イシダイという魚
どんな魚なの?
イシダイは磯の王者との異名をとる人気の魚です。釣り師たちから圧倒的な人気を誇っています。みなさんは水族館でこのイシダイを見かけたことはありませんか?水槽の中のわっかをくぐったりする芸他者な魚のイメージがあるかと思います。イシダイはとても学習能力に長けている魚で、釣ることが難しいと一般的には言われています。口から水鉄砲の様に水を発射して、獲物をひっくり返して柔らかい部分から食べたりします。しかしその見た目の貫録から釣り師たちのあこがれの存在でもあるのです。食べ方もいろいろの人気の魚です。
イシダイの生態
スズキ目イシダイ科に属する魚の一種。日本近海に分布する大型肉食魚で、釣りのターゲットとして人気の高い魚です。北海道以南の日本各地や朝鮮半島など生息域は広く、ハワイ近辺での生息も確認されています。成魚は体長50cmほどになり、大きい物では70cmを超える個体もいるとのことです。しかし成長には水温が多気っ関わっており、70cmを超える個体は限られた場所でしか確認されていない様です。旬は夏だと言われています。
イシダイの釣り方①
イシダイ釣りの仕掛け
おかっぱりからのイシダイ釣りの仕掛けを説明します。「捨て重り仕掛け」と「宙釣り仕掛け」というイシダイ専用の仕掛けを使う事が多いです。捨て重り仕掛けは仕掛けの一番下に重りをつけるやり方で、荒磯などで根がかりしたときに重りだけトカゲのしっぽ切りの様に捨てられる仕掛けです。宙釣り仕掛けは中通し重りの下に針を取りつけ、磯の際を探れるようにした仕掛けです。どちらも道糸は極太、ハリスにはワイヤーを使ったりします。
イシダイ釣りの餌
現在イシダイ釣りの餌で主流となっているのはウニです。特にガンガゼと呼ばれる棘の長いウニがよく使われています。棘をハサミでカットし、ウニ通しと呼ばれる道具でウニの中にハリスを通します。針はウニの中に隠しておきます。他にも一昔前までは主流だったヤドカリやサザエなども使われています。特にヤドカリはヤドカリが手に入ったらイシダイは釣れたも同然と言われたほどの特効餌です。しかし値段が高く手に入りにくい為ウニに人気の座を奪われてしまいました。
イシダイの釣り方②
磯からの釣り
磯からは宙釣り仕掛けや捨て重り仕掛けで釣ります。磯場は足場が悪い場合がほとんどなのでスパイクシューズなどを履いていきましょう。イシダイは遅合わせが基本です。「イシダイの三段合わせ」という言葉もあるほどで、まず最初にコツンとあたりがあり、次にガッと強い引きがあります。そして三回目のガガガッという強烈な当たりでようやく合わせを入れることです。竿先が海中に突き刺さるほどの大きな当たりでやっと合わせをいれるぐらいでちょうどいいようです。
水深のない場所では遠投を
イシダイの遠投釣りは三重県が発祥の地とされています。50号以上の重りをつけて100 M 近く飛ばすその釣り方は見る者を圧倒します。より広範囲にポイントを探ることができ、またイシダイに使われる餌は遠投しても取れにくく、遠投釣りにはとても適したターゲットだと思います。 はるか沖の方から50 CM 以上のイシダイを手繰り寄せるにはテクニックがいりますが、この遠投釣りを極めるとポイントが無限に広がり、イシダイがどこにいようとも狙うことが可能です。
イシダイの捌き方
まず頭を落とす
まずイシダイについている鱗を包丁で削ぎ落とします。とても硬いため出刃包丁などで行うと効率よくウロコを取ることができます。胸ビレの後ろ側から包丁を入れて頭から切り落とします。この時にイシダイの背びれがとても尖っていて手に刺さらないように気をつけて行なってください。 表と裏側から両方包丁を入れてやると綺麗に頭を切り落とすことができます。
身を切り離していく
背びれに沿うようにして包丁を入れていきます。包丁の先っぽで少しずつ中骨の方まで切り込んでいくようにして行うと綺麗な切り身になります。腹側も同じように包丁の先っぽから少しずつ切り込みを入れていきます。身が剥がれたところで裏側も同じように切り込みを入れていけば三枚おろしが出来上がります。刺身にする場合はこの切り身の腹骨を削ぐようにして切り落とし皮を剥いできます。
イシダイの美味しい料理!旬な食べ方を教えます①
レシピ・イシダイの刺身
旬の石鯛の最も美味しい食べ方とされているのかこの刺身です。塩、醤油、ポン酢と何でもあい釣りをするものならば一度は食べてみたい魚の一つでもあります。鯛刺身で美味しいのが体長40 CM ぐらいまでと言われています。それを超える個体はやや味が落ちてしまうこととシガテラ中毒と言う危険もあるので食用にはあまり向きません。また死んでしまうと極端に味が落ちてしまうことで知られており、釣ってすぐに活き締めにするか、生かしたまま持ち帰るかした方が美味しく食べることができます。
調理方法
イシダイのさばき方でやったようにまず三枚におろします。包丁を寝かせるようにして身についている皮を剥いで行きます。皮は捨てずにとっておいてください。皮を切り取った見身は柵切りで切っていきます。皮は食べやすい大きさに切った後、沸騰したお湯に入れてしばらく湯がきます。湯上がったらキッチンペーパーに上げて水気を切った後刺身の横に盛り付けて完成です。こちらはポン酢がよく合います。旬のイシダイはほんのり脂がのっており美味です。
