信貴生駒スカイラインとは
信貴生駒スカイラインは大阪と奈良のドコに通っていて、どんな歴史を持っているのか、そのへんから簡単に入ってみましょう。
1964年に全線開通
大阪府と奈良県の境界に、阪奈道路登山口交差点から生駒山までの区間(山上線)が着工したのは、戦後すぐの1950年台のこと。開通したのは1958年でした。そして信貴生駒スカイラインが全線開通したのは、東京オリンピック開催や東海道新幹線開通と同じ、1964年のことです。
ここは近畿日本鉄道の道路
生駒山の上に通る道だから、どこかの道路会社が管理しているのかと思っていませんでしたか。実は信貴生駒スカイラインは、近畿各地に路線をもつ、近畿日本鉄道(近鉄)が所有している道路なのです。
信貴生駒スカイラインのコース
北側、東側、南側にそれぞれ信貴生駒スカイラインのゲートがあります。どんなコースになっているのでしょうか。
全長20.9kmの絶景コース
全長で20.9キロの距離があります。北側の大阪府側に1つ、奈良県側に2つ、合計で3つの出入り口があります。蛇のようにくねくねとしながら尾根の上を通過しています。この道路は標高300~600メートルの高所にあるため、各地に夜景の見える絶景ポイントも目白押しです。
山上線コース
1958年開通の山上線は、北の阪奈道路登山口インターから、生駒山上駐車場まで4.5キロの区間です。コースの沿線には生駒山麓公園、生駒山上遊園地、大阪府民の森、生駒ケーブルの山上駅など観光名所がひしめいています。
宝山寺線コース
1960年に開通した、東の宝山寺駅前の駐車場を基点とする路線で、山上線の聖天口までを結びつけます。コース全長は2.3キロと短めで、この区間は山上線にアクセスするための役割を果たします。奈良県方面から信貴生駒スカイラインに出入りするには必須な道です。
信貴山線コース
生駒山上公園から、いちばん南の信貴山門料金所や駐車場まで、全長14.1キロの最長区間です。パノラマ駐車場や鐘の鳴る展望台など、人気展望台が並ぶ区間でもあります。西信貴ケーブルの高安山駅とも接続、南側では農業公園信貴山のどか村が、有名な観光地です。
信貴生駒スカイラインへのアクセス
大阪府大東市からのアクセス
大阪府大東市の、阪奈道路から北側の入り口(登山口)に向かう場合です。市内の国道170号線の、中垣内交差点か、寺川交差点が阪奈道路の入り口になります。交差点から東へ向かう阪奈道路は、5キロほどのぼります。
奈良県生駒市からのアクセス1
生駒市に通る国道168号線の、辻インターチェンジ交差点が、生駒市側の阪奈道路の入り口になります。こちらがわは4キロほどで登山口に到着します。
奈良県生駒市からのアクセス2
信貴生駒スカイラインの宝山寺線には、生駒市街地の中心部からアクセスします。国道168号線の東生駒一丁目交差点から、生駒駅前に通る県道142号、蛇行する237号を通り、動物車両で知られる生駒ケーブルの宝山寺駅前からアクセスします。
奈良県斑鳩町からのアクセス
法隆寺で有名な斑鳩町からは、国道168号線の三室交差点から、西へと伸びる県道236号線に入ります。市街地を過ぎて山間部に入れば、まもなく南側の信貴山門料金所があります。
信貴生駒スカイラインの営業時間
11月から2月
秋の11月から2月にかけては、日が沈む時間も早く、落葉樹も葉を落としています。そのため、日中の景色や夜景を見るには絶好の時期。この時期には6時30分~23時までが、信貴生駒スカイラインの営業時間となります。
3月から10月
暖かくなって日も長い春から秋にかけては、気軽なハイキングでも、夜景を見るためにも訪れたい時期。朝の6時30分~24時までが営業時間です。深夜まで夜景を楽しむことができそうです。
信貴生駒スカイラインの乗用車の料金
