山のフカヒレと言われるムキタケとは!?
秋はキノコ狩りの季節!キノコを代表するムキタケはナメコと同様に人気のあるキノコです。都心ではあまりスーパーで出回らないかもしれませんが、秋田や山間地方を代表するキノコで「山のフカヒレ」と呼ばれるほど美味しいと重宝されています。
学名はSarcomyxa serotinaと言います。ガマノホルケ科ムキタケ属のキノコの一種で方言で色々な名前で呼ばれていたりするキノコです。カタハ、ノドヤギ、ムクダイなどの呼び方があるので違うキノコと思わないように気をつけましょう。 ムキタケと言う名前の由来は革を剥いて食べることから名づけられたと言われています。なぜ「山のフカヒレ」と言われているかと言いますと、扇形の傘の表面下にゼラチン層がありツルッとした食感がフカヒレのような感じがする特徴があるからです。
ムキタケの特徴とは?
ムキタケの特徴は傘の表面がむけやすく、水分を含んだ時にゼラチン質を分泌して粘着性が増します。傘の色が基本的には黄銅色ですが、まれに山吹色になる場合もあります。秋に生えてきた場合は紫色になったりしますがもちろん美味しく頂けます。大きくなると10cm~15cmになります。 秋から春の季節はムキタケの収穫時期になります。河原や山岳地帯の倒木などを探してみるとムキタケを発見することが出来ると思います。
ムキタケの栽培方法
栽培方法①
まず栽培可能な原木を用意していただきます。原木の種類としては、ブナ コナラ ミズナラ シイなどの広葉樹ならほとんど利用できます。
栽培方法②
原木の伐採作業の時期は栄養養分蓄積が多くなる11月~3月の季節までがおすすすめ。2~3ヶ月間そのままの状態で乾燥させて置きます。内部の樹液を抜く為です。約9cm位に玉切りしましょう。太さが30cm以上の場合はみじかめに切ると作業がしやすいですよ。
栽培方法③
菌糸の活着が終了したら仮伏せです。原木を3~4段階に積み上げ、ビニールシートを被せてコモ、ワラなどで固定します。菌糸の活着、伸長を促進させるように管理しまょう。注意するところはムキタケは乾燥に弱いので、木が乾いているようであれば必ず散水しましょう。仮伏せの時期は5月下旬~6月上旬までです。
栽培方法④
そして本伏せとなります。本伏せは、排水と通風が良好の状態で直射日光の当たらない森内が良いでしょう。 ムキタケは他のキノコと比較して高い湿度を好みますので、地伏せか低いよろい伏せで管理すると良いでしょう。
栽培方法⑤
収穫時期となります。ムキタケの収穫は、あまり大きくなりすぎてからだと水分の多いキノコになるので、直径が6~8cm位で収穫すると良いでしょう。
ムキタケの見分け方安全な採り方とは?
ムキタケに似たキノコが複数あります。毒キノコもありますので突発的な判断で食べてしまうのは危険です。見分け方を解説した動画も合わせて紹介します。が最初は詳しい方に教わりながら収穫するようにしましょう。
ツキヨタケは毒キノコです!
