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ニワゼキショウ(庭石菖)とは?葉や花の特徴から育て方までご紹介!

庭石菖(ニワゼキショウ)をご存知ですか?アヤメ科の5月~6月にかけて芝生などに群生する可憐な花です。これからの季節、フィールドに出て見かけることも多いでしょう。今回は庭石菖(ニワゼキショウ)の花などの特徴や育て方、分布や花言葉など色々な情報を網羅しちゃいます。
2020年8月27日
てつはる
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ニワゼキショウ(庭石菖)って?

庭石菖(ニワゼキショウ)をご存知ですか?アヤメ科ニワゼキショウ属の多年草で、中国名を庭菖蒲、英名をblue-eye grassと言います。英名は花の見た目からそうつけられたとか。日本では別名ナンキンアヤメとも呼ばれます。庭石菖(ニワゼキショウ)という名前は別の科の植物であるサトイモ科の「石菖」から由来するのだそう。見た目が似ているのと畑でなく庭に植えられていたことからそう呼ばれるようになりました。

とても小さく可憐な花で、芝生や草地に群生しているのを見ることが出来ます。見かけたことはあってもその名前や特徴、種類を知らない方も多いかもしれません。今回はそんな庭石菖(ニワゼキショウ)の様々な情報をまとめてみました!

ニワゼキショウ(庭石菖)の分布

庭石菖(ニワゼキショウ)の分布ですが、原産は北アメリカ。明治頃に観賞用として渡来し、日本各所に広まったとされる帰化植物ですが、その経路は諸説あるようです。繁殖力が強く、現在は野生化し日本のいたるところに分布する為、雑草として扱われることが多いかもしれません。雑草とは言っても十分に可愛いらしい花をつけるこの花は今でも多くの人に愛されています。

ニワゼキショウ(庭石菖)の種類

ニワゼキショウの近似種類は「オオニワゼキショウ」、「アイイロニワゼキショウ」などいくつか見られますが、現残地の北アメリカには多くの品種がありますが、日本でみられるのはごく一部です。ニワゼキショウとオオニワゼキショウが混ざって生えているようなところでは交雑種も見られると言われています。その学名や和名にはかなり混乱があるようですね。

オオニワゼキショウ

オオニワゼキショウはニワゼキショウより草丈が長いですが、花は小さいのが特徴です。花は開き切っていいないかのように若干反るように咲いています。花の根元がややくびれ、花に比べると少し大きい果実がうっすらと毛に包まれてついています。その実は直径約5mmと大きく茎の幅もニワゼキショウと比較すると広いです。

アイイロニワゼキショウ

アイイロニワゼキショウはルリニワゼキショウとも呼ばれ、花の色はその名の通り薄い藍色をしています。草丈はニワゼキショウより大きく、花びらの先端が細長く尖った特徴的な形をしています。最大の相違点は3本のおしべがくっついて1本になっていることのようですね。実はアイイロニワゼキショウはオオニワゼキショウより大きく成長します。意外ですね!1年草と言われていましたが実は多年草のようです。

ニワゼキショウ(庭石菖)の特徴


ニワゼキショウはサトイモ科のセキショウ(石菖)に葉が似ていることからその名がつけられたと言われていますが、もちろん全く違う種の植物です。ニワゼキショウは被子植物のうち1つの子葉を持つとする単子葉植物で、花弁や雄しべ、茎葉などにアヤメ科の特徴が見られます。夏にはやや弱く冬には強い花で、中には1年草のものもあるようですが多年草になります。多年草ではありますが、比較的短命な植物でいつの間にかなくなってしまうこともあるようです。

ニワゼキショウ(庭石菖)の花の特徴

ニワゼキショウの花期は5~6月。茎のてっぺんに1~2cmの小さな花をつけます。小さい花ですが、群生する性質がある為その咲き姿は草地に映えます。6枚の花びらの先端はやや尖っていて付け根は筒状になっています。花色は白と赤紫。紫色の縞があります。遺伝では白が優性、赤紫が劣性です。花の中心部は黄色をしています。

交雑種が出やすい傾向があると言われ、白と赤紫以外の花色もあるようです。花は朝咲いて夕方にしぼんでしまう1日花ですが、次々と咲く為、長く楽しむことが出来ます。日当たりの良い場所を好むため、1年を通じて日なたで管理するのがよいようです。自生するものは赤紫の花であり、園芸ではほとんど用いず、園芸用としては青花や白花種が多いようですね。園芸用のものは交雑種か品種改良されたもので原種はあまり見かけないようです。

ニワゼキショウ(庭石菖)の果実の特徴

ニワゼキショウの果実は乾燥して裂けることで種子を出す蒴果です。3mm程度の球状をしていて、見た目はうりやスイカに少し似ています。熟すにつれて下を向いていき、3つに裂けて種を飛ばします。種は黒褐色で大きさ1mm前後の表面がボコボコとしたイチゴ形をしています。

ニワゼキショウ(庭石菖)の葉の特徴

ニワゼキショウは草丈が10~20cm、その葉は剣状の形をしていて長さ4~8cm、幅2mm前後の細長い葉です。縁にはかなり細かな鋸歯があります。葉は根元から出て茎に沿って直立。またアヤメ科の特徴である単面葉という葉の裏側だけが表に出る葉をしています。

ニワゼキショウ(庭石菖)には毒はある?

ニワゼキショウには薬効や毒性、食用になるなどの報告は聞かれません。名前の由来となっているセキショウは漢方薬として用いられるようですが、ニワゼキショウは全く別の種であり、利用されることはありません。

ニワゼキショウ(庭石菖)の花言葉は?

