黒斑山の基本情報
黒斑山の場所
黒斑山は、長野県小諸市と群馬県嬬恋村にある浅間山第一外輪山の山です。浅間山山系の一山として有名で、火山活動で入山禁止の浅間山の替わりに、この黒斑山を浅間山としている人も多数います。黒斑山の山頂からは、美しいすそ野を見せる浅間山が、目の前にせまってきます。
黒斑山の由来
黒斑山の由来のあきらかな文献はないが、東側にある急崖、旧火口壁、中腹崖など、いたるところにある黒味をおびた岩石を遠くからながめると、黒い斑のようにみえるので、その名がついたと伝えられています。実際に、積雪時に黒斑山に登ってみると、急崖や旧火口壁、中腹崖に見える黒い岩石は、白と黒のコントラストが美しく、まさに黒斑といえるながめです。
黒斑山の特徴
2万4千年前の噴火で、山がカルデラを形成しました。U字型をした馬蹄形カルデラです。浅間山を中心とした、第一カルデラの最高峰が黒斑山です。 浅間山をながめる登山者が多いため、登山道も良く整備され歩きやすくなっています。高山植物がいろいろあり、花の百名山にも選定されています。浅間山との間に位置する湯ノ平は、高山植物が多く人気です。標高は、2404mです。登山口からのアクセスが簡単で、日帰りハイキングに最適です。
黒斑山へのアクセス
マイカー利用の場合
マイカー利用の場合のアクセスは、上信越自動車道を利用するのがわかりやすい。上信越自動車道を小諸インターチェンジを降りて、浅間サンラインを小諸市方面に進む。国道18号線でも良いが、混雑しているうえ、信号も多いので、このルートをすすめます。小諸市より、チェリーパークラインに入ります。以前は有料道路でしたが、現在は無料です。 終点付近は高峰高原ホテル付近です。チェリーパークラインはワインディング道路です。浅間サンライン・チェリーパークラインともに、紅葉はきれいですが、冬は凍結も多いので、注意が必要です。
電車・バス利用の場合
電車・バスでのアクセスは、北陸新幹線とJR小海線が乗り入れている佐久平駅で電車をおり、バスに乗り換えます。東京や大阪方面より、高速バスも乗り入れいますので、こちらを利用するのも一考です。 佐久平駅前より、JRバス関東の高峰高原ホテル前ゆきがでています。佐久平駅より、約1時間で高峰高原ホテルに到着します。紅葉時期は、道路の紅葉渋滞が予想されます。スケージュールの余裕を取っておくほうが良いです。
黒斑山登山口の駐車場情報
車坂峠ビジターセンター
車坂峠ビジターセンターの脇が駐車場となっています。かなりの台数が駐車でき、料金も無料です。休日や祭日には、駐車場の配車整理のため係員がいます。係員の指示に従って、駐車をしてください。 トイレは、ビジターセンターの中のトイレが使用できます。周辺はニッコウキスゲなどの、お花畑となっていて、花の盛りに行くと目と心の保養となります。アクセスは、小諸市よりチェリーパークラインを走り、その終点付近で目立つ看板があります。
高峰高原ホテル駐車場
高峰高原ホテルの駐車場は、かなり広大な面積で、700台くらいは駐車できるそうです。基本的には、高峰高原ホテル利用者が使用するですが、ホテル側の好意により、無料開放されています。 ホテルの好意で使用させてもらっているので、下山時のゴミなどは、登山者が持ち帰ることは当然です。ゴミを整理・清掃するのは、ホテルの従業員のかたです。登山者としてのマナーですので、心にとめ注意してください。トイレ利用は可能です。アクセスはビジターセンターと同じです。
浅間2000パーク駐車場
車坂峠の登山口から、1キロほど離れている。スキー場の駐車場なので、スキーシーズンは遠慮したほうが良いでしょう。ここも、スキー場浅間2000パークの好意で無料開放されています。 20~30台は、駐車できる広さです。トイレは利用できます。ここも高峰高原ホテル駐車場とおなじで、下山時のゴミは注意してください。アクセスは、チェリーパークライン終点付近より、浅間2000パークの看板にそって進むと見えてきます。
黒斑山登山 表コース
黒斑山登山 表コースのルート概要
