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蜂に刺された時の応急処置まとめ!症状を知って正しい対処方法を!

夏から秋にかけて蜂が活動的になり蜂刺されが多くなる時期。われわれ人間もアウトドアなどの活動や、林業などの仕事をしている方も蜂に遭遇する機会が増えます。蜂刺されはひどくなるとアナフィラキシーショックになり危険です。しっかりと蜂刺されの対策をしておきましょう。
2020年8月27日
B5
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蜂刺されの応急処置

蜂は場合によっては集団で襲ってくることもあり、しかもその毒は強く危険な虫です。もし刺されてしまった場合、混乱していると適切な処置ができなくなります。野外の活動をする前にチェックして対処しましょう。

蜂刺されの対処

対処として以下に詳しく説明します。 ①症状を観察 ②蜂の針が残っているか確認 ③刺された跡から毒を取り除く ④刺された跡を水で洗い流す ⑤抗ヒスタミンステロイド軟膏を塗る ⑥刺された跡を冷やす ⑦病院を受診する となります。

蜂の毒は早くから症状が出る

刺されると局所症状と全身症状がでますが、蜂の毒が症状として出るのは早いです。できればすぐに病院に行き対処してもらってください。

蜂刺されの応急処置①:症状を観察

特に危険なものが「ミツバチ」「アシナガバチ」と「スズメバチ」の三種類の蜂です。もし刺されてしまったら落ち着いて刺し跡や全身の症状を確認し対処しましょう。痛みかゆみや腫れたりなどのほかに一番怖いのが全身症状です。直ちに病院に行き治療を受けましょう。

蜂刺されの局所症状

刺された跡が腫れあがり、痛みやかゆみが出てきます。この症状は多くの場合は数日で引いてきます。

刺された跡を掻かない

蜂に刺されると腫れやかゆみが強く出ます。あまりにかゆいと掻いてしまいたくなりますが、傷跡ができると底から雑菌が入り悪化してしまいます。かゆみのときは薬を塗るようにしましょう。

局所症状の場合の病院は

必要な処置を行い耐えられる痛みと腫れであれば数日で治りますが、不安に感じる方や、蜂刺されの跡が大きく腫れや痛みやかゆみが異常だと感じた場合は最寄の皮膚科で治療してもらいましょう。

蜂刺されが全身症状の場合

刺された直後から起こるアレルギー反応のこと。刺された跡だけでなく体中に症状がでます。かゆみ、じんましんが全身に広がり、吐き気などの症状があります。全身症状は大変危険。すぐに対処してください。アナフィラキシーショックといわれるもので直ちに病院を受診し適切な処置を受けましょう。

全身症状はアレルギー内科

体が蜂の毒に対してアレルギー反応をしている状態です。アレルギー内科に行き治療してもらいましょう。蜂に刺されて15分以内にこの全身症状が出たら大変危険です。アナフィラキシーショックを起こしている可能性があるので直ちに病院を受診し処置を受けましょう。

蜂刺されの応急処置②:蜂の針が残っているか確認

刺された跡に針が残っていることがあります。これは針にギザギザの返しがあるミツバチの針。ミツバチは刺したあと針がとれ皮膚に毒袋が付いたままになっていることがあります。抜くときにつまんでしまうと自分で毒を注入してしまうことになるので針を抜くときは少しコツがあります。

針の抜き方

処置として必ず針の根元からピンセットなどで取りましょう。粘着テープを使って針をはがしとることも効果的です。あるいは硬いカードのようなもので針の根元を払うようにすると取れます。

蜂刺されの応急処置③:刺された跡から毒を取り除く


腫れやかゆみなど症状の緩和のため毒を取り除きます。やり方は刺された跡を大きく持ってつねって毒を出します。ポイズンリムーバーを持っているときはそちらで処置します。口で吸い出すのは厳禁。なぜなら蜂の毒は水に溶けやすく口の中に傷があった場合そこから毒が入り込みます。

蜂刺されにポイズンリムーバー

蜂やその他虫刺されなどに携帯しておくと毒の吸出しに便利です。使い方は簡単で蜂の針で刺された跡にポイズンリムーバーをあてピストンレバーを引き1分30秒ほど毒を吸い出します。マウスピースを小口径のものにすると小さな刺し跡にも対応できます。

蜂刺されの応急処置④:刺された跡を水で洗い流す

たんぱく質でできている蜂の毒は水に溶けます。そのため水で流すことは効果的。蜂に刺された跡をつまんだりもんだりしながら水で流し毒を処置します。

蜂刺されの応急処置⑤:抗ヒスタミンステロイド軟膏を塗る

刺された跡が赤く腫れ、かゆみが出てきたら薬を塗りましょう。蜂の毒はヒスタミンを含んでいる抗ヒスタミンステロイド軟膏がおすすめ。じんましんやかゆみの症状の緩和になります。ステロイドには薬の強さのランクがあり刺された箇所や虫の種類によって使い分けられます。

薬のランク

薬にはランクがあり、ストロンゲスト(最強)、ベリーストロング(上から2番目の強さ)、ストロング(上から3番目の強さ)、マイルド(上から4番目の強さ)ウィーク(最弱)の5段階で作用の強さをあらわしています。市販のものは1~3段階のものまで、処方箋で出るのは1~5段階までです。市販のもので一番強いのはランク3のムヒアルファEXなど第2類医薬品に該当するものです。毛虫やアブなどはこのランクの薬で対応できます。

蜂刺されの薬のランクは?

