検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

明神山の登山コースガイド難易度別にルートを解説!駐車場、アクセス情報も!

明神山は愛知県奥三河部の鳳来湖の近くにある標高1016mの山です。明神山は登山の面白さを持つ魅力的な山です。頂上までのアプローチも長く、ハシゴ、クサリ場、岩場などが多くあり、ヤセ屋根で緊張する尾根渡りもあります。地図、コンパスで位置や方向確認も必要です。
更新: 2023年3月23日
mmkk9944
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

明神山

明神山(標高1016m)は、正確には地元の地名を入れて三ツ瀬明神山と言います。すぐ近くにもう1つの明神山であ平平山明神山(標高970m)があり、ここと区分するためでもあります。明神山は、愛知県東部、新城市と東栄町の境にあり、奥三河名山八景に選ばれています。

アルペン的な山容が親しまれています。明神は神を讃める呼び名で、信仰の山です。かっては三ツ瀬からの信仰登山が盛んでした。

又、明神山は、矢作川水系と豊川水系との分水界の連山の主峰で、急峻な山域で個性的な山容を誇っています。山頂からの展望も素晴らしく、天気次第で富士山や南アルプス、中央アルプスなどが眺められます。

明神山登山の難易度

明神山のグレーディング、登山難易度はコースや天気によって異なります。初級から上級レベルまであり、初心者から上級者まで広く楽しめる山です。特に北アルプスや南アルプスの高山に登頂するため、登山練習のつもりで登っている人も多く見受けられます。

低山ですが、本格的な装備が必要です。低山でも難易度は高く、決してなめてかかってはいけません。地図を読む力も養いましょう。道迷いで遭難の危険性がある山です。基本的には日帰り登山です。

1.体力度のグレーディング グレード①、歩行時間3時間まで、標高差もあまりない。 グレード②、歩行時間3時間以上又は500mの標高差。 グレード③、5時間以上の歩行時間又は1000mを超える標高差。 2.危険度のグレーディング グレード①、比較的に安全に歩行できるコース。

グレード②、一部に滑りやすい岩場があるコースであるが滑落や落石が低いコース。 グレード③、困難で危険度が高い岩場や道の不明瞭なヤブの中のコース。 各々3段階評価で難易度を示してあります。但し、天気が悪い場合はさらに難易度が上がることを念頭に入れておいてください。

明神山の登山コース

明神山には4つの基本登山コースがあります。さらに付帯するコースもあり、ルートの多い山です。 以下の4つのコースを紹介します。

1、乳岩コース、2、三ツ瀬コース、3、柿野北コース、4、栃木沢コース 番外編として、鳳来湖ダムサイトコース、乳岩ファミリー周回コース

問合せ先:一般社団法人奥三河観光協議会道の駅もっくる新城内観光案内所 0536-29-9393

明神山コース1:乳岩コース【初級から中級】

[難易度]体力度グレード③ー危険度グレード②

ルート 乳岩登山口ー人仙橋ー乳岩分岐ー一服ノ岩ー鬼岩(ここまで1時間10分)-鬼岩乗越ー胸付八丁取付ー胸付八丁頭ー鎖場ーハシゴ場、馬の背岩ー明神山山頂(ここまで3時間15分)-栃ノ木沢コースー鬼岩乗越ー一服の岩ー乳岩登山口 歩行距離:約8.5km 累積標高差:1017m コースタイム:登り約3時間20分 下り約2時間20分

コースの詳細

このコースが明神山登山の標準日帰りコースで、多くの登山者を集めています。このコースのアプローチの行程で東三河の名勝地乳岩渓谷を通っていくため人気が高いわけです。

コースの特徴として、比較的に距離があり、勾配が強いことが上げられます。地図をよく見てください。難易度は高いですが、初心者でも登頂可能です。鬼岩までは緩やかな登りです。乳岩分岐、一服ノ岩を経て鬼岩乗越から急勾配、急登が連続します。

胸付き八丁、岩場、ハシゴ場、ナイフエッジの狭いヤセ尾根が続きます。緊張を強いられる難度の高いルートですが、変化が色々あって楽しいルートです。地図でルートを追ってみましょう。天気が悪いと危険度が高まります。