登山口から標識に従って進んでください。基本的には、トーミの頭まで進むルートとなります。林間ルートですので、あまり眺望は期待しないほうが良い。標識が要所で現れてくるので、安心して歩けるルートです。 登山口からトーミの頭まで、1時間30分あれば、途中で休憩を取ったとしても、余裕で到着できます。天気が悪いときやガスが出た時のため、地図やコンパスまたはGPSは必携してください。登山地図にはルートが示されています。以上が、表コースルートの概要です。
黒斑山登山 表コースルートの特徴
登山口から標識に従い進むと、カラ松の天然林に入って行きます。森林が好きな人や森林浴を楽しみたい人には、最適なハイキングコースといえます。眺望は林間より、ところどころで望めます。全体的に、土の多い林間コースです。日帰りハイキングに向いています。みなさん、中コースと合わせて、日帰りハイキングを楽しんでいます。
黒斑山登山 中コース
黒斑山登山 中コースのルート概要
高峰高原ホテルの向かい側にある登山口より登山を開始。表コースの標識があり、それに従う。一時間ほどで浅間山噴火に備えてのシェルターがあり、少し先に槍ヶ鞘の標識があります。槍ヶ鞘から10分~15分でトーミの頭に到着。トーミの頭から黒斑山の山頂は望めます。30分くらいで黒斑山山頂に到着です。 以上が、表コースのルート概要です。休憩をはさみながらでも、1時間40分くらいで到着できます。天気が悪くなったときのため、地図は必ず持っていってください。登山地図にルートは示されています。
黒斑山登山 中コースルートの特徴
登山口から20~30分でガレ場になります。この付近の展望は、高峰高原が良く見渡せ、小諸市街地の向こうには、天気が良ければ八ヶ岳や南アルプスが広がります。槍ヶ鞘では、目の前に雄大な浅間山が迫ってきます。トーミの頭からの浅間山も迫力があります。全体的にガレ場が多いルート。そして。尾根道のルートとなっています。日帰りハイキングには、最適なルートです。
黒斑山登山 裏コース
黒斑山登山 裏コースのルート概要
裏コースは登山口より表コースまたは中コースでトーミの頭まで行き、黒斑山、蛇骨岳などの第一外輪山の縦走路で、仙人岳をとおり、中コースに戻ってくるルートのことです。 浅間山の火山活動レベルの影響により、立ち入り禁止箇所があり、レベル上下により通行の不可がきまります。そのため、現在は歩く人は、他のコースより少ないのが現状です。アクセスには、表コースと中コースを使用します。
黒斑山登山 裏コースルートの特徴
このルートは、基本的には、ガレ場の稜線歩きのルートがメインとなります。眺望は抜群のものがあります。季節が合えば、稜線のところどころに花畑が出現し、目と心をいやしてくれます。 火山活動レベルよって違いますが、立ち入り禁止付近まで行くのであれば、眺望が良いので地図で山々の確認をするのも楽しいです。現状では、日帰りハイキングに向いているとはいえません。登山地図にルート表示はあります。
黒斑山登山コースの難易度
黒斑山の登山コースは、周辺が火山地帯なので、主な地面は火山岩系の石で構成されています。標識も整備され、登山道も整備されていますので、難易度的には、難しいコースルートではありません。日帰りハイキングには最適なコースルートです。ガレ場は、足元に注意すること。簡単ではありますが、万一のため、地図は持参してください。
黒斑山周辺の山小屋
トーミの頭で黒斑山に向かわず湯の平口に進む。湯の平口を右折し、浅間神社方面に向かうと、浅間神社の近くにログハウスが見えます。これが、火山館です。 一般の山小屋と違い、飲食や宿泊のサービスはありません。あくまでも、避難用としての使用を前提として無料で使えます。館長が常駐していますので、館長の指示に従ってください。ハイキングの一時休憩も使用可能です。噴火時のシェルターの役割もしていますので、山地図で場所の確認はしておいてください。
黒斑山のお天気情報
山の天気情報は重要です。黒斑山の事前天気情報や当日天気情報を知るには、YAHOO天気やGOO天気そして、山レコで情報を得るのが良いです。各サイトには山の天気として、情報が得られるようになっています。現時点の天気だけだはなく、予測機能も付属していますので、天気状況判断で迷ったときに非常に有効です。スマホで簡単にアクセスできます。
黒斑山周辺の宿泊情報
高峰温泉
