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朝顔の種の上手な収穫方法とは?収穫までの育て方も含めてご紹介!

朝顔の種類から、栽培方法までをまとめました。朝顔はサツマイモ属の植物なので、サツマイモや空芯菜も同様の花を咲かせます。朝顔の種類は意外に多く鉢植えから地植えまで様々な栽培方法で咲かせることができて面白いですね。朝顔の種の収穫には花を咲かせることが第一目標です。
2020年8月27日
HI-D
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朝顔の種類

朝顔とはどういった植物か?正確に答えられる人はそう多くありません。そもそも朝顔とはどのような植物なのでしょう?一般的にはツル性で丸い花が咲く植物というイメージですね。小学校の授業でもよく使われるので、種まきから種子の収穫までを経験している人も少なくないでしょう。実は朝顔の種類にはツルではなく木になるものもあり、また、丸い花ではなく桔梗咲きのものや、切れ込みが入り桜の花の様な形のものもあります。

食用にできる朝顔の種類

朝顔の学名はイポメア、つまりヒルガオ科サツマイモ属の植物なのでサツマイモの一種と言っても過言ではありません。他にもイポメア・アクアティカなどは葉やツルが食用にされています、日本では空芯菜の名前で知られていますね。

イモを収穫するサツマイモやツルを収穫する空芯菜も花が咲けば朝顔の種類の一つであることがよくわかります。育て方に差はありますがそれは花を観賞するための育て方、イモを収穫するための育て方、ツルを収穫するための育て方があるだけで、性質はどれもほとんど同じです。

毒性に注意

日本では花が食用にされることもありますが、西洋系のソライロ朝顔に含まれるリゼルグ酸アミドに麻薬成分であるLSDに近い作用があることや、普通の朝顔の種にもファルビチンやコンボルブリンなどの毒成分があることがわかっているので、食用種でも種子の食用は出来ません。

木立朝顔の種類

モーニングツリーブッシュとも呼ばれる種類で、やや珍しいですがネット通販ではよく見かけます。種まきしてから開花まで時間がかかりますが、やや寒さに強く、-3度までは耐えるので東京でも室内であれば余裕で冬を越すことができます。沖縄では普通に庭木として植えられています。イポメア・クラッシカウリスやイポメア・カルネラなどが木立朝顔とされますが、キダチチョウセンアサガオと間違えるためコダチアサガオと呼ぶのが良いとされています。木立朝顔の種類は日本ではサマークインという品種があるようです。

サツマイモの品種改良に!?

サツマイモは日が短くなる秋でないと開花しない植物なので、本土では寒さで枯れてしまい品種改良が難しい植物です。ですが、花の咲きやすい木立朝顔にサツマイモのツルを接ぎ木することによって、サツマイモが開花しやすくなります。この性質を利用して、本土でのサツマイモの品種改良では木立朝顔が必要不可欠となっています。

キダチチョウセンアサガオとは?

エンジェルトランペットの名前で販売されている植物で、ナス科の毒草です。花の下で寝ていると悪夢を見るなどの話があるように、ある種の麻薬的成分が含まれています。ブルグマンシアとも呼ばれ、バナナフィッシュという麻薬の原料として漫画にも登場します。成分の名前はスコポラミンで、海外では犯罪者が強盗相手の記憶を消すために使う成分だそうです。ただ全身麻酔の成分でもあるので悪いばかりではありません。

塊根になる朝顔の種類

塊根植物、コーデックスとも呼ばれるタイプで、簡単に言うと根元が肥大する植物です。サツマイモを半分埋めて半分は露出するように植えれば似た形になりますが、そうではなく自然にそういう形になるのが塊根植物です。イポメア・ホルビーやイポメア・ボルジアナ、イポメア・カイリカなどが存在します。鉢植えで販売されていますが、それは鉢植えでないと根腐れを起こす確率が高まるためです。


ツル性の朝顔の種類

一般的な種類はイポメア・ニルという種で遣唐使が奈良時代か平安時代に持ち帰ったとされます。ですが近年の研究ではアメリカ大陸が原産かもしれないとされるなど謎多き植物です。よく似た種には西洋のソライロアサガオや、マルバアサガオなどがありますが、沖縄県にもノアサガオと呼ばれる種類が在来種として存在しています。日本では江戸時代に朝顔の栽培が流行ったために非常に多くの品種が生み出されています。特殊な形質も保存されているため、メンデルより以前に日本にはメンデルの法則を理解している人がいたのでしょう。

朝顔の種類、品種

日本伝統の銘花としては黄蝉葉栗皮茶丸先大輪の団十郎や、黄蝉葉黒鳩縞の鳴神などがあり、育て方も簡単で美しい花を咲かせます。海外の種類にはドイツのジャーマンブルーやアメリカのkniolasBlackなど普通の朝顔と同じ咲き方のものから、スノーフレイクやソリッドブルーのような桔梗咲きのもの、はたまたパルピンクフェザーやレッドミントツイストのような八重咲きのものまで幅広く存在します。江戸時代の品種はさらに凄まじく、糸のような花びらのものや花火の様なものまであるので、日本人の探究心には驚かされるばかりです。

朝顔の種類、1年草?多年草?