ツキヨタケと言われるキノコがあります。こちらは毒キノコです。見分け方は根本に黒いシミがあります。まれに薄黒いものもありますので、その場合は根本を割って確認してください。画像のように黒い場合はツヨキタケですので食べないように気をつけましょう。 黒い部分だけカットして食べてもあくまでも見分け方ですので、キノコ全体に毒はありますから要注意です。
ムキタケに似たヒラタケは食べても大丈夫
ムキタケに似たキノコでヒラタケと言われるキノコがあります。こちらは無毒で食べれます。 ヒラタケは傘の表面がムキタケと違いむけません。そして水に濡れても粘着性がないです。基本的には薄い灰色ですが大きくなると薄い茶色のヒラタケもあります。こちらがムキタケと間違えがちですのでよく見て判断しましょう。 ヒラタケのほうが傘が大きくなりしっかりして重みがあります。大きいもので8cm~10cmになります。
ムキタケの採り方
ムキタケの採り方のコツは、ナタやナイフ、はさみなどで根元を切り取りましょう。手が届かない場所に生えている場合は長い鎌で根元を切り落としザルなどで受け止めましょう。肉厚良くしっかりいていて弾力のあるムキタケを選んで採りましょう!変色している場合は取らないように、そして傘裏が白い物や傘が黄色い色の良い物を選んで収穫するのがムキタケの採り方です。
ムキタケの食べ方
下処理①
ムキタケをボールに入れてたっぷりの水に塩を加えて軽く混ぜ合わせて半日~一晩つけておきます。汚れや付着したゴミや落ち葉、虫などを洗い流す為の下処理となります。
下処理②
塩水を流してムキタケをボールから取り出したら皮をむきます。皮の下にゼラチン質があるので簡単にむくことが出来ます。万が一むきずらいときは軽く表面を包丁で擦ると皮がむけると思います。
下処理③
次に皮をむいたムキタケを茹でます。沸騰したお湯にムキタケを入れ約5分くらい煮ます。そしてざるに上げて冷まします。これでムキタケの下処理は完了です。
オリジナルムキタケのレシピ集
美味しい食べ方①ムキタケのオイスターソース炒め
※この画像はイメージです。
材料
ムキタケ お好みの量 豚肉 150g モヤシ 1/2袋 チンゲン菜 2個 醤油 小さじ1 酒 大さじ1 中華スープの素 小さじ2 豆板醤 小さじ1 オイスターソース 大さじ1
レシピ
①フライパンに油を引き豚肉を軽く炒めます。肉の赤みが消える程度で良いと思います。 ②そこにモヤシと小松菜を入れて炒めます。野菜がしんなりしてきたらムキタケをいれます。 ③調味料を入れていきます。豆板醤、醤油、中華スープの素、味の素少々、オイスターソースを入れて絡めながら炒めて行きます。 ④最後にお酒を入れて、フライパンを激しく揺らし火で煽り完成です!
美味しい食べ方②ムキタケの味噌汁
材料 ムキタケ お好みの量 白菜の葉 1/4 長ネギ 1/2 味噌 約お玉1杯 水 約500cc
レシピ
①小鍋に水をはります。大体500ccくらいかと思います。火にかけて沸騰させて行きます。 ②下処理したムキタケを入れます。先にムキタケを茹でていきます。独特のぬるぬるを出すために先に入れます。 ③白菜、ネギを入れて味噌汁を溶いていきます。味噌の量はお好みので味見しながら調節して仕上げれば完成です!
ムキタケの保存方法
ムキタケの美味しい季節!たくさん取れた時は嬉しいですが余ったりして食べきれずに捨ててしまうのは勿体無いですよね。余ったムキタケは保存すると良いでしょう!保存方法をお教え致します。
保存方法①
水洗いして冷まして下処理した後にそのままの状態で容器に入れただけで冷蔵庫保存しても3日もちます。 乾燥させれば1週間位長持ちします。
保存方法②
湯で汁ごとフリーザーパックに入れて冷凍保存しても良いでしょう。こちらも1週間位長持ちします。
保存方法③
他にも塩漬けする方法があります。取れたムキタケを水洗いして塩をたっぷり振りかけます。蓋をして重石を乗せると良いでしょう。保存が効きます。利用するときは水で塩を抜いて使いましょう。
改良種 黄金ムキタケ!
最近ではムキタケの改良種!黄金ムキタケが試験的に栽培され、話題となっています。野生のムキタケの場合はゼラチン質の表皮が苦味成分があるので剥いて食べますが新品種【黄金ムキタケ】は表面の皮が黄色いのが特徴的で苦味が薄く剥かずにそのままの状態で食べられる品種です! 市場で販売されたら食べてみたいですね。
まとめ
どうでしたか?ムキタケに興味をもっていただけましたでしょうか?私の記事を読んでムキタケを獲りに行きたい.食べたいと思ってもらえれば幸いです。
※画像はイメージです。