チェリーパークラインの終点手前にある、ランプの宿として有名な温泉です。雲上の露天風呂があり、高峰渓谷やアルプスをながめながら入浴すると、自然との一体が楽しめます。源泉かけ流しの温泉です。飲泉可能で内臓系に効能ありとされています。積雪時期や混雑した場合、駐車場は高峰高原ホテル駐車場となり、バスで送迎されます。
高峰高原ホテル
チェリーパークラインの終点付近にあるホテルで、黒斑山の登山口が近くにあります。駐車場も余裕があり、黒斑山登山ハイキングのベースには適しています。3階建の建物ですが、エレベーターはありません。温泉は塩化物泉で、源泉かけ流しではありません。駐車場は700台駐車可能です。
黒斑山の季節別山行数情報
春の黒斑山山行
3月から5月までを春として、統計調査しました。3月は300山行、4月は98山行、5月は208山行です。3月は積雪時であり、4月は雪どけの時期、5月は無積雪となり植物芽生え時期です。 積雪時は登山者に人気のようで、雪解けは人気がありません。コースルートは、火山岩の多い尾根道となり、ぬかるんでいると危険状況となります。敬遠する登山者が多いのも、うなずけます。
夏の黒斑山山行
夏は、6月~8月として統計調査しました。6月は235山行、7月は227山行、8月は220山行。夏山は平均した山行になっています。夏山シーズンは、安定した山行人数となり、登山ハイキングを楽しむ人が多いようです。 梅雨の時期や夏山の天気が不安定になることを考えても、山行は同じぐらいにかたまります。高山植物もそろい出しますので、登山ハイキング愛好者に人気の山といえます。
秋の黒斑山山行
秋は、9月から11月として統計調査しています。9月は234山行、10月は463山行、11月は229山行です。 紅葉時期の10月は、さすがに多くの人が登山ハイキングをしています。9月11月は、夏山平均山行と同じです。11月後半は、積雪時期に入ります。紅葉時期の10月の山行が飛びぬけています。年間の山行の中でも、一番の山行となっています。このことにより、素晴らしい紅葉であること理解できます。
冬の黒斑山山行
冬は、12月~2月を統計調査しました。12月は303山行、1月は351山行、2月は334山行となりました。 完全に各月とも、黒斑山は積雪時期となります。夏山シーズンの山行平均より、100山行多い結果となります。雪と山と光のコントラストは、素晴らしいの一言です。このことにより、黒斑山は冬が好まれる山といえます。
黒斑山周辺のお楽しみスポット
浅間連峰自然観察センターは、黒斑山周辺のお楽しみスポットとして最適です。地図で探す必要もありません。高峰高原ホテルのすぐ脇にあります。無料で楽しめます。浅間連峰にいる動物や植物の生態資料の展示。浅間山の火山資料の展示。高度2000mからの天体観測施設もあります。登山の事前準備として、浅間連峰自然観察センターに入館すると、登山をする上でかなり参考になります。
黒斑山の高山植物
黒斑山は、高山植物の花畑の山として有名で、花の百名山にも選ばれています。車坂山峠の登山口を少しばかり登った地点でも、可憐な高山植物の花がみられる。花の百名山の著者、田中澄江が紹介したヒメシャジンのほか、ハクサンイチゲ・ヤナギラン・アキノキリンソウなどが咲き乱れる花畑は、目を見張るものがあります。 春から秋まで、花畑は種類を変えながら続いて行きます。花畑を見るため、毎年訪れ、自分だけの花地図を作る登山者もいます。
黒斑山登山の注意点
交通アクセスも良く、登山口も簡単に見つける事ができ、山地図にもコースがはっきり記載されている黒斑山は、登山としては、楽な部類に入ります。 火山岩系の岩で形成されている山ですので、いたる所で岩や石が見られます。素晴らしい花畑に見とれて歩いていると、つまずく危険性がふえます。足元の注意も、おこたらずに歩いてください。不注意でケガをするほど、つまらな事はありません。火山の噴火情報も最重要の注意事項となります。
まとめ
天下の名峰、浅間山。火山活動のため現在登ることはできません。その浅間山が望める山として人気の黒斑山は、登山口までのアクセスも良く、整備された登山道や要所にある案内地図看板も良くできています。 コース上の高山植物の花畑や南アルプスの山々の眺望も素晴らしいものがあります。表コースと中コースを合わせると最高の日帰りハイキングのルートが組めます。