蜂の毒は強いのでランク5の最も強い薬を使うのがベストです。そのため市販の薬は弱いので直ちに病院で治療を受け薬を処方してもらいましょう。

蜂刺されの応急処置⑥:刺された跡を冷やす

刺されて対処した跡は冷やしましょう。腫れている部分にアイスノンや濡れタオルをかけると効果的です。複数刺されたり、腫れが大きくなってきたりした場合は直ちに病院に受診しましょう。刺された跡が腫れてかゆくなったり痛くなるなどほかの虫刺されと変わりなく冷やしたり薬を塗ったりで対処できます。怖いのは刺された後全身に症状が現れるアナフィラキシーショックです。

冷やすと毒のまわりが遅くなる

蜂刺され跡の腫れやかゆみのある場所を冷やすと毒が入り込むのを遅らせることができます。冷やすことで血管が縮まり血流が悪くなるので毒がまわりにくくなるためです。

蜂刺されの応急処置⑦:病院を受診する

蜂の毒は強いので大丈夫と思わず病院に行きましょう。かゆみや腫れなどがひどくなることもあるので何はともあれ治療してもらいましょう。

危険なアナフィラキシーショック

一度蜂に刺されると蜂の毒に対して抗体ができます。アナフィラキシーショックでは次にまた刺されたときにその抗体が異常に反応してしまいます。しかし初めて刺された方でもショック状態で死亡するケースや、過去に何度も刺されていてもショック状態にならない方など個人差があるので刺された後は体の状態をよくチェックしましょう。

アナフィラキシーショック状態の対処

蜂に刺された後に対処をしてからしばらく安静にしましょう。じんましんや呼吸苦などの症状が早く現れるほど重症化することが多いです。20~30分たっても嘔気やじんましんなどの症状が出ない場合は一安心。少しでも症状が出れば1分でも早く病院に行き処置してもらいましょう。

アナフィラキシーショックの症状

アナフィラキシーショックといってもさまざまな症状があります。主に消化器、呼吸器、全身に症状が出ます。どの症状が出ても直ちに病院で治療を受けましょう。

消化器系の症状

消化器系は吐き続けることを繰り返す、おなかの強い痛みが続くという症状が続きます。


呼吸器系の症状

のどや胸が締め付けられる、声がかすれる、犬が吼えているような咳、咳が続く、ぜいぜいという呼吸、呼吸がしにくくなる、など呼吸器の症状。

全身の症状

唇や爪が青白くなる、脈が不規則で触れにくい、意識がもうろうとしている、ぐったりしている、尿や便をもらす、などの全身の症状が出ます。

危険!アナフィラキシーショック重度の症状

立つことができなくなり、全身の力が抜けている、声が出にくくなる、ものを飲み込めなくなり息をするのも苦しくなる、目が見えなくなる、耳が聞こえなくなるなどこのような症状が出たら急ぎましょう。重度のアナフィラキシーショックから心停止まで30分というデータもあります。上記のような症状が少しでも見られたらただちに病院に行き処置と治療を受けましょう。

ショックを防ぐエピペン

アナフィラキシーの症状を緩和しショック状態を防ぐエピペンという自己注射があります。最寄の医療機関でエピペンの処方が可能か問い合わせてください。アナフィラキシーショックを起こす可能性のある方に限り保険の適応がされているようです。

エピペンは治療ではない

蜂刺されのあとにアナフィラキシーの症状が出たら自分で注射します。エピペンはアドレナリンを注入しショックを緩やかにする作用がありますが治療ではありませんので注入後はすみやかに病院で治療を受けましょう。

蜂刺されにアンモニアは効果なし

昔は蜂刺されの跡におしっこをかけると良いといわれていましたが、おしっこのアンモニアでは毒は中和されません。おしっこには雑菌も多く腫れやかゆみが酷くなったり患部が化膿します。病院での治療を受けましょう。

危険な蜂の種類

危険な蜂は主に3種類います。「ミツバチ」「アシナガバチ」「スズメバチ」です。

蜂刺されの予防策①:場所を抑えよう

蜂刺され予防には第一に蜂の巣に近づかないことです。蜂はどのようなところに住んでいるのでしょうか?主な3種類の蜂で紹介します。

蜂の巣を作る場所①:ミツバチ

主に木の洞などの閉鎖された場所に巣を作ります。閉鎖された場所に作るためまれに家の天井裏や床下に巣を作ることがあります。いったん巣が作られると、何万というミツバチが住むことになるためそういった場所を通るときは注意しましょう。また活動が終わると蜂の死がいや巣の蜜が漏れてきて家にダメージを与えることにもなります。

