ogawa テント用 補修 シーリングテープ 3130
GORE-TEXパーマネントリペアシート
シームテープとは
シームテープとは、テントやレインウェアなど、防水素材の縫い目に使われている防水テープです。シーリングテープ・シームレステープと呼ばれることもあります。 ポリエステル・ゴアテックスなど、どんなに優秀な防水素材であっても「縫い目」は穴が空いている状態ですので、そこから水漏れがしないようシームテープで塞がれているのです。
シームテープの問題点
貼りすぎ注意
シーム剤がなければ縫い目から水が入ってしまいますし、シームテープはもともと製品に貼られているもので、必要なものです。 デメリットを挙げるとすれば、シームテープには透湿性(水蒸気を通す性質)がないことです。
ゴアテックスは防水透湿性で、水は通さないけれど中が蒸れにくい素材です。せっかくのゴアテックスウェアにシームテープを貼りすぎると、テープ部分は湿気を逃がさないので蒸れやすくなってしまいます。
また、テープを貼る分生地が厚くなるので、多少ゴワゴワした使い心地になってしまうこともデメリットとして挙げられます。防水のためしっかり貼る必要はありますが、必要最小限の貼り方をするようにしましょう。
お手持ちのテントやレインウェアをチェックしてみよう!
シームテープの劣化は大丈夫?
テントやタープ、ゴアテックスのウェアなど、3~5年使っていれば、縫い目の防水性が落ちているかもしれません。シームテープが劣化していないか、チェックしてみましょう!シームテープが白くなっていれば、布地から浮いてしまっているということ。その部分の防水性は失われています。
また、汚れやごみが入っている、剥がれているなどはもちろんテープの取替えが必要です!ほとんどの場合、本体素材よりもシームテープの劣化の方が早いので、シームテープを修理・補修すればまた防水性が復活し、快適に使えるようになるはずですよ!
シームテープが劣化していたら
元のシームテープをそのまま使って補修する
シームテープが少し浮いているくらいできれいな状態なら、そのまま上からアイロンで圧して密着させ直せば、元通りにできます。
シームテープを剥がして取り替える
シームテープがベロベロと剥がれてきている、汚れが付着している、全体的に劣化している場合には、思い切り剥がして新しいシームテープを貼りましょう。 剥がれかけのシームテープは、手で引っ張るだけで取り去ることができます。部分的にしっかりくっついていて剥がしにくい時は、無理やり剥がさずアイロンで少し熱してから剥がしましょう。
シームテープの貼り方
シームテープはアイロンの熱と圧で接着します。面倒かもしれませんが、貼り方は難しくはありません。やってみましょう!
用意するもの
・シームテープ ・アイロン ・アイロン台 ・当て布 ・はさみ
手順①シームテープを貼る箇所をきれいにする
汚れ、砂や糸くず、水分などが入り込むと接着力が弱くなってしまいます。 シームテープを貼る前に、ウエットティッシュなどできれいに拭き、乾かしましょう。
手順②シームテープを貼りたい場所に乗せる
シームテープは熱するまで接着力はありません。貼りたい場所、縫い目や傷などの上に置きます。シームテープには表裏があります。ガムテープやセロファンテープと同じように、巻いてある内側が接着面です。
逆に置いてしまうとアイロンや当て布にくっついてしまうのでご注意!先に切ってしまうとどちらが表か分かりにくくなってしまうため、アイロンをかけてから切ると間違いがありません。
手順③当て布を乗せる
アイロンをかける前にシームテープとアイロンの間に布を一枚はさみましょう。直接アイロンを当ててしまうと、テープが溶けてしまったり、テープののりがアイロンにくっついてしまったりします。 当て布にはハンカチや手ぬぐいなどの薄手の綿が適しています。シームテープを置いた上に、ズレないようにそっと当て布を置いてください。
手順④アイロンで圧着する
当て布の上からアイロンを当てます。滑らせるのではなく、上からグッと圧をかけて10~15秒ほど押さえましょう。アイロンの温度は、本体が化繊なら120℃(低温)、綿なら160℃(中温)程度です。
防水しようとしているものはほとんどがポリエステルやナイロン、ゴアテックスなど、化繊だと思います。温度が高い方がよく付きますが、あまり高熱すぎるとテープが溶けたり本体素材を痛めてしまうおそれがあります。 まずは低温から様子を見るのが安全です。
手順⑤確認・終了!
