オットマンとは?一体どんな道具
気になる家具、オットマンとは何?
オットマン、響きだけだと一体どんな家具なのかまるで想像がつかない家具の1つですが、実は名前を知らないと言うだけで日常にある家具の1つなのです。オットマンとは何だ?と思いこの記事に来た方も、知らず知らずにオットマンを使用しているかもしれませんよ。
実は身近なアレ、オットマンの正体とは
オットマンとは、ソファ等に備え付けてある小さなソファやテーブルのようなもの、いわば「足置き」の別名です。オットマンや足置きの他に、フットストールやフットスツールとも呼ばれ、どちらも「足を置くソファ」と言うような意味があります。身近なアレに大層な名前が付いていると言うのはオットマンに限った話ではありませんが、オットマンと言う呼び名があると思って見たら、途端にあると便利な足置きから、おしゃれな家具に見えてきますね。
オットマンの気になる語源とは
オットマンとはオスマンの事!
ソファーの足置きとして有名なスツールに「オットマン」と言う別名があると知ったところで、なぜスツールはオットマンと言う別名があるのか解説していきます。オットマンの語源は「オスマン帝国」のオスマン部分をカナ読みしたもの。間違っても「夫」や「男性」を語源とするものではありません。オスマン帝国が語源だと知ると、更に立派な呼び名に聞こえてきますね。
オットマンの語源、古くは18世紀より
何故オスマン帝国に由来するのか?
続いて、そもそもオットマンの語源は何故「オスマン帝国」のオスマンから取られたのか、そもそもオスマン帝国とはどんな帝国なのかについて解説していきます。スツールの別名こと「オットマン」がオスマン帝国を語源とするのは、なんといってもオスマン帝国でその原型が生まれたため、と言っても当初は足置きと言うよりインテリアに近く、部屋いっぱいのスツールでクッションと併用していたそうです。
オットマンの語源、オスマン帝国とは
オットマンの語源で知られる「オスマン帝国」は後のトルコ人で知られる「テュルク系」のオスマン家出身の君主を頂く多民族国家で、英語圏ではカナ読みされ「オットマン帝国」と呼ばれていました。オスマン帝国はとにかく「強大」なことで知られており、15世紀には東ローマ帝国を滅ぼし、その首都を自らの首都都市「イスタンブール」の起源とも言われています。17世紀には、アゼルバイジャンからモロッコ、更にイエメンからウクライナ、ハンガリーやチェコスロヴァキアまで領域を広げたと言われています。
オットマンの語源「オスマン帝国」とは?
オスマン帝国とはどんな国?
オスマン帝国は1299年に建国され、1922年に滅亡したと言われる、中世ヨーロッパを語るにおいて欠かせない大帝国のひとつ。その影響力はすさまじく、オットマン以外にも様々なモノを生み出し、今もヨーロッパの各地にかつてのオスマン帝国の名残を見ることが出来ます。オスマン帝国の最盛期は1512年とされ「スレイマン1世」が統治した時代に最も国力が充実し、他国を圧倒したと言われています。
オスマン帝国が滅亡するまで、その歴史とは
ヨーロッパ圏において「敵なし」と言っても良かったオスマン帝国が衰退を始めたのは、1699年に結ばれたカルロヴィッソ条約において、史上初めて領土が削減されてから、1700年にはロシアとスウェーデンの間で起こった戦争に巻き込まれ、1718年には重要拠点「ベオグラード」を失い…と、17世紀から18世紀にかけては軍事面が衰退していきましたが、それを期に他国の文化を取り入れるようになり、オットマンなどもこの時代に生まれたと言われています。その後も様々な文化を開拓しましたが「近代化」の波に呑まれ、1922年に帝政を廃止し、歴史上から姿を消しました。
オットマンの他にも、オスマン帝国由来のモノ達
オスマン帝国を由来とするモノはオットマンに限らず、オスマン帝国はイスラムの伝統様式を発展させた「オスマン建築」と呼ばれる独特の様式を生み出し、ヨーロッパにありながら中東を感じさせると言う不思議な建物の数々を生み出しました。特にオスマン建築は「モスク」の美しさが有名で、17世紀に建てられた「ブルーモスク」こと、「スルタンアフメット・モスク」が特に有名です。宮殿では「トプカブ宮殿」や「ドルマバフチェ宮殿」が有名。西洋様式にない、異国情緒を感じさせる美しさが魅力的です。
オットマンの役割と用途
オットマンの使い方とは、用途は極めてシンプル
オットマンの使い方は「足置き」と言う呼び名がある通り極めてシンプルで、ソファとセットになっている小型のスツールで、ソファーに座ったとき足を乗せ、足もくつろがせると言う使い方が出来ます。普段はどうしても意識せず行使してしまうものですが、たまには足もいたわってあげましょう。足置きの他にも、小型のテーブルの様な使い方も出来ますよ。
オットマンとスツールの違い
オットマンは本来は「足置き」だけを指す呼称ではなく、本来は背もたれのない長椅子を意味し、由来となった「オットマン」の方も、元々は足置きではなく長椅子の事を指していたと言われています。オットマンとスツールの違いは何といっても大きさで、小型なぶん種類は少な目ですが、役立つ使い方も出来、スツールの方が絶対いい!とは限りません。スツールとオットマンの違いを把握し、違いに合わせ使い方を変えていきましょう。
オットマンならではの「お得」なポイント
オットマンとスツールは大きさの他にも材質にも違いがあり、オットマンはソファと備え付けとなっているため、ソファと同じ材質で出来ていることが多く、また「足置き」として使用することを重視している為、スツールよりクッションが固めで、足が沈みにくく、テーブルとして使うほか、場所をとらず、おしゃれなインテリアとしての使い方も出来ると言う利点があります。背もたれがないので背面を気にしなくていい、と言うのもスツールとの違いの1つですね。
スツールとオットマン、2つの使い方を知ろう
オットマンは備え付けのソファと同じ材質で使用されており、インテリアを統一したりする場合に向いており、単純に足を休ませたい方向けのインテリアと言えそうです。いっぽうスツールは「1人掛けの椅子」のことで、セット品ではなく単品で購入されるもの。デザインも様々で、オットマンの様に足置きとして使えるものの他にも、2人掛け出来るもの、収納できるものや踏み台として使えるもの、何段も重ねられるものと種類が豊富で、インテリアの他にも色んなおしゃれな使い方が出来ると言う違いがあります。2つの違いを把握し、種類にあった使い方をしてあげましょう。
オットマンの足置き以外の使い方、おしゃれだけじゃない!
