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固形燃料の燃焼時間と保存方法は?正しい使い方と消し方も徹底解説!

旅館の食事などでおなじみの固形燃料をご存知ですか。簡単に火をつけることができ取り扱いの容易な固形燃料は、アウトドアで手軽に火を使える燃料として注目されています。そんな固形燃料の使い方やおすすめのコンロ、簡単な自作方法についてご紹介します。
更新: 2022年3月14日
ironman17
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固形燃料とは

温泉宿でのお膳に載った鍋物などによく使われる固形燃料。おもにアルコールを酢酸カルシウムなどで固めたもので、食材の過熱や保温に使われます。

簡単に着火でき、携帯性に優れることからキャンプなどのアウトドアでも使用される機会が多く、専用のコンロやストーブも多く販売されています。そんな便利な固形燃料の正しい使い方や消し方、保存方法や燃焼時間のほか、意外に簡単な固形燃料の作り方などをご紹介します。

固形燃料の種類

代表的な固形燃料の4つの種類について、その特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

固形燃料の種類1/4:卓上タイプ

エタノールなどのアルコールを酢酸カルシウムで固めたタイプの、一回使い切りタイプの固形燃料です。卓上料理などで使用される頻度も高く、汁物の加熱などで専用のコンロに入れられたものをご覧になったことがある人も多いでしょう。

入手も容易で100均でも手に入れることができるなど、コストパフォーマンスの高さも魅力です。火を近づけるだけで簡単に着火でき、使用後も容器となっているアルミ箔を捨てるだけの手軽さが魅力です。

固形燃料の種類2/4:缶入りタイプ

揮発性の鉱物油から精製したパラフィンを主原料に、缶入りとすることで取り扱いを容易にした固形燃料がこのタイプです。容器に入っているため燃焼時間も長く、専用のコンロやストーブがなくてもそのまま使用が可能です。

付属の蓋をすることで消火でき、再使用も簡単で保存方法も簡単です。そのため非常用の熱源として常に携帯するキャンパーも数多くいます。

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出典:Amazon

固形燃料の種類3/4:タブレットタイプ

扱いが容易な小さなタブレットタイプの固形燃料です。均一なサイズで火力や燃焼時間の調節も簡単に行えます。炭や薪の着火剤としても利用できます。

以前はアウトドアショップなどでしか売っていませんでしが、最近ではスポーツ品店やホームセンターでも扱っているところが増えており、比較的入手も容易になってきました。燃料として使用する場合は、固形燃料専用のコンロやストーブに入れて使う必要があります。

エスビット 固形燃料ミリタリー12

出典:Amazon

固形燃料の種類4/4:ゼリータイプ

固形ではあるもののゼリー状になった燃料です。チューブ式のものは出す量によって燃焼時間の調節が容易に行えるというメリットがあります。100均でよく売られているものは、ゼリー状になったものがビニールに収められています。

使い方は簡単で、袋ごと着火すれば中の燃料に燃え移って燃焼が始まるので、手を汚さずに扱うことができます。チューブや袋で密閉されていることから、保存方法も簡単なのがこのタイプの固形燃料の利点です。

固形燃料の燃焼時間

固形燃料の燃焼時間は、タイプにより大きく異なります。一般的な卓上タイプの固形燃料であれば約15〜20分程度は燃焼します。

缶入りタイプの固形燃料であれば缶の大きさにもよりますが、長いものでは1時間も燃焼し続けるものもあります。タブレットタイプの固形燃料は1個あたり5分程度と短いものが多く、長時間使いたい場合は、複数個を継ぎ足して使うことになります。

固形燃料の保存方法

固形燃料に使用されるアルコールは、非常に気化しやすい性質を持っています。そのため開封したものをそのまま置いておくと、アルコール成分が蒸発して使用できなくなります。

缶入りのものの保存方法は、しっかり蓋を閉め冷暗所に保存します。卓上タイプやタブレットタイプの保存方法は、ラップでくるんでからチャック式袋などに密閉し、これも冷暗所においておきます。

