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猛毒!ソテツの実とは?毒抜きすれば食べられる?郷土食もご紹介!

ソテツの実は生薬、食用に用いられるなどしてきました。ソテツはそのヤシの木のような見た目から南国をイメージさせ観葉植物としてまた、学校の校庭や公園の記念樹としても 植樹されるなどなじみ深い植物ですが、その種子であるソテツの実どのようなものでしょう。
更新: 2021年2月5日
k.kazu

目次

ソテツの実とは

ソテツはどんな植物

ソテツ(蘇鉄)とは、枯れかかった幹に鉄クギをうつとよみがえったと伝えられることが名前の由来です。

日本の九州南部、奄美、沖縄地域、台湾、中国南部の海岸部に見ることができ。生育は遅いのですが、成長すると8mにもなりやせた土地でも生育が可能な強い生命力を持った裸子植物の一種です。

雌雄異株で雄花は先端に幹と同じぐらいの太さの松かさのような花が咲き、雌花は球形で羽状に裂けた多数の心皮がつき6~8月の夏場に開花します。

食用としてのソテツの実


食用としての歴史背景は、戦時中など食糧不足のおり奄美、沖縄地域でソテツの実や幹からとれる澱粉を取り出して食用に用いられてきました。

中国では漢方薬として、日本の南西諸島では古くからソテツの実からとれる澱粉を用いて作られる蘇鉄餅などの郷土食があります。

しかし、正しい毒抜き処理をしなければソテツ食中毒で死者が出ることもありました。

ソテツの実の薬効

ソテツの実は秋に採取し、風通しの良い場所で陰干し乾燥させることで、生薬でいう蘇鉄実(そてつじつ)になります。主に煎じて用いられますが、せき止め、胃痛に、また切り傷を洗うことでも効果があるとされています。

他にも胃がん、肺がんの治療にも他の生薬と配合して用いられています。また、男性機能増進や打ち身、腰痛にも効果があるとされていますが、有毒であるため正しい使用法が必要です。

ソテツの実は猛毒


食用できるのに猛毒

ソテツの実は古くから食用、漢方薬とされてきましたが、毒抜き処理の仕方を間違がえ食中毒も起こしてきました。その実はもちろん茎や葉にも含まれている天然発がん物質であるサイカシンが原因で摂取することで体内でホルムアルデヒドに変化し人体に有害です。

また、公園で犬を散歩中誤って食べてしまい中毒を起こしたという報告もあるようです。またグアム島のソテツの実を常食している部族では筋萎縮性側索硬化症(ALS)多発していることから調査も行われました。

蘇鉄地獄とは


食用できるが毒もあるそんなソテツの実は第一次世界大戦後の恐慌で沖縄地域の人々を貧困と食糧不足でした。そこで飢えをしのぐために食べられていたのですが、正しい加工処理をせず食中毒による死者も出るような状況に陥りました。

この時期のことを「蘇鉄地獄」と呼ばれています。また、戦後から本土復帰数年後までの時期もソテツの実で飢えをしのいでいたそのさまも蘇鉄地獄といわれています。

ソテツの郷土食

郷土食シンガイ、ナリガイ、蘇鉄餅

古くから奄美、沖縄地域ではその実、幹から澱粉を用いられ、現在も郷土食として伝わっています。作り方は、まず幹の皮をはぎ数日天日干しします。

何度か水にさらして布でくるみ暗い場所で寝かしながら様子をみて、黄色い麹が生えたらしっかり水洗いし、杵臼で細かくして水を変えながら幹が柔らかくなるまで数日間繰り返し、さらに細かくすりつぶし水につけそこに沈んだでんぷん質をすくい上げ団子状にして乾燥させたものが「シン」と呼ばれる保存食です。

注意点として含まれているサイカシンは水に溶けだすためしっかり水にさらすことが大切です。このシンをお粥に混ぜたものが「シンガイ」で、同様にソテツの実のことを「ナリ」と呼びそれから使られるお粥は「ナリガイ」と呼ばれるようです。

また、ソテツの実から作られる、蘇鉄餅もありますが、いずれも作り方で大事なのは、しっかりとした毒抜き作業になります。

ソテツ味噌作り方

作り方はソテツの実を風で乾燥させ、皮をはぎしっかりと水にさらします。その後天日乾燥させ粉末にし、玄米と合わせ蒸しあげ、冷ましてからコウジカビを繁殖させ蘇鉄麹にします。

この蘇鉄麹に煮た大豆や蒸したサツマイモ合わせ臼杵で潰します。焼酎で内側を消毒した容器に手で丸めたものを隙間なく入れていき、塩を振り、バナナの葉で蓋をして数か月発酵させて完成です。

下処理から仕込み作業まで手間がかかりますが、しっかりとした毒抜き作業が大事な作り方です。

観葉植物としてのソテツ

観葉植物ソテツ

観葉植物としても人気のあるソテツは世界に約120種の品種があり希少な品種が多く存在します。

に半でもよく通販サイトなどで販売されているのを見ますが、鉢植えから地植えのものまでいろいろあり価格も2000円代の鉢植えから10万を超える価格のものまでさまざまあり盆栽のように楽しんだりプレゼントとしてもよろこばれる植物です。

育て方

観葉植物としてはその見た目や丈夫な植物であることからも初心者でも育てやすい植物ですが成長が遅いです。特徴としては光沢があり厚い葉を持ち幹の部分はぷっくりとしています。

雄株と雌株があり、明るい場所を好む植物で屋外で大丈夫です。また、もともと温暖な土地に自生していますが、寒さにも強く0℃を下回らなければよいとされています。水やりは、土の表面が乾いたら十分に上げていただくといいです。

まとめ

ソテツの実は毒があるのに薬の効果もあり、食料としても飢饉のときなど助けてくれ奄美、沖縄地域では大事にされてきた植物です。ソテツ自体も観葉植物として人気があり、学校や公園などでもよく見る私たちにもなじみ深い植物ですが。いろいろな面がある興味深い植物です。