オットマンは足置きとして、足をリラックスさせる以外にも使い方やアイデア次第でいくらでもおしゃれに活用できるインテリアとなります。オットマンの「足置き」以外での使い方をいくつか紹介していきます!
使い方①・来客時にスツールとして
突然の来客で用意できる椅子がない!と言うときは、思い切ってオットマンをスツールとして出す手もあります。勿論ちゃんとソファに座らせるのが一番ですが、オットマンも基本的な材質はソファと同じ為、来客用スツールとして活躍してくれます。ソファだと人数が足りないと言う場合は、オットマンをスツール代わりに出すと良いでしょう。備え付けだからすぐ用意できるほかにも、ソファと座面の高さが同じ為、会話しやすいと言うメリットもあります。
使い方②・高さを生かし簡易テーブルに
オットマンはソファやスツールよりクッションが固めに作られている為、サイドテーブルとして使う事も出来ます。座面が平らなので天板を置けばテーブルとしてしっかり機能してくれ、飲み物やスナック菓子を置くミニテーブルとしても機能してくれます。何よりサイドテーブルを購入するなんて手間がかからないため、ソファでくつろぎつつオットマンをミニテーブルに、なんてのもいいですね。
使い方③・カウチソファやコーナーソファに
オットマンはスツールやミニテーブルとして使うほかにも、簡単に動かせるため手軽にレイアウトが変更できると言うメリットがあります。足置きとして使用はしないと言う場合は、ソファとくっ付ければカウチソファとして機能し、普通のソファと組み合わせればコーナーソファとして使うことが出来ます。引っ越しや模様替えなどで、部屋を大きく変化させたいときも、簡単に好きな場所へ配置し直せるのが、オットマン最大の魅力と言ってもいいでしょう。
オットマンをおしゃれにアレンジ!
アレンジ方を知って、もっとおしゃれに活用!
そのままでも何かと便利でおしゃれなオットマンですが、アレンジ方を知ればもっとおしゃれなインテリアとして使うことが出来ます。どのアレンジ方も簡単で、もっとオットマンの魅力を引き出すようなものばかりですよ。
おしゃれアレンジ①・敢えて違う材質を使う
オットマンは備え付けのソファと同じ材質が使われていることが多いですが、あえて材質を揃えないと言うのも立派なおしゃれアレンジの1つです。材質を揃えない事でそれぞれで異なる感触が楽しめ、色の組み合わせも楽しめます。パステルカラーの中に鮮やかな色を入れてみたり、ダークカラーを入れてみたり…ソファや部屋の色彩に合わせ、オットマンの色も変えてみましょう。
おしゃれアレンジ②・2つ以上組み合わせる
オットマンはソファに比べ場所を取らないため、2つ以上を組み合わせるのも効果的です。2つ並べることで両足を思いきり投げ出しても十分なくらい位のくつろぎスペースが出来、1つの時よりもっと足をリラックスさせることが出来ます。くつろぎスペースを充実させる他にも、犬や猫などのペットを飼っている方は片方はペット用、片方は自分用と分けるのもいいでしょう。
おしゃれアレンジ③・オットマンだけ使ってみる
更に、オットマンから「ソファの備え付けの足置き」と言う先入観をいったん捨て、オットマンを完全に分離させ「オットマンだけを使う」なんてのもアリです。オットマンはソファに比べ、とにかく用途が広いのが魅力的なので、足置きのみでなくミニテーブルにしたり、スツールにしたり、カウチソファやコーナーソファにするなんてのもいいでしょう。クッションが沈みにくいため「柔らかすぎる椅子は苦手」だと言う方は、ソファではなくオットマンに座るなんてのもいいですよ。いったん「足置き」と言う用途を忘れ、どんな用途に使えそうか考えてみましょう。
オットマンの魅力を再発見しよう
足置きで終わらせるには勿体ない!オットマンの魅力
オットマンは「ソファに付いてくるちっちゃいソファの様なインテリア」と言う面が強く、中々その語源や足置き以外での使い方までは考えつかないものですが、足置きで終わらせるには勿体ない位の様々な魅力に満ち溢れたインテリアです。ソファを選ぶときは、材質な座り心地のみでなく、オットマンにも注目しましょう。
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