復路は栃ノ木沢コースに1部通過して林道を下山します。登山道が長く単調なためやや退屈かもしれません。

明神山コース2:三ツ瀬コース【初級から中級】

[難易度]体力度グレード③ー危険度グレード②


ルート 三ツ瀬登山口ー沢渡りー植林地帯ー2合目三ツ瀬峠ー尾根ー岩場、ロープ場、ハシゴ場ードウダンツツジ群生地ーシャクナゲ群生地ー5合目ー6合目分岐点(乳岩コースと合流)-クサリ場ー岩場、雑木林の尾根ー8合目馬ノ背岩ー9合目ー山頂(登山口から2時間30分)-下山はピストン 歩行距離:約7.1km 標高差:553m コースタイム:約5時間20分

コースの詳細

三ツ瀬の登山口から入山します。すぐに沢を渡り(天気が悪い時増水に注意)、道路標識に従って植林林の中を進みます。やがて2合目の三ツ瀬峠の尾根に至ります。

ここから核心部の岩場、ロープ、ハシゴ場などと続きます。尾根の途中にはドウダンツツジやシャクナゲの群生地があり、足を止めてもいいところです。5合目を過ぎ6合目分岐点に到着、ここは乳岩コースとの合流地点です。

さらに鎖場があり、岩場の尾根、8合目馬ノ背岩を過ぎると、鳳来湖の眺望が楽しめるところに出ます。地図にて要確認です。登山口へのアクセスは下記してあります。

9合目を経て山頂到着です。ここまで登山口から2時間30分ほどです。頂上からは、天気次第ですが赤石山脈や南アルプスの眺望が素晴らしいです。帰路はピストンで三ツ瀬登山口まで引き返します。

明神山コース3:柿野北コース【中級】

[難易度]体力度グレード③ー危険度グレード②

ルート 柿野北登り口ー林道ー堰堤の横ー登山口(登り口から40分)-沢渡り木橋ー沢渡り木橋ー沢渡ー柿野岩屋観音展望標識ー尾根出合ー小ピークー絶壁の尾根道ー境石ー急登ーイワカガミ群生地ー鎖場、ハシゴ場ー急登ー山頂到着(ここまで3時間15分)復路はピストンで柿野登り口まで引き返す。 歩行距離:8.2km 標高差:723m コースタイム:約6時間 日帰り

コースの詳細

柿野コースは登り口と登山口があります。柿野北登り口から林道に入り、南西方向に歩きます。堰堤のすぐ横を通っていくと、左前方に明神山が見えます。5分ほど行ったところに登山口があります。地図で一旦確認しましょう。

登り口からここまで40分ほどかかります。登山口から10分ほどで木橋があり沢を渡ります。すぐに2つ目の木橋がありますが、木橋は朽ちているから、できれば沢を渡ってください。さらに沢渡りが3か所あります。

天気が悪く雨天の場合は増水している時があります。要注意です。歩きを進めて行きますと樹林の間から眺望が見えるようになり眼下に東栄中学校が見えます。

東側が絶壁になっている尾根道を進み境石から稜線に出ます。稜線沿いの急登が40分ほど続き、イワカガミの群生地を通り、鎖場、鉄ハシゴ(天気が悪い時スリップに注意)を経てさらに急登、やがて山頂に至ります。登り口から山頂まで3時間15分かかりました。

明神山頂上には三等三角点があり、鉄骨製の展望台が設置してあります。下山はピストンで登り口まで引き返します。下りで道迷いがないように地図で確認しながら行きましょう。

明神山コース4:栃木沢コース【中上級】

[難易度]体力度グレード③ー危険度グレード③

ルート 登り口ーしゃくなげの里ー栃木沢登山口ー沢渡ー山道ー岩場ー乳岩分岐ー栃ノ木沢ー乳岩中道分岐ー尾根分岐ー山頂到着(ここまで登山口から2時間30分)-展望台 明神山山頂ー尾根分岐ー明神山西峯、無線塔ー下り急坂ー尾根分岐ーヤセ尾根、しゃくなげの尾根ーヤセ尾根が連続するー鎖場ー沢渡ー林道出合ー登山口ー登り口 歩行距離:約7.3km 標高差:780m コースタイム:約5時間10分

コースの詳細

栃木沢コースは比較的歩き易いですが、難度の高い周回コースです。登り口と登山口は異なります。 登り口から林道を東に10分ほど行くとしゃくなげの里があります。この先に駐車場がありその奥に栃木沢登山口があります。ここまで登り口から15分ほどです。

