モビリティ【乗り物・移動手段】
車の普及に伴う排気公害
移動手段に鉄道が約140年、自動車が約110年の歴史を経過し技術革新や社会整備が進められ迅速かつ快適で便利な社会になり特に自動車の普及は我々に豊かな生活をもたらしましたが、現在に至っては排気ガスによる環境問題が深刻化し地球規模の問題となり車社会の見直しが必要になりました。
地球には10億台を上回る数の自動車が走り、今後益々増え2030年までに20億台に達すると考えられています。自動車の排気ガスによる公害、地球温暖化問題で国際連合は、環境に悪影響を与えるエネルギー関連の二酸化炭素排出量の4分の1は、自動車によるものだと発表されています。
交通手段の見直し
日本より歴史の有るヨーロッパやアメリカでは、1970年代のオイルショックを契機に人間中心の街づくりへ変わり、環境にやさしい自転車や路面電車など古いタイプの乗り物が見直されて始めました。日本でもコミュニティサイクル、コミュニティバス、カーシェアリングなど、移動手段に新しい種類の公共交通が誕生しています。
車の所有は購入費だけでなく税金・保険・車検・車庫費など維持管理費が必要です。車の必要な時だけ借りるカーシェアリングは必要な時間を予約して使用した時間分の支払いだけで人気があり、所有からシェアリングに見直されています。
コミュニティサイクルは、街中に数か所の自転車貸出拠点(ポート)を設置し、利用者がどこでも貸出・返却できる新しい交通手段です。 CO2排出量の削減や市街地の渋滞緩和等の効果が見込めて、国内では官民連携した社会実験が各地域で実施されています。
モビリティとは
モビリティ【mobility】とは既存の自転車やバス、自動車といった交通機関を、環境に優しく人間中心の視点に見直し「乗り物の視点を→人間中心に」考えることです。
近距離交通の買い物や送迎に車の一人乗車は不効率です。注目の一人~二人乗りの車「超小型モビリティ」は近距離の移動に特化した新しい種類の小さい車です。燃費も電気で割安、排気ガスを出さない電気自動車は環境にやさしく近距離を効率的に移動するのに適したパーソナルモビリティです。
注目の超小型車モビリティ
電気自動車で排気ガスを出さない
一人~二人乗車のコンパクトな車「超小型モビリティ」は近距離の移動に特化した超小型自動車です。トヨタ車体が販売している一人乗りEV(電気)自動車「コムス」は燃費も割安な電気で排気ガスを出さない環境にやさしい新しい車種です。
手軽に乗れる超小型モビリティ
小さいサイズで一人乗車の新しい車種「コムス」は、約6時間の充電で連続走行が約50km目安です。地域街並みの近距離を時速30km程度で走り、往復一時間半程の交通手段に利用できます。充電場所も地域のコンビに充電ポートが今後増える予定で使いやすくなります。
クリーンに快走する超小型モビリティ
新しい車種の超小型車モビリティは道路交通法上「ミニカー」扱いで一般道の法定速度は60kmです。保険や税金も原付バイク並みで割安、重量税や車庫証明、車検も不要です。電気で走るEV自動車は排気ガスを出さず環境に優しくクリーンに快走できます。
超小型モビリティBIROは4輪ホイールの後輪2輪に強力電動ブラシレスモーターを搭載し、不必要なパーツを減らし駆動力を優先しています。急坂でパワーが必要なときはブースト機能を働かせてキビキビと走ります。
免許は要るの?何が違うの?
道路交通法上はミニカー扱い
超小型車モビリティは道路交通法上「ミニカー」扱いです。道路交通法令において総排気量20ccを超え50cc以下又は定格出力0.25kWを超え0.6kW以下の原動機を有する普通自動車が「ミニカー」ですが、道路運送車両法においては自動車でなく原動機付自転車として扱われます。免許証は普通自動車免許やAT限定免許で運転ができます。
フル充電で電気代は小銭程度とリーズナブル、コンパクトボディで狭い街並み道路も運転しやすく、駐車はスクータースペースで駐輪場にも可能です。
超小型モビリティは原付バイクに比べて法定速度60km、二段階右折しなくてよい、ヘルメットの装着義務もありません。デメリットは高速道路で走行できない、原付バイクが進入可能でも自動車進入不可の道路は進入できない、場所によっては駐輪場に駐車できない場合もあります。
超小型車モビリティの魅力
一人乗車も効率よく走行
超小型モビリティは、一人~二人乗りのコンパクトな新しい車種の車で小回りが利き保管場所も少スペースで済みます。ガソリン車の燃費に比べてEV自動車は電気代も小銭程度と割安で排気ガスを出さず環境性能に優れたエコカーです。通学や送迎、買い物など街中の近距離を効率よく走る地域の手軽な交通手段になります。
雨の日の走行も安心
屋根付きで雨の日も濡れずに走行可能です。
ただし超小型モビリティ規格でドアや窓で外と完全に仕切った「密閉式キャビン」は認められているものの、道路交通法で密閉式キャビンによる公道走行が認められていない不合理性が有り
超小型モビリティ「コムス」の「幌」やその他の「ジッパー開閉式ビニール窓」は雨天時でも走行可能な妥協案として使用され、国交省に特例として現状は認められています。
維持・管理費が割安なモビリティ
満充電に約6時間程、電気代156円程で約60kmほど走れます。車両法上は第一種原動機付自転車(4輪)となるため、車検や車庫証明、重量税、取得税が一切不要です。税金は年間2500円程で保険も原付バイク並と割安です。駐車場は必要ですがコンパクトで駐車も大型バイクを停めるスペースですみます。