ここでは乗用車で、信貴生駒スカイラインを駆け抜ける場合をお伝えします。マイクロバスの料金などについては、公式サイトのほうを御覧ください。
登山口~宝山寺区間
北の登山口から東の宝山寺までの区間の場合です。片道は、乗用車360円と激安です。なお、登山口から生駒山麓公園までは無料区間となります。
登山口~生駒山上、宝山寺~生駒山上
北の登山口から、遊園地のある生駒山上までを往復する場合、乗用車は720円です。東側の宝山寺からでも同じ料金となります。
生駒山上~信貴山門
南の信貴山門から、高安山を経て、生駒山上までの区間を往復したい場合、乗用車の料金は980円となっています。
全線の通行
北から南まで、信貴生駒スカイラインの全部まるっと縦断する場合の料金です。片道ならば乗用車は1,340円、往復の場合は1,940円と若干お安くなります。
通行できない車両について
車が通れるから、バイクや自転車も通れると思いきや、じつはこの道路、意外と通行規制が厳しいのです。いったい何が通れないのか、訪れる前に把握しておくべきことです。
バイク不可の信貴生駒スカイライン
バイクが何故通れないのかと、ちょっと理不尽さを感じてしまいませんか。なぜバイク不可能なのか、それは1980年台にバイクがスピードを出しすぎることで、峠などで事故が相次いだことがきっかけになっていました。ルールなので、バイクの先輩方を恨んでも仕方なしです。
通行できない車の種類
保安上の使用制限によれば、この信貴生駒スカイラインでは、長さ12メートル、幅2.5メートル、3.8メートル、重量20トンのいずれかを超える自動車は、通行不能です。大型バスは普通に通っていますが、大型トラックや大型特殊車両は不可能ということになります。
自転車不可の信貴生駒スカイライン
バイクが無理なのと同様、自転車も信貴生駒スカイラインの通行が不能です。もし自転車で進入すると危険ですので、間違えないようにしてください。バイクや自転車ならば、信貴生駒スカイラインと並行する、信貴フラワーロードや、周辺の下道を走ってみるのがおすすめです。
自転車おすすめ信貴フラワーロード
北の平群町の山中から南の三郷町の県道236号まで、信貴フラワーロードが伸びています。ほぼ信貴生駒スカイラインと並行する区間です。全長は7キロほどで、所々に絶景ポイントがあります。バイクや自転車で走るなら、この道を目指してみてください。
絶景展望台①夕日駐車場
いちばん北側で景色の良い場所が、夕日駐車場の展望台。ここは登山口から入って、生駒聖天口料金所を過ぎて間もなくのところです。
夕日駐車場の展望施設
9台停められる小さな駐車場スペースで、展望台と言えるような施設はありません。ただ奥の柵の前に、ベンチが3つ置かれただけの簡素な施設です。若干樹木で街の景色が隠れている状況です。
梅田の超高層ビル群が真西に
しかしこのベンチの前からは、真西方面に、梅田から天王寺にかけての超高層ビル群が見えているのです。昼間も夕日も、夜景もきれいでありつつ、いちばんお手軽に行ける場所なのでかなりおすすめです。
絶景展望台②パノラマ展望台
信貴生駒スカイラインの展望台では、上位の眺めと人気を誇るのがここ。生駒山上料金所を過ぎて、暗峠に向かう途中の急カーブ地点に位置します。
パノラマ展望台の施設
急な崖に面して、屋根付きの小さな東屋が置かれ、石造りのテーブルと椅子、それに周囲に幾つかのベンチも配置されています。展望施設の周囲の樹木はかなり伐採されているので、景色が遮られていません。駐車場のスペースは13台です。
西の大阪も東の奈良も
西は梅田や難波、あべのハルカスなどの高層ビル群の姿も、晴れたら奥の大阪湾や明石海峡大橋のほうまでばっちり見えます。南を見れば生駒山地の山並みが奥へと続いています。東側に目を移すと、奈良盆地の景色です。夜景を見る上では確実に訪れたいところです。