登山口から沢を渡ってひたすら山道を歩きます。沢は天気が悪い時要注意です。岩場が見えてきます。ここまで登山口から50分ほど、岩場はここだけです。乳岩分岐、栃ノ木沢を経て沢を渡ると乳岩中道分岐そして尾根分岐で左に折れると山頂到着です。ここまで登山口から2時間30分。

展望台に上って大展望を楽しみましょう。要地図確認です。

復路は山頂から尾根分岐を経て明神山西峰を目指します。西峰には無線塔が建っていますからよく分かります。急な下りを行くと岩場があり、岩のヤセ尾根を連続して通過します。天気が悪い時要注意の下りです。鎖場、沢渡から林道出合を経て登山口へ、ここからさらに10分ほどで登り口です。

明神山コース番外:鳳来湖ダムサイトコース【中級】

[難易度]体力度グレード③ー危険度グレード②

ルートの説明 宇連ダムのダム湖である鳳来湖の湖岸のダム湖登山口があります。地図で確認しておきましょう。登山口からしばらく進むと乳岩コースとの分岐点に到着します。

そして鬼岩乗越でここまで登山口から2時間30分ほど、さらに三ツ瀬峠を越えると明神山山頂です。ここまで4時間ほどかかります。

復路は山頂から三ツ瀬分岐ー三ツ瀬峠分岐を経て鬼岩乗越、乳岩峠分岐からダム湖登山口に戻ります。 歩行距離:約12.8km 積算標高差:1478m コースタイム:登り4時間、下り5時間


明神山コース番外:乳岩ファミリー周回コース【初級】

[難易度]体力度グレード①ー危険度グレード①

明神山登山コースの途中にある名所「乳岩」を巡る登山ルートです。乳岩は国の名勝天然記念物で渓谷美と奇岩、エメラルドグリーンの清流、水遊び、水の生物の観察など多彩でお子さんでも楽しめるミニ登山ルートです。登山口は、明神山登山口と同じです。天気が悪い時はおすすめできません。

ルート 乳岩登山口ー黒岩川沿いー乳岩登り口ー長いハシゴが連続するー通天洞ー通天門ー鍾乳洞ーハシゴー降り口ー乳岩登山口に戻る 登り口にある長いハシゴはいくつも連続します。(天気が悪い時スリップ注意)

多少高度感がありますから、小学生高学年でないと、ハシゴの途中で怖くて泣きだす可能性があります。登れない場合は反対方向から鍾乳洞、通天門を見て引き返しましょう。黒岩川で水遊びもできます。 歩行距離:2.4km 標高差:232m コースタイム:1時間20分

各明神山登山口へのアクセス

明神山乳岩登山口へのアクセス

乳岩登山口の住所:愛知県新城市市川合乳岩21-3 電車:JR飯田線三河川合駅下車徒歩40分(2.7km) マイカー:三遠南信道鳳来峡ICー国道151号線ー県道424号線案内板ありー乳岩登山口(ICから約10分)駐車場が川沿いにあります。狭い駐車場です。10台か15台くらい(無料)駐車場には綺麗なトイレがあります。

明神山三ツ瀬登山口へのアクセス

登り口へのアクセス 豊川ICー国道151号線ー新木郷トンネル手前を左折、細い道を奈根川沿いの山道ー三ツ瀬の集落 三ツ瀬集落を過ぎた川沿いに駐車場があります(4台くらい)ここまで豊川ICから1時間10分くらい。

小屋の前に登山ノートが置いてあります。ここからさらに350mほど歩いたところに登山口があります。 アクセスは車だけです。

明神山柿野北登山口へのアクセス

マイカー:豊川ICー国道151号線ー中設楽(なかしだら)-尾籠・岩山方面、明神山柿野登山口、下柿野方面の看板のところを左折1.3km進ーY字分岐を左折ー林道400mー林道余地が駐車場(ここまでICから1時間30分)

ここからさらに150m行った奥にも林道余地があり駐車場となっている。 ここは登り口です。登山口はここから林道を南西方向に40分ほど歩いた堰堤の先にあります。電車、バスなどのアクセスはありません。