ニワゼキショウの花言葉は豊かさを表す言葉が多く、その種類は4種類ほどあると言われています。1つめは「繁栄」です。これはニワゼキショウの強い繁殖力から生まれた花言葉とされています。お子さんが生まれた方に贈ると喜ばれるのではないでしょうか。同じように人に贈る向いていると考えられる花言葉が「豊かな感情」や「豊富」と言った花言葉です。これらはニワゼキショウの花の色数やその混ざり具合などから生まれたとされています。


その名の通りの花言葉

もうひとつは「愛らしい人」と言う花言葉です。これはニワゼキショウの花の色やその小さな花が集まって咲く可憐な印象からつけられたようです。今や分類としては雑草かもしれませんが、その見た目や花言葉から贈り物として喜ばれる花だと言えるのではないでしょうか。

誕生日の花としてのニワゼキショウ

ニワゼキショウは7月5日と4月23日の誕生花と言われています。誕生日の贈り物として花言葉を添えてニワゼキショウをプレゼントするのも素敵ですね。ただニワゼキショウは摘むとすぐに萎れてしまう弱い花です。雑草として道端に生えていますが、贈る際には種から育てるか、移植してがよいでしょう。

ニワゼキショウ(庭石菖)の育て方って?

ニワゼキショウはどういうところでどういう育て方をするとよいのでしょうか。今や雑草のように日本各地に分布するニワゼキショウの育て方はそう難しいものではないと言えると思います。ここではその種付けや増やし方をみていきましょう。

ニワゼキショウの増やし方、減らし方

駆除は他の植物と比較してもそう大変ではないよう。しかし良く花を咲かせ種も出来るので、どんどんさやからはじけた種は土に落ちます。駆除するなら種が散らばってしまう前がいいでしょう。多年草の為、株分けで増やすことが出来ます。株分けは増やし方として失敗が少ないと言われます。

ニワゼキショウの種付け

種付けをする場合には種がこぼれる前に採取し、採取したらすぐまくようにするとよいでしょう。種が極端に乾燥すると発芽しにくくなります。種付けをした後は水切れしないように注意が必要です。概ね2~4週で発芽します。種付け時期は3~4月、または9~10月が良いとされています。ニワゼキショウはこぼれ種でも良く育ちます。これが雑草と分類されてしまう所以でしょうか。

ニワゼキショウの土や肥料

ニワゼキショウが好む土は水はけがよく適当に湿気が含まれているもののようです。鉢植えにするには鹿沼土が使いやすいでしょう。鹿沼土だけでも問題はありませんが、水持ちを良くするため細かくしたミズゴケをまぜるのがいいとも言われています。鉢植えの場合水やりは土の表面が乾いてからたっぷりあげましょう。冬季は休眠期ですが乾燥には注意しましょう。庭など地植えに関してはかなり長い期間雨が降らない場合以外は水やりの心配はありません。もともと繁殖力の強い植物なので肥料は少なめで問題なく、緩効性肥料か液肥を種付けと同じような時期にあげるといいようです。


ニワゼキショウの害虫対策

基本的には雑草と認知されている位の植物なので、病害虫についてはその他植物や野菜より心配は少ないと言えるでしょう。ただし春先のアブラムシには少し注意が必要です。アブラムシは植物の汁を吸うため、アブラムシを介して病気が広がってしまう可能性があるからです。見つけた時には筆などで軽く払うか、大量発生がある場合は薬剤使用をしても良いでしょう。またネジラミという根につく白い綿のような害虫は発生してしまうと生育に影響が出ます。土の中で発生する為、気が付きにくい害虫です。これは植え替えである程度予防が可能と言われます。年に1回は植え替えをするとよいでしょう。

ニワゼキショウの植え方

野趣がある花ですが、見た目が整っている為、自然風にしても洋・和風いずれの庭にも合うと思います。背丈が低いので寄せ植えや花壇の前の方へ植えるのがいいでしょう。育て方も簡単なのでずぼらな方のグランドカバーに最適です。小さい花ですが群生させると見栄えがすると思います。

ニワゼキショウ(庭石菖)についてまとめ

いかがでしたか?日本のあちこちに分布する、可愛らしい名も知らない雑草と思っていたニワゼキショウのこと、少しは分かっていただけたでしょうか?しかしまだまだその種類や学名などはっきりしていないことも多い以外にも謎多き花のようでしたね。北アメリカに分布するニワゼキショウですが、その属名はギリシャ語に由来しているとされ豚と鼻とを表しているそう。豚がニワゼキショウの根っこを掘り起こす習性があると言われているからだそうですよ。意外な由来ですね。

育て方簡単!ニワゼキショウ

繁殖力が強い故に、あちこちに分布し交雑種も多いニワゼキショウ。原産地の北アメリカではその種類は100種類とも言われているそうで、日本で見られるのはそのごく一部だそう。それでも色とりどりの花を楽しませてくれます。自分のお気に入りの花色を見つけるのも楽しそうです。育て方も手がかからず入手も簡単なため、気軽に栽培を楽しめますね!

ニワゼキショウをみつけに出かけよう!

これからが花の見ごろのニワゼキショウ。ハイキングやお散歩でその可愛らしい姿に出会う機会がありそうです。幾ら雑草とは言え、持ち帰って自宅で栽培するための採取の際にはマナーを守るよう注意したいものです。ますますお出かけが楽しくなるこれからの季節、カメラや図鑑をもって植物採集なんていうのも素敵!いつまでもそんな自然を満喫できる環境を守っていきたいものですね。