超小型車モビリティの弱点
軽自動車と比べ割高な価格
車種の「軽四輪自動車」「軽四輪貨物車」と比較しますと、トヨタ車体のパーソナルモビリティ「コムス」はエアコン装備が無く車両価格は70~80万円程です。軽自動車はエアコン装備で80万円を下回る低価格車があり、エアコンなど機能装備が充実した軽自動車が有利で「コムス」の価格は魅力を感じませんでした。
保管場所の確保と安全面
安全確保の車検が無いため整備不良の車両が走る可能性があり、衝突基準も現行なく安全性に不安も感じます。また普通自動車1台のスペースに4台置けるコンパクトサイズで、車庫証明も不要ですが駐車場は必要で確保しなければなりません。
急勾配の山道や寒暖は厳しい
平坦な街並みの道路を電気モーターで排気ガスを出さずに時速30km程で走る一人乗車の小さい車が超小型モビリティです。寒暖対応のエアコン装備が必要な地域や、山道や傾斜のきつい地域には不向きです。
超小型車モビリティと軽四輪の比較
性能・機能比較面で不利
軽自動車以下の性能と言え種類が「車両」の超小型モビリティは、「軽四輪車」の機能・性能比較で「軽四輪車」は価格が安く性能・機能的にも優れており不利です。
維持・管理費比較面で有利
超小型モビリティはガソリンの燃費車に比べ電気代約156円で約60km走行が可能です。車検や車庫証明、重量税と取得税も無しで税金は年間2500円程で保険も原付バイク並と割安です。駐車場は必要ですがコンパクトなので駐車もバイクが停めれる程度のスペースで済み、車を所有してからの維持・管理費負担が少なく有利です。
エコカーとして期待
排ガス汚染・環境問題や地方の交通弱者増加の対策に一人~二人乗車の「超小型車モビリティ」はCO2排出ゼロで走行の静粛性にも優れ、一人乗車でも無駄が無く経済的で環境保全に適したエコカーと期待されます。
超小型車モビリティの車種
トヨタの超小型車モビリティ
価格は\687,085~820,800程、仕様は乗車定員1名、積載重量30kg、家庭用コンセント(AC100V)で充電可能!約6時間で満充電、一回の充電費は約156円!で連続走行は約68kmです。
ニッサン ニューモビリティコンセプト
実験テスト段階で未販売です。テスト車の参考仕様は乗車定員2名、普通充電200Vで約4時間、連続走行は約100kmです。
ホンダ 超小型モビリティ
BIRO JAPAN
超小型車モビリティのユーザー?
交通不便が有る一人住まいの方
街中を一人~二人乗車で走行距離が40km程度、荷物も30kgまでの車の使い方、税金含めてイニシャルコストが安く、燃費(電気代)や駐車スペースもバイク並で維持・管理費用のからない自動車を求める方がユーザーです。
ローカル住まいの一人~二人暮らしで街中の買い物などで近距離交通に不便があり、車両価格と維持費が割安で小さい車の希望ユーザーに適していると思います。
コンビニや観光地域のカーシェアリング
企業ユーザーは環境問題のCO2排気軽減を積極的に取り入れる社会的役割を担い、車両性能能力が低いものの事業適所に超小型モビリティを組込む、例としては地域性の高い業種のコンビニの宅配車利用や観光地域のカーシェアで観光目的に利用されれば利便性が高くエコメリットと相まった相乗効果で社会環境の貢献も期待できます。
超小型車モビリティの展望
経済効率と大気汚染対策
超小型モビリティはEV(リチウム電池)で排ガス(CO2)を出さず環境に優しく、乗車定員が一人~二人乗りの小さい車は狭い道路も運転がスムーズで駐輪場に駐車が可能です。
1回充電で約50km程の連続走行が可能、地域の交通移動手段に期待される新しい種類の車です。市や区、街地域の近距離移動に例えば在宅医療の訪問看護や個別宅配の利用は、既存車両と比べ効率的で、排ガスも出さず大気汚染対策として社会環境も良くなると期待されます。
まとめ
車の使い方を見直す
一般乗用車やミニバンの乗車定員の4~8人乗りの車を平日の買い物や送迎など近距離利用で平均乗車が1.3人は無駄が多く不効率です。広い室内空間や長距離移動の性能を使いきらず無駄に走らせ排ガスで地球規模の環境汚染に拍車をかけている現状に気づき見直しする時期に来ていると思います。
車の環境汚染対策
地球温暖化の環境問題の解決には排ガスを出す自動車を無くすことですが、先ずは現状の交通手段のあり方を見直して、排ガスを出さない新しい種類の代替車両へ転換が急がれます。
既存交通を見直す
生活視点で生まれた地域のコミュニティサイクル(自転車)、コミュニティバス(EV)、カーシェアリング(レンタルカー)は新しい種類の公共交通のモビリティ(乗り物・移動手段)です。コミュニティバスはディーゼルエンジン車から、車種が電気で走る車のEVバスに代わり地球環境にも優しく、運転静音性にも優れた未来志向の車になりました。
期待される超小型モビリティ
超小型モビリティは、性能的に原動機付自転車以上で軽四輪自動車以下の新しい小さな車種です。一人~二人乗りの軽四輪車よりコンパクトで小回りが利く新しい種類の交通手段の車です。排ガスを出さず燃費も割安な電気で走る環境性能に優れた近距離移動で街地域の交通手段に合った乗り物で期待されます。
新しい種類の超小型モビリティは小さい車ですが、環境汚染で問題化する車社会を見直す未来の車として期待されます。
必要な時だけ借りるカーシェアリングは使用した時間分の費用だけで安心です。