シームテープが透明でピッタリと本体にくっついていればOKです! 空気が入って白く浮いていたり、しっかりと接着されていない様でしたら、少し温度を上げたアイロンでもう一度圧着しましょう。段差がある箇所などもテープが浮いて接着しにくいので、アイロンの角を当ててしっかり圧をかけます。
シームテープを貼る際のポイント
いかがでしたか?手順はシンプルですよね! せっかくの修理に失敗がないよう、もういくつか貼り方のポイントをお伝えします。
やりやすい所から始めよう
縫い目がカーブしていたり、いくつか合わさっているような箇所は貼りにくいです。最初は直線で貼りやすいところから始めましょう。要領が分かってきたら、難しい場所も失敗しないで貼れるはずです。
アイロンがけは少しずつ
例えばゴアテックスジャケットの袖や脇などを補修する時は、平らにして圧着するのが大変ですが、根気よく、少しずつ進めていきましょう。 テントやタープなどの長い直線でも、当て布の下でテープがズレていた…とならないように、20~30cmごとに確認しながら、少しずつアイロンを進めていくと良いですよ。
剥がれにくい貼り方
テープを切った四角い角は、ペラペラと剥がれてきやすいようです。角を落として丸くすると、使用中も剥がれてくることが少なくなりますよ。
またカーブの多い箇所はテープを短く切って貼り合わせるのも手ですが、そうすると剥がれるきっかけとなる端っこが増えてしまいます。カーブもテープをなるべく切らずに、折りたたんで貼っていく方が剥がれにくいようです。
「シームシーラー」と併用する
カーブが多い、縫い目が重なってテープを貼りづらい、後から剥がれてきそう…そんな時は、後からご紹介する「シームシーラー」という、接着剤のようなタイプのものを併用すると良いですよ。広い範囲を塗るのは大変ですが、部分的に使うことで強力なお助けアイテムとなってくれます。
シームテープで傷の修理もできる!
ゴアテックスのウェアを岩や枝に引っ掻けてしまった…。テントにタバコの火が落ちて穴が空いてしまった…。雨の日には、小さな穴も致命傷ですよね。そのままにしておくと浸水するだけでなく生地の痛みも広がるので、早めに塞ぎましょう。
縫い目以外にも、小さなひっかき傷や穴などならシームテープで修理可能です!裏表両方から貼ると良いでしょう。また本体と同素材を縫いつけて傷を塞ぎ、縫い目にシームテープを接着するという修理方法もあります。
シームテープはどこで手に入る?
シームテープは大手アウトドアショップで売っていることがありますが、取り扱っていなかったり、取り寄せになることもあります。見つけた時に買っておくと、いつでも使えて便利ですね。 いざ修理・補修が必要になってから探し回るよりは、ネットで購入した方が早いかもしれません。
キャプテンスタッグのシームテープ
M-8380
キャプテンスタッグのシームテープはオーソドックスな幅と、20mもの長さがあるのでおすすめです。 ゴアテックスレインウェア1着ならこれで十分。ファミリーテントの縫い目をすべて補修するには、意外と足りなかったりします。ざっくりと補修したい縫い目の合計を測ってから注文するとよいですよ!
オガワのシームテープ
ogawa テント用 補修 シーリングテープ 3130
オガワのシームテープは25mmと少し幅広なところが特徴です。ズレに神経質にならずに貼れそうですね。小さな傷の補修にも良さそうです。その分長さは10mとなっています。
その他のリペアアイテム
シームテープと同じように防水機能を備えたリペアアイテム、他にもあります! 用途に応じて使い分けたり、一緒に使うことでよりしっかりと補修することができますよ。
シームシーラー
M-9193
縫い目・継ぎ目の防水アイテムとして、シームテープの他にボンドのような形状の「シームシーラー」もあります。シームグリップとも呼ばれます。こちらはアイロンは使わず、塗って乾かします。
シームシーラーには、テープよりも密着性が高く剥がれにくいというメリットがあります。けれど、広範囲に使うのは大変だったり、乾くのに時間がかかったりといったデメリットも。使用したい箇所が小さい時や、よりしっかりと防水したい時におすすめです。カーブや立体の複雑な部分を補修するのにも向いています。
またこのシームシーラーを、シームテープの剥がれやすい箇所に上から塗って補強したり、リペアシートの淵に塗ったりすることで剥がれにくく耐久性が上がります。
リペアシート
GORE-TEXパーマネントリペアシート
20cm×20cmのリペアシート
シームテープよりも幅広のものは「リペアシート」として売られています。穴・破れなどの修理に最適です。貼り方はシームテープと同じようにアイロンで圧して接着します。貼り方ポイントも同様に、角を落として丸くして貼ると剥がれにくいです。
モンベルのものは20cm×20cm、コールマンのものは1枚7.6cm×45cm。大きさ、色など異なるので使いたいものに合わせて選んでください。
シームテープで補修したテントやレインウェアを長持ちさせるには
自分で修理した、お気に入りアイテム。また長く使いたいですよね。本体生地にも言えることですが、シームテープの劣化しやすいところは、複雑な形状の箇所や、よく動かしたり折り曲げたりする箇所のようです。
テントやレインウェアを仕舞う際には、毎回同じところで折らない方がよい様ですね。几帳面な人は気をつけましょう。 また、長く濡れていると劣化しやすくなります。テントを撤収する前に少しでも乾かしたり、帰ったらすぐに干したりするようにしましょう!
まとめ
きちんとしたアウトドア製品はとても高価ですし、値段の分、生地や性能はとてもよい物ですよね。シームテープを使って縫い目の補修や小さな傷の修理をすれば、ずっと長く使っていけます。
「パパッと簡単に」とまではいきませんが、自宅で自分で手直しができるってすばらしいことです!頑張って購入した、愛着あるアイテムとこれからもたくさん一緒に出かけられるように、ぜひシームテープやシームシーラーを活用してください。