イシダイの美味しい料理!旬な食べ方を教えます②
レシピ・イシダイの塩焼き
とても簡単なレシピですが、実は一番難しい料理だと言われています。その理由として鮮度の落ちたイシダイ特有の磯臭さがモロに出てしまう料理だからです。匂いをごまかす調味料などを一切使わないため、素材そのものの味で勝負しなければなりません。しかし鮮度を保ったまま塩焼きにしたイシダイは絶品の一言で、苦労して活け締めしてでも持ち帰る価値があることを食べたらきっとわかるはずです。
調理方法
塩焼きにする場合は3枚にはおろしません。鱗を取って内臓を取り除いたら身の表と裏に塩が染み込みやすいように切れ目を少し入れます。そして塩をまぶして焼きます。レシピはこれだけです。その身はタンパクで口の中で広がる磯の香りが何とも言えません。このとき塩焼きにする前に頭を切り取っておくとあら汁などを作ることができます。
イシダイの美味しい料理!旬な食べ方を教えます③
レシピ・イシダイの煮付け
イシダイの煮付けは小さいものであれば、内臓とエラ、うろこを取ってそのままに煮付けにすることができます。 サンバソウと呼ばれるイシダイの幼魚が釣れた時によくこの煮付けに料理されます。調理方法もとても簡単で、刺身にするにも少し小さいサイズがたくさん釣れた時などに一気に鍋で見つけにしてやるととても楽チンです。まだ少し鮮度が落ちたイシダイでも生姜などで臭みを消してやることで、とても美味しく召し上がることができます。
調理方法
めんつゆとお砂糖、酒、水、おろした生姜が材料です。内臓やえら鱗を取り除いたイシダイが出来上がったら一先ずそれはとっておいて、先に材料は鍋の中に入れて沸騰させます。沸騰したら魚を入れて弱火から中火ぐらいで15分ほど煮込みます。落し蓋があれば使ってください。煮込む時間によって味の濃い薄いが変わってくるのでその辺は好みよって 調節してみてください。
イシダイの美味しい料理!旬な食べ方を教えます④
レシピ・イシダイのカルパッチョ
カルパッチョといえばスズキのイメージがありますが、イシダイのカルパッチョも通の間ではとても人気がある料理です。刺身と違って薬味をたくさん使用するので、多少臭みが残っていたとしても紛らわすことができます。イシダイのコリコリとした食感と春菊などのシャキシャキとした食感が非常によくマッチして美味しいです。カルパッチョと言うとワインのイメージがあるかと思いますが、実はワインより辛口の日本酒などの方があいます。
調理方法
作り方は刺身用の切り身を薄くそぎ切りにして皿に盛り付けます。オリーブオイルや塩コショウ、レモンをふりかけて、ドレッシングで合えた自分の好きな野菜をイシダイの 上に乗せて完成です。 春菊やかいわれなどを使用すると良い食感が出て、美味しさが際立ちます。オリーブオイルはクセの少ないもの選ぶと食材と喧嘩せずにそれぞれがいい味を引き出します。
イシダイの美味しい料理!旬な食べ方を教えます⑤
レシピ・シマダイの味噌焼き
イシダイの味噌焼きもイシダイ特有のくしゃみが消えてとてもおいしく食べれる料理の中の一つです。レシピもとても簡単なため、是非行ってみて欲しい料理です。地域によっては西京焼きとも呼ばれている料理かと思います。活け締めをせずに持ち帰ってきた場合や、少し大型のイシダイの切り身を調理する時はこの味噌焼きで全体的に風味良く召し上がってみてください。サンバソウくらいの大きさのものが調理師安くて良いかもしれません。
調理方法
頭と内臓を取り除いたイシダイの体両面に包丁でメの切り目を入れます。これは身に味がよく染み込むようにするためで。次にボールにめんつゆとみりん、酒、白だしを入れよく混ぜます。その中に先ほどのイシダイを入れて1時間ほどつけ置きしておきます。味噌とみりんを混ぜ合わせたもの用意しておきます。クッキングシートを敷いたフライパンで蒸し焼きにしたイシダイに先ほどの味噌を塗り焼き目がついたらひっくり返してまた同じ作業を行います。味噌に軽い焦げ目がついたら完成です。
イシダイまとめ
イシダイは幻の魚
近年ではイシダイは幻の魚と言われています。磯釣りの対象として人気が高く、また釣り以外でも定置網などで漁獲されることでイシダイそのものの数が減って言ってしまっているからです。イシダイは成長が遅く、大きくなるまでに数年の月日を要します。 また水族館でもイシダイの 輪くぐりショーなど行う施設もあり、人気になると同時にそれに比例するように捕獲されていくことも理由のひとつだと思います。特に現在では大型の個体をみることは大変まれで、 それだけにその希少価値からまた釣り人のターゲットにされてしまいます。
釣るのは難しいがその価値は十分
イシダイは大型の個体数は少ないものの、磯の王者と呼ばれる名に恥じない引きの強さと、成魚の大きさから釣りにチャレンジしてみる価値は十分あると思います。まだスキューバダイビングなどでは人が近づいても逃げないなど好奇心旺盛な魚として知られています。幼魚のサンバソウなどはサビキ釣りでもよく連れてくる可愛い魚です。是非一度チャレンジしてみてください。しかし必要以上に乱獲するのではなく 、よし持ち帰りのであれば必要最低限の数にしておいてあげてください。