固形燃料の使い方

固形燃料の着火の方法

固形燃料の使用方法はとても簡単です。まず固形燃料を使用するコンロの中にセットします。次に火を近づけて着火します。着火は何を使っても構いませんが、コンロの形状によっては固形燃料が奥まっていて点火しづらい場合もあります。

100均などのライターを使う場合は、通常のタイプよりロングタイプのライターを使用することをおすすめします。最近ではあまり見かけなくなったマッチも、固形燃料の着火には向いています。

固形燃料の着火におすすめのライター


火口が伸びるので、コンロやストーブの奥まったところにある固形燃料にも着火できます。使い方は簡単で、トーチ式なので風にも強く、燃料もカセットガスやライターガスを充填するタイプなので経済的です。

固形燃料の使用上の注意点

固形燃料と調理器具の間に隙間を作る

固形燃料の上に鍋などを載せて調理をする際は、固形燃料から鍋底までのクリアランスを十分に取るようにしてください。目安は指2〜3本分で、おおむね3〜4センチの隙間が必要です。これは固形燃料の燃焼のための酸素を確保するためと、不完全燃焼による異臭の発生などを防止するためです。

煮汁のふきこぼれに注意

調理中の鍋の煮汁の沸騰によるふきこぼれにも注意が必要です。煮汁が固形燃料にかかると燃焼が不安定になるばかりか、最悪の場合には炎が消えてしまいます。固形燃料での調理には、ふきこぼれが起きないような鍋の大きさと具材の量のチョイスが不可欠です。

キャプテンスタッグ UG-3061

出典:楽天
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誤って口に入れないよう注意

固形燃料を誤って食べてしまわないように注意が必要です。固形燃料の成分は人体に有害なため、生命に関わる害を及ぼす可能性があるほか、失明の危険もあります。特に小さなお子さんが口にしてしまわないよう、注意してあげることも大切です。

固形燃料を直接手で触れない

一般的な固形燃料の主成分は、アルコールと酢酸カルシウムです。購入時はセロファンなどで包まれていますが、セロファンをはがした燃料自体はあまり手で触れないようにしましょう。長時間触り続けると、手荒れなどを起こす原因となります。

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出典:Amazon
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燃焼中に固形燃料をいじらない

燃焼中の固形燃料に他の燃料を継ぎ足したり、箸などで燃えている燃料をつついたりしてはいけません。思わぬ飛び火などで火傷の危険があります。

固形燃料の消し方

固形燃料の消し方①:自然に消えるまで待つ

一番簡単な固形燃料の消し方は、燃焼時間が来るまで待つことです。固形燃料の燃焼時間には限りがあります。時間が過ぎて燃焼し続ける燃料がなくなると、自然に消化します。

固形燃料の消し方②:酸素の供給を遮断する

アークランド 火消し 固形燃料用

出典:Amazon
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燃焼中の固形燃料を途中で消火したいときの消し方は、酸素の供給を遮断することです。缶入りの固形燃料の場合は蓋をかぶせることで、消化が可能です。卓上用やタブレット式の固形燃料の場合、この消し方でおすすめなのが市販の火消し蓋です。この蓋を燃焼中の固形燃料にかぶせるだけで、安全な消し方で消火することができます。

固形燃料のおすすめコンロ・ストーブ6選:1/6

エスビット ポケットストーブ

エスビット ポケットストーブスタンダード

出典:Amazon
出典:楽天
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出典:楽天
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エスビットの専用のタブレット型固形燃料を使用するストーブです。同社の固形燃料のサイズを中に入れて収納できるようになっているので、燃料の保存方法にも困りません。折りたたむとポケットに入るほどの小ささで携帯も非常に便利にできています。使用方法も開いて着火するだけの容易さで、米を炊けるほどの強力な火力を得ることができます。

