前にはよく検討してから買うようにしてください。
ヤスリを買うときの選び方!
自分の使い方を決めよう!
ヤスリの選び方は自分がどのくらいの作業をどの素材でするかによって決めます。いくつかのヤスリは併用できますが、木工ヤスリなどは専用に買わないといけないのでしっかりと選びましょう。
また、ヤスリは長持ちするといっても消耗品ですので、あまりに安いものを買うと「安物買いの銭失い」になるのでご注意ください。
揃えるヤスリは粗目がおすすめ!
基本的にはヤスリの番号の種類は粗目を揃えるのがおすすめです。表面が荒れた状態は紙やすりでも補正できますが、外形を削り出すのは荒目でないと一苦労ですのでおすすめです。
次におすすめなのは細めです。粗目で外形を作り終わって細目で調整して行くと次の紙やすりなどの研磨時に楽で済みます。
ヤスリの正しい使い方!その1
正しい使い方は押し込むのが正解!
ヤスリを正しく使うときには削るものに対して押し込むようにするのが正解です。ヤスリの刃は押し込む時に切れるようになっているので引いても削れません。
うまく削るコツは押し込んだ後に少しだけ浮かしてスライドさせることで、素材から離さずヤスリに負担をかけずに削ることができます。ダイヤモンドヤスリに関しては砥粒での切削なので、押し込んでも引いても削ることができます。
固定はしっかりしよう!
正しく簡単に削るコツは削るものをしっかりと固定することです。バイスなどがあれば良いのですが、ない場合などにはCクランプなどで固定台を作るようにしましょう。
DIYではよく使うものなのでいくつかは欲しいものですね。固定ができていればより力をかけられるので作業効率が良くなりますし、怪我の要因などもなくすことができます。
ヤスリの正しい使い方!その2
正しい姿勢で動かそう!
ヤスリをかける時には削るものの正面あるいは少し斜めに位置して削りましょう。一番ヤスリを構えやすい胸から腰の位置でヤスリを押し込むのがコツです。
変な体制で削ると思いもよらない部分を削ってしまう可能性があるのでやめましょう。ひと押しひと押し慎重に削るのが良いものを作るコツです!
こまめに切り粉を取り除こう!
鉄工ヤスリも木工ヤスリも削っているとヤスリの目に切り粉が詰まってきます。目の番号が荒いものは詰まりにくいですが、目の番号が細かい細目と油目はこまめに切り粉を取り除くことが重要です。
切り粉を取り除くには、ワイヤーブラシの真鍮ブラシがヤスリを傷つけずに切り粉を取り除けるのでおすすめです。この真鍮ブラシは百円均一にあるものでも構いません。切り粉を取り除くことが長く切れ味を保つコツです!
ヤスリの正しい使い方!その3
削る方向に気を付けよう!
金属においては削る方向というのはあまりありませんが、木材とプラスチックなどはヤスリで削る方向が綺麗に削るコツとなってきます。木材などは木目が存在するので逆らってけずろうとすると、ささくれたり割れてしまったりする可能性があります。
削る時は木目に垂直に、あるいはなぞる様に削るのがコツです。
取り付けの際には慎重に!
DIYでヤスリを長く使っていると本体よりも先に持ち手のハンドルがダメになる時がありますが、一部の種類のヤスリは取っ手が外れるようになっていて、取り付け用のハンドルをつければまた使えるようになります。
取り付ける際にはヤスリをハンマーで叩くと割れてしまう可能性があるので、硬いブロックなどに持ち手を叩きつけるのがコツです。ヤスリの本体がダメにならない限り何度でも使えるので覚えておきましょう!
使い方ごとのおすすめヤスリ!No.1
おすすめの万能ヤスリ!
ニコルソン 万能やすり 平-21 150m/m│
鉄工用ヤスリの中でも一番のおすすめはニコルソンの万能ヤスリです。金属ならなんでも使えるヤスリで、コツをつかめば強く押し込めば粗目と同じく大きく削れて、軽く押し込めば細目と同じように綺麗に削れるという特性があります。選び方で迷ったら迷わずおすすめできるヤスリですね。
評価の高いヤスリ
オリエント 鉄工ヤスリ
日本製の評価の高い金属向けのヤスリです。裏表の2WAY使用で表は削り始めに使う粗い目をしたヤスリになっていて、裏面は仕上げに使えるなめらかな中目になっています。仕上げに使えるようになっていますが、細目ではないため番手の高い細かなヤスリには敵いませんが評価が高いですよ。
持ち手にはしっかりグリップがあり握りやすくなっていて、価格に対し使いやすいコスパの高い製品と言えます。
使い方ごとのおすすめヤスリ!No.2
いろんな使い方がある万能ヤスリ!
高儀 HANDIWORK 複目・大荒目 半丸 150mm
こちらのヤスリは非鉄金属の切削におすすめの鉄工ヤスリです。粗めのヤスリ目が柔らかい真鍮や銅などを目を詰まらせずに快適に削ることができます。
半丸型なので整形もしやすく、これ1本あれば非鉄金属用は十分でしょう!DIYをやってる人にはおすすめの1本です! 正しい選び方ではありませんが、固めの木材に対しても良い感じの切れ味を発揮するので木工用としても使えます。
木工用のおすすめ1番!
ツボサン 木工ヤスリ柄無し 半丸 200mm
木工ヤスリではおすすめの1本です。粗目に切られたヤスリ目は、木材を快適に削れる他に切り粉の排出をスムーズにしてくれています。メーカーのツボサンはかなりの有名メーカーなので、安心した性能が発揮されるのが良いですね。
DIYをしている人なら持っているヤスリを見るとツボサンの可能性が高いです。半丸なので選び方に困った際にはこれを購入すると良いでしょう。
使い方ごとのおすすめヤスリ!No.3
3本セットのダイヤモンドヤスリ
高儀 GISUKE ダイヤモンド 140mm 3本組
こちらはダイヤモンドヤスリの3本セットです。ダイヤモンドヤスリは砥粒によってヤスリの目の粗さが変わるもので、このセットは「#180、#240、#360」のセットになっています。
DIYをしているとふと必要になるダイヤモンドヤスリは百円均一などにも売っていますが、砥粒のコーティングが甘くてすぐにダメになってしまいます。このヤスリはチタンコーティングによって、強固に砥粒を付着させているので長持ちします。
ヤスリのメンテナンス!
ヤスリを長く使うコツ!
ヤスリを長持ちさせながら使うにはメンテナンスは欠かせません。金属や木材を削るとヤスリに切り粉が付着し、錆びやすい金属や木材の水気がつくのでそのまま放置するとサビが発生します。
錆びてしまうとヤスリ本来の切れ味がなくなってしまうのでしっかりとメンテナンスしましょう。切り粉はワイヤーブラシで丁寧にヤスリの目に沿って取り除くのがコツです!
長く保存するときには
ヤスリは基本的に炭素鋼で作られています。炭素鋼とはステンレスと違ってサビやすい分、固くて刃物などに向いている鋼で、ヤスリもこれでできています。
ヤスリを長く使わない時にそのままで放置するとサビが発生してしまうので、表面に少しだけでいいので油を塗布してから保存するのがヤスリを長持ちさせるコツです。
ヤスリのまとめ
棒ヤスリについては種類や使い方など覚えていただけましたか?DIYではよく使うものなので1本でも持っていると重宝します。細工などでは組みヤスリなどを多く使うことになるので、種類などをよく覚えて自分の使い方にあったヤスリを見つけると作業の質が上がりますよ!