蜂の巣を作る場所②:アシナガバチ

比較的性格がおとなしいアシナガバチですが、持っている毒は強いものになります。巣を作る場所は比較的人減の住んでいる場所と近く低い場所にも巣を作るので子供がうっかり触って刺されてしまうケースがあります。場所としては庭、外壁、木の枝、ベランダ、雨戸の隙間などうっかり近づきそうな場所が多いので注意が必要です。

蜂の巣を作る場所③:スズメバチ

スズメバチの幼虫を育てるための餌が豊富にある地域に巣を作ります。スズメバチは木の樹液を餌にすることがありますが本来は肉食です。セミ、トンボ、バッタ、チョウチョ、カマキリ、など土の中や水の中にいる昆虫を除いて餌になります。そのため昆虫の多い田舎や山間部、森などに多く生息しています。家の軒下、屋根裏、天井裏など。庭では庭木によく巣を作ります。

蜂刺されの予防策②:蜂の行動を理解しよう

蜂が人間を敵として認識し、攻撃に移るのはどのような場合でしょうか?蜂の行動を考えてみましょう。

攻撃的になる時期

種類によって誤差はありますが蜂は7月~10月の間に攻撃的になることが多いので注意しましょう。特に8月頃はどの蜂も攻撃的になります。またミツバチの場合は女王蜂以外の働き蜂も冬を越します。冬のほうが攻撃的になるので巣に近づかないようにしましょう。


蜂に出合ったら

急な動きや大きな声は蜂を刺激し、攻撃される恐れがあります。出合ってしまったら姿勢を低くしゆっくりとその場を離れましょう。

黒い衣類を身につけない

蜂の天敵はクマです。黒い色のほうを襲うのはクマの色に近いからと言われています。クマは蜂蜜や、スズメバチの幼虫をタンパク源として食べます。巣を壊され、子供を食べられたりするのでクマは蜂にとっても恐ろしい動物です。そして黒い場所は目や動物だと鼻などがあるようにそこが急所だということを知っている可能性もあります。

蜂に見える色

蜂には白か黒しか見えていないといわれています。蜂の駆除をする業者はほとんどが白色の服を着ています。また茶色などは蜂には黒に近い色に見えてしまうため、薄めの白っぽい色を着るとリスクを減らせます。ミツバチは例外で6色ほどの色を見ることができるといわれています。

蜂が怒ると色は関係ない

ただし巣を触ったりして蜂を怒らせると着ている服に関係ありません。どんな色の服を着ていても執拗に追いかけられて最悪刺されてしまいます。怒らさないようにしましょう。蜂は刺す前に警告を出すことがあります、以下に紹介します。

蜂刺されの予防策③:蜂からの警告を知ろう

知らずに蜂の巣をつついてしまいいきなり襲われることもありますが、多くの蜂は段階的にサインを出します。蜂に遭遇すると偵察から警告、そして攻撃という段階で襲ってきます。この蜂のサインを見逃さないことも重要。以下に紹介します。

ミツバチの警告

ミツバチは攻撃をする前に体当たりをしてきます。この行動は混乱などではなく警告です。警告を無視した場合、巣や家族を守るため攻撃に移るので注意しましょう。ミツバチは好奇心が旺盛なのでただ服にとまっているだけのときはあなたを調べています。じっとしているか今まで行っていた動作を続けているうちに去っていきます。

アシナガバチの警告

まず敵かどうかを見定めるように周囲を飛び回りなかなか離れなくなります。そして羽の音がバタバタと小刻みになってくると危険です。さらに警戒心が高まると狙いを定めるように飛んだり、顎をカチカチと鳴らしたりします。これは近づくと攻撃することのサイン。直ちにその場を離れましょう。それでも近づくと攻撃され、しつこく追い掛け回されたり、仲間を呼ばれたりするので大変危険です。

スズメバチの警告

警告は上記アシナガバチと同じです。9月以降はオオスズメバチの襲撃に対してほかのスズメバチ類が警戒しています。巣を守ろうとして危険性が高くなり注意が必要。特に秋口は餌となる昆虫などが減って攻撃性が高くなります。巣の近くを通っただけでいきなり集団で襲ってくることもあり危険です。巣がありそうな場所は近寄らないように対処しましょう。

蜂刺されの予防策④:香水などつけない

蜂は果物や花のような甘い香りに引き寄せられる習性があります。飲みかけの缶ジュースに蜂が寄ってきて刺されたというケースも。また蜂は毒を指すだけでなく噴射もします。その中にフェロモンが含まれていて仲間を呼び寄せることも。また香水や整髪料などの日用品にフェロモンに似た物質が含まれています。蜂を興奮させ危険なため香水などつけないよう対処しましょう。

刺されてもあわてず病院へ

蛇やクマよりも多くの方が亡くなっている蜂の害。蜂の行動を知って刺されないように対処することが一番重要です。もし運悪く刺されてしまったら、あわてず腫れや呼吸など体の状態をよく観察して手順どおりに処置をし、受診が必要と判断した場合はいち早く病院に行き治療を受けましょう。