絶景展望台③朝日駐車場
朝日駐車場は、奈良方面の景色を一望するならおすすめです。生駒山上料金所と暗峠の間で、パノラマ展望台のすぐ東200メートルのところです。
朝日駐車場の展望施設
駐車場の柵の前に、ベンチが幾つか並べてあるだけの、非常に簡単な展望台です。樹木はある程度伐採済みとなっています。駐車スペースは道路と区分けがないので、利用の時は気をつけてください。
大和三山が見える場所
古来より大和王朝のそばで、歴史的な出来事の舞台ともなってきた3つの山、畝傍山、耳成山、天の香具山の大和三山を見ることができます。奈良盆地南部の橿原市や大和高田市方面の夜景スポットにもなります。
絶景展望台④ごじゅうからガーデン
信貴生駒スカイラインに沿う展望台としては、最も南に位置するのがここ。西信貴ケーブルの高安山駅のそばにあります。
ごじゅうからガーデンの展望施設
高安山駅前から、急な階段が少し伸びています。階段をのぼり切った先に、屋根と椅子付きの、若干大きな東屋が配されています。信貴生駒スカイラインをごじゅうからガーデン方面に走ると行き止まりになっています。
大阪市街の風景スポット
展望台から眺めると、大阪中心部の超高層ビル群がはっきりと見えています。手前の草木が少し気になるかもしれませんが、夜景もまずまず良い眺めです。
絶景展望台⑤十三峠展望台
信貴生駒スカイラインを通れない、バイクや自転車で訪れるときに目指してみるべき、十三峠の展望台です。信貴生駒スカイラインとは接続しておらず、八尾十三峠線という横道を上ってくる必要があります。
十三峠展望台の施設
現地は展望台と呼ばれますが、展望施設もベンチすらもないので、ちょっと拍子抜けです。ただ十三峠展望台は砂利の駐車場が広く整備され、トイレも使える場所なので助かります。
梅田と北摂山系を望む絶景
両側の山の間から見える平野部は、左側に梅田の超高層ビル群、中央から右には大阪平野の枚方や豊中方面の市街地です。奥に見える山々は北摂山系で、山に囲まれた大阪平野の夜景がとても綺麗です。ただ狭い山道なので、夜間の通行はあまりおすすめできません。
絶景展望台⑥鐘の鳴る展望台
信貴生駒スカイラインの展望スポットでは、ダントツの人気を誇るのがここ、鐘の鳴る展望台。府民の森の南側にあります。景色が良いだけでなく、カップルで訪れたい秘密があります。
鐘の鳴る展望台の施設
駐車場から若干ハイキングをすると、標高460メートル地点に、鐘が付いている2階建ての大きな展望台に到達します。特に天にのぼる階段の先に付いた高さ12メートルの展望台は、スリルも感じられて足を運ぶ価値ありです。
南京錠と希望の鐘
この場所がカップルに絶大な人気を得ている理由を知っていますか。一緒に希望の鐘を揺らし、輪っかのモニュメントに南京錠を掛けると、2人は結ばれると信じられているからです。ちょっとばかし仲良くなるために、訪れてみては?
360度の見事なパノラマ
大阪平野の一部だけでなく、ほぼ全域が見渡せるほどのパノラマビューがあり、それだけに夜景の迫力が違います。生駒山地の北から南までのみならず、西の北摂山系や大阪湾、東の奈良盆地を囲む笠置山地や紀伊山地まで。周囲の山に囲まれた風景は見事過ぎます。
信貴生駒スカイラインを走ろう
信貴山と生駒山をつなぐ、信貴生駒スカイライン、すぐ訪れたい気持ちになりませんでしたか?夜景が綺麗なことは勿論、ちょっと自然の中に入り込んでハイキングもでき、恋人同士の縁まで取り持つ場所です。近畿でのデートやツーリングする時は、もう見逃せませんね。
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