固形燃料のおすすめコンロ・ストーブ6選:2/6

VARGO ヘキサゴンウッドストーブ

VARGO バーゴ ヘキサゴンウッドストーブ

出典:Amazon

バーゴのヘキサゴンウッドストーブは、折りたたむと五角形の平べったい板状になる、軽量で携帯性に優れたストーブです。

固形燃料用のコンロとして使用すれば周囲に張り巡らされた壁が風防となり、風に弱い固形燃料の安定した燃焼を助けてくれます。もし燃料がなくなっても、小枝や落ち葉などを効率よく燃やすネイチャーストーブとしての使い方もできるので安心です。

固形燃料のおすすめコンロ・ストーブ6選:3/6

TriPod Air

トライポッドエアーは固形燃料のゴトクの役割を果たしてくれるコンロとしては最軽量を誇ります。まさにウルトラライトなその重さは、わずか2グラム強しかありません。さすがに耐風性能はないものの、別途に折りたたみ式の風防を持ち歩いたとしてもトライポッドエアー自体が軽いので、さほど気になりません。

固形燃料のおすすめコンロ・ストーブ6選:4/6

エスビット チタニウムストーブ

中央に固形燃料を置くことができるゴトクというユニークな形状をしたコンロがエスビットチタニウムストーブです。人間の手を広げたような形の3本のゴトクは、上にコッヘルなどをおいてもかなり安定しています。折りたたむとコンパクトに収納でき、専用のスタッフサックに入れると携帯にも便利です。

固形燃料のおすすめコンロ・ストーブ6選:5/6

LOGOS (ロゴス) ポケットタブレットコンロセット

ロゴスのポケットタブレットコンロセットは、タブレット型の固形燃料を使用するストーブです。中に固形燃料を入れたまま折りたたむことができ、収納サイズはスマートホンよりもコンパクトでポケットに入れて持ち運ぶこともできます。

組み立てて固形燃料に着火するだけと使い方も簡単です。さらに蓋をゴトクの上に置くと、大きな鍋などを安定して載せるという使い方もできます。

固形燃料のおすすめコンロ・ストーブ6選:6/6

VARGO(バーゴ) シングルコンロ

バーゴのチタニウムトライアドマルチフューエルストーブは、その名のとおり固形燃料をはじめジェルやアルコールも燃料として使うことができる便利なストーブです。

ゴトクと脚を折りたためばコンパクトに持ち運べ、使い方も固形燃料を載せて火をつけるだけという簡単さが魅力です。市販の火消し蓋を使えば、簡単な消し方で消化できる形状なのも便利です。

固形燃料と合わせて使用したい風防について

100均材料で自作風防

簡単に着火できて気軽に使える固形燃料ですが、風にあまり強くないのが欠点です。ご紹介したコンロで燃焼させる場合も、風防を利用することをおすすめします。100均のレンジガードを折り曲げれば、即席の風防を作れます。そのほかにも100均の材料を工夫することで、いろいろな風防を自作することが可能です。

専用の風防もおすすめ

Solo Stove アルミニウム ウインドスクリーン

出典:楽天
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アウトドアのストーブ用にさまざまな風防が販売されています。専用設計だけあって使い方も簡単で、コンパクトに収納できて携帯しやすいものが数多くあります。

意外に簡単な固形燃料の作り方①

固形燃料は簡単な作り方で自作も可能です。旅館などでおなじみの卓上式固形燃料の作り方をご紹介します。

材料

・エタノール(薬局などで入手可能) ・酢酸カルシウム(薬局などで入手可能、酢酸と卵の殻で自作も可能) ・アルミカップ(スーパーや100均で入手可能) ・ビーカーなどの容器 ・スポイト

固形燃料の作り方1/3:酢酸カルシウムを飽和させる

酢酸カルシウムを3倍程度の希釈し、水溶液を作ります。なかなか溶けませんが、撹拌してできるだけ全てとかします。しばらく混ぜると容器の底部に透明の飽和液ができます。これをスポイトで吸い上げ、アルミカップの3分の1ぐらいまでこの液を入れます。