朝顔には1年草のものからヒルガオのように宿根して冬を越す宿根タイプ、またサツマイモのようにイモを作るタイプがあります。1年草のタイプはすぐに花を咲かせますが、宿根タイプは1年目は苗が成長するだけで2年目の6月から開花をはじめます。温暖な地域では1度苗を植えれば毎年咲くので楽ですが、そうでない地域では冬に苗を室内に取り込み保護しなければならないため、苗が小さくとも花が咲く1年草タイプのものの方が逆に楽かも知れません。テキサス自生種の園芸改良種であれば寒さに強いので関東までなら苗を地植えしても冬を越せるかも知れません。

宿根タイプの育て方

ノアサガオやケープタウンアサガオのような宿根タイプは、1年目の時期に根を太らせて苗を強くすることが大切です。貧弱なものは寒い時期に枯れやすくなるので、生育時期にできるだけ茎葉を伸ばして、冬には藁などを敷いて防寒してやるとよいでしょう。2年目からは1年草タイプとほぼ同じです、摘心して枝を増やしますがより大型になるので葉10枚以上で摘心すると良いと思います。鉢植えの場合は寒い時期室内にいれます。オーシャンブルーなどノアサガオ系は1品種だと受粉しないので、種を取るためには2品種以上混植します。

朝顔の種をまく土

植物の育て方では、種まきの前にまず土が大事です。基本的に植物の根は自分の樹液より成分濃度が濃い場所に植えられると、塩をかけたナメクジが水分を奪われるのと同じ原理で根が傷つき腐ってしまいます。そのため種まきする場合は肥料分が極力少ない土が適しているのですが、さらに発芽には酸素も必要なため水はけがよいに越したことはありません。100均に種まき用土が販売されていますが、水はけが悪い場合は鹿沼土やゼオライトなどを加えて調節すると良いでしょう。

朝顔の種を育てる鉢植え

育て方によって変わりますが、基本的には種まきから苗にするまでは3号鉢植えで栽培するのが基本の育て方です。苗を育てる鉢植えは、あんどん支柱を立てる育て方であれば丸い形の鉢植えである必要がありますが、そうでない場合は普通に角形の鉢植えやプランターでも大丈夫です。鉢植えのサイズは最低でも6号鉢植え、まともに栽培出来るのは7号鉢植えからです。8号あると種子が沢山収穫出来ます。

朝顔の種まき

朝顔は寒さに弱い熱帯植物なので、時期的には春に種をまいて夏~秋の時期に花を咲かせます。そのため、夜間の気温が10度を下回る事が無い5月下旬頃が種まきの時期として最適です。朝顔の種は水を吸いづらいので、芽切りという方法で発芽率を上げることが出来ます。どのような方法かと言いますと、種まきの時期が来たら種子の芽の部分を傷付けないように、種子のカーブがある方に傷をつけるだけです。そして1.5センチほど土をかぶせて、乾かないように管理すれば2日ほどで発芽します。

朝顔の種から苗に

種が発芽してからしばらくはそのまま栽培しますが、本葉が3枚ほど出てきたら植え替えても大丈夫です。鉢植えにする場合は6号以上の植木鉢が必要です。地植えにする場合は半日以上日が当たる場所が適していますが、小苗のうちはダンゴムシに食害されることが多いため、ある程度植木鉢で栽培してから地植えにすると良いでしょう。この頃であれば用土は市販の培養土でも大丈夫です。


朝顔の用土

朝顔の培養土を自分で作る場合はまず水はけがよい事と、ある程度の肥料分があることが大切です。ただ鉢植えなので、あまり肥料を混ぜると肥料やけによる根腐れを頻繁に起こします。定番の組み合わせでは赤玉土2腐葉土2堆肥1の割合になりますが、私のオススメは中粒赤玉土1小粒鹿沼土2腐葉土2ゼオライト(ペットの砂浴び用の細かいもの)1の組み合わせです。この方法であれば根が健全に育ちます。堆肥をどうしても混ぜたい場合はペレットタイプの堆肥を15グラムほど混ぜると良いでしょう。

朝顔の肥料

そもそもイポメア属の植物は窒素を菌から供給されるので、リン酸とカリが多めの肥料が適しています。イチゴ専用肥料であれば肥料やけもなく、バランスも良いので、イチゴ栽培の余りの肥料を与えるのも良いかもしれません。こだわりたい方はリン酸肥料として骨粉を与え、カリ肥料として草木灰を少量与えるという方法もあります。

朝顔に肥料を与える時期

朝顔の種から芽を出して、双葉になったばかりの苗に肥料をあげると根の育ちが悪くなります。本葉が出るまでは成長の準備段階なので、本葉が2枚以上出てから施肥をしましょう。時期的には6月から月に1度ほど固形の肥料を与えると良いと思います。種を収穫するのであれば開花が始まった頃に液肥を週1で与えるという方法も良いでしょう。