明神山栃木沢登山口へのアクセス

登り口まで:豊川ICー国道151号線ー名号の信号を左方向で旧道に入る、宇連ダム名号への標識があるー県道424号鳳来湖の湖岸道路を進んだところに2か所の駐車場があります。豊川ICからここまで約1時間15分です。

登山口はさらに林道を東に10分ほど進んだしゃくなげの里の先に駐車場があります。駐車場のの奥に栃木沢登山口があります。駐車場の収容台数は少ないです。 電車、バスのアクセスはありません。

乳岩峡・乳岩の詳細

乳岩、乳岩渓谷は、愛知県新城市市川合に位置する峡谷です。宇連川支流の乳岩川にあり、全長4kmに及びます。 国の名勝及び天然記念物に指定されています。乳岩は凝灰岩中に含まれている石灰分が溶け出して天井部に乳房状の鍾乳石を作っていることから乳岩と呼ばれています。

この洞窟にはたくさんの観音様が祀られています。山頂付近には通天門と言う天然の石門があり、その大きさに圧倒されます。 乳岩渓谷の清流はエメラルドグリーンで透明度が非常に高く、子供連れのファミリーが楽しそうに水遊びしています。

鳳来湖の詳細


宇連ダムは、愛知県東部豊川用水の水源として昭和33年に建設されました。そこにできた湖が鳳来湖です。ダム貯水量2814万㎥は名古屋ドーム17杯分に相当するそうです。

湖の周囲には巨岩、奇岩が多く存在し、新緑、紅葉の名勝となっています。また、明神山の登山口もこの湖の湖畔にあります。湖岸道路がアクセス道路です。

【明神山登山コース上のビューポイント】

登山の楽しみの1つはコース上のお花畑を愛でることです。山によって実に様々な野生の植物が育っています。お花の撮影が目的の登山者も多いです。明神山の登山コース上にもお花の群生地がいくつもあります。少しご紹介します。

岩カガミ群生地(柿野コース)

明神山登山柿野コースの登山道の途中に岩カガミ(ヤマイワカガミ)の群生地があります。急登の登山道沿いに咲いており、お花を見てほっとする瞬間です。

イワカガミは、イワウメ科イワカガミ属の常緑の多年草で、高山植物ではありますが、低山帯から高山帯まで広く分布しています。岩場に多く生え、葉に光沢があることから、鏡に見立ててイワカガミと呼ばれるようになりました。

ドウダンツツジの群生地(三ツ瀬コース)

明神山三ツ瀬登山コース、山頂に至る登山道の途中、5合目手前にドウダンツツジの群生地があります。シャクナゲ群生地もここにあります。ドウダンツツジは満点星とも言われています。

ツツジ科ドウダンツツジ属の植物です。落葉広葉樹で低木、4月上旬から5月中旬にかけて花が咲きます。紅葉も楽しめる植物で10月中旬ごろから12月中旬にかけてらが見ごろです。真っ赤に紅葉します。

しゃくなげの里(栃木沢コース)

明神山栃木沢コース登山口近くにしゃくなげの里があり、しゃくなげが咲いています。いかにも派手で大きな花が咲く植物です。花の色は日本では白または赤系統が多く、黄色もあります。種類の多い植物ですが、日本では4~6種類に集約されています。

まとめ

明神山は低山ではあるが、多彩な顔を持っている山です。日帰り登山では丁度いいコースタイムと距離で、朝早く登山口に到着すれば、ゆっくり登ってもお昼までには山頂に到着します。地図は必携です。

ランチを食べて、沸かしたお湯でコーヒーを飲みましょう。途中ハシゴ場や鎖場、岩場があり、急登もいくつかあります。簡単に登れる山ではありません。それだけに頂上のコーヒーは達成感があり至福の時間となります。

下山の時も注意

十分展望も楽しんだら下山です。明神山の下山は道迷いに最大注意です。同じような風景が続くため、うっかりして、登山道から外れていても気が付かない場合があります。天気が悪い時はさらに要注意です。

地図とコンパスは必携して、適宜現在位置と方向は確認しながら下りて行きましょう。乳岩コースであれば、乳岩周回ルートや渓谷で遊んで帰るのもいいでしょう。

ソロの初心者にはお勧めできませんが、地図が理解できる経験者同伴で登れば、トレーニングとしても大変いい山です。