固形燃料の作り方2/3:エタノールを混ぜる


エタノールをスポイトで吸い上げます。酢酸カルシウムの飽和液を入れたアルミカップに、吸い上げたエタノールを注ぎます。一気に全部入れてしまわずに、少しずつ撹拌しながら混ぜ、カップのすり切り一杯ぐらいまでエタノールを注ぎます。

固形燃料の作り方3/3:固まるのを待って完成

そのまま放置すると、ゼリー状になった液体が徐々に固まってきます。完全に固まったら自作固形燃料の完成です。使い方は市販のものと全く同じで、火を近づけるだけで着火して使用できます。

保存方法は、そのままではアルコール分が揮発してしまいますので、ラップをかけてチャック式の袋などに入れておきます。燃焼時間の長いものを作りたい場合は、大きな容器に入れる液体の量を増やすことで可能ですし、蓋つきの缶などに作れば保存方法も簡単になります。

意外に簡単な固形燃料の作り方②

自作の固形燃料には、100均などで入手可能な材料で作れるものもあります。そんな簡単な材料で作れる固形燃料をご紹介します。

材料

・空き缶(ツナ缶のような背の低い缶がおすすめ) ・ダンボール ・パラフィンワックス(ホームセンターで入手可能。なければ100均の安いロウソクで可) ・汚れても構わない加熱容器(100均で売っている鍋など)

固形燃料の作り方1/5:缶をよく洗う

使用後の缶詰の缶を洗剤で綺麗に洗浄し、脂分を十分に取り除きます。缶の縁で手を切るなどの怪我をしないように注意してください。使用する感は背の低い平たい缶が使い勝手がよくおすすめです。

固形燃料の作り方2/5:ダンボールを缶に詰める

まずダンボールを缶の高さと同じ幅の帯状に切ります。帯状になったダンボールを巻いていきます。ややキツめに巻くのがコツです。巻いたダンボールを缶の中に詰めます。できるだけ隙間ができないよう、きっちりと缶の中に収まるよう長さを調節し、余ったダンボールは切り取ります。

固形燃料の作り方3/5:ワックスを溶かす

パラフィンワックス 500g ペレットタイプ

出典:Amazon

パラフィンワックスを溶かします。パラフィンワックスがなければ、100均の安いロウソクなどでも大丈夫です。溶かし方は、鍋の中にワックスやロウを入れ、湯煎で溶かします。

溶けたワックスが鍋底にこびりついて、冷えて固まると完全に取れなくなります。そのため使う鍋は、これも100均などで調達する安くて小さな鍋を使うことをおすすめします。

固形燃料の作り方4/5:溶かしたワックスを流し込む

溶かしたワックスまたはロウを、ダンボールを詰めた缶に流し込みます。一気に流し込まず、冷やしては固めてということを2〜3回繰り返します。

固形燃料の作り方5/5:冷やして固まったら完成

そのまましばらく放置して冷やします。流し込んだワックスが完全に固まったら完成です。使い方はライターやマッチなどで火をつけるだけですし、消し方も酸素の供給を遮断するために蓋をかぶせれば簡単に消せます。

この方法で作った固形燃料は、卓上のものやタブレットタイプより長い燃焼時間が期待できます。流し込むワックスの量を増減することで燃焼時間の調節も可能です。保存方法は、缶にラップをかけた上で、密閉容器などに入れて保管します。

アウトドアでも大活躍の固形燃料を使いこなそう

固形燃料の基本である使い方や消し方、保存方法についてご紹介してきました。かつては非常用燃料のような趣きの強かった固形燃料ですが、手軽に扱える上に保存方法も簡単で安全なことから、新たなアウトドアの燃料として注目されています。そんな固形燃料の特徴を把握し、この便利な燃料を使いこなしましょう。