朝顔の種を取るための剪定方法

朝顔の種を取るための剪定方法は、朝顔の苗に沢山の花をつける必要があるため、苗の本葉が4~5枚になったら摘心します。摘心とは、ツルの先を取る作業のことで、植物栽培の基本の剪定方法です。摘心することによりツル先以外の芽が動き始めるので、枝を多く張らすことができます。摘心したら、その先の葉っぱが6~8枚になった頃にまた摘心すると脇芽が沢山伸びて大株になります。

朝顔の種を取るための仕立て方

朝顔はツル性の植物なので、メロンの立体栽培やブドウの栽培方法を応用することも出来ます。ブドウで言う棚栽培と同じ方法でもよく花が咲きますし、コルドン仕立てのように1度水平に誘引してから先を摘心し、脇芽を伸ばす方法もとることができます。ただ、種まきから栽培期間が短い植物なので定期的に摘心して脇芽を出させることをオススメします。

朝顔の種を取りやすい支柱の立て方

朝顔は幹が細いため支柱が必須ですが、学校などではあんどん支柱にすることが多いですよね。あんどん支柱で栽培するあんどん仕立ては、くるくる巻き付けるだけでいいので簡単ですが、花数が少なくなりやすく種子が取れない年も出てきます。そのため、あんどん支柱ではなく普通の支柱を立てて、キュウリの様に広い面積で育てる方法の方が、花数も増え種の収穫も楽になります。1株につき支柱4本が目安です。摘心したあと伸びた脇芽を2本サイドの支柱に誘引していきます、支柱は30センチ間隔で立てると良いでしょう。

朝顔の種を取るための育て方

朝顔の種を取るためには受粉がされてなければ種がつきません。基本的には自分の花粉でも受粉が可能ですが、他の株から花粉をもらわないと受粉できないタイプの種類もあるようです。花粉は長期の保存は出来ませんが、1晩程度であればある程度保存が利きますし、2~3日の保存であれば機能することもあるようです。乾燥させて冷蔵庫で保存するのがよいかと思いますが、-30度以下に設定出来る低温冷凍庫があれば冷凍保存でも大丈夫かも知れません。

花粉の保存に湿気は大敵

種の収穫には花粉が十分に機能することが大切で、植物の育て方の基本でもあるのですが、花粉は微細な粉なのでその保存には湿気が大敵です。保存期間中でなくとも水を浴びると浸透圧で花粉が膨張してはじけてしまいます。そのほかにも、水分があると固まってしまい花粉として機能しなくなります。ブドウやイチゴの開花時期に雨が降るとよくないとされるのはこのためです。

朝顔の花を確実に咲かせるには?


朝顔は日光を浴びると成長が早まるので、つい日当たりのよい場所に鉢植えを置いてしまいがちですが、じつはここに大きな落とし穴があるのです。朝顔をはじめイポメア属の植物はほとんどが短日植物なので、日が短くなって初めて苗に蕾をつけます。つまり花を咲かせるには、苗が十分育ったら日当たりがよくない場所に置くと開花しやすくなるという事です。街灯の近くの苗や、夜更かしが多い人が育てる苗は開花しにくくなります。

朝顔の品種改良

母にしたい朝顔の雄しべから花粉が出る前に雄しべを取り除きます。そして父にしたい朝顔の花粉を母朝顔の雌しべにつければ交配が可能です。支柱がうまく立ててあると交配作業が楽ですが、あんどん支柱で育てている場合は花の位置によっては作業が難航すると思います

最大の試練

一番難しいのは父親と母親の開花時期を合わせることなので、摘心に摘心を繰り返して花を多くつけることが成功の近道です。出来れば品種改良に使いたい品種ほ3株程度栽培してそれぞれ違う場所に鉢植えを置けば、開花時期を合わせやすくなります。雑種の朝顔の種子は親品種によっては高額で取引されます。

朝顔の種の収穫

1年草タイプであれば種まきから数ヶ月で種が出来はじめます。収穫の時期は朝顔の果実が茶色く乾燥して、果実を振ると中の朝顔の種子がカラコロと音を立てる様になったときです。朝顔はさく果なので収穫を遅らせ過ぎると勝手に果実が割れて種子を落とすことがあります。収穫した種子が充分黒くなっていたら上手に収穫出来た証拠です。12月前半までは果実の成熟が進むことがあるので、果実をつけたときに寒さで葉が落ちてしまっても諦めないで下さい。

朝顔の種の保存

朝顔の種の保存には乾燥状態が適しています。朝顔の種の入る小型の容器にシリカゲルなどの乾燥剤と一緒に入れて保存すると良いでしょう。容器はタッパーでもカメラのフィルムケースでも大丈夫ですが、容器に入れる前にも充分乾燥させないと保存中にカビが生えるので注意して下さい。

まとめ

朝顔にはいくつかのタイプがありある程度の違いはありますが、その性質はほとんど同じです。ただやはり種まきから種の収穫まで年内で行う事ができる1年草タイプが良いのではないでしょうか?鉢植えでも簡単に栽培出来ますし、小型でも開花します。最近では開花が朝だけでなく夜まで続くスーパー朝顔も存在していますし、霜がおりるまで咲き続けるものもあるので、面白い朝顔の種を見つけたら栽培